要 結城の日常   作:テンツク

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93話

あの後リサと燐子を加えた四人で街へと向かい、今は目的地であるショッピングセンターに来ている。

 

「しかし、ここに来て何するんだ?」

 

「「え?そりゃあここに来たらやる事は決まってるじゃん!!」」

 

「嫌な予感しかしねーんだが」

 

「あはは・・」

 

「「ほら!早く行こ!」」

 

「へいへい」

 

そうして俺達は俺と燐子は二人の後について行った。

 

 

 

 

それから向かった先はと言うと。

 

 

「おいお前らちょっと待て」

 

「「何?」」

 

「何じゃねーよ、なんで一発目がここなんだよ」

 

そう、一発目に来たのはなぜかいきなり女性用の下着売り場だった。

 

「えー!そんなの決まってるじゃん!女性になったんだから、まずは下着でしょ!」

 

「なんでいつ戻るか分かんねーのに、下着何買わにゃならん」

 

「「そんなの!胸とかいろいろダメじゃんか!!」」

 

「なんでそんなキレ気味に言われてるのかが分らんが、買わんからな」

 

「「ええーー」」

 

「ええーー、じゃねーよ、ったく」

 

「仕方ないか、それじゃあ次に行こう!!」

 

そう言って再び俺達は歩き出した。

 

 

 

次に来たのは洋服売り場だった、そこには見知った顔がいた。

 

「あれ?千s・・・んんん!」

 

「はーーい、それ以上はアウトねー」

 

「んんん!・・・・ぷはぁ、何すんのさ」

 

「お前こそ何いきなり爆弾発言しようとしてんだよ、何のためのあの変装だよ」

 

「あ!そっか、そうだよね」

 

「そうだよ、ったく」

 

そう、そこにいたのは、千聖と彩、イヴの変装をした三人がいたのだった。

 

「??あら、リサちゃんじゃない、それに、燐子ちゃんに、沙綾ちゃんも、それと・・・」

 

「何々?どうしたの・・・って、あ!リサちゃん!燐子ちゃん!沙綾ちゃん!」

 

「みなさんも来られていたんですね!」

 

「やっほー、三人は休みなの?」

 

「ええ、たまたま、三人同じタイミングで休みになってね、それで、それを知ったイヴちゃんがね」

 

「そうなんだー」

 

「ねぇねぇ、それよりさ、一緒にいる女の人は誰なの?なんかモデルさんみたいな感じだけど」

 

「ああ、この人はね・・」

 

「「兄さんなのよね/ですよね」」

 

「え?」

 

『いや、だからなんで分かんだよ、何なのこの二人と言い、ここにいる三人と言い、何か怖いわ』

 

「え?この人が結城さん?・・・・まっさかー」

 

「彩ちゃんこそ何を言っているのかしら?どこをどう見ても兄さんじゃない?」

 

「そうですよ彩さん、一目見ただけで分かるじゃないですか」

 

「え?え?・・・・これって私がおかしいのかな」

 

『いや、彩、お前の反応が一番正常だと思うぞ、普通は一目見ただけじゃ分かんねーよ、ましてや今は性別自体が代わってるんだぞ、それを一目見ただけで分かる方がおかしいんだからな』

 

「やっぱり二人は分かっちゃうかー、正解だよ」

 

「え?え?え?本当に結城さんなんですか?」

 

「ああ、俺で間違いじゃねーよ、それと、彩がおかしいんじゃなくて、そっちの二人がおかしいだけだから、気にすんな」

 

「あら失礼しちゃうわね、私達のどこがおかしいと言うのかしら?」

 

「この格好で俺だと分かるとこだよ、しかも何の躊躇もなしに言うところな」

 

「あら?これくらい当たり前だと思うわよ」

 

「当り前じゃねーよ」

 

「「そうですよ!」」

 

「ほら言ってやれ」

 

「「「「当り前じゃなくて、分かって当然だよ!!」」」」

 

「・・・・・」OTZ

 

「あはは・・・えっと、大丈夫ですか?」

 

「ダメだな」

 

「それより、なんで結城さんが女性の姿に?」

 

「ああ、それはな」

 

俺はこれまでの経緯を三人に説明をした。

 

「こころちゃん・・・・」

 

「な?いらんこt」

 

「よくやってくれたわ!!」

 

「おいこらてめぇ」

 

「あはは、大変でしたね」

 

「ったく、ホントだよ、まったくもってな」

 

「それよりさ、三人も一緒にどう?」

 

「あら、楽しそうね、それじゃあご一緒しようかしら」

 

「ハイ!一緒に行きましょう!」

 

「そ、そうだね」

『結城さん大丈夫かな?・・・』

 

「悩みの種が増えやがった」

 

「あはは・・・」

 

 

 

こうして三人も加わって、計六人で遊ぶこととなったのであった。






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