貴様にも味あわせてやる!ゲッターの恐ろしさをな!!【本編完結】 作:小此木
夢幻心母が崩れた中から、一隻の戦艦が現れた。向かうは戦場。
その戦艦は、力強く、敵を見据えて航行している。引けぬ戦いがそこにはあった。
その戦艦の名は、
『15.5㎝三連装副砲!全7砲放てぇぇぇぇぇ!!』
『おらおらおらー!!』
『ひゃっはー!おぶつはしょうどくだぁー!!』
戦艦武蔵。
『よ、余のリベル・レギスが揺れるだと!?』
『マスター!?クッ、彼女はアル・アジフや私と同じ
対峙するは空中を駆る
ドクターウェストの言葉で触発された彼女は、海の戦いでなら自分が優れている所を
『遠慮はいらん!46㎝三連装砲の威力も味わって行け!!』
『1ねんたってはじめてのとうじょう。もう、これはわたしがしゅやくできまりだ!!』
『なにをねぼけているのよ。わたしがしゅやくよ!!』
そして、見た。見てしまった。血の海に倒れる幼女を。
『だが、大十字九郎の前哨戦としては、ふさわしい相手だ!!』
『こんな奴に負けてられない!!』
そして、それを
倒れていた
『聖弓ウィリアム・テル起動!
『妖精さん!撃ち落とせ!!』
魔力で出来た矢と実弾が接触し、様々な場所で大きな爆発が起こって行く。
『クッ、視界が!!』
『まかせて、むさしさん!れーだーきどう!!』
『てっきかくに…うえからくるぞ!よけろぉ!!』
海上なら無敵を誇る武蔵だが、悲しいかな空飛ぶ機械獣…失礼。空飛ぶ敵は苦手としている。
『少しは楽しめたぞ女。
煙が晴れる直前、真上に移動したリベル・レギスの必殺の矢が迫る。
<ズドン!!>
大きな水柱を上げ武蔵が立っていた場所が抉れた。
『妙な液体を用い、母を助けてくれたこと礼を言う。この
そう言うと、マスターテリオンはリベル・レギスを大十字九郎が向かった場所へ向け飛び立て
『まだ、私は負けてはいない!!』なかった。
<ドン!>
水柱が上がった直ぐ後方の海面が眩い光を放つ。そして、その中から彼女は出て来た。
『大和型戦艦二番艦、改大和型、武蔵!参る!!』
『此処からは、手加減出来んぞイケメン!!』
『我ら妖精も改二へパワーアップした!竜馬さんや隼人さんならまだしも、女を大事にしないヤツに負けて堪るか!!』
その艤装へ座っている〝妖精〟と呼ばれていた存在も少し顔がキリリと変わっている。そして、流暢な言葉をしゃべり敵を罵倒している。中身は完全に武蔵寄りな考えになっているのは、仕方ない事だろう。
『ほう、あの一撃を避けたか。それも、魔力は感じれぬが、パワーアップもしている。面白い、余を楽しませる余興だ!!』
『マスターが笑っている?大十字九郎との戦い以外で!?』
『御託はいい。貴様には、もう一発私の拳を喰らわせないと気が済まんのでな!!』
マスターテリオンはリベル・レギスを再び彼女へ向け空を駆り出す。太平洋での第二戦が始まろうとしていた。
■□■□
大十字九郎と少し回復したエンネアは、たった一人彼女をそこへ置いてはいけないと言って武蔵を止めようとした。しかし、彼女はそれを拒否。デモンベインを素手で殴り飛ばし、あろう事かマスターテリオンを挑発。それも
『エンネアを頼む!』
「分かりましたわ大十字さん!!」
「お願い九郎!あの人を!!」
『任せろ!!』
九郎はエンネアを覇道号へ連れて行き、直ぐにマスターテリオンと武蔵が戦っている場所へ飛び立って行った。
エンネアは初めて見る
「何でこの船には戦闘機があるの?」
「そいつは、私らのだ。」
エンネアの疑問に答えたのは隼人。何度も繰り返された世界で、今回初めてエンネアは彼女に会った。
「…貴女は?」
「私の名前は神隼人。その青い戦闘機、真ライガー号兼真ゲッターライガーのパイロットで主にゲッターのメンテをやってるぜ。」
「ゲッター、ロボ?」
ゲッターロボ。エンネアは何度も繰り返しの中で得た知識を持ってしても、そんなロボットは聞いたことが無かった。
「そして、俺の名が竜馬。ゲッターn「な、何だって!?」って嬢ちゃん、驚き過ぎだ。」
そして、その名を聞いた。何度も何度も九郎から聞いた男の名。ビルを蹴り倒す脚力。地面を割る腕力。様々な武術を用いて潰して来た数々のマフィアやゴロツキの話し。どんなゴリラ又は凄腕の魔術師か、はたまた小さな
そんな人物が目の前にいる。
「君が、竜馬。ライカの義理の兄で九郎の兄貴分の。」
「…君は俺を九郎の坊主から聞いたことがあるんだな。」
「え、ええ。」
「…やはり、魔術の
「ッ!?」
エンネアは驚愕した。何度も繰り返した世界では、彼に一度も会っていない。それも、彼から魔力が感じられない為ほぼ一般人に等しい存在だ。そんな彼がこの前の大規模記憶改ざん魔術を感知したのである。驚かないわけがない。
「(まぁ、それは後だな。)悪いな驚かせて。俺は竜馬。そこの赤い戦闘機、真ドラゴン号兼真ゲッタードラゴンのパイロットで一応リーダーをやっている。此処には居ないが後一人、武蔵ってのが「は、早く彼女を助けに行って!!」偶にはまともに喋らせてくれ。」
エンネアは彼らに武蔵に助けられた事、今武蔵がマスターテリオンと戦っている事を話した。
「よく話してくれた。こりゃ、モタモタしてられんな!ライカとリューガは覇道嬢ちゃんとエンネアちゃんの護衛!!」
「「分かったわ(任せろ)!!」」
「ドクターウェストとエルザは引き続きこの艦の護衛!!」
『『分かったのである(任せるロボ)!!』』
「んで、俺と隼人が敵地へ突っ込む!!」
「分かりやすくていいぜ!」
そして、彼らは敵地へ向かう。
「え、ま、まさかコレで行くの!?」
「ああ。コレで行く。この戦闘機3人居ないと動かないからな。」
「ま、何時もの事だな。」
エンネアは自身の目を疑った。今から向かうと言うのはいい。だが、その行き方が問題だった。
「な、何でこんな発想が出て来るの!?」
信管を抜いたミサイルを中心にして、3機のゲットマシンを簡単に溶接。それを崩れた夢幻心母へ発射すると云うサーカスもビックリな作戦だった。
『何時でもやってくれ!!』
「わ、分かりました。で、では!ゲッターロボ、発射!!」
<ドワォ!!>
瑠璃の掛け声と共に竜馬と隼人が乗り込んだゲッターマシンは発射された。
「どうか、ご無事で。」
「いや、その前に!発射のGにあの人たち耐えられるの!?あの人達魔力ほとんど持っていなかったから魔法障壁すら張れないのよ!!」
エンネアが声を荒げるのも仕方ない。普通の生身の人間ではそのGに耐えられる前に死んでしまうからだ。
「大丈夫よ。なんたって、私とリューガのお兄ちゃんなんだから!!」
「…大丈夫、義兄さんは僕より強いから。」
だが、自身の姉達(ムーンチャイルドの生き残りの年上)に言われれば、納得するしかなかった。
「わ、分かったよ。」