俺は今某所に来ている、なぜ来ているのかと言うと・・・なぜなんだ?しかし。
「有咲!お花見だよ!お花見!」
「うるせー!じっとしてろってーの!」
「香澄、どっか行っちゃダメだよ」
「はーーーい!あ!あの桜きれい!」
「言ったそばからどっか行くんじゃねー!」
こちらはこちらで香澄が暴走をし、あっちはあっちで。
「彩ちゃん~また可愛くなっちゃんじゃないの~、千聖ちゃんもこんなに綺麗になっちゃって~」
と、俺が今ここにいる原因である、姉貴が酔っぱらてパスパレのメンバーにからんでいた。
ちなみに俺はと言うと
「あの、結城さん。なにされてるんですか?」
「ん?あー、動画撮ってんの」
「いや、それは見れば分かるんですけど、なんで撮ってるんですか?」
「ああこれ?これはある人に見せる用に撮ってんの」
「「ある人?」」
美咲と花音がそのことで聞いてきたので答えた。そう、俺はからんでいる姉貴を携帯で動画を撮っていた。あ、別にいやらしい事では撮ってないからな。ちょっとした脅しに使うだけだ。さてと・・・。
「ちょっと行ってくるな」
「「はい」」
俺は姉貴の方に行き。
「姉貴、その辺にしとけよ、からみがうぜぇからみんな迷惑してんだろ」
「な~によ~結城~もしかして妬いてんの?私がかわい子ちゃんといちゃいちゃしてんのを妬いてんのね~まったく~そんなこと言われても私は離れませ~んよ~だ」
「ったく、べろんべろんに酔いやがって、彩も千聖も大丈夫か?」
「「は、はい、なんとか」」
「今からこいつの酔い醒ますからちょっと待っててな」
「「はい」」
「おい、姉貴これ見ろ」
俺はそう言ってさっき撮った動画を見せた。
「ん~?こんな動画がどうしたって言うのよ~?」
「これは姉貴がこいつらに酔って絡んでいる動画だ」
「それが~?」
「これを今から拓さんに送ろうと思う」
「え?・・・」
そう、俺はこの動画を姉貴の旦那さんである、拓さんに送ろうとしている。それを知った姉貴は酔いが醒めていき、しまいにはどんどん顔が青ざめていった。
「マジでそれだけは勘弁してくだーさい、いや、ホントマジで」
と、土下座をしながらお願いしてきた、なぜ姉貴がこんな感じになっているかと言うと、一度酔った勢いで事務所のいろんな人に絡んでいったらしく、何人かは迷惑してたらしい。それを見ていた拓さんに、本気で別れようみたいな事を言われたらしくその後大号泣したらしい。んで、その後に同じことはやらないようにな、って言われたらしい。んで俺は今回その拓さんに、こんな感じになるかもしれないから、その時用に動画を撮っといてくれって言われたんだよ。言っても酔ってるから聞かねーだろうからって。んで今に至る。
「たく、拓さんに言われたんじゃなかったのかよ?」
「いや、そうなんだけどね、久しぶりの休みで、しかもお花見じゃん?テンション上がっちゃって」
「んな事はどうでもいいから、先に謝らなきゃいけねー奴らがいるだろ?」
「みんな、ごめんなさい」
「「「「「「いえ!私たちは大丈夫ですから、顔を上げてください」」」」」
「まぁ許してくれてるんだか良いんじゃねの」
「そうかしら?それで動画は・・・」
「送っちゃいねーよ、みんなが許したんだから」
「みんなありがとー!!」
「「「「「うわー!」」」」」
まぁしばらくは大丈夫だろう、そうそう俺がなぜここにいるのかと言うと、福引の後の話だ。いきなり姉貴から電話が来たと思ったらいきなり『結城!お花見するわよ!』とか言ってきやがったんだよ、最初はこいつなに言ってるんだ?と思って拒否したのだが、その後に拓さんから連絡が来て姉貴の事を見ておいてくれって言われたんだよ。自分が急な仕事で行けなくなったからって。まぁ拓さんのお願いだから、断るわけにもいかねーと思ったから今回ここにいるったわけよ。
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