超能力者のトラブる   作:留年の危機学生

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知らんてる間にバーが赤くなっててビックリした。
記念に頑張って書いたで!頑張って早く書いたから出来を気にしたらアカンで!
記念なんで主人公以外の視点でちょろっと書いた。


こ、こいつホントに小学生なのか!? 

 食費を抑えるためになるべく自炊している身からすると、近所にあるスーパーマーケットを庭と呼んでもいい頃合いではなかろうか。

 

「馬鹿なこと言ってないで次行きますよ」

「馬鹿なこと言ってないと煩悩がね……」

「煩悩?」

 

 こちらを見て怪訝な顔をする小学生。名前は美柑ちゃん、高校にいるお師匠さまの妹さんだ。

 軽くウェーブのかかった長い茶髪、綺麗に整っている顔からは小学生にあるまじき知性とエロスを感じさせる。

 今は口に手を当て何か考えているようだがそこはかとなくセクシーです。JSに何言ってんだこのペド野郎とお思いかもしれないが事実だからしょうがない。なんだろう、大人びた雰囲気がそうさせるのかな? なんかモテそうだし。

 

「…………ハッ!」

 

 閃いたのか顔を上げる美柑ちゃん。買い物カゴを盾にしながら距離をとるように後ずさりされた。

 

「どうしたの?」

「いや、だって…………恥ずかしいですし」

 

 そう呟くように言う美柑ちゃんの顔はほんのり赤くなっている。はて、彼女を恥ずかしめるようなこと言ったかな?

 考えてみるも全く思い浮かばない。うんうん唸ってようやく捻り出せたのはついさっきの言葉だった。

 

「もしかして煩悩って言葉のこと?」

「まぁ、うん、はい」

「美柑ちゃんを見て悶々としてると?」

「うぐっ、だってそうとしか考えられないじゃないですか!?」

「はっはっは! 確かに美柑ちゃんは魅力的な小学生かもしれないけど俺のストライクゾーンど真ん中は人妻だから」

「もしもし警察ですか?」

「警察は止すんだ美柑ちゃん!!」

 

 美柑ちゃんの手から携帯を奪い取る。この街で警察沙汰とかシャレにならん。発信中になっている携帯を切り美柑ちゃんに返す。

 

「いいかい美柑ちゃん? この街の警察は腰が重いことで有名なんだ。軽犯罪では動かない、動くのは極悪非道の犯罪者をしょっ引く時だけ。そんな噂が立つくらい身重な警察が動いてみろ、俺は一生後ろ指を指されることになるぞ」

「人妻好きを小学生に近づかせるのは危ないと思いませんか?」

「そこは大丈夫! 俺のストライクゾーンは広いから! 小学生から男の娘、果ては対魔忍まで大丈夫だから!」

「あっ! 野生のポリスメンが!」

「通報は止すんだ美柑ちゃん!」

 

 再度携帯を奪い取る。今度は返さない。通報手段を絶たなければ俺が死ぬ。

 

「なぜ俺の話を聞いてくれないんだ!」

「聞いたから通報するんです!」

 

 くそっ、何を言ってるんだこの小学生は。この程度でブタ箱行きなら世の紳士諸君が9割消えてしまうだろうに。

 わーわーぎゃーぎゃー騒いでいると周りがこちらを見ているのに気づく。

 

―――――あらヤダ奥さん痴話喧嘩ですよ

―――――最近の子供は進んでるわねぇ

 

「だって美柑ちゃんや」

「っ!! あぁもう、行きますよ!」

 

 ズンズン先に進む美柑ちゃんは耳まで赤くなっている。大人びてるけどやっぱりこどもだなぁ。

 大人っぽい美しさと子供っぽい無邪気さ、2つが合わさり最強に見える。これがギャップ萌えか…………。

 

 

 

 

 

 俺がこのスーパーにお世話になっているように美柑ちゃんもここをよく利用しているらしい。親交を温め始めたのは最近だが、存在だけは知っていた。

 小学生が1人で生鮮食品コーナーに出没するんだぞ、それも頻繁に。嫌でも注目してしまう。幼妻が実在していたのかと感激して崇め奉っていたのはいい思い出だろう。

 言おうとしたら命が危険になると目に映ったので墓場まで持っていく所存である。

 そして驚くことに美柑ちゃんも俺の事を認識していたらしい。

 

―――――タローさんって言うか隣にいた赤毛の人が目立ってましたし。買い物カゴ一杯にお菓子入れてる人なんてなかなかいませんよ

 

 俺じゃなくて黒咲だった。ま、俺もそこから黒咲と仲良くなっ…………。いや、こんな事思ったら次覗かれた時にからかわれる止めとこ。

 美柑ちゃんと話すきっかけになった時のことを思い出そう。

 と言ってもなんてことはない、特売日のベン・トーで共闘戦線したってだけなんだけどね。それから仲良くなってスーパーで会ったら一緒にお買い物する仲になった。

 

「そうだ、タローさん今度家にご飯食べに来ませんか?」

「え? うーん、行きたいけど黒咲の飯作らないといけないしなぁ」

「そうですか……。ヤミさんも来るから3人でお話ししようと思ってたんですけど仕方が――」

「行きます」

「――な、え?」

「この命に代えても行きます」

 

 美柑ちゃんと金さんが一堂に会する食事会とか楽園かな? そんなん行くっきゃねぇよなぁ!?

 

「…………。私だけなら断ったのに

 

 美柑ちゃんが何か呟いたが聞こえない。くそっ、聴力強化しておけばよかった。俺難聴系苦手なんだよなあ。

 

「まあいいです。リトも乗り気みたいなんでタローさんの方から伝えておいてください」

「はっ!? そういや美柑ちゃんの家ってことはお師匠の家でもあるのか!」

 

 そりゃいい! お師匠のあの絶技、その一端でも学べたら俺もラッキースケベするんだぁ……。

 

「てか、お師匠の特技が猛威を振るうからって頑なにお邪魔させてもらえなかったのに。急にどうしたの?」

「同居人が家の事情でいないんですよ」

「うん? その同居人がいるとお師匠ハッスルするの?」

「まぁ、頻度は高まりますね。いないんで大丈夫です」

「お、おう。金さんは大丈夫なの? いや、金さんにやったらお師匠の命が危ないって意味で」

「座ってご飯食べるだけならだいたいは大丈夫なんで」

「座ってご飯食べるだけでもたまにあるのか…………」

 

 流石お師匠格が違う。

 

「よかったら黒咲さん? もお誘いしたらどうですか」

 

 美柑ちゃんがそう提案してくれる。いったん餌付けを理由に断ったから気にしているんだろう。やはり女神か。

 

「そうか、なら誘ってみるかな。……、断られたら作り置きすりゃ大丈夫だろ」

 

 スーパーを出て帰路につく。同じスーパーを使うだけあってさほど離れていない所に住んでいるようで、途中までは送っていくのが美柑ちゃんとの決まりになっている。

 最初は断られてたけどごり押しした。美幼女の常識人枠は癒し。この時間を少しでも長くするために全力で臨むのは義務です。

 金さん? あの人は常識人枠に変身(トランス)してる天然枠だから。

 お互いの学校の話をしていると分かれ道に着いた。このまま真っすぐ行くのは美柑ちゃん、俺は左。

 

「いつもありがとうありがとうございます」

「いやいや、好きでやってる事だし気にしないで」

「あはは、気にしてないから感謝の言葉を言ってるんですよ」

 

 そう綺麗に笑いながら言ってくる。

 お礼の言葉は「ごめんなさい」より「ありがとう」って言われた方がいい。

 申し訳なさより感謝の気持ちをってことか。こういうちょっとした気遣いができるからモテるんだろうな。

 

「そんなにおだてても何も出ませんよ」

「……実はエスパー?」

「タローさん声に出してた」

 

 二ヒヒという音が似合いそうな笑う美柑ちゃんは年相応に無邪気だった。うーん、これがギャップ萌え。やはり女神か。

 

「それじゃあまた!」

 

 うんうん、また会おうね。1日でも早く会おうね。

 ……………………。ここから癒し枠なしで戦わなくては……。

 あぁ、女神が遠ざかっていく…………。

 

 

 

 

 

「うん、またね。気を付けてね」

 

 そう言った彼に背を向けて歩き出す。私の姿が見えなくなるまで見送るので仕方がない。本当は私が見送りたいんだけど……。

 

――――途中まで一緒だからついでに送っていくよ

 

 なんて事を言っていたが、彼の家は逆方向にある。一人暮らしみたいなので早く帰ってゆっくりして欲しい。だから私は気持ちとは裏腹に歩みを速めるのだ。

 それにしても。

 

「ちょっとした気遣いができるからモテる、か」

 

 手に持つ袋に視線を落とす。中は買った食材でいっぱいだ。

 これはさっきの分かれ道で渡されたものだ。スーパーからついさっきまで彼が持ってくれていた袋。

 重いであろうそれを彼はごく自然に、さも当然であるかのように持つ。

 

「…………」

 

 思い返せば、彼は車道側を歩いていた。

 それだけでなく話しやすい空間を作ってくれてもいた。自分の話をするだけじゃない、私も気持ちよく話せるように。普段は話を聞くことが多いからか彼との会話は楽しい。おかげで今日も私らしくなくはしゃいでしまった。

 

ちょっとした気遣い、かぁ。

 

「そういうとこですよ、タローさん」

 

 あぁ、今日も美味しいご飯が作れそうだ。




?「へぇ……、私には仲良いって言ってくれないのに美柑ちゃんには言うんだぁ…………」

結城美柑
可愛い
ダークネスの中で一番好き
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