要 結城の日常   作:テンツク

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57話

〇月〇日

 

 

今俺は家から少し遠めの駅の前に来ている、何故ここ居るのかは後々分かる、今俺はある人物を待ってるところだ、何て言ってると。

 

「結城君お待たせ、待った?」

 

「いんや、俺もちょっと前に来たからそんなにだ」

 

「そう?良かったー」

 

俺が待っていた人物はこいつ、大学の友達の曽我 雪音(そが ゆきね)だ、少し女みたいな名前だがれっきとした男だ、いや、こいつの場合は男の娘になるのかも知れんな、顔が整ってる分女みたいな感じでもある、だがれっきとした男だ。

 

「さて、そんじゃあ行くか」

 

「うん!あ」

 

「?どうした?」

 

「いや、今日はこんなことに付き合ってくれてありがとうね」

 

「気にすんなよ、それに、お前も相当行きたかったんだろ?」

 

「うん!だってこんな機会滅多にないからね!」

 

「そりゃあよかったな」

 

何故こんな感じの会話をしているのかと言うと、実は雪音は少し人ごみが苦手なのだ、だがそんな奴がこんなにやる気になってるのかと言うと。

 

「そんなに行きたかったんだな、パスパレの握手会」

 

そう、今日雪音に呼ばれた理由はこれだ、何でも今回の握手会は応募式?みたいな感じだったらしい、それで奇跡的に二枚あたったらしい、そんで、一緒に来てくれないかと俺に頼んできたのだ。

 

「うん!すっごく楽しみなんだ!」

 

「そうかい、そんじゃあ早く行って色々買わないとな」

 

「うん!そうだね!行こー!」

 

そうして俺達は会場へと向かった。

 

 

 

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さて、今俺は会場の端っこでコーヒーを飲んで一人で携帯をいじっている、何故一人かって?雪音の奴が会場に売っているグッズを買っているので、それを待っていいるところだ、そうしていると。

 

「結城くん、お待たせ、ごめんね、いきなりいなくなっちゃって」

 

「気にすんなよ、それで?買いたいもんはもんは買えたのか?」

 

「うん!バッチリだよ!」

 

「そうか、なら良かったな」

 

そんな会話をしていると。

 

 

『後五分後に握手会を行います、整理券をお持ちの方は整理券に書かれている番号順にお並びください』

 

なんてアナウンスが流れたのだ。

 

「もうすぐみたいだな、そんじゃあ行きますか」

 

「うん、行こう!」

 

そうして俺達はその握手会の会場へと向かうことにした。

 

 

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~五分後~

 

あれから特に何もなく、定刻の時間になった、すると。

 

「ただいまよりパステルパレットの握手会を行います!!」

 

っと、司会者?なのか分らんが、まぁそんな感じの人が声高らかに宣言をした、ちなみに俺達は一番後ろとその前だ、ちなみに一番後ろは俺だ、ゆきねの奴に前良いよと言われたのだが、どっちでも一緒だから良いと答えた、なぜ一緒かと言うと、何でも二人ずつ、なんか部屋に入っていって行うらしい、あ、言い忘れていたが、俺がパスパレの奴らと知りあいって事は雪音には言っていない。

 

そんな事を考えていると。

 

「最後の方々どうぞ」

 

どうやら俺達の番になったみたいだ、俺と雪音は案内されて、握手会の部屋へと入った、すると、そこで待っていたのは。

 

「「「「「こんにちは!パステルパレットです!今日はお越しくださいありがとうございます!」」」」」

 

っと、パスパレの五人が元気よく挨拶をしてきた。

 

「ほら、行って来いよ」

 

俺がそう背中を押してやると。

 

「う、うん」

 

恐る恐るだが五人の前へと向かった、どんだけ緊張してんだこいつは、っと苦笑いをした。

 

「こ、こんちは!」

 

「「「「「こんにちは!」」」」」

 

そう言って雪音は千聖の前に立ち、握手を始めた、なので俺は麻弥の前に立ち。

 

「こんにちは」

 

「!!こんにちはです」

 

「頑張ってくださいね」

 

「!は、はいっす!」

 

少し驚いた表情をしたが、仕事モードを崩さずに挨拶を返してくれた、ちなみに麻弥は千聖とは逆の位置にいる、すると。

 

「だ、大好きです!頑張ってください!」

 

「ありがとうございます」

 

なーんて会話が行われていた、あ、ちなみにこの握手会は順番とかは関係なく、好きな順番で握手をしに行って良いらしい、どうやら雪音は千聖との握手を終えて、次は彩の所に行ったみたいだ、、なので俺は千聖の所に向かった、あ、言い忘れていたが、今日俺は帽子をかぶっている。

 

千聖の前に行き、おふざけで。

 

「結婚してください!」

 

っとふざけて言ってみると。

 

「喜んで!」

 

なんて事を返された、すると。

 

「「千聖ちゃん/さん!?」」

 

っと、彩と麻弥が慌てていた、それを見た千聖は。

 

「でもごめんなさい、それは出来ないの」

 

っと、演技たっぷりな芝居を行ってきた、なので俺も。

 

「そんな!」

 

っと言い、OTZの体制をとってみた、その後すぐに起き上がり。

 

「まぁ当たり前ですね」

 

「ええ、そうですね、残念ですけど」

 

っと、お互いにふざけるのをやめて、互いに素に戻った、てかこいつ何時から俺だって気づいてたんだ?え?最初から気づいてたって?それは残念だ、もう良いのかって?ああ、満足したよ、お前さんもかい?なら良かったよ、そんじゃあね。

 

次に来たのはイヴの所だ。

 

「こんにちは」

 

「こんにちは!結k」

 

「しー!ストップ!」

 

と言って俺はイヴの口を手で防いだ、この子普通に挨拶しようとしちゃってるよ、俺は小声で。

 

「今回はお前らとの知り合いではなくて、一般で来てるから、それで頼むな」

 

「はい、分かりました!」

 

っと小声で言い合うと、互いに戻り。

 

「お仕事頑張ってくださいね」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

っと軽く済ませ、次は日菜の所に行くと。

 

「お兄さんかっこいいね!なんかるんっときたよ!」

 

「そうですか、それは良かったです」

 

すると日菜はこちらに近づき、小声で。

 

「千聖ちゃんにしたみたいに、彩ちゃんにもやっちゃうの?」

 

「それはもちろん」

 

「悪ですなー」

 

「お代官ほどでは」

 

「あっはははは」

 

なんておふざけを二人でし、し終わると最後に彩の所に行き。

 

「大好きです!付き合ってください!」

 

っと、手を差し出すと。

 

「こちらこそ!」

 

っと言って手を掴んできた、これを見た他の奴は。

 

「「「「彩ちゃん/さん??」」」」

 

「あはは、冗談ですよ?やだなーみんな」

 

なんて言いながらも若干その声には焦りが見えた。

 

なんてふざけていたら。

 

「お時間になりましたので、こちらからご退場してください」

 

そう言われたので、俺達は出ることにした。

 

 

 

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握手会を終えた俺達は会場の外に出て。

 

「満足出来たか?」

 

「うん!」

 

「なら良かった」

 

「今日は本当にありがとね!」

 

「気にすんな、こっちも良い暇つb、んん、楽しめたからよ」

 

「うん!!!」

 

「そんじゃあ俺は帰るとするわ」

 

「わかった、じゃーね」

 

そう言って雪音と別れて、俺は家へと帰ったのだった。

 

 

 

 

余談だが、家に着くと同時に日菜からメールがきて、開いてみると、一つの動画だったので、見てみると、そこに映し出されていたのは、麻弥と千聖に説教を受けている彩と、呑気にお菓子を食べているイヴと言う映像だった。

 

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