ロキ·ファミリアに直死の魔眼持ちが所属しているのは間違っているだろうか。 作:cocoon
今のところ欲しいものと言えばこのくらい。
[おい、フィン。さっきからどうしたんだ。]
リヴェリア玉音の声が広い室内に反響した。
場所は団長の執務室。
彼女の他に此処にいるのは部屋の主であるフィンとドワーフの大戦士、ガレスだ。
少女とアイズを残して部屋を出ていった後、フィンはリヴェリアとガレスをこの部屋に召集し何も告げぬまま押し黙ってしまっている。
[······]
当の本人はリヴェリアの声がまるで聞こえていないかのように親指を舐めながらじっと考え込んでいる。
あの少女との会話をしてから明らかにフィンの様子がおかしい。
思い付くとしたらそれこそ先程の少女との会話が原因なのだろうが。
暫くして思い詰めた表情でフィンは
[僕は今迷っているんだ。]
と自らの胸中を打ち明けた。
[それはあの娘の扱いに、ということか?]
リヴェリアがそう聞き返すと、
[ああ、あの娘が侵入者ではないかという疑念はまだ僕の中にある。
嘘を吐いているかどうかは後でロキに見てもらえばいい。
さっきあの部屋に運ぶついでにアイズがあの娘のナイフを預かってくれたからロキに危害を加えるようなことはないだろうし、理性的な会話が望めそうだった。
もし侵入者だとしたらギルドにつきだして厳重に処罰してもらえばいい。
けれどもしあの娘が侵入者じゃなかったら···]
[ええい、じれったい。儂は件の娘とは会ってすらもいないのだ。お主は一体何が言いたいんじゃ。]
フィンの煮え切らない態度に痺れを切らしたガレスが先を促す。
[すまない、焦らすつもりはなかったんだ。
ただ僕もまだよく分かってはいないんだ。]
[?]
[不可解な点が幾つかあるんだ。]
フィンはリヴェリアとガレスを見据えて
[一つ目はどうやって見張りの網を潜り抜けてきたのか。]
[見張りの配置は僕が再考に再考を重ねて考えたものだ。
そう簡単に突破出来るものじゃない。]
[二つ目は何故足跡が無いのか。]
[アイズに確認させたところ、あの娘が倒れていた周囲の地面にはあの娘の足跡すらなかった。
ならどうやって彼処までたどり着いたのか。]
[三つ目は何故彼処で寝ていたか。]
[あの娘が侵入者だとしたら此処は敵地だ。
そんな場所で普通寝るかい?]
次々に疑問点を挙げていった。
[大体はこんなもんかな。]
[ではお主は件の娘は侵入者ではないと思っているということか?]
ガレスが聞き返すと
[確信は出来ない。
けれどその可能性のほうが高いとは思っている。]
とフィンは話した。
[ではもしあの娘が侵入者でなかったとしたら一体何の目的で中庭なんぞにいたのだ?]
[その通りだよ、リヴェリア。
僕もそれが分からない。
けれどこればっかりはあの娘の口から聞いてみるしかないね。]
そうして執務室には沈黙が漂った。
もう誰も口を開こうとする者はいなかった。
ガレスさん初登場です。
口調が一番難しいです。
耐久値が高いなんて羨ましいかぎりです。
基本的に私は短期大量殺戮型ゴリラなので攻撃力しか上げないんです。
[敵の強くても攻撃は受けなければいいし、早めに殺せるならそれに越したことはない]
の精神でいつも兄と戦場を駆け回っています。
全然関係ない話をしてしまった···
けど今までよりも後書きの欄が埋まっている。