要 結城の日常   作:テンツク

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この作品の更新を楽しみにしてくれている人はいるのかと、なんか思ってしまったりもしています。


59話

五人が俺の家でいろいろやってくれている時に俺はと言うと。

 

「暇だなーミユよ」

 

「ミャー」

 

「お前さんもそう思うか」

 

「ミャー」

 

「え?違うって?」

 

「ミャー」

 

「そうかいそうかい」

 

なーんて感じでミユで遊んでいたら俺の部屋の方からなにやら騒ぎ声が聞こえてきた、気になった俺は部屋に行ってみる事にした。

 

 

 

部屋に着いた俺は、扉を開けると、中では。

 

「だーから、結城さんの洗濯は私がやるからみんなは他をお願いって言ってるじゃん!」

 

「いいえ、それは私が責任をもってやるからリサちゃんが他の事をお願いするわ」

 

と言う風にリサと千聖が俺の服をどちらが洗濯するかを言い争っており、一方では。

 

「ここは私に任せて山吹さんは下の階をお願い」

 

「いやいや、ここは私がやるから奥沢さんが下の階をお願い」

 

「「・・・・・」」

 

と言う感じにこっちはこっちで沙綾と美咲がどちらが俺の部屋を掃除するかを言い争っていた。

 

「お前さんら、あんまり騒ぎすぎるなよ、近所迷惑になっちまうからな」

 

「「「「はーい・・・・ふふふふ」」」」

 

分かったのか分かってないのかは知らんが、まぁそこまで煩くしないだろうから大丈夫だろう。

 

「じゃあ俺は下に行くから、ジャンケンか何かで決めてくれな」

 

「「「「はーい」」」」

 

俺は返事を聞いて部屋を出た。

 

 

下に降りた俺は、さっきいなかったつぐみを探すことにしたら洗面所を通り過ぎる時にチラッと見えたので。

 

「つぐみはここをやってくれてるんだな」

 

「あ!結城さん、はい!トイレ掃除とお風呂掃除は私が引き受けました!」

 

「つぐみはあの争いの中に入らなくて良かったのか?」

 

「はい!どうせなら誰もやらなさそうなとこをやろうかと思いまして」

 

ええ子や、あの四人はそんな事考えてないみたいだったがな、まあ俺はやってもらってる側だからな、何も言えんがな、とりあえず俺は。

 

「そうか、ありがとうな」

 

そう言ってつぐみの頭を撫でた。

 

「あう///(やっぱり結城さんに撫でて貰うと安心するなー)」

 

つぐみがそんな事を思っていることは、頭を撫でている当の本人は気づいていないのであった。

 

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風呂場等をつぐみにお願いし、俺はリビングに戻ってみると。

 

「「あ!結城さん!」」

 

「リサと沙綾、お前ら・・・負けたのか」

 

俺がそう言うと。

 

「「・・・・・・・」」

 

明らかにテンションが下がるのが目に見えた。

 

「ま、まぁジャンケンには負けたけど、私らには料理で結城さんの手伝いが出来るしね」

 

「そ、そうですね、私達にしか出来ないですもんね」

 

何とも焦ったような感じに話していて、何となくだがかわいそうに思えてきてしまったので、二人の近くによって、つぐみ同様に頭を撫でてやった。

 

「あ////(やっぱり、気持ちいなーこれ)」

 

「あ(なんだろこれ、結城さんに頭を撫でられると気持ちが安らぐ)」

 

俺は少しの間頭を撫でると、料理の邪魔をする訳にもいかないので、リビングへと戻ることにした、手を離すとつぐみもそうだったが、残念そうな声が聞こえてきたがまぁ気のせいだろうと思う・・・・・・いや、そんな顔されても、わーったわーった完成したらまたやってやるから・・・・・・急に元気になったね君ら、まぁ良いけど。

 

 

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リビングに戻った俺はふと後の二人の事を思い出し、再び自分の部屋へ行くことにした。

 

 

 

自分の部屋に着いた俺は再び扉を開けると。

 

「「スーハースーハー////」」

 

俺は静かに扉を閉めて。

 

「あれ?疲れて幻覚でも見てるんかな?千聖が俺の服を、美咲が俺のベットのニオイを嗅いでるように見えたが・・・・うん、気のせいだな」

 

俺は自分にそう言い聞かせ、再び扉を開けた。

 

「あ、結城さん、どうかされましたか?」

 

「いや、どんな感じか見に来たんだよ」

 

「そうなんですか、大丈夫ですよ、私と千聖さんがじゃんけんで勝ってこれから私が部屋の掃除を、千聖さんが洗濯をやりますので」

 

「そうか、それなら頼むな」

 

「「分かりました!」」

 

俺はさっきのを勘違いだと思い込み、リビングへと戻った。

 

 

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「危なかったわね、危うく二人して変態に思われそうになるとこだったわ」

 

「そうですね、これからは気をつけないといけないかも知れませんね」

 

「(ホント、なんで結城さんの服ってこんなにいい匂いがするのかしら、危うくトリップするところだったわ)」

 

「(結城さんのベットっていい匂いするなー、枕に顔をうずめてみたけど、やばかった、気をつけよ)」

 

 

 

 

二人とも結城にその場を見られていると露知らず、あの場面を見られてないと思い、何かの決意をするのであった。

 

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