爆弾少女リリカルなのは~高町なのはは、静かに暮らしたい~ 作:天天 天天
平穏と性
その少女は、昼間の公園のベンチに一人で座って居た。そう一人でだ、まだ少女はおろか幼女と言える彼女は公園のベンチに一人寂しく座っていたのだ。普通ならば親同伴、もしくは友達と遊んでいるであろう年齢の少女は寂しく座っていた。そう、今の彼女は家に居場所が無かった、父親は怪我で入院しており、母親は喫茶店の営業に手を焼いて居る、兄と姉は勉強や喫茶店の手伝いをしていた。別にその少女は家族から嫌われていたわけではなかった、どちらかといえば、いやどちらかと言わずとも好かれていただろう。しかし、家族はその少女の相手をしていられなかった。少女はその状況を寂しいとは思っていた。しかし、悲しいとは思っていなかった。なぜなら彼女は平穏を愛していたからだ。確かに家族にかまって貰えないのは悲しいが、平穏は全く崩れていなかった。彼女、高町なのははベンチに座って鼻歌をしながら空を眺める。
「平穏だな、これでお父さんの怪我が治ってくれれば完璧なの。」
そうつぶやく、彼女もまた家族が大好きだった。
高町なのは
彼女のことを知ってる人は彼女のことをこう言う。
大人びた子だと、才能あふれる子だと、良い子だと、変わった子だと。
そう、ほとんどの人は彼女は優しく、親切で家族思いな良い子で通って居る。
噂され有名になることも無く、周りに迷惑をかけて嫌われたりなどせず。
しかし、彼女には欠点がある。たった一つにして最大最悪の欠点が。それは『爪』のようなもの、誰も自分の『爪』が伸びるのを止められ無いように自分では止められない『性』を持って生まれてしまっていた。
一人の男がいた、その男は世間でいうロリコンだった。いや、だったじゃない現在進行形でロリコンだ。まぁ、変態だ変態なのだ。毎日公園に来てベンチに座って鼻歌を歌っている少女を観察している。それこそ、犯罪はしたこと無いがその少女見ていると男は間違いを犯しそうになる。
まぁ、そんな事は無いのだが。
ある日、男は何時ものように少女を観察し、少女は何時ものようにベンチに座って鼻歌を歌っていた。しかし少女、高町なのはは突然立ち上がると公園を出て道路を歩いて行く。男はそのあとを付けて行く。
なのはは、ひと気の無い場所に来ると男に話しかけた。
「すみません、居るのは分かっているので隠れて居ないで出て来てくれませんか?」
男は、ドキッとしたがそれほど困ることでもなかったので出て行くことにした。他人が見ればただの変質者だが男は人望が有ったし評判が良かった。だから問題は無いと思った。
「ごめんね、一人で居るから気になっていたんだよ。親はどうしたんだい?」
「白々しいですね。ここ最近毎日見てたのに。」
男は恐怖した、本当にこの子は子供なのだろうかと。
「まぁ、其れはいいとして。私が貴方のことを呼んだのには理由が有るんです。」
理由?内心男は少女を警戒しながらもなのはの話を聞いた。男の警戒を他所になのはは、
「実はこれを。」
そう言ってなのははハンカチを出した。
「これはこの前貴方が私を見て居たところに落ちて居た物なんだけど。貴方のですか?」
「そうだ、すまなかったありがとう。」
そしてはそのハンカチに男が触た瞬間
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
男はハンカチを取った手を失った。すぐさま逃げようとしたが少女がそこには居た。
「キラークイーン第一の爆弾なの。」
と天使の笑みを放つ。しかし、男には悪魔にしか見えなかった。
「キラークイーン第一の爆弾はね。触れた物を爆弾にして爆発させるの。」
男はいみがわからなかった、何故自分がおそわれたか、そしてキラークイーンとは何か。
「理解しなくていいよ、だってキラークイーンはもう貴方に触って居るから」
その日一人の男が海鳴市から失踪した。