少年と少女は海色の夢を見る   作:カウン

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誰も待っていないと思いますが
お待たせしました。
主人公は心の中では自分のことを僕と呼んでいます。
時雨と紛らわしいですよね…。


Rain stops sometimes 3

眩しい朝の光りに叩き起こされるように、僕は目をうっすらと開けた。

 

「おはよう、夕立。」ニコッ

 

「 え … ? 。」

 

「今日は僕が頼んで夕立にここの案内をしてもらうよう、提督に話は通したから、」

 

何故、自分がここで寝ているのか、私は昨日の夜のことを思い出す。

 

「そっか…あのまま…」///

 

僕にとって誰かと寝るなんてあり得ないことだった。

 

「それじゃあ、着替えて案内お願いね。」

 

「はい、お姉様。」

 

「え、昨日の呼び方は…?」シュン

 

間違ったことをいってしまったと思い慌てて訂正する。

 

「ごご、ごめんなさい!時雨ねぇさん!」

 

すると満足した様子で、うんそれでいいね、と呟いた。

 

やはり姉には敵わないんだな、と苦笑いした。

 

 

 

 

 

そこから僕は、時雨に鎮守府の案内をした。

 

「ここが、出撃ポートだね。出撃の時はここから出るんだよ。」

 

時雨はまじまじと見ていた。

 

「こんなところから出れるようになったんだね…。」

 

「艤装の整備は妖精さんたちがやってくれてるんだ。」

 

と、近くに来た妖精さんを手に乗せて時雨に見せた。

 

妖精さんは艦娘たちの艤装の整備や、鎮守府の施設の管理など、細かい作業を頼んでいる。

 

「わぁ……可愛い…。」

 

妖精さんは敬礼をしていたが、時雨の言葉に照れて恥ずかしがってるようだ。

 

「ほら、困ってるから…次の場所に行くよ?」

 

「うん、またね、妖精さん。」

 

そうして僕たちは出撃ポートを後にした。

 

 

 

 

そこから食堂、武道場と紹介して、最後に執務室へ向かった。

 

「ここが、執務室。提督さんは大体はここに居るよ。」

 

「大体?」

 

「座っての仕事より動いてた方がいいんだって、駆逐艦 夕立です。」コンコン

 

少しの間があき、中から了承の声が聞こえる。

 

「こんにちは、提督さん。」

「やぁ、提督。」

 

「夕立に時雨ね。どう?建物の構造はわかった?」

 

「うん、少し小さめだけども、すごくいい鎮守府だね。」

 

そう言われた提督は少し満足そうな顔をし、すぐに表情を戻す。

 

「時雨、君は気がついたら海域にいた、と言うことでいいの?」

 

「そうだね、目を開けたら僕は人の体を持っていた。」

 

後から提督に聞いた話だが、このようなことはかなり稀なことらしい。

 

この世界の艦娘は大方が建造にて、目を醒ますようだ。

 

だが、ほんの少しの確率で、それが海域で起きることがあるらしい。

 

「だったら、話は早い。うちの鎮守府に来ない?」

 

そう聞かれた時雨は迷うことなく頷いた。

 

「断る理由なんてないね、行く場所もないからさ。」

 

「そう、なら部屋を決めないとだね。空いてる部屋は……、そう言えば夕立の部屋って二人部屋を一人で使ってるよね?」

 

「……はい ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが夕立の部屋なんだね。」

 

「うん……。」

 

提督は部屋を一人で使っていた僕のためにと、時雨の部屋をここにしてくれた。

 

「僕は、家具とかがないから暫くは夕立のを借りるね。」

 

まだそれくらいならよかったが……。

 

「ベットが……一つしかないんだよね…。」

 

「え?それがどうかしたかい?」

 

時雨はきょとんとした顔でそう言った。

 

「だってそれだと……。」///

 

「嫌かい?昨日だってそうだったじゃないか。」

 

「だって…恥ずかしいし…」ゴニョゴニョ///

 

すると時雨は笑みをうかべて、こちらへ迫ってきた。

 

「え?なんでこっちに来るの?、時雨ねぇさん?何か言ってよ。ねぇって キャァッ!」

 

目を開けると僕はベットに押し倒されていた。

 

いわゆる床ドンと言うやつだ。

 

「ちょ t ま っ 」

 

「何が恥ずかしいんだい?夕立?ハッキリと言ってよ。」

 

「いゃ、 ぁの その …」オロオロ///

 

「これくらい、姉妹なら普通じゃないか。」

 

そう言って時雨は顔を近づけてきた。

 

「くぁwせdrftgyふじこlp。」プシューー///

 

そこで僕の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……まずい、気を失ってたらしい。

 

右側が暖かかったので首を回してみてみると時雨が寝ていた。

 

「………。」///

 

恥ずかしかったから起こそうとしたがその手を時雨の頭の上に乗せた。

 

「これからも、よろしくね、時雨ねぇさん。」ボソッ//

 

その手で頭を優しく撫でた。

 

そして、これからの生活を楽しみに思い静かに手を離した。

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