※補足…少しだけ内容を変更しましたが激しい変更点はありません。
「他のみんなはまだ出撃中だから紹介はできないけど
鎮守府内だけでも紹介するから…立てる?」
「はい…痛みはないです。」
すっごくクールビューティーな感じだ。
例えるなら加賀さんかな。
そんなことを考えていると、僕が立つ時に手を出してくれた。
「あっ…ありがとう、ございます…。」
そのまま僕の手を引いて提督と僕は病室をあとにした。
鎮守府を見て回ったが、あまり鎮守府とは思えない小ささだった。
部屋も少なく、今着任している艦娘は4人と、本当に小規模だった。
「なんでこんなに艦娘が少ないんですか?。」
素朴な疑問だった。ここまで強そうな雰囲気の提督の鎮守府が少人数なのか。
「それは、私が着任したのが1週間前だったからね。」
以外な回答が帰ってきた。風格からして歴戦の提督と言われても違和感がないのにだ。
「それで、夕立、これから貴女はどうする?。
元の鎮守府はどこ?。」
どこと行っても…、と考えてたら察してくれたらしい。
「行く宛が、ないなら一時的にうちにくる?。」
「夕立ちゃんは元の鎮守府の場所、覚えてないんだ。」
「うん、今回の怪我で忘れちゃったっぽくて…。」
今は、吹雪と海岸を散歩していた。理由は出撃している艦隊を出迎えるためだそうだ。
「だったら、思い出すまで、私がお世話してあげる!」
得意気な顔で胸に手をあてる彼女を見て、少し笑ってしまった。
「あー、なんでわらうの!。」
そういえば笑ったのはいつ以来だろうか…。
「笑ってた方が夕立ちゃん可愛いからもっと笑った方がいいよ。」
「あ、えぅえ?!////」←動揺中
「笑顔は人を幸せにするからね!。
『笑う門には福来る』とも言うしさ!。」
僕には無関係の吹雪にここまで言われるのがよくわからない。
「どど、どうして赤の他人にそこまで言うのさ…。」
「赤の他人?、なにいってるの?。
もう夕立ちゃんは私の`友達`だよ!。」
友……達……。自分の人生じゃ一生聞かないかと思っていた言葉だ。
それを聞いてなぜか、自然と涙が流れた。
「えぇ!?。なんで泣いてるの?!なにか悪いこと言った?!。」
「ぐすっ うぅ… ありがとう… 吹雪 ちゃん… 。」
僕にとってはとてつもなく重い 重すぎる言葉だった。
吹雪は優しく、僕をを抱きしめた。
「………私が居るから、今は存分に泣いて。」
静かな海にしゃくり泣く声が小さく、響いた。
「落ち着いた?。」
「はい、ごめんなさい。吹雪ちゃん…。」
あれから僕は15分ほど、泣いて落ち着いた。
「いいって、これくらい。何かあったら我慢しない方がいいんだよ。」
「うん…、今は言えないけどいつか……。理由は…。」
「あの~、お二人さん?お熱いのはいいけど、提督がお呼びですよ~w。」
僕たち二人は顔を硬直させ首を120度ほど回転させた。
そこには空母、飛龍と蒼龍がにやにやとしながらこちらを見ていた─────。
「───────!!」←声にならない叫び
「いや~、ごめんね。驚かすつもりはなかったんだけどねw。」
「でも、声かけなきゃずっとイチャイチャしてそうだったもんね~。」
「すみませんでした///。」
「ごめんなさい///。」
「それで用件はなんですか?。」
「なーに忘れてんのさ、私たちを出迎えるんじゃないの~?」
しまった、と吹雪と顔を見合わせた。すると飛龍が
「ま、問題ないからいいんだけどね。それと出撃組が帰ってきたから提督が紹介したいんだって。」
と言ってくれた。
「了解です。行こう、吹雪ちゃん。」
「うん!。」
幸せ……昔はわからなかった、けど少しずつわかってきた気がする。
その後、執務室に行き、この鎮守府に居る全員の艦娘に紹介された。
「とりあえず、うちで引き取ることになった夕立よ。」
「夕立です。よ、よろしくお願いします。」
「不知火です。こちらこそよろしくお願いします。」
「飛龍だよ。これからよろしく!。」
「蒼龍だよ~。よろしくね。」
「改めて、吹雪です!。よろしくね、夕立ちゃん!。」
そこで、ふと思った事をいってしまった。
「なんで着任1週間で、空母が2隻も?。」
「あぁ、それはね、私の父がこっちに移してくれたの。」
お父さん?。秋山…秋山………。
「もしかして秋山 真之さんの子供…?。」
「よくわかったね。そう、私の父は秋山 真之よ。」
秋山 真之…、誰もが日本史などの、授業で習う、
日露戦争を勝利に導いた、海軍の人物である。
それなら、着任1週間で空母2隻は納得できるが…、
秋山さんの子供に怜香なんて名前の子は居なかったはず…。
そうなら、ここは異世界で間違いないようだ…。
「そうなんですか。すごい方ですよね。」
すると蒼龍さんが苦笑いしつつ
「ボートで突っ込んで駆逐イ級を刀で切って倒したんだよね~。」と一言。
え、なにそれ怖いと恐怖が走る。
「でもあれは大破してたって言ってたじゃん。」
そういう問題じゃないと思いますが…。
「まぁ、歓迎会でもしましょうよ!」
と吹雪が言った。
みんなから同意の声があがる。
僕は、
私は、自然と笑っていた。