突撃してくる知波単学園にみほは苦戦を強いられていた。
「西住さん、アンチョビさん。残存戦力をこのまま我が校のある千葉に引き上げましょう」
「助かる!」
黒森峰とアンツィオを引き連れて千葉に引き返して行き始める知波単学園。
「ダージリン!ケイ!プラウダ高校に来なさい!」
「助かるわ!カチューシャ」
「サンキュー!カチューシャ」
聖グロサンダースはプラウダ高校の方に引き上げて行った。
「どうします?追撃します?」
「問題ありません。このまま私達も引き上げます」
革命軍もみほの指示で引き上げて行った。
そして放置される大学選抜。
「大学選抜もプラウダに来なさい!」
満身創痍の大学選抜はプラウダ高校に引き連れられて行く事になった。
~★~
~熊本・西住家~
第二の実家である西住の家に戻った巧が静寂に包まれている家の中に居た。
だが一人と言うわけではなかった。
「それで菊代さんはここに残されたんだね」
菊代は今の現状を巧にすべてを話した。
巧は話の内容をしっかりと理解しており危機感を感じていた。
それは自分ではなく彼女たちにだ。
「こちらに電話がありますので」
「ありがとうございます」
巧は電話の子機を受け取りあるところに電話していた。
数回のコールで電話が出られた。
「もしもし。高校戦車道連盟の元強化員の伊藤巧です」
『元気そうだね。聞きたいことは分かっている』
電話の相手は日本戦車道連盟の本部の副理事長、玉木重治(たまきしげはる)であった。
「現在の状況は?」
『東北の方で大きな争いがあったのと、理事長と辻君が自衛隊に拉致られてこっちは大騒ぎだ』
「そうですか・・・」
意外と巧は冷静で落ち着いていた。
だが内心は焦っていた。
日本戦車道連盟と政府が制裁を下せば彼女たちはただでは済まないのだ。
それに危機感を持っていた。
「本部に行きますので待っていてください」
『助かる』
電話を切り落ち着いた表情で巧は言った。
「菊代さん。僕の217号車のティーガーありましたよね?」
「最後にみほお嬢様乗っていたのは去年ですので、整備されているかは怪しいですが、一応はあります」
「ありがとうございます。菊代さんには砲手をお願いしていいですか?」
菊代は現役時代はしほと一緒に戦車道をしていたのでそれなりに腕はある。
「いいですよ。蔵の中にあったと思いますので先に行ってますね」
「ありがとうございます」
菊代が部屋から出て行った。
巧は広い庭に出て飼い犬の柴犬のリードを外して抱きかかえた。
「君も行こうか。車長を頼むよ」
「ワン!」
巧の言葉に返事をするように犬が鳴いた。
巧は犬を抱えたままティーガーⅠのある蔵の中に入った。
「どう?菊代さん」
「常夫様が整備されていたのでしょう問題はないです。砲弾もあります」
「ありがとうございます。僕は操縦手をします」
巧と犬はティーガーⅠに乗り込んでエンジンを起動させた。
犬を車長席に乗せているので車長としての役割は問題ない。
「これより日本戦車道連盟の本部に向けて行きます」
「分かりました」
「ワン!」
2人と一匹は日本戦車道連盟の本部に向けて出発するのであった。