あの後羽沢喫茶でチーズケーキとコーヒーを堪能した俺は、店を出て再び散歩を再開した。
店を出る際につぐみにまた来ると伝えると、嬉しそうに飛び跳ねていたのは素直に可愛いと思ってしまった。ちなみにそれを見た他の三人はつぐみにまたやってくれと言って詰め寄っていた。
再び散歩を再開したしばらく歩くと、CiRCLEが見えてきた。俺は挨拶ついでに寄ってみることにした。
「おいーーっす」
「あ、結城君、今日はどうしたの?」
「散歩ついでに近くに寄ったから、少し覗きに来た」
「そうなんだ。今はハロハピの子達が練習してるよ。見て行く?」
「あいつらか、練習になんのか?まぁいいや、せっかくだから見て行くよ」
「そう?一番奥の部屋だから」
「了解」
俺はそう言ってその部屋に向かった。
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部屋の前に着いた俺は扉を開けようとしたその時
「うわーーーーーー!!」
と言う叫び声が聞こえてきた。
「一体なにやってんだ?練習に叫び声って」
俺はとりあえず扉を開けて中を確認した。確認して一言。
「どうしてそうなった」
と言わずにいられない光景が目の前で起きていた。
こころとはぐみは「ここでバーンって感じにするの!」「いいね!バーンってやっちゃおー!」とよく分からない会話をしており、花音はどうしたらいいか分からずあわあわしていた、まぁそこまでは良いのだが、後の二人、薫と美咲はと言うと
「薫さん、私何度も言いましたよね?恥ずかしいからやりたくないって何度も言いましたよね?ねえ?聞いてます?私の言ってることが理解出来ないんですか?そうですか、そうなんですか、だったら実力行使で分からせるしかないですね」ハイライトオフ
「わ、わかった。私が悪かったから、ど、どうかゆ、ゆるしてくれ、ない、か?」
と言う会話が行われているのだが、何故かその会話を薫が美咲から逆エビ固めを食らいながら、そんな話が行われていたのだ。ちなみに美咲の目には光がなく、真っ黒だったよ。
「おいおい。これは一体全体どうしたんだ?」
「あ!結城じゃない!どうしたのかしら?」
「あ!結城君だ!やっほー!」
「はいはい、お前らは後回しね。先にこっちから対処しないとな」
「結城さん、こんにちは」
「こんにちは花音。それで?なんで薫は美咲に逆エビを食らってるんだ?とりあえず美咲、その辺で許してやりな」
「結城さんがそう言うなら、やめますね」
「良い子だ」
俺はそう言って美咲の頭を撫でた、するとさっきまでの表情が嘘のように変わっていき、最初恥ずかしそうにしていたが、徐々に目を細めて、嬉しそうになっていった。
「ゆ、結城さん、助かったよ」
「またどうせお前が変な事言ったんだろ?」
「う!ま、まぁそうかもしれないかもしれないな」
「どっちだよ…ったく、それで事の真相はなんなんだ?」
「えっとですね・・・・・・」
「なるほど」
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事の発端はやっぱり薫らしい。花音の説明を聞くと、どうやら練習の間の休憩の時に薫が花音に、なんかキザな感じの事を言って、その後、そんな事を美咲に言ってみたらどうだって言ったらしい。
それで、最初美咲は恥ずかしいから嫌だって言ったらしい。何でも前にこんな感じの事があったらしく、その時に美咲が少し恥をかいたからだそうだ。そんな事があって美咲は断っていたのだが、薫が意地悪のごとく、何度も何度もやってみたらどうだって言ってくるもんだから、ついに限界に達した美咲がキレて、さっきの事になったらしい。
薫、それはお前の自業自得だ。
「ったく、お前もしつこすぎるんだよ」
「いやー、どうしても美咲の口から聞きたくてね」
「無理にやらせたって、意味ないだろうに」
「仕方がない…ならば結城さん!あなたが言ってみてくれ!」
「よーーし美咲、今度は止めねーからさっきの続きやって良いぞー」
「そうですね。全然反省してないみたいですね。やっぱりこれは口じゃなくて、その体に染み込ませるしかないようですね」
「ま、待ってくれ!じょ、冗談じゃないか、は、はははは…」
「ったく、次はないからな」
そう言って俺は薫に近づくと、顎をクイッと持ち上げ
「俺の物になっちまいなよ」
っと、おふざけで真顔で言ってみたら
「!!!!////////」
顔を真っ赤っかにして、「あ、え、あ、あ、あ、あ」みたいな感じな事を言って壊れた。
「薫さんが壊れた! あ!結城さん!私にも良いですか!?」
美咲にそう言われたので、今度は壁ドンをして、何も思いつかないので、薫と同じセリフを言った。すると
「あっ//////」
こちらは顔を赤くしながら、口をパクパクさせていた。
俺は二人をやった後に思いついたので、残りの三人にも同じ感じの事をやった。
結果はと言うと
こころ、「いいわね!とても良かったわ!」なんて言いながら大はしゃぎ。
はぐみ、「やったー!結城君から良い事言われたーー!」っとこちらも大はしゃぎしてこころと一緒に走り回っていた。
花音、最初は何を言われたのかが理解できず、じょじょに理解していくと、最終的に顔を茹蛸みたいに赤くして、目を回しながら倒れた。
意外に面白いかもな。でももうやりたくねーな…めんどくさいし。
その後こころに、練習は良いのかと聞くと
「大丈夫よ!これでみんなハッピーになったんだもの!」
なんて言って来た。おいおい、大丈夫かよ、なんて思ったが、まぁなんやかんや大丈夫だと思っている俺がいる。
その後俺はこころとはぐみにそろそろ行くわと伝え、部屋を出て、まりなにももう行くと伝えて、CiRCLEを出て行った。
晴明さん!Moritaさん!☆10評価ありがとうございます!
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