要 結城の日常   作:テンツク

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173話

キャッキャ!!

ニャー!

 

「風、あんまり走ると転ぶぞ」

 

「あい!」

 

今日は拓さんからのお願いで今日一日風の面倒を見ることになったので、今は家でミユと遊ばせてるところだ。

 

「風、ご飯出来たからイスに座りな、ミユも」

 

「あーい!」

 

「ニャーン!」

 

その後2人と一匹とで昼飯を食った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その後昼寝から起きた風が外で遊びたいとのことなので、今は公園へと遊びに来ている。

 

「今日は風ちゃんのご面倒ですか?」

 

「ええ、拓さんからお願いされましてね」

 

今話してるこの人は昔姉貴と子育てで意気投合し仲良くなった、近所の奥さん?だ。

 

「でもそろそろごめんなさい、今日は早めに帰らないといけないの」

 

「そうなんですね、風の事は気にしなくて良いですよ」

 

「ありがとうね、〇〇帰るわよー」

 

「はーい!」

 

「それじゃあまた」

 

「ええ」

 

そう言って奥さんは帰っていった。

 

「にちゃ、あれ」

 

「ん?ブランコか、乗りたいのか?」

 

「あい!」

 

「あいよ」

 

風がブランコに乗りたいと言い出したので、向かおうとした時。

 

「あ〜、要さんだ〜」

 

「ん?」

 

なんか名前を呼ばれた様な気がしたので、振り返ってみると、そこには前に月ノ森で出会った女の子たちがいた。

 

「ああ、君たちか、こんにちは」

 

「こんにちは〜」

 

「こ、こんにちは!」

 

「こんにちはー!」

 

「こんにちは!」

 

「こんにちは」

 

「どうしたんだい?」

 

「いや〜、ちょっと練習で行き詰まっちゃって、息に抜きに来たって感じです」

 

「なるほどね」

 

「えっと、それで、その女の子はもしかして要さんの」

 

「ああ、違う違う、この子は姉貴の子供だ、今は預かってる状態」

 

「そうなんですね!」

 

「にちゃ」

 

「おお、悪い悪い」

 

「あの〜」

 

「ん?」

 

「私達もこの子と遊んで良いですか〜?」

 

「だってよ、どうする風、お姉ちゃん達がお前さんと遊びたいんんだってよ」

 

「!!!!」パーー

 

「良いってさ、ブランコ乗りたいらしいから連れていったってあげて」

 

「分かりました!」

 

「あ!ちょっと透子!待ちなさい!」

 

「透子ちゃん待ってー!」

 

「3人とも肝心の風ちゃんを置き去りだよ〜、行こっか風ちゃん」

 

「あい!」

 

そう言って5人はブランコの方へ遊びに行った。

 

「君は行かなくて良いのかい?」

 

「ええ、私は大丈夫」

 

「あの、一つお聞きしたいことがあるんですが」

 

「なに?」

 

「要さんは感情的になった事はありますか?」

 

「感情的にか、あるぞ」

 

「その時はどういった感じになりましたか?」

 

「どういった感じか、そうだな、あの時は初めてに近い感じです怒ったな」

 

「初めて、ですか」

 

「ああ、俺は基本的には無関心?に近いかな、自分の事ではあんまり感情的にはならないからなー」

 

「なるほど」

 

「それがどうかしたかい?」

 

「いえ、私は自分の事に関しても無関心なので、感情的になったらどうなるのかが気になったので」

 

「なるほどな、それは君が自分で感情的になろうとしてるのかい?」

 

「そうですね、自分から感情的になってみようかと考えてます」

 

「だったらやめておいた方が良いよ」

 

「なぜ?」

 

「自分から感情的になるのと、自然になるのでは意味合いが違ってくるからね」

 

「ではどうすれば?」

 

「今はまだそのままでも良いんじゃないかな、あの子達とバンドをやってるんだろ?」

 

「ええ」

 

「そしたら、時間がたてば自然と感じてくるよ」

 

「・・・・・」

 

「良い感じなメンバーだしな、まぁ急ぐ事はないよ」

 

「おねちゃ!」

 

「!」

 

「ふ、風が君と遊びたいみたいだよ」

 

「・・・・そうね、遊びましょうか」

 

「あい!」

 

「それじゃあ行きましょう」

 

ワー!

キャー!

 

「ふふ、良い顔してんじゃん」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その後は俺も混じってみんなで遊び、時間が来たので彼女達は帰っていき、風も拓さんが迎えに来て帰っていった。

 

 

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