要 結城の日常   作:テンツク

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24話

あれから俺達は電車に乗り、目的地であるプールのある隣街まで来ていた。

 

「はー、ここが○○か、結構栄えたとこなんだな」

 

電車を降りて改札を出た俺は一言目に感想を述べた。

 

「結城さんこっちに来たことないんですか?」

 

「ああ、基本的にあっちで事は済ませられるからな、わざわざこっちまで来る必要がないからな」

 

そう、俺はここに来るのは初めてなのだ。

 

「そういうお前らは来たことあんの?」

 

「私はポピパのライブで何回か」

 

「あたしとひまりもライブで」

 

「私はリサさんと遊びでも何回か」

 

「そうだね、ひまりと彩と花音とかと来たことあったね、それとライブだね」

 

「私はライブもありますけど、何回かこころに振り回されて」

 

「確かにそんなこと何回かあったね」

 

「へーー、そうなのか。それじゃ、来たことないのは俺だけか・・・まぁいっか、んじゃあ行くか」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

俺達は話をしながら目的地へと向かった。

 

 

ーーーーーーーー

 

それから十分ぐらい歩いたところで目的であるプールに着いた。

 

「ここだな。しかし、確かにでかいよな」

 

「確かに大きいですね」

 

「これは想像以上だね」

 

「だな。入るか」

 

俺達は入口から中に入り、受付に向かった。

 

入って受付に行った。

 

「いらっしゃいませ!プールをご利用ですか?」

 

 

「あ、はい」

 

「何名様でしょうか?」

 

「7人です」

 

「7名ですね。それでは2800円になります」

 

「えっとこれを」

 

そう言って俺は割引の紙を見せた。

 

「確認致しますね・・・はい!分かりました。えっと5名以上ですので、半額の1400円になります!」

 

「1400円ね。はい」

 

「ちょうどですね!それではこちらが男性用で、こちらが女性用のロッカーの鍵となります。無くさないよう、ご注意くださいね」

 

俺は受付の人から鍵を受け取り、みんなに渡した。

 

「それでは更衣室が男性が左、女性が右となっております」

 

「分かりました」

 

「それではお楽しみくださいませ!」

 

「んじゃ、後でな」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

俺達は水着に着替えるために別々の更衣室へと入って行った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

それから水着に着替えた俺は更衣室を出てプールへと出た。

 

「ほーーー、これまたすごいなしかし」

 

俺はその広さに驚いていた。俺は入口を入ってすぐのところに案内板があったので、それを見ていた。

 

「へーー、普通の温水プールかと思ってたが、いろいろあるみたいだな」

 

案内板を見てみると、普通のプールの他に、流れるプール、子供用の浅いプールにスライダー的なやつなど、さまざまな施設があった。

 

「こりゃすげーな」

 

そう言って感心していると

 

「お待たせしました」

 

後ろからそう言われたので振り向くと、美咲と沙綾と巴が着替え終わってこっちに来たみたいだ。

 

「おう、お前らだけか?」

 

「はい。なんかいろいろ準備があるみたいで、先に終わった私たちは先に来ました」

 

「そうか。なら少ししたら来るだろうし、ここで待ってるか」

 

「そうですね。それより何を見てたんですか?」

 

「ん?ああ、案内板だよ。どんなんがあるんか気になってな」

 

「へーー、いろいろあるな・・・お!これとか面白そうだな!な!沙綾」

 

「ウォータースライダー的なのもあるんだ。確かに面白そうだね」

 

「私はこの流れるプールかな。ゆっくり出来そう」

 

「ゆっくりするのは良いが、他の人の邪魔になるなよ?」

 

そんな感じで話していると、着替え終わったリサ達が来たみたいだ。

 

「お待たせぇ、待った?」

「「お待たせしました!」」

 

「いんや、これ見てたからそこまでだったぞ」

 

「案内板だね。なにか面白そうなのあった?」

 

「まぁいろいろとな。じゃあ、揃ったわけだし泳ぐとするか」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

俺達はとりあえず普通のプールに入った。

 

「そういや、お前らって泳げんの?」

 

「私は人並みには」

 

「私も!」

 

「あたしも泳げますよ!」

 

「あたしも泳げるよ!」

 

「私もそこそこなら」

 

「私はあんまり」

 

どうやら花音以外は泳げるみたいだな。

 

「なら花音が泳ぐときは、俺か美咲、巴が補助に着くか」

 

「そうですね。その方がいいかもしれませんね」

 

「巴もいいか?」

 

「ええ!」

 

「ならとりあえず楽しもうか」

 

それを合図に俺達はプールを楽しんだ。潜水勝負をしたり、巴と25m勝負したり、花音に泳ぎを教えたりと、各々楽しんでいた。

 

ある程度遊んだら、次に流れるプールに入って、そこではみんなでまったりしながら楽しんだ。そして今はウォータースライダーの所に来ている。

 

「えっと、二人一組みたいだな。どうする?お前たちだけで行くか?」

 

俺がそう言うと、六人は集まって何かを話し始めた。すると

 

「結城さん。みんなで話し合った結果、全員、結城さんと組もうってことになったんだけど、どうかな?」

 

「俺とか?まぁお前らが自分の番まで待てるんならかまわんが、良いのか?」

 

「「「「「大丈夫です!」」」」」

 

「ならそうするか」

 

そう言うと、六人は順番決めのためにじゃんけんを始めた。

結果としては美咲→沙綾→リサ→ひまり→花音→巴の順番となった。

 

「んじゃあ最初は美咲だな。行くか」

 

「はい」

 

そう言って俺と美咲はスタート地点へと向かった。

 

「いらっしゃいませ!初めてでしょうか?」

 

「「はい」」

 

「それでは・・・・・・・」

 

俺と美咲は係員さんの説明を聞いて、とうとう俺達の番が来た。

 

「んじゃあ行くか」

 

「そうですね」

 

「怖いか?」

 

「いえ、寧ろワクワクしてます」

 

「そうかい、ならいくぞ!」

 

「はい」

 

そう言って俺達は滑って行った。

 

バシャ!

 

「ぷはー!結構スピードあったな、大丈夫か?」

 

「ええ、全然平気です」

 

「なら良かった」

 

それから俺は他の五人と順番に滑って楽しんだ。花音は少しビビッていたが、それ以外はノリノリだった。

 

全員と滑り終わると良い時間になっていた。

 

「もうこんな時間か。そろそろ帰るか」

 

「あ、ホントだそろそろ帰りましょうか」

 

「ですね」

「だな」

「だね」

「ですね」

「そうだね」

 

「んじゃあ着替えに行くか」

 

「ああ!ちょっと」

 

「??どうかしたか?」

 

「いやぁ、そういえば水着の感想を聞いてなかったからさ」

 

「ああ、そう言う事。そうだな、全員似合ってんぞ。それぞれ色や柄がマッチしていて」

 

俺が正直な感想を述べると、各々嬉しそうにしたり、恥ずかしそうにしたりしていた。

 

「そうかな?えへへ、選んだかいがあったね」

 

「「「「「ですね!」」」」」

 

「なんか言ったか?」

 

「なんでもないよ」

 

「そうか、じゃあ着替えて帰るか」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

そして俺達は水着から私服に着替え、電車で地元まで戻ってきた。

 

「今日は楽しめたか?」

 

「「「「「「とっても楽しかったです!」」」」」」

 

「なら誘って良かったよ、てかホントに送らなくて良いのか?」

 

「「「「「「「はい!大丈夫です!」」」」」」

 

「そうか、それじゃあ俺はこっちだから。またなんかあれば声かけるよ」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

地元に戻ってきて、みんなを家まで送ろうかと思ったが、なんでもこれからまた六人で遊びに行くみたいだ。元気だね君たち。

 

「それじゃあ帰るわ」

 

「「「「「「さようなら!」」」」」

 

 

 

俺は返事を聞いて家へと帰って行った。

 

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