あれからは特にイベントはなく、渋滞にも捕まらずに井ノ島へと着いた。まぁ何かあったかと言うと、モカがアイスの食い過ぎで・・・って感じだな。
今、俺達はみんなが目的地としている街の駐車場に車を停めて、話をしている。
「んで?どこから行くのかは決めてんのか?」
「あ、いえ、あたしは夕日が目的だったんで、その他は考えてなかったですね」
「お前らは?」
「私も別に」
「あたしも~」
「私はあるんですけど、後で大丈夫です」
「そうか、ならひまりが行きたいところに行くか」
「え!いいんですか!?」
「お前だけ目の輝き方が違うからな。てかそんなに食いたかったのか」
俺は苦笑いしながら、ひまりに言う。さっきからこいつだけ、一人でうずうずしてるからな。
「お前らも良いか?」
「「「「大丈夫です」」」」
「それじゃあ行こーー!」
俺達はひまりの後をついて行った。
ーーーーーーーーーーーー
それから十数分歩いた所で、ひまりが止まり。
「ここに行きたかったんだー!」
そう言ってきたので、店を見てみると、予想通りのパンケーキ屋だった。
「さーさーみんな行こ!?」
「だね」
「だな」
「だね~」
「うん!」
ひまりに急かされて店の中へと入って行った。
店の中は雑誌に載ってるだけあって、人が多かった。特に女性客が、俺達は列に並んで数分待つこととなった。
ーーーーーーーーーー
それから少しして俺達の番になったので、各々順番に注文をしていった。そして全員が料理を受け取ると、ひまりが、
「みんなで外で食べようよ!」
と言って来た。が、
「外って、寒いから私はパス」
「私も~」
「中じゃダメなのか?」
「ええーーー!なんでー!?外の景色見ながら食べたほうが絶対良いって!」
ひまりがそう言ってはいるが、みんなはどうやら嫌みたいだ。
「まぁとりあえず外で食ってみれば良いじゃねーか。一応ストーブやストール?だっけ?膝掛けみたいなやつも貸してくれるみたいだしよ」
「結城さんがそう言うなら」
「それにホントに無理なら、中で食えば良いしな」
俺の言葉にみんなも渋々納得をして、外で食べることにした。
ひまりを先頭に、みんなでテラスに出ていった、出たのは良いが、やっぱり少し肌寒いな。他のみんなもそんな感じだ。と言うかひまりさんや、あんたがそんな感じになっちゃいかんでしょうよ。まぁとりあえず二つに分けて座ることにした。
蘭、モカ、ひまり
巴、つぐみ、俺と言う感じに分かれた。
「それじゃあまずは写真を・・ってなんでもう食べちゃってんのさ!」
「え?だってこういうのはあったかいうちに食べないとダメじゃん」
「そうだけどさー!こういう映えるやつは写真に撮らないとさー!」
などとひまりが力説していたが、俺達はお構いなしに食べていた、あ、上手いなこれ。
ひまりも写真を撮り終え、みんなで食べている、俺は食べながらみんなを見てみるが、全員寒いみたいだな、どうやらひまりも寒いみたいだ。
「もうダメ!私は中に行くよ」
「私も~~」
「あたしも」
「私も」
どうやら限界が来たみたいで、蘭の言葉をかわきりに、みんな中に入ろうとした、するとひまりが。
「ちょっと待って!風景をバックにみんなで写真撮ろうよ!」
「「「・・・・」」」
「ま、まぁ写真ぐらいなら良いんじゃないかな、ね?」
「つぐみがそう言うなら」
「俺が撮ってやるか、並びな」
「「「「「結城さんも一緒に撮んの!!!」」」」」
「お、おう」
そう言われたため、俺も一緒に撮ることとなった。
「あれ?えっと、こうかな?」
「ひまり、早くしてよ」
「ひ~ちゃん早く~」
「ちょっと待ってーー!」
と、ひまりが写真を撮るのに四苦八苦していた。見かねた俺は、
「ほれ貸しな、俺がやった方が良いだろ」
そう言って俺はひまりから携帯を取り、写真を撮った。
「ほれ、これで良いだろ」
「結城さんありがとーーー!」
「じゃあ中行こうぜ」
「「「「「賛成!!」」」」」
そうして俺達は中に戻り、再度パンケーキを食べてのだった。
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