要 結城の日常   作:テンツク

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292話

みなさんどうも、花咲川女学園1年の八幡海鈴です、ベースをやっていて色々なバンドのサポートで演奏したりしてます、今日は自分も出させて貰ったこともあるライブ会場に来ています。

 

「どうかされましたか?」

 

「いや〜、ベースの奴が熱出て来れないみたいで〜」

 

「え!?ホントですか!?それじゃあ大変なんじゃ!?」

 

「まぁ最悪俺がやれば良いんで大丈夫っすよ」

 

「そうですか、それなら良いのですが」

 

何やらトラブルですかね?

 

「どうかされましたか?」

 

「あ!海鈴ちゃん!!いや〜、ちょっと今日出てくれるバンドのベースの人が熱で来れなくなっちゃってね」

 

「そうなんですか・・・あの」

 

「どうしたの?」

 

「もし良ければ私がサポートで入りましょうか?」

 

「海鈴ちゃんが、確かに海鈴ちゃんの実力ならいけそうかも知れないけど、大丈夫かな」

 

「私じゃ実力不足と言う事ですか?」

 

「いや、そうとは言ってないんだけど・・・いや!ここは海鈴ちゃんにお願いしよう!!出来るかな!」

 

「はい、大丈夫ですよ」

 

「それじゃあ僕は伝えてくるね!」

 

そう言うとスタッフさんがそのバンドの人達のところに行って話しをした。

 

「海鈴ちゃん!大丈夫だって!それじゃあお願いするね」

 

「はい、分かりました」

 

「君が今日出てくれる子かな?」

 

「はい」

 

「あ、こんな格好でごめんね、何かこのマスクしないといけないって言われちゃってね」

 

「いえ、大丈夫です」

 

リーダー?らしき人が最初に話しかけて来ました、何かマスクを付けさせられてるみたいです。

 

「これが譜面になるけど、どうかな」

 

そしてもう一人の人が譜面の紙を私に渡してくれました・・・これなら大丈夫そうですね」

 

「まだ時間はありますか?」

 

「うん、僕らは最後だからまだ時間はあるよ」

 

「そうですか、それなら少し一人で練習してきても良いでしょうか」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

「分かりました、それでは行ってきます」

 

私は一礼をして練習スペースに向かった。

 

♪〜〜♪〜〜

 

「ふー」

 

こんな感じでしょうか、でも、今までのサポートで入ったバンドより遥かに演奏していて気持ちいいですね。

 

ガチャ

 

「海鈴ちゃん!時間だよ!!」

 

「分かりました」

 

スタッフさんが時間になったみたいなので呼びに来てくれました、それじゃあ行きましょう。

 

「あ!来た来た!もう大丈夫そう?」

 

「はい、バッチリです」

 

「お〜!それはスゲ〜」

 

「関心してる場合か、今から本番何だぞ」

 

「えぇ〜、でもいつも通りやるだけっしょ?」

 

「ふふ、そうだね」

 

「なぁなぁ!!早く行こうぜ!!」

 

「そうだね、それじゃあ行こうか」

 

「だな」

 

「お〜」

 

「それじゃあ海鈴ちゃん、よろしくお願いね」

 

「はい」

 

何かのほほんとしたバンドですね、こんなんで大丈夫何でしょうか?この時の私はこんな事を思っていたのですが、すぐにこんな事を考えた自分が後悔する事だと知らずに。

 

・・・

 

「みなさ〜ん、こんにちわ〜」

 

「「「「「こんにちわ〜〜〜!!!」」」」」

 

「おうおう、元気だね〜、それじゃあ今から演奏していくからよろしくね〜」

 

「おい、紹介は良いのかよ」

 

「え?別に良くない?」

 

「ドアホ、この子が居るだろうが」

 

「あ、そうだった、今日はね〜こベースの奴が熱出ちゃったから代わりにサポートで入ってくれる子だよ〜」

 

「・・・」ペコ

 

「それじゃあいくよ〜、クルセイダーで・・・で〜す」

 

始まるみたいですね、まぁいつも通りにしていれば良いでしょう。

 

「1!2!1,2,3,4!」

 

♪〜〜♪〜〜

 

え?

 

「は〜いストップ〜」

 

「ん?どうしたんだ?」

 

「あ、いきなり止めちゃってごめんね〜」

 

「「「「「良いよ〜〜!!」」」」」

 

「お〜、相変わらずノリが良いね〜」

 

は!しまった!あまりの衝撃に思わず固まってしまった、これは・・・迷惑をかけてしまいました・・・

 

「す、すみません!本番なのにいきなり!」

 

「みよ〜〜ん」ムニ

 

「なにふるれふか」ムニムニ

 

「そ〜んな固くなることないよ〜、楽しんでいこ〜」

 

「とりあえずほっぺた離してやれよ」

 

「あいよ〜」

 

「大丈夫かい」

 

「はい、ごめんなさい」

 

「謝らなくてもいいよ♪僕達は別に上手く演奏しようとか、下手な演奏したらどうしょうとか思ってないから、君も自分が楽しむ為に演奏をしたら良いよ♪」

 

「楽しむための演奏・・・ですか」

 

「別に失敗しようが上手くできようが、そんな事気にしなくて良いぞ、俺達はそんな事一度も思ったことないからな」

 

「一緒に楽しもうぜ!!」

 

「・・・」

 

「まぁ無理にしなくても大丈夫だからね〜」

 

「・・・分かりました」

 

「そんじゃあ演奏再開しよ〜」

 

「だな」

 

「おー!」

 

「そうだね」

 

「・・・楽しむ・・ですか」

 

そんな事今まで一度も考えたことなかったですね、今日だけは演奏を楽しみましょう。

 

「・・・ん?」

 

ボーカルの人がこっちを見てますが、何でしょうか、っと思っているとこっちを見てマスクを取って。

 

「笑顔で楽しもうよ♪」ニッ

 

「!?////」

 

何でしょうかこの気持ち、なぜかは分かりませんが変な感じがします、でも嫌な感じではないですね。

 

「また惚れさせたか?」

 

「かもね」

 

「ん?どうかしたか?」

 

「「いや、何でもないよ/ねーよ」」

 

「んじゃあいこっか」

 

「「「おう/うん」」」

 

「はい」

 

「ごめんね〜、それじゃあもう一回最初からいくよ〜」

 

「「「「おぉぉぉーーーーー!!!」」」」」

 

「1!2!1,2,3,4!!」

 

♪〜〜♪〜〜

 

「♪〜〜♪〜〜♪〜〜」

 

凄いですね、今までサポートで入ったどのバンドよりも遥かに実力が違いますね、段違いでこのバンドは全員プロレベル、もしくはそれ以上でしょう。

 

「♪〜〜♪〜〜♪〜〜」

 

それに、この人達がさっき言っていた通り、この人達は演奏を楽しんでしる、一緒に演奏していてそれが凄く分かってくる、それに私も何だか演奏が楽しくなってきた、上手い下手、そんな事を一切気にしないなんて最初はどうかと思いましたが、これはこれで良いですね。

 

♪〜〜♪〜〜!!

 

「ありがとうございました〜♪」

 

「「「「「わぁぁぁーーー!!」」」」」

 

「それじゃあまたどこかでお会いしましょう〜♪じゃあね〜♪」

 

こうしてライブは終了となりました、もう終わったのかと言うくらいあっと言う間に終わってしまいました、何だか物足りない感じですね、こんな事を感じたのは初めてですね。

 

「お疲れ様、今日はありがとね♪」

 

「いえ、私も凄くいい勉強になりました」

 

「ここならいてもスタッフしかいねーし、マスク取っても良いんじゃねーか?」

 

「そうだね、最後までこのままだと流石に失礼だもんね」

 

そう言うとみなさんはマスクを外した・・・って、え!?

 

「く、CLOCKのみなさん!?」

 

「あ、俺達のこと知ってた?」

 

「も、もちろんですよ」

 

う、嘘でしょ、CLOCKのサポートで私演奏やってたの、未だに信じられないし私この人達に対して大丈夫なのか?みたいな事考えてたの・・・やばすぎでしょ。

 

「いや〜、ホントありがとね、助かったよ」

 

「い、いえ、私なんかが」

 

「それは違うよ」

 

「え?」

 

「そうだな、アンタが何を思っているのかは知らんが、実際に俺等はアンタに助けられた訳だ」

 

「ホントは結城がもう少しやる気出せばこんな事にはなってなかったんだけどな」

 

「え〜、俺のせいなの?」

 

「「あたりまえでしょ/だろ」」

 

「しどい!!」

 

「まぁそう言う訳だ、アンタがどう思ったかは俺等には分からんが、実際俺等はそんな事は全く考えないからな」

 

「そうそう!!一緒に演奏出来てめっちゃ楽しかったぜ!!」

 

「・・・」

 

「君は楽しくなかったかい?」

 

「い、いえ!!とても楽しかったです!!」

 

「じゃあそれで良いじゃないか♪ネガティブな事ばかり考えないで楽しめたのならそれで良いじゃないか♪」

 

「そうですか」

 

「そうそう♪気にしながら生きていくのは辛くなっちゃうからね〜」

 

「「お前はもう少し気にしながら生きろ/生きようか」」

 

「酷い!!」

 

「ふふ♪」

 

「お、やっと自然な笑顔が出たね」

 

「は!!」

 

「それで良いんだよ♪」

 

「そうそう、その自然体で居てくれたほうが俺等も助かるからな」

 

「いい笑顔するじゃん!!」

 

「自然な・・・笑顔・・」

 

「まぁ俺等と居るときだけでも良いからそんな感じで自然体に居てくれたほうが助かるよ」

 

「今日だけだけどな」

 

「「確かに」」

 

「なんでお前らこの子がずっと居る体で話ししてんだよ」

 

「「あ!!そうだった!!」」

 

「お前らな」

 

「ふふ」

 

「いつもこんな感じ何ですか?」

 

「そうだよ、いつもこんな感じだね」

 

「以外でした」

 

「まぁ普段の姿なんて見せないからな、知らなくても当然っちゃあ当然か」

 

「もっとお硬いバンドだと思われてたみたいだね」

 

「えっと」

 

「別にそう思ってもらってくれて大丈夫だぞ、俺等はそんなこと一切気にしないからな」

 

「分かりました」

 

「それじゃあそろそろ控え室に戻ろうか」

 

「そうだな」

 

「飯!飯〜!飯行こうぜ〜!」

 

「まずは着替えろよ」

 

「お店はどこにしよっか」

 

「・・・」

 

「改めて今日はありがとね、ほんとに助かったよ」

 

「いえ、私も楽しかったです」

 

「そっか、そりゃあ良かった♪」ニッ

 

「!?///」

 

「どっかでバンドでも組んでるの?」

 

「いえ、主にサポートとして色々なバンドにサポートとして演奏したりしています」

 

「そっか、それじゃあどこかでいい人達に出会えると良いね」

 

「え」

 

「君と合う人もどこかで出会えると思う思うから、その人達の事は逃さないようにした方が良いよ♪俺の勝手な勘だけど」

 

「勘・・・ですか」

 

「まぁ君が誰かとバンドを組みたいと思ってなかったらあれだけどねww」

 

「・・・」

 

「おーい、まだ話してんのか?」

 

「あ、わりぃわりぃ今行く〜、それじゃあ俺も行くよ、またどこかで会ったらその時は仲良くしてくれると嬉しいよ♪」

 

「はい、その時はよろしくお願いします」

 

「うん♪じゃあね〜」

 

そう言ってボーカルの要さんは控え室に行ってしまいました、それがなぜだかモヤモヤしますが、何故でしょうか、そんな事を思いながら私はスタッフさんに挨拶をしに行くのでした。

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