要 結城の日常   作:テンツク

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37話

あれからマネージャーさんの話を少し聞いて、その後に雑誌のプロデューサーさんから今日の撮影の話を聞き終え、今俺と麻弥は外に来ている。

 

「さてと、こっからスタートだな」

 

「そうっすね、今日はありがとうございます」

 

「気にしなさんな。困ったときはお互いさまってな。そんじゃ、行きますか?案内頼むな」

 

「任せてくださいっす!それじゃあ行きましょう!」

 

そう言って俺達は歩き出した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

しばらく歩いた所で麻弥の方を見ると、ガチガチなうえに、さっきから顔が百面相している。やっぱり初めての雑誌の撮影で緊張してんのか?

 

「やっぱり恥ずかしいっすね・・・要さんだからまだましっすけど、さすがに・・・・・」

 

などとさっきからぶつぶつと何やら嘆いている。俺はそんな麻弥の脇腹を指で。

 

"ちょん"

 

と小突いた。すると麻弥は、

 

「うひゃー!?なな、なんっすか!?」

 

「うひゃーって、ププ」

 

「ちょっと結城さん!?なんなんっすか!?」

 

「いやーさっきからアイドルとしてはやってはいけない顔をしてるからさ。このまんまだと撮影にもならんと思って」

 

「だからって」

 

「隙を見せる方が悪い!」

 

「ええ!いや、そうかもしれないっすけど」

 

「それに、そんだけ騒げれば大丈夫だろ」

 

「ううー、納得できないっすが、仕方ないっすね」

 

「そうそう仕方ないの」

 

この後は麻弥の緊張も少しほぐれたようで、よく笑うようにもなり、百面相もなくなっていった。そんな感じで目的地へ向けて、俺達は歩いていった。

 

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それからしばらく歩いた所で麻弥が。

 

「ここっす!自分が行ってみたかった所は!」

 

「ほう、ここねー」

 

麻弥が行きたかった場所、それはドッグランドだった。

 

「犬好きなのか?」

 

「はい!なので一度来てみたかったんっすよ」

 

「へーー意外だな。まぁいいや、入るか」

 

「はいっす!」

 

俺達は入り口で金を払い中へと入って行った。

 

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中に入った俺達はまず案内板の所に来ていた。

 

「へー、いろいろあるんだな。鑑賞、ふれあい、ドッグレースなどなどってか」

 

「確かにいろいろありますね。どこから行きましょうか?」

 

「それはお前さんが決めなさい。主役はお前さんだしな」

 

「良いっすか?それならここからで」

 

「了解、んじゃあ行くか」

 

そう言って俺達は歩き出した。

 

 

それからしばらく中を見て回った。麻弥も大満足らしく、鑑賞用?って言い方はおかしいかも知れんが、まぁそんな感じにゲージの中に入れられている子犬を見て大はしゃぎをしていた。そしてそれを終えてドッグレースを見て盛り上がり、今はふれあい体験の所に来ている。

 

「ここで最後だな、楽しめてるか?」

 

「はい!めちゃくちゃ楽しいっす!」

 

「それは何よりで、確かに最初に比べれば別人だもんな」

 

「な!そ、それは言わないでください!」

 

そう言って麻弥はポカポカと俺の事を叩いてきた。

 

「まぁまぁ落ち着きんしゃい。これからまだ楽しむんだからさ」

 

「うう、仕方ないっすね」

 

少し不満げではあるが、何とか納得させ、ふれあい体験のコーナーの所に入って行った。するとまぁ見るからに大量の犬がいた。俺達は一匹ずつ抱きかかえ、互いに触れ合っていた。麻弥は立ちながら、俺は座りながら、しばらく触れ合っていると、俺の方に違う犬達が寄ってきて、押し倒される形になった。

 

「うわーー!要さん!かわいいっすねこの子!ってあれ?要さん?」

 

そう言って麻弥は結城を探すが、辺りを見渡しても見えず、下を見た。するとそこには犬に埋もれている結城が居たのだった。

 

「わーー要さん!大丈夫っすか!?」

 

そう言って結城に声をかけると、結城は右手を挙げてOKサインを出した。そんな感じに子犬と触れ合った二人は満足したように外に出た。

 

「いやー楽しかったな」

 

「そうっすね!でもあれはホントにビックリしましたよ」

 

「なはは、俺もあんなに来るとは思わなかったわ」

 

「次どうしましょうか?」

 

「良い時間だし、昼飯にするか」

 

「あ!良いっすね!どこ行きましょうか?」

 

「ふっふー、今回はなんと!作ってきましたー!」

 

「え!?要さんが作って来てくれたんっすか?」

 

「まぁな。こんな時はと思ってな。まぁ幸い近くに食べれそうな所あるし、そこで食うか」

 

「了解っす!」

 

そう言って二人は歩き出し、近くの公園に着いた。

 

「よし、ここで良いだろ」

 

そう言って結城は持ってきたブルーシートを引き、その上にカバンを置き、自分も座った。それにつられて、麻弥も座った。

 

「んじゃあ食べますか!オープンっと」

 

そう言って結城は弁当の蓋を開けた。

 

「うわーーすごいっすね!」

 

「今回のために少し気合いれてみました!」

 

「そうなんっすね!あれ?これって」

 

「気が付いた?そ、お前さんが好きなものを今回ご用意しましたー」

 

「あ!あの時聞いたのって」

 

「そう言う事。それじゃあ食べるか」

 

「はいっす!」

 

そう言って俺達は食事を始めた。麻弥も満足してくれたみたいで、黙々と食っていた。

 

「麻弥、ほれ、あーん」

 

「え!?ちょ、自分で食べられっすよ!」

 

「それは分かってんだけどさ。ほら、一応デート風って言う撮影の設定じゃん?それらしいことしねーとさ」

 

「あ!そうでした、これ撮影でしたね!そうですね、なら、あーん」

 

「どうよ?」

 

「あ、これも美味しいっすね!ならお返しの、あーん」

 

「あーんっと、うん、上出来」

 

そんな感じに和気あいあいとした雰囲気で昼食を二人で楽しんだのであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それから昼食を取り終えた二人は来た道を戻り、事務所へと戻って行った。

 

事務所に着くと、プロデューサーが二人に良い画が撮れたと、満足していたそうだ、それから撮影も終わり、マネージャーが二人に近寄り。

 

「二人ともどうでした?」

 

「楽しくさせていただきましたよ」

 

「自分もっす!」

 

「そう?なら良かったです」

 

「今日はもうこれで終わりっすかね?」

 

「ええ、これでお終いです。ありがとうございました」

 

「そうですか、なら俺はここらで」

 

「帰っちゃうっすか?」

 

「ああ、仕事ではないのに、一般人が芸能事務所に入って行くのは行かんしな」

 

「それもそうっすね。要さん、今日はありがとうございました」

 

「おう、気にすんな。俺も楽しめたしな。それじゃあ俺はこれで」

 

「「はい!さようなら」」

 

こうして雑誌の撮影を終えた結城は家に帰り、麻弥はマネージャーと一緒に事務所に入って行った、その後麻弥はパスパレのメンバーに詰め寄られ、いろいろ聞かれたのであった。

 

 

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