IS~fighting‐soul~   作:肉焼きマン

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やっと一夏の戦闘シーンが書ける!


第8話 実戦

side兆秋

 

いきなりなんだってんだ!

 

鈴にやっとブレードを当てれると思ったら突然2体のISが現れやがった。

全身装甲で顔も見えやしねえ。

 

「何だテメエらは、所属と目的を言いやがれ。事と次第では」

 

ドオオオン!

 

「危ねえ!!」

 

クソ、躊躇なく高出力ビームを撃ってくんな。

 

『兆秋くん、鳳さん!今すぐアリーナから避難してください、教師部隊が鎮圧に入ります!!』

 

山田先生が通信で避難の指示をしてきた。いつもよりも力強く、そして強い意志を感じる声だ。オレはいい先生に恵まれた。

 

だが・・・

 

「それがそうもいかないみたいです。アリーナの出入り口は全てロックされていて脱出できません。それに敵はアリーナの障壁を破る威力の武装を持っています、ここでオレが足止めしないと観客席がヤバいことになるかもしれません。」

 

『そんな・・・!けれどもしも生徒さん達にもしものことがあったら』

 

「大丈夫です。それに慣れない防戦なんかしたら逆に墜とされてしまいます。」

 

『でも『いいだろう。但し、絶対に無事に帰ってこい。』織斑先生!?』

 

とは言ったものの、かなり不味い状況ではあるな。

 

「おい鈴、この勝負はお預けだ。オレらであのISを倒すぞ。」

 

「はあ・・・はあ・・・そうね・・・あんな奴ら、ぶっ潰してやるわよ・・・!」

 

鈴は大したダメージはないがバテバテだな。

オレは疲れ切ってるとはいえ鈴より余力はあるが、機体がボロボロだ。

しかも敵は2体、絶体絶命ってやつか・・・。

 

「せめて1体だけなら、鈴も守りやすくなるんだけどなあ・・・」

 

そんなことを一人ぼやいていたら、不意に近くから聞きなれた腹立たしい声が聞こえてきた。

 

「じゃあ俺が1体受け持ってやるよ。」

 

黄色く、かなりぶ厚い装甲のISを身に纏った一夏が敵の1体の前に立ちふさがった。

アリーナがロックされる前に出口の外に出たのか。

こいつに借りを作るのは癪だが、しゃあねえな。

 

「出来ればテメエに借りなんざ作りたくなかったが、鈴もいる。遠慮なく手を借りるぞ。」

 

だがこの野郎はとんでもない爆弾を落としていきやがった・・・

 

「借りなら今すぐ返してもらうから気にするな。ほら、あそこに丸腰の女子生徒がいるだろ?あの娘に被害が出ないように立ち回るだけでいい。それで貸し借り無しだ。」

 

「・・・はあ!?」

 

なんでアリーナ内部に無防備な女子生徒が入ってんだよ!?

 

「いやあ、俺が出撃するときにパニックなっちゃって一緒に出てきちゃったみたいなんだ。」

 

「いやあじゃねえよ!助けかと思ったらとんだ爆弾じゃねえか!!」

 

これで死なれたら目覚めが悪いなんてもんじゃねえぞ!!

 

「まあ気にすんな、本格的に盾になるのは俺がやるから、お前は攻撃する方向さえ注意してくれればいいよ。」

 

防御性能がかなり高いからな。と付け加えてくるが、気にするわクソったれ!!

 

「ぜえ・・・ぜえ・・・安心しなさいよ。アタシは代表候補生だから、あの娘に向かって攻撃するようなヘマはしないわ。」

 

「オレはブレードしか持ってねえから当てる心配もねえな。」

 

尤も、俺が避けた攻撃にあの娘が当たる可能性があるから一切油断はできねえがな。

 

「じゃあ、やるか!」

 

「テメエが仕切ってんじゃねえ!」

 

「アタシ達の勝負を邪魔したケジメは付けてもらうわよ!」

 

オレ達は自分の戦うべき相手に向き合った。

 

 

 

 

 

 

 

side箒

 

今、私は動揺していた。

 

「兆秋たちが閉じ込められただと!?」

 

私の大切な人が危険にさらされている。

 

「どこのどなたかは存じませんが、あのISの目的は兆秋さん達のようですわね。」

 

そんな・・・あんなにボロボロなのにあの砲撃を受けてしまったらどうなるか・・・。

 

「どうやら騒ぎを聞きつけた兆秋さんのお兄様も出てきたようですし一先ずはわたくしは観客席の安全を・・・ん?あれはもしや一般生徒?って箒さん!?」

 

私は居ても立ってもいられなくなり、アリーナの出撃ゲートに走って行った。

 

「何ができるか分からんが私も何か一つでも!」

 

せめてほんの少しでもゲートを開ければ・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side一夏

 

兆秋と鳳さんは上手く連携をとれているみたいだな。

 

俺も俺であの機体と上手く戦わなくちゃ顔が立たないな。

 

俺のIS、色鋼・黄土は移動速度を犠牲にして防御力と制圧力を高めた機体だ。これで園山さんを守りながら敵を倒す。

 

ギュイーン!!

 

敵さんもやる気十分みたいだな。

 

俺は園山さんと敵の間を遮るような位置で待ち構えている。

こっちに気を引きつけて別の場所で戦おうにも1つのアリーナじゃ限界がある。盾で攻撃を受けきるしかなさそうだ。

 

ドギュウウウウン!!

 

高威力のビームが俺に迫る。

 

ドオオオオン!!

 

「やっぱり、黄土の防御力なら耐えられると思ったぜ。」

 

俺は大型のシールドでビームを受け止めた。

元より避けるのではなく受けることを前提にして作られた機体だ。ちょっとぐらいなら全く問題はない。

 

ギュオオオオオオン!!

 

うん?ビームの効果が薄いと見るやすぐさま接近戦を仕掛けてくるか。確かに接近されたらシールドの合間を縫って攻撃されるかもしれないな。

俺はシールドを引っ込めて敵を迎え撃つ姿勢に入った。

 

敵の姿が近付く、そして俺は思いっきり拳を前に突き出した。

 

ドオオオオオオオン!!!

 

俺の右ストレートが当たった敵は勢いよく吹き飛ばされていった。

 

これが黄土の最大の特徴の一つ、“スーパーパワーアシストシステム”

ISのパワーアシストシステムの効果を数倍に跳ね上げた代物だ。これでどんなISであろうとも力負けをすることはない。

 

まあ当然デメリットもある、曲線的に体を動かせないことだ。

軽く動かす程度ならどうにかなるんだが、ある程度力を入れるとどうしてもロボットみたいな直線的な運動しかできなくなる。もっとも、それはそれで速度が出てパンチ力は上がるから悪いことばかりでもないな。

 

ギュイイイイン!

 

流石にこんな堂々と襲撃してくるだけあって立ち直りも早いな。

 

ドンドンドオオオン!!

 

ビームを小刻みに撃ってきやがる。さてはじわじわと削り殺すつもりだな?甘い。

 

「攻撃力も低くはないぞ!」

 

ドドドドドドドドドドドド!!

 

俺は両手に高反動レールマシンガンを持ち、敵に連射した。

本来なら両手に一つずつ持つようなことはせず、動かない相手や拠点に対して放つ武器だが、スーパーパワーアシストシステム、略してSPAシステムの力で少し反動が強めのマシンガン程度の感覚で扱うことができる。

 

ギュウウウガガ・・・ゴオオオガギ!!

 

全弾とはいかないが多少は当たったようだな。そして多少でも十分な威力はあるはず。

 

ゴオオオオオガギ・・・ゴオオオオガガ・・ドオン!!

 

「!?」

 

ドオオオオン!!!

 

「ガフッ!!」

 

あいつどんだけ肝が据わってるんだ!?

レールマシンガンを喰らいながら撃ってきやがった!

クリーンヒットしたからダメージもそれなりだぞ!並みの防御力のISなら今ので負けてたかもしれない・・・

 

ギュイイイイイイイイイイン!!

 

「なっ・・クソ!!」

 

体勢が崩れた瞬間をねらって接近してきやがったか!

ならもう一度殴り飛ばしてやる!

 

ゴウ!ゴウ!ドン!

 

「ぐう・・・」

 

ゴウ!ドオン!!

 

ドオオオオオオオオン!!!

 

崩れた体勢じゃ初撃から当てるのは無理か。

 

ドンドンドオオオン!!

 

また小刻みに撃ってくるのか?じゃあこっちももう一度さっきと同じように削ってやる!

 

ドドドドドドドドドドドドドドドド!!!

 

ガギギュオオオオガギガギ!!

 

さっきと同じように動いているな。おかげで当てやすい。

 

ガガガガガ・・・ドオオオン!!

 

「何度も同じ手を食らうか!」

 

俺は瞬時に盾を構えてビームを防いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side園山

 

とんでもないことをしてしまった・・・

 

アリーナの出撃ゲートの隅っこで私は震え上がっていた。

 

謎のISが学園に侵入してきたとき、私はパニックになり、とっさにISを纏っている一夏くんについていってしまった。

本当なら敵と相対する気の一夏くんについていくなんて自殺行為だったのに・・・

 

自業自得なのはわかっている。けれどそれでも怖い・・・

 

ドンドンドオオオオオオオン!!

 

「ヒッ!」

 

爆発音が鳴り響く。

 

ギュイイイイインガガガガガガガガ!!!

 

戦闘音が止むことがない。

 

「クソったれがああああああ!!!」

 

「まだよ!!」

 

「こいつ恐怖がないのか!?」

 

戦況は芳しくないようだ。

 

私は必死で息を殺した。

 

「お願い、早く終わって・・・」

 

2人がかりだけど満身創痍の兆秋くんと鳳さん、1対1でさらに私の盾になって自由に戦えない一夏くん。

 

ギュウウウウウウウウウウン!!!

 

敵の放ったビームが私に向かってくる。

 

「」

 

ドオオオオオオン!!!

 

「ゴメン園山さん!砲身がそっちに向かっちゃった!」

 

一夏くんが盾で防いでくれた。私は悲鳴すら上げることができなかった・・・。

 

一夏くんは盾で防いでいるがそれでも目に見えて消耗していた。

当然だ、アリーナを破るほどの大出力砲を何度も受け続けたらどんなISでもタダでは済まない。

 

「ぐううううううう!!」

 

攻撃しようにも私のところに来ないように動きを制限するように注意しているからか、攻め方がぎこちないようにも見える。

 

「あ・・・あああああ・・・」

 

“私のことはいいから気にせず戦って”そう言えればよかったんだろうけど、とてもそんなことは言えない。死ぬのが怖い・・・。

 

私は死にたくない・・・。

 

「ヒイイイィィィィィィィィィィィ!!!」

 

助けてえええええ!!!

 

「大丈夫だ!こいつらの正体がわかった!!」

 

一夏くん・・・?

 

「正体さえわかればやりようもある、だからもう少しだけ耐えてくれ!!」

 

その声は確信に満ちていた。

 

「兆秋!お前もそろそろ気がついただろ!」

 

「ああ!こいつら人が乗ってねえ!!無人機ってやつだ!!」

 

無人機?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side一夏

 

こいつら動きが規則的すぎるし何より人間味が無さすぎる。

今までは突然変則的な動きをされたら困るから大胆な行動はできなかったが、そうゆうプログラムというなら、いくらでも先読みして攻撃を叩きこめる!

 

ドドドドドドドドドドドドド!!!

 

レールマシンガンを放ち、

 

ギュウウン!!

 

ドドドドドドドドオオオン!!

 

回避先にレールキャノンとミサイルを放ち、ダメージを与えた。そうなると・・・

 

ドオオオオオン!!

 

こいつはビームを放ってくる。

 

ゴイイイイイイン!!

 

これを盾で防いで、体勢を崩したふりをすると・・・

 

ギュウウウウウン!!

 

格闘戦をしかけてくるので・・・

 

ドグン!!!

 

殴る。

 

ここまで思い通りに進むなら後は時間の問題だな。

 

さて、兆秋のほうはどうなっているかな?

 

 

 

「零落白夜、最大出力だああああああああ!!!」

 

ズドドドドオオオオオン!!!」

 

背中に龍咆を受けて加速したか!なんて無茶を・・・。

だが、その成果として敵を左肩から右の脇腹まで切り裂いて真っ二つにしたな。

 

「おい。」

 

「ん?」

 

兆秋から通信が入った。

 

「オレも鈴も限界をとっくに超えてるからよ、テメエはテメエで始末しろや。」

 

「言われるまでもないな。」

 

兆秋は意識朦朧な鳳さんに肩を貸してアリーナの端に去って行った。

こりゃあ二人とも検査入院は確実だな。

 

「俺も終わらせるか。」

 

弟が終わらせたのに俺だけダラダラ続けるのもカッコ悪いな。

 

「黄土、全武装フルバースト!!!」

 

音速を超えた速度の弾丸と砲弾が、大量の火薬を詰め込んだ小型ミサイルが、無人機に殺到していく。

 

ドドドドドドドオオオオオオオン!!!!

 

「まだだ!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドド!!!!

 

これで確実に破壊する!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side園山

 

今、私の目の前で奇跡が起きている。

 

兆秋くんと鳳さんが相手にしていた敵は切り裂かれ、一夏くんの敵は胴体を砕かれて頭を吹き飛ばされていた。

 

「コアの回収は俺がやるから、兆秋はもう少しそこでゆっくりしてろよ。」

 

「ああ、そうさせてもらうわ。」

 

ガチャガチャとアリーナの出撃ゲートも開いていく。

 

「やっと開いたか!兆秋、無事か!!」

 

兆秋くんと同室の篠ノ之さんは敵の襲撃の際、いてもたってもいられなかったのか避難せずアリーナの出撃ゲートの内側まで来て、兆秋くんたちが逃げられるようにゲートを開けようと奮闘していたようだ。私の横を通り過ぎて兆秋くんに駆け寄ろうとする。

 

やった!3人とも勝ったんだ!!

そう思った私はまた過ちを犯したのだ・・・

 

「兆秋ー!!鳳!!!肩を貸すぞ!!!」

 

「やった!!!私たち、生き残ったんだ!!!」

 

私は歓喜の涙を流しながらはしゃいでしまったのだ、そして・・・

 

 

ピカッ!

 

ボロボロに壊れていたはずの2体の無人機の目が光った。

 

「なに!?」

「再起動したのか!?」

 

そして

 

ギュイイイイン!!

 

かろうじて残っていた無人機たちの腕の砲門が私のほうを向き・・・

 

「オレはオレの相手をやる!」

「俺も自分の責任は自分で取る!」

 

コオオオオオオオオオ・・・・

 

光が集まり・・・

 

「黄土じゃ間に合わない!赤銅!!」

「零落白夜を発動させるエネルギーがねえ!PIS制御全開!!」

 

「「間に合えええええええええ!!!」」

 

ドオオオオオオオオオオオオオオン!!!

 

ドガアアアアアアアアアアアアアン!!!!!

 

轟音が鳴り響いた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ・・・?生きてる?

 

「き・・・兆秋いいいいいいい!!!」

 

篠ノ之さんの悲痛な叫びが聞こえる。

 

「ゴフッ・・・」

 

え・・・?

 

私の目の前にはボロボロになった一夏くんが倒れていた・・・

 

「き・・・キャアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

私は訳が分らなくなって、その後先生たちに保健室に連れて行かれるまでのことは、あんまり覚えてない。




第3世代の兵装を初めて登場させた瞬間に撃墜される主人公。

ここでの箒さんと園山さんはかなりパニクってます。

箒さんは原作より尽くしたい系だから行動力があります。
・・・行動力あふれるパニックが役に立つのかどうかは置いといて。
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