要 結城の日常   作:テンツク

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34話

とある日の某芸能事務所

 

ここの事務所には色々な部署がある。モデル、女優、俳優、アイドルなどがあるが、とある一室に五人のアイドルがなにやら話し合いを行っているみたいだ。

 

「それで、今日はどうしたのかしら?」

 

「そうだね。なんか麻弥ちゃん関係って聞いたんだけど、なにかるんってすることなのかな?」

 

「どうなんだろうね?麻弥ちゃんもそうだけど、イヴちゃんとマネージャーさんもいないもんね」

 

今この部屋に居るのは、パステルパレットの丸山彩と白鷺千聖、氷川日菜の三人がいる。

彼女たちがしばらく待っていると、扉が開き三人の人が入って来た。

 

「みんなごめんね、おまたせ」

 

「あ、マネージャーさん。それにイヴちゃんと麻弥ちゃん」

 

「待ったかしら?」

 

「少しですけど、気にするほどではないですよ」

 

「そう言ってもらえるとありがたいわ」

 

「今日はどうかされたんですか?」

 

「うん、ちょっと三人に、いや、イヴちゃんも入れた四人に相談があってね」

 

「「「相談?」」」

 

「うん、そうなのよ」

 

「それはお仕事のお話ですか?」

 

「ええ、と言っても、今回のはパスパレでって訳じゃないのよ」

 

「と言いますと?」

 

「ほら、あなた達ってね、今結構テレビや雑誌に出だしたじゃない?千聖ちゃんは前から女優をやってたし、イヴちゃんもモデルをやってるし、最近だと彩ちゃんと日菜ちゃんもいろんなジャンルのテレビに出だしたじゃない?」

 

「そうですね。グループもそこそこ認知されてきて、いろんな所で呼ばれることが増えましたね」

 

「でしょ?でもね、ただ一人・・・」

 

「「「あ!」」」

 

「そうなのよ、麻弥ちゃんだけ恥ずかしがってやってくれないのよ」

 

「うっ!」

 

「確かに。よく裏方のお仕事をしてる事はあるらしいですけど、表立っては出てないですね」

 

「そうなのよ!なので今回!麻弥ちゃんにはモデルとして雑誌に出てもらおうと思っているの!」

 

「自分がモデルっすか!?」

 

「そ!今度イヴちゃんが撮る予定の、デートしてる風の写真を撮るんだけど、麻弥ちゃんにもこれに参加してもらいます!」

 

「デ、デート?」

 

「あの、それって大丈夫なの?」

 

「大丈夫よ日菜ちゃん。してる風だから、写真に写るのはイヴちゃんと麻弥ちゃんだけだから」

 

「それなら大丈夫なのかな?」

 

「まぁ、それなら大丈夫だと思うわよ。それで相談というのは?」

 

「ええ、それは麻弥ちゃんの相手役の人の事なの」

 

「「「相手役?」」」

 

「そ、一応デート風だから相手がいないといけないじゃない?イヴちゃんの方の相手役の人は決まってるんだけど、麻弥ちゃんの方がね」

 

「なるほど。初めての人だと、緊張してしまうと」

 

「そうなのよ。だからなにか良い案がないか聞きたくてね」

 

「「「うーーん」」」

 

「だ、大丈夫っすよ。自分がそんな事しなくても・・・」

 

「「「「「それはダメ!!」」」」」

 

「ヒッ!」

 

「そうだね・・・千聖ちゃんはなにかある?」

 

「そうね・・・業界の人だと緊張してしまうから、誰か仲のいい人かしらね」

 

「家族、兄弟とか?」

 

「それだとただのお出かけになっちゃうわ」

 

「そうだよね・・・どうしようか?」

 

「麻弥ちゃんは誰か親しい男の人はいないの?」

 

「そ、そんな人いませんよ・・・自分なんかとなんか」

 

「どうしましょう、このままだと?」

 

「イブちゃんの言う通りね」

 

「「「「「うーーーーーん」」」」」

 

相手役が決まらず、麻弥以外の五人は頭を捻りながら、考えていた。その時麻弥が何かを思い出したようにして、

 

「あ!一人だけならいるっす!」

 

「「「「「それホント!?」」」」」

 

「は、はい、あ!でも引き受けてもらえるかは分んないっすけど」

 

「なんだって良いわ!早速その人に連絡をしましょう!」

 

「は、はい!分かったっす!」

 

そう言って麻弥は携帯を持って部屋を出て行った。

 

「いやー良かったわ。一時はどうなるかと思ったわ」

 

「ですね。それにしても麻弥ちゃんと仲のいい人か」

 

「彩ちゃんは気になるの?」

 

「え!?そ、そりゃあ気になるかな?」

 

「私も気になるなーー!」

 

「はい!気になります!」

 

そんな話を本人のいない所で盛り上がっていると、電話を終えた麻弥が戻ってきた。

 

「どうだった!?」

 

「は、はい、大丈夫との事っす」

 

「「「「「やったー!」」」」」

 

「それで!?どんな人なの!?」

「どんな感じの人なの!?」

「どんな人!?」

「気になります!」

 

「え、あ、えっと」

 

「ほらほら、そんなに一気に聞いちゃ、麻弥ちゃんも困っちゃうわよ」

 

「「「「はーーい」」」」

 

「助かったっす」

 

「それで、お相手の方は一般の方なの?」

 

「はい、そうっす。パスパレの皆さんもよく知ってる方っすね」

 

「そうなの?名前聞いても良いかしら?」

 

「あ、はい。名前は要さんっす」

 

「あ!それって結城さん!?」

 

「はい、そうっす!?」

 

「「「・・・・は!?」」」

 

「え?今アイドルが出しちゃいけないような声が聞こえたんだけど・・・」

 

マネージャーが驚いていると、彩、千聖、イヴがふらふらと麻弥に近づき、肩に手をやり、光のない瞳で麻弥を見つめた。

 

「麻弥ちゃん、聞き間違いだと思うのだけども、今相手役が結城さんと言ったかしら?言ってないわよね?まさか私をさしおいて先に結城さんとデートだなんて何の冗談かしら?あはは、あはははは!!」ハイライトオフ

 

「麻弥ちゃん、そんな嘘ついちゃだめだよ?結城さんが麻弥ちゃんとデートだなんて、しないんだからさ。あ!分かった同じ苗字の人なんだね?そうだよね?そうなんだよね?ね?ね?まさかホントに結城さんとデートだなんて言わないよね?私もまだしたことないんだよ?それを二人きりでデートだなんてね・・・あはははは!!」ハイライトオフ

 

「・・・・・・・・・麻弥さん、結城さんとデートだなんて、嘘、ですよね?・・・・・・・・・・・」ハイライトオフ

 

 

「ええ!な、なんで自分が責められてるんっすか!?それになんで三人は目に生気がないんっすか!?ちょっと日菜さん!マネージャーさん!助けてくださいっす!!」

 

「あはは、さすがに今の状態では私は無理かなー、ごめんね?」

 

「・・・・・」ブルブルブル

 

「「「麻弥ちゃん/さん?」」」

 

「なんでこうなるんっすかーーーーーーーーーー!!!」

 

 

 

某芸能事務所の一室では、その日事務所全域に聞こえるほどの叫び声が響いたらしい。

 






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