要 結城の日常   作:テンツク

25 / 288
25話

あのプールからしばらく日がたった今、俺は弦巻家にいる。

 

「こころん!それ、はぐみのお肉!」

「はぐー、それ私のだよ!」

「京香さん、それ私のお肉だよ!」

「甘いわね日菜ちゃん!」

「あはは、楽しいわね!」

 

とまあ、この会話で気づく人もいるかもしれないが、そう、今俺達は弦巻家の庭でバーベキューをしている。何故こんな事をしているのかというと、昨日の事だ。姉貴から連絡がきて

 

『結城!あなた明日暇?暇よね?こころちゃんの家でバーベキューするから来なさい!』

 

と言う一方的な発言で今ここにいる。まぁ行かない手もあったんだが、その後に拓さんからも連絡が来たため、仕方なく参加することにした。あと風も俺に来いとの事らしい。

 

それで今こうしてバーベキューをやっている訳だ。

 

ちなみに三グループに分かれて食べている。メンバーは、

 

1.俺、りみ、蘭、つぐみ、紗夜、燐子、イヴ、麻弥、美咲

2.沙綾、有咲、ひまり、友希那、リサ、彩、千聖、花音、拓さん(風)

3.香澄、たえ、巴、モカ、あこ、日菜、こころ、はぐみ、薫、姉貴

 

こんな感じの振り分けだ。一グループはカオスだな。ちなみにこれはくじ引きで決めた結果だ。割り箸の先に色を塗って引いた同じ色の人がグループって感じの簡単な感じで決まった。さてと。

 

「俺達はゆっくりと食おうぜ」

 

「「「「「「「「賛成!」」」」」」」」

 

ちなみに肉とかは俺が焼いている。たまにつぐみや紗夜、美咲が手伝ってくれながら楽しくやっている。

 

「おーい、肉焼けたぞー」

 

「「「ください!」」」

 

「焦んな、焦んな」

 

焼けたのが分かると、蘭とイヴ、麻弥がすごい勢いで食らいついた。

 

「ほらよ。まだまだ用意してくれてるから、そんなに焦んなよ」

 

俺が三人に肉を渡し終えると、つぐみがこちらに来た。

 

「つぐみも肉か?」

 

「いえ、結城さんがあまり食べてないようで」

 

「俺か?俺は焼きながら、手が空いたら食ってるぞ」

 

「でもあまりお肉は食べれてないですよね?」

 

「・・・・・ばれてたか?」

 

「はい。私が見た時とかほとんどお野菜食べてましたから」

 

「そんなところ見てたのかよ」

 

そう、基本的に肉は焼けると、蘭、イヴ、麻弥がすぐに食べてしまうため、俺の手元に来ないのである。そのため、ほとんど野菜しか食べれていないのだ。

 

「えっと、なので、その・・・」

 

「??どした?」

 

「えっと・・・・は、はい!どうぞ!」

 

「それはつぐみのじゃねーのか?」

 

「わ、私は食べれてるので!」

 

「そうか?まぁくれるって言うなら頂くよ。せっかくつぐみからくれるんだからな」

 

「は、はい!どうぞ!」

 

「あーーーんっと、うん、やっぱうめぇな。サンキューな」

 

「いえ!こんなことならいつでも!」

 

「はは、それはありがたいが、つぐみも食わねーとな」

 

「どれ、お返しに食わしてやるよ」

 

「あ、え、え!?」

 

俺はそう言って、つぐみの皿から肉を取って、つぐみの口の近くに持っていく。

 

「ほれ、あーーーん」

 

「あ、あーーーん////」

 

「どうだ?うめぇだろ?」

 

「は、はいとてもおいしかったです///」

 

「そうだろ」

 

そんな感じでつぐみと食わせあいをしていると、

 

「結城君ちょっといいかな?」

 

拓さんが俺の事を呼んできた。

 

「紗夜、美咲、悪いけどここ任せていいか?」

 

「ええ、おまかせください」

「はい、大丈夫ですよ」

 

「つぐみがなんかダメそうだからな。お前らなら安心できるから、頼んだ」

 

 

俺は二人に焼くのを任せて、拓さんのもとに向かった。

 

この作品に評価してくれましたか?

  • 高評価した
  • 高評価まではしてない
  • 中評価した
  • 低評価した
  • まだ評価してない
  • 評価しない

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。