貴様にも味あわせてやる!ゲッターの恐ろしさをな!!【本編完結】 作:小此木
一度も交わらなかった存在が、今此処で出会い、新たな歴史を紡いでいる。
『九郎!前方にインベーダー多数!!』
『ゲッター線で強化したバルザイの偃月刀だ!いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!』
『撃ち漏らしは任せて!
『後ろは余らに任せよ。ABRA!』
『『HADABRA!!』』
何百、何千のループの中で一度も訪れなかったエンネアの救出。そして敵対組織のボスであり、永遠のライバルと認識しても差し違えないマスターテリオン達との共闘。それを為しえた大十字九郎は…
『まだ、奴は正気に戻らんのか!?』
『クソッ!
今は喜ぶことが出来ない。
【うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!】
『クッ、今はインベーダーのみを狙っているようだが…何時、余らに標的を変えるか分からん!!』
『マスター!前方から新たなインベーダーです!!』
此処は宇宙。
【ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!】
合体したエンペラーが放つ無数のゲッタービームが乱射される戦場である。
■□■□
あれ?此処何処だ?確かインベーダーを一掃する為にエンペラーへ乗り込んで、合体した筈だけど。
『そうだ。お前は、忌むべき侵略者を屠る為、我を呼び出した。』
なんだ、だったら
『次は、ラ=グースを。最後は時天空を倒し、〝大いなる意思〟の本懐を遂げる。』
そうそう。〝大いなる意思〟の為、
『そう!そうだ!!進化を繰り返し、敵を薙ぎ払い、星々を…いや、銀河を!宇宙を征服する!!その為に!!』
あぁ、そうだな。そうだったな!敵を蹴散らし、数多を吸収し、追随を許さず、人類を進化させる!!
進化。
進化、進化。
進化、進化、進化。
進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、進化、シンカ、シンカ!シンカスル!!
『それが、ゲッター!それが我らの存在意義!!さぁ!共に行こう!!この宇宙にゲッター線を蒔き、成長させ、我らで刈り取り、糧とする!この宇宙が終われば、次の宇宙へ!!』
俺達ハ、進化スル!マダマダ、ラ=グースにはトドかナイ。進化ダ。進化!進化スル!!
突如、地球を揺るがす程のエネルギーが集まり出した。
『お、おい!このゲッター線量異常だぞ!!』
『こっちの世界の
『義兄さん!竜馬義兄さん戻って来て!!何時もの義兄さんは何処に行ったの!?』
〝真ゲ対ネオゲ〟世界のハヤトが異常な数値を出しているゲッター線量に焦り、リョウマはこの世界の竜馬の心配している。そして、この世界の住人であるライカは悲痛な叫びをあげるしか今は出来ない。
エンペラーが合体した瞬間、この世界の竜馬は叫びながらインベーダー軍団へゲッタービームを乱射し始めた。正気を失っていると判断した隼人と武蔵は、現在竜馬が居るエンペラーのブリッジへ急いでいる。
「一体どうしたんだ竜馬の馬鹿は!!」
「見当もつかん!こんな事初めてだ!!」
その隼人と武蔵にもこんな状態の竜馬を見た事は無く、唯々ブリッジへ急ぐしか手が無い。
「此処だ!着いたぞ!…りょ、竜馬ぁぁぁぁぁ!?」
「どうしたんだ隼人ちゃ…う、うわぁぁぁぁ!?」
そこで二人が見たモノは、
「そ、そんな!こんな事って!?」
「か、体が取り込まれているだと!?」
【ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!】
壁や床、天井から飛び出した様々な線が、竜馬の体内へ侵入している無残な姿だった。
「む、武蔵!妖精さんで何とか出来ないか!?」
「わ、分かった!
隼人の声で我に返った武蔵は、直ぐに妖精を呼び出したが、
『む、武蔵さん!コレは完全に肉体と繋がってしまっています!無理に引きはがすと、竜馬さんの肉体も大きく損傷する可能性が!!』
『これ以上浸食されないよう線を切って下さい!じゃないと、完全に取り込まれて救出は不可能となってしまいます!!』
これ以上浸食されないようにするので精一杯だと言う。
「チィ、邪魔だ!
「隼人、落ち着け!えぇい!私は根元を狙う!妖精さん!竜馬と隼人を頼む!!」
『ラジャーなのです!!』
『絶対に竜馬さんを助けるのです!!』
隼人の蹴が放った真空刃が線を次々と切断して行くが、直ぐさま触手の様に生え竜馬を浸食して行く。それを見た武蔵は発生源を破壊する為艤装を展開。何かあった時の為に
「竜馬を!竜馬を返せぇぇぇぇぇぇぇ!私の好きな竜馬をぉぉぉぉ!!」
『負けないでください竜馬さん!!』
『この機械のバケモノが!竜馬さんを返すのです!!』
「15.5㎝三連装副砲!放てぇぇぇぇぇ!(破壊した箇所が驚くべきスピードで修復されて行く…おい、竜馬。隼人ちゃんに此処まで言わせたんだ!絶対死ぬんじゃないぞ!!)」
だが、二人の奔走も虚しく、
【うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!】
竜馬の悲痛な叫びが木霊するだけだった。
■□■□
進化、シンカ、進化、シンカ…
『そうだ。進化だ。進化。』
進化、しんか、進化…
『さぁ、共に行こう!進化の頂へ!!』
進化、しん『――!!』か、進化。
『無粋な輩め。だが、既にこの世界の竜馬も我が意思を受け、エンペラーへの道を歩み始めた…全ての世界の竜馬は我が肉。我が意思。それを戦わせ、更なる進化への足掛かりにするのだ!!』
進化、しんか、進『―ま!!』化。
『フム、この世界の隼人は物分かりがいささか悪い用だ。メシア・タイールの様に全てを受け入れれば、楽に取り込んでやるが…』
しん『―ょうま!!』か、進化、しんか。
『この世界の武蔵まで!?…あぁ、嘆かわしい事だ。全ては大いなる意思の定めた事。別の宇宙と云えど、
進化、しんか、『竜馬ぁ!!』りょう、ま。
『まだ、諦めぬか。仕方ない…
進化、進化…進化進化進化!!
『さぁ、始めよう。この世界の粛清と新たな創造を!!』
『『竜馬ぁぁぁぁぁ!!』』
…。
……。
…オイ、テメェ!俺の義妹の住んでいる星を、撃ってみろ!存在すら残さねぇ様に、塵にするぞ!!
『なん、だと!?』
それに、人の頭ん中を勝手に上書きしようとしやがって、絶対に許さねぇ!!
『竜馬が、人類が、我に逆らうだと!?』
インベーダーに、今度は〝大いなる意思〟の
『貴様は、何者だ!我の意思を振りほどき、
全部ハズレだ。俺は竜馬。ゲッターをちょっと知っている只の人間だ。それと、此処はちょっと窮屈なんでな。はぁぁぁぁ、はぁ!!
『…精神のみの存在が、黄金に輝くだと!?』
此処から出させてもらう!
『何ぃ!?』
竜馬が放った輝きは、その場の全てを照らし、
『こんな事が…』
無事竜馬はその世界から逃れて行った。