PSO2 ~煌々たる白明~   作:クビキリサイクル

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なんでその様子を撮影してないんだお前は!(理不尽)

 

 

 

 

 

「お」

 

「あ」

 

 

 ロッティと協力関係を結んだ後。

 ショップエリアを彷徨っていると、ゼノさんとエンカウントした。

 よく会うなぁ。

 

 

「昨日ぶりですね。こんにちは」

 

「おう。奇遇だな、こんな所で」

 

 

 そう言われる程奇遇と言えるような場所じゃないけど。

 

 

「ゼノさんはこんなところで何を?」

 

「俺? 俺はまぁ、待ちぼうけだよ。エコーの奴がまーた寝坊しやがってな」

 

「常習犯みたいな口ぶりですね」

 

「常習犯なんだよ。すぐ行くから待ってろって連絡は来たが、あれからどれだけ経つやら……」

 

「あらー……」

 

「ま、もう慣れたけどな」

 

 

 そう言えるゼノさんはほんと、イケメンやな。

 俺だったら何かトラブルでも起こったのかと連絡入れて、それでも返答がないようなら迎えに行くけどな。待ち合わせに来なかったら。

 エコーさんは何をしているのだろう。

 まさかゼノさんに一番綺麗な姿を見てほしいとかで、シャワー浴びてたりとかないだろうな。

 

 

「そういや、ハクメイ。お前CO(クライアントオーダー)とかはちゃんと受けてるか?」

 

「ええ。やっぱ任務の報酬だけじゃ立ち行かなくなるんで」

 

 

 ロッティの研究協力も、先程正式にオーダーとして受けたところだ。

 報酬は一般の研修生が出せる程度。

 あの内気な後輩は危険なブーストエネミーと戦うのに、と申し訳なさそうにしていたが、そもそも金目的で受けたわけじゃないのだ。向こうが気にすることではない。そう伝えると、ロッティの長耳は嬉しそうに跳ねていた。

 可愛い後輩である。

 ま、それは置いといて。

 

 

「もっとも、資金面では大きく出してくれるオーダーがあるんで、そんな数受けてないんですけどね」

 

「そっか。そーゆー太客は大事だぞ。大切にしとけ」

 

「うぃっす」

 

「けど、もっと色んなオーダー受けてもいいと思うぞ? なんかあった時に伝手が色々あると便利だし、何よりお前さんのアークスとしての評価も上がる」

 

「まー評価上げより地力底上げと装備整えたいとこですけど」

 

「ハハ、確かにな」

 

「しかし伝手か……。アークスに関しちゃゼノさんがいるからそんな困ってないんですが、そうなると学者方面ですかね」

 

「お、嬉しい事言ってくれるな。学者か……それなら、こういうのどうだ?」

 

 

 ゼノさんはデバイスを開き、とあるオーダーを引っ張り出す。

 COは、アークス全員が見れるように掲示板に張り出されるオーダーもある。

 アークスや、アークスの研究者など、アークスに関わる仕事をしている人間にしか使うことは出来ず、研修生であるロッティもこの掲示板に張り出すことは出来ない。研修生のCOは、直接話して依頼を受けてもらうことも学習してもらうという狙いもあるらしい。なんなんだろうね、そのコミュ障キラー。

 掲示板から引っ張り出されたであろうその画面を見ると、依頼人の欄には『ロジオ』とあった。

 

 

「……ナベリウスの地質調査?」

 

「待ってる間の暇つぶしに、良さそうなオーダーを探してたら見つけてな。なんで今更ナベリウスのデータなんかが欲しいのわかんねぇけど、手早く終わる上に、報酬も上々。簡単なやつだから、受けてみたらどうだ?」

 

「ほうほう。でもゼノさん。俺に譲っていいんですか?」

 

「俺はこーゆー調査みたいな依頼は苦手でな……。エコーにはいいかもしれねぇが」

 

「まぁ俺は偏見ないんでいいですけど……」

 

 

 しかし、凍土エリアもか。

 この前入ったばかりでエネミーとの実戦経験はないんだが、まぁいけるだろう。

 どの大型エネミーを狩れってわけでもないし。

 

 

「それじゃ、早速受けてみますね」

 

「おう。頑張れよ」

 

 

 ゼノさんに手を振り、ロジオのところへ行くことにする。

 あの人、いつまで待ちぼうけされるんだろうな。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「ども」

 

「え……。あ、アークスの方、ですか?」

 

 

 同じくショップエリア。

 オーダーで指定された場所に来た。

 学者と聞いていたが、成程。確かに学者然としている。

 ロジオは丸眼鏡をかけたヒューマンで、緑のスーツを着ている男だ。多少もじゃっとしている灰色気味の髪は、あまり手入れしていないからなのか。中肉中背で、俺より少し低いくらいの身長。

 恐る恐るといった風に、ロジオは尋ねてくる。

 

 

「も、もしかして依頼を受けてくれる、とか?」

 

「そのもしかしてでっす」

 

「あ、ありがとうございます! いや、本当に助かります!」

 

 

 顔を輝かせて、ロジオは何度も頭を下げてくる。

 うーむ。

 別にブ男ってわけじゃないけど、やっぱさっきのロッティの笑顔とは天と地の差よな。

 こういうとこ美少女って卑怯だと思うわ。

 

 

「まーとりあえず、ナベリウスの調査って聞いたけど」

 

「はい。学者として惑星の成り立ちなどを調べているのですが……ナベリウスの情報だけは少ないんです」

 

「んむ?」

 

「アークスの誰もが最初に行く惑星だし、もっと情報があると思っていたんですが、不思議ですよねえ……」

 

「…………」

 

 いや。不思議、なのではない。

 怪しい。

 ナベリウスは今発見されている中でも、エネミーの平均的な強さが低いことからアークスが実戦に慣れる為に通い詰めることの多い惑星だ。ダーカー大発生の影響で優先調査対象となった今の時期なら、尚更。発見されてからの歴史も浅いなんてことはない筈。

 その情報が少ないということは……アークス側が『隠している』としか考えられない。

 だが、何の為に?

 ヒューイや、パティが見た小さい女の子の六芒均衡がナベリウスに来ているのも、それが関係してるのか?

 

 

「あ、すみません。つい興奮して……私、ロジオと言います」

 

「あ、うん。俺はハクメイだ。よろしく」

 

「ハクメイさん。私からの依頼内容は単純です。惑星ナベリウスの地質調査、それだけなんです。成り立ちが気になるというか、正直カンのようなものなんですが。どうしても調べてみたくて。他のアークスさんに頼もうとしても、調べ尽くされたナベリウスということで、あまりいい返事をもらえませんでした」

 

「で、駄目元で掲示板に載せてみたと」

 

「そしてそこに来てくれたのが、ハクメイさん! 貴方なんです!」

 

 

 それにしてもこの学者テンションアゲアゲである。

 遂に調査をすることが出来るのが嬉しいのだろう。

 まぁ、自分で行こうにもアークスの付き添い無しじゃ、ダーカー共に浸食してくださいとでも言ってるようなもんだしな。

 

 

「お願いします! 時間のある時で構いませんので!」

 

「まー今は暇だから別にいいけど、凍土エリアに入るって話だったな? 今んとこ踏み入った回数がほぼ0だけど、そこんとこは問題ない?」

 

「問題ありません。ですが、初のエリアということでしたら十分に気を付けてください。常に命は最優先、ですから」

 

「森林エリアの方は?」

 

「そちらのデータも調査して頂きたいと思いますが……、まずはより情報が少ない凍土エリアから、と」

 

「ふむ」

 

 

 ナベリウスにはもう一つ、遺跡エリアというものがあるが、そっちはいいのかね。

 まぁ、その辺は追々でいいか。

 凍土エリアの更に奥地にある、森林エリア程でなくとも緑が生い茂っている遺跡地帯なのだが、流石に凍土エリアからあそこまで行くのはめんどい。

 詳しい依頼内容を再確認し、早速キャンプシップでナベリウスの凍土エリアに向かうことにする。

 

 

(ジェネとモアは……いいか。俺だけでパパっと終わらせちまおう)

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「マートイちゃん♪」

 

「あ……ジェネちゃん、……に、モアくん」

 

「おっす! 元気にしてたか?」

 

 

 わたしは、モアと一緒にメディカルセンター前で屯するマトイちゃんに会いに来ました。

 わたし達の姿を見てマトイちゃんは、わたし達の周りをきょろきょろと見回して、ちょっとだけ肩を落とします。

 ふふふ。

 本当にハクさんに懐いてるんですね、マトイちゃんってば。

 

 

「……ハクメイは?」

 

「リーダーなら、自由行動って言ってどっか行ってるってば」

 

「そうなんだ……」

 

「わたし達は今日、お買い物をしようと思ってるんですけど……マトイちゃんもどうでしょうか?」

 

「……ううん、ここで待ってる」

 

 

 うーん。ハクさんに懐いているのはいいんですけど……ハクさんがいないとちょっと距離があるようで、寂しいです。

 ハクさんがいる時のマトイちゃんは笑顔が多くて、表情がコロコロ変わってるんです。それがすっごく可愛くて……。でも、今は強張った顔をしています。ここには怖いことなんて無いんですけど、記憶喪失のマトイちゃんがそれを心から信じられるようになるまでは時間が掛かるかもしれません。

 それまでは、わたしも頑張ってマトイちゃんの力になりたいです。

 なんてたって、わたしはマトイちゃんのお友達なんですからね。

 

 

「待ってるのはいいけどさー、マトイはここで何してるんだ?」

 

「わたしは……ちょっと観察中」

 

「観察? 誰をですか?」

 

「誰をって訳じゃなくて、みんなを」

 

 

 視線をロビーの方、たくさんの人が行き交う場所に向けてマトイちゃんは言います。

 

 

「ここは、とっても面白いね。すごいいっぱいの、たくさんの人がいる。誰一人として同じじゃない」

 

「? 変なヤツだな。そんなの当たり前じゃんか」

 

「うん、そうだよね……。でも、なんでだろう」

 

 

 少し遠い目をするマトイちゃん。

 自分でも不思議そうに、言います。

 

 

「わたしが微かに覚えてる場面だと、みんな同じ顔をしてたような……?」

 

「「?」」

 

 

 同じ、顔……?

 どういうことでしょう?

 

 

「みんなが家族のところにずっといたとか、でしょうか……?」

 

「それどういうところだってば……」

 

「……思い出せないだけ、かな。気にしすぎてもよくないって言われてるし、気にしないことにする」

 

「そうだな! ところでさ、マトイ。観察って面白いのか?」

 

「……うん。わたし、色々な人と話すのはまだちょっと苦手だけど……みんなの顔を見るのは好き。楽しい。なんだか、元気が湧いてくる。そんな感じがするんだ」

 

「そっかー。よくわかんないけど、それって良いことだよな?」

 

「ですね! 元気なのが一番です! あ、そうだ。ね、マトイちゃん」

 

「うん?」

 

 

 マトイちゃんの両手を取ります。

 少しだけビクッてされましたけど、へこたれずにその両手をわたしのほっぺに。

 マトイちゃんの小さい手がわたしの顔を包み込むようにして、マトイちゃんの瞳を覗き込みます。

 

 

「わたしの顔は、好きですか?」

 

「う、うん……」

 

「……えへへへへへ」

 

「ジェネ、にやけすぎだってば……」

 

 

 だってだって、マトイちゃんが好きだって言ってくれたんです。

 士官学校でも仲のいい人がいなかったわけじゃないですけど、お友達と呼べるような人はいなかったんです。そんなわたしの、数少ない可愛いお友達。そんなマトイちゃんに好きって言って貰えて、心躍らないわけないじゃないですか。

 外見だけですけど、それでもです。

 

 

「わたしも、マトイちゃんの事好きですよ。特にハクさんと一緒にいるとニコニコしてて、とっても可愛いんです」

 

「な、なんだか恥ずかしいな……あれ? ハクさん?」

 

「リーダーのことです。マトイちゃんもそう呼びますか?」

 

「う、ううん。わたしはいいかな。ジェネちゃんの呼び方だし、わたしはハクメイって呼んでる方がしっくり来るから……」

 

「それはいーけどさ、ジェネ? いつまでマトイとにらめっこしてるつもりだよ?」

 

 

 わたし達とマトイちゃんは、こんな風に少しずつ仲良くなっていっています。

 ハクさんがいる時程笑顔は見せてくれないですけど……、マトイちゃんもちょっとずつ心を開いてくれています。

 いつかもっと仲良くなって、女の子同士でたくさんの遊びがしたいな。

 

 

 

 

 

 




新しい仕事が始まり、なんとかやっているんですが……体調が優れない。
ストレスかなぁ……それとも家の環境かなぁ……。
うちのゴミ屋敷を美人の家政婦さんが片付けたりしてくれないかなぁ……。
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