PSO2 ~煌々たる白明~   作:クビキリサイクル

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(二人が)震える凍土で武器探し

 

 

 

 

 刀匠と会った翌日。

 早速俺達はお眼鏡に適う武器を探そう、ということで凍土エリアに来ていた。

 武器探しに何故惑星に降りるのか、なんて疑問があるだろう。

 説明すると、エネミーを倒すことで、そのエネミーが武器を落とすことがあるからだ。

 エネミーにアークスが殺される、あるいはアークスが廃棄することで放置された武器の破片、もしくは丸ごとを捕食された時。その武器がエネミーの肉体の中で残存し続け、エネミーの細胞を取り込むなどして変化し、アークスがエネミーを倒した時にその武器が形となって出てくることがある。大概元以下の武器になるだが、稀に元よりも良好な武器として変化することもあるのだ。攻撃した武器が影響を与える事もあってか、倒した武器と同系統の物が比較的多く出るらしい。

 これが、俗に言う「レアドロ」というものだ。

 このレアドロ目当てに、わざと惑星に武器を放棄して、エネミーが捕食してレアドロになって出てくることを狙うアークスもいるとのことだ。

 捕食するエネミーが強ければ強い程、その細胞を取り込んで現れる武器も強くなる可能性も大きくなるというものだが、言ってしまえば買える武器を元手により強い武器を狙うギャンブルのようなものだ。弱くなるだけならまだしも、他のアークスがそれを掠め取ってしまえば目も当てられない。それもあって発信機を取り付けて捕食させることもあるそうだが……その発信機もエネミーに捕食されて信号が変化してしまうわけで。更に稀に、アークスが倒す事によってそのエネミーの身体を変質させ、武器やユニットとなって形を成す事もあるとのこと。俺はまだお目にかかった事は無いが、それはそれは奇妙な体験だそうだと。

 長くなった。

 とにかく俺達三人は凍土エリアへと降り立ったわけだが。

 

 

「マント着けてもそれかお前等」

 

「さ、さ、さむすぎだってば!」

 

「いいい今更ですけど、ウェポノイドも……寒さを感じるんですね。うぅ……ざ、ざむい……グスッ!」

 

 

 この有様だ。

 確かに前回来た時よりも気温は低下してるようだが……これじゃあマントを買った意味が……。

 値が張るし動きも阻害されるから敬遠したが、毛皮のマントにすべきだったかね。

 

 

「ジェネはいいじゃんか! オレなんか、半そで! 半ズボン! だぞ!」

 

「だからやめれとあれほど……」

 

「そ、そうですけど……すごく寒いですよ! あ、マントの中に一緒に入りますか?」

 

「えぇっ!? い、いや、いい! いい! 大丈夫だぜ!」

 

 

 せっかくの誘いに、モアは拒否反応。

 全く、これだから中途半端に成長してる子供は。ジェネと言えどそんな誘いしてくれるのなんて、お前ぐらいの年が限界だぜ?

 

 

「お前等、ジグさんのお眼鏡に適う武器を探すって約束したのはそっちなんだから、気張って探せよな」

 

「が、がんばるけど……寒すぎるっ。うううう……まつ毛が凍るぜ」

 

「寒いと言うと寒くなると、聞いたことがあります。寒くないと言えばきっと……!」

 

「このレベルの寒さは、気持ちのもちようとかそういうんじゃないと思うってば……?」

 

「……そうでしょうか? モアは、寒さに弱いんですね」

 

 

 自分の事は棚に上げて、再びマントを開いて内側へと誘うジェネ。

 

 

「やっぱり、わたしのマントの中に入りませんか? 少しはあったかいですよ?」

 

「いや、いいってば! は、恥ずかしいだろ! オレだって、男の子なんだからなっ!!」

 

「ふーん。お前も一応反応するものはあるんだ」

 

「?」

 

「どういう意味だってば! っていうか!」

 

 

 ズビシっ! と俺を指差すモア。それはもう、そのまま俺の目玉に突き刺さんばかりの勢いである。

 

 

「なんでリーダーは涼しい顔してるんだってば!? マントも何も着けてないのに!!」

 

「あ、今更?」

 

 

 マント買ってた時にも平気だって言ったのに、その時は強がりだとでも思ったのかね。

 この前のロジオの時もそうだが、俺は森林エリアと変わらず、戦闘服一つのみである。防寒着のマントを着けてもガクブルの二人には、俺がなんともなさそうなのが不思議なのだろう。

 うーん。

 まぁ、これくらいは言ってもいいか。

 森林の共棲エネミー共相手した時に、粉末だらけになりたくないから風のテクニックの応用も見せたことあるしな。

 

 

「テクニックを上手く使えりゃ、体温の調節ぐらいなんてことねぇよ。この場合だと炎のテクニックを着火しない程度の威力で展開して、ちょっと温かいフォトンを纏ってる感じだな。逆に暑い時は、氷のテクニックを展開して涼しくなる」

 

「えぇ!? そんなことが出来るんですか!?」

 

「なんかうさんくさいってば……ガマンしてるだけじゃないのか?」

 

「別に疑うのは勝手だが。……確かめるには、俺にくっつくしかないんだよなぁ」

 

 

 ちょっとした悪戯心でそう言ってみる。

 さっきもモアをマントの内側に誘うようなジェネだが、流石にこんな誘いに乗るとは思っていない。とはいえ、そろそろ俺も煩悩に塗れた男なのだと思い出してもらいたいところだ。無防備なのは可愛さだが、度が過ぎると危なっかしいだけだ。ジェネみたいな男を惑わす爆弾ボディなら、尚更。試験チームとはいえ、せっかく美少女と知り合った訳だし? 酷い目に合わされるのは胸糞悪い。

 さて、ジェネはどんな感じで拒否するか―――

 

 

「そうなんですか? それじゃあ、失礼しますね」

 

「え」

 

「オレも!」

 

 

 モアが頭に乗っかってきた。

 それはいい。どうでも。

 ジェネが背中から抱き付いてきた。

 

 

「…………」

 

「ふわぁぁぁ~~~……あったかいですぅ~~~……」

 

「すっげー! 湯たんぽみたいだぞリーダー!」

 

 

 ぽかぽかあったまってる二人。

 ……もー、ハクさんは何を言っていいやら。

 とりあえずこの事は日誌で注意しといて、自発的に離れるのを願うか。

 うん。ほんと、背中の感触が惜しいとかじゃないから。順位付ける気ないってか付けようもないけど、マトイとは違った幸せな感触だけど、全然ないんだからね!!

 

 

「……んじゃ、そろそろ動くか」

 

 

 非常に身動きの取り辛い状況で、俺は引き摺るように歩き出した。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「戦って動いたら、さいしょよりはマシになったってやつだ!」

 

 

 エネミーと遭遇したので、流石に離れて戦闘。

 おのれ愚物共が。

 ガルフル共の戦闘は、問題なく楽勝だった。モアもグラインダーとつぎ込んだ甲斐あってパワーアップしてるらしく、ガルフル相手で一対一ならなんとか戦えるようになる程になっていた。複数になると俺の方に飛んでくるが。

 ジェネの方もとりあえず身体もあったまってきたようで、俺にまた抱き付く自体にはならなかった。

 武器を仕舞い、再び歩き始める。

 

 

「チームで一番の寒がりが、ウェポノイドのモアだなんて、少し不思議な話ですね」

 

「ふしぎなんかじゃないぜ! 寒さも感じるし、つかれたら眠くなる。お腹も空くし、ご飯だって食べる。オレはいちばん、お肉が好きだ! にっくー!」

 

「えぇ? ウェポノイドって、ご飯も食べるんですか?」

 

「ほーん。グラインダーが食料って訳でもないのか」

 

「チップから離れられないだけで、そんなにふたりと変わらねーぜ!」

 

 

 ウェポノイドとそのチップはセットでなくてはならないらしく、あまり離れすぎるとウェポノイドの人格が抜けて、抜け殻のようになってしまうらしい。

 再びチップに近寄れば人格も戻るが、それまでは完全無防備。その間にエネミーに攻撃を受けるなどしないように、ウェポノイドとチップが一定距離離れると、その場所を座標にして転送されるようにしてあるようだ。

 チップがフリーの状態ならチップがウェポノイドの元に。アークスがチップをスロットに装備している状態ならウェポノイドがアークスの元に。

 今はジェネのスロットに装備しているので、ジェネとモアとが離れすぎるとモアがジェネの元に転送される仕組みなのだ。と言っても、近くに、ではなくチップの中に、であるが。

 

 

「ほぉぉーー! 不思議ですね。わたし、気になってたことがあるのですが……」

 

「んー?」

 

「ウェポノイドって、どういう仕組みでチップ化して生まれるんです?」

 

「!!! え、え? えぇ、いや、……えーっと!」

 

『ジェネちゃん。実は私達も、詳しいメカニズムは解明できていないんです。ウェポノイドへの聞き取り調査も行いましたが、詳しく説明できるものはいませんでした』

 

 

 通信からセラフィさんの声。

 

 

「オレも、なんで動けるのかとか……ぜーんぜん分からねーんだ!」

 

「これも、宇宙の神秘なんでしょうか……! うーん……!」

 

「ははは! そうかもなっ!」

 

「…………」

 

 

 ……ま、いいか。

 特別興味があるわけでもないし。

 頭を悩ませるジェネがすっ転んで、考え事は後回しにしようとなったところで、再び探索開始。

 

 

「モアはお肉が好きだそうですけど、ハクさんは好きな食べ物とかあるんです?」

 

「ん? 意外と甘党」

 

「えぇっ!? 意外です!」

 

「自分で意外って言うなよな……」

 

「でも、わたしも甘い物が大好きなので分かります。士官学校時代の学食は、いっつもデザートを付けちゃうくらいなんです」

 

「懐かしいなー。プレミアムデーとかで、でっかいパフェが出てきたこともあったっけか。バカ高ぇけど、ついつい頼んじまうんだよな」

 

「はい! ……でも、カロリーが溜まりやすい体質なので、すぐ身体が重くなっちゃうんです…………。ウエストはそんなに変わらないのに、不思議ですよね?」

 

「ああ、うん……」

 

「お、おれも! 甘くて美味しいの好きだぜ! お菓子とか止まんなくなるよな!」

 

「そして虫歯になってドリルでチュイーンされると……」

 

「モア! 歯磨きはきちんとしなきゃダメですよ!」

 

「してるってば! 勝手に決めつけんな!」

 

「ほんとかぁ? 虫歯菌は潜んでたりするから、溜まりに溜まって一気にドッガァンと歯を―――」

 

 

 

 ドッガァン!!! と。

 遠くから、地面に響く程の爆発音が轟いた。

 

 

 

「お?」

 

「うわぁぁ!?」

 

「きゃっ!? ば、爆発!?」

 

 

 びっくらこいた二人を横目に、近くだけを探っていた探知を目一杯拡げる。

 ……ふむ。アークスとダーカーの反応だな。

 遠めに集団のダーカー共と、デカい力を持ってるアークスが一人。ついでにその近くで隠れてるアークスが一人。

 

 

「……先に進むなら、ちょっと待った方がいいわよ。まあ、進みたいんなら止めないけど」

 

 

 んで、今俺達に近寄ってきた奴が一人。

 高台に上っていたらしきそいつは、俺達の傍まで軽快に降り立ち、何事もなかったように忠告してきた。

 

 

「うぇ?」

 

「お、女の子?」

 

 

 そいつ―――見るからに小柄で年下と見受けられる少女は、この凍土には似つかわしくない、どころか森林エリアの気候でも目に付く程の軽装だった。所々小さなオシャレがしてあるのは年頃の女の子らしくはあるが、しかしアークスとしては珍しいものだろう。

 銀色と言えばいいか、灰色と言えばいいか。言い方悪く言えば鼠色の髪は、ポニーテールにして尚、太腿にまで届く程の長さ。

 顔立ちから見るに、勝気な性格をしていそうだ。属性をつけるなら確実にツンデレ枠になるだろう。

 

 

「で、でも今の爆発……大型エネミーと戦ってる音なら、助けに行かないと!」

 

「心配せんでも、ありゃアークスだよ。周りのエネミー共を吹っ飛ばしてるだけだ」

 

「? なんでそんなのわかんだよ?」

 

「分かるから」

 

「適当な受け答えね……。心配せずとも、多分すぐ飽きて帰るから」

 

「飽きる!?」

 

 

 話してる間にも、爆発音は続く。

 嫌な感じはしないからその点は安心だが、反応の大きさからしてこりゃ六芒均衡だな。この前パティが言ってた小さい女の子の、ってやつか?

 細かく的確に、なんて気はこれっぽっちもないらしく、明らかにオーバーな範囲を吹き飛ばしているようだ。テオドールも相当だったが、ここまで豪快だとエネミーの掃討より周囲の地形変化の方が目につきそう……あ、隠れてたアークスが吹っ飛ばされた。

 うーむ。

 一度その顔を拝んどきたいとこだが、巻き添え喰らうのも嫌だしなー。

 

 

「ふわぁ~、すごい音です……」

 

「アークスだったら、明らかにやり過ぎだってば……」

 

「全く。制御って言葉を知らないのかしらね、あのおばかさん。まあ、あたしには関係ないけど」

 

 

 呆れたように言う少女。

 その言葉を合図にというわけでもないが、向こうのエネミー反応は全部消え、そのアークスもどこかへと消えていくようだった。

 

 

「……音が止んだわ。もう進んでいいんじゃない? それじゃね」

 

 

 少女はそう言い残し、軽快な動きでその場を後にした。

 

 

「あ! ……行っちゃいました。お名前、聞けませんでした」

 

「なんだ、アイツ。関係ないって言うのに口出ししたりさ」

 

「さぁ? 悪ぶりたい年頃なんじゃね?」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「さっきのじいちゃん、なんかいいヤツだったな!」

 

「ジャンさん、でしたね。ジグさんの為に武器を探す人、わたし達以外にいたんですね」

 

 

 あれからも歩く続けること数時間。まぁ分かっていたことだが、武器探し自体はさっぱりだった。

 先程は、前に会ったガングロじいさんと遭遇した。俺達と同じく、ジグさんの情熱を取り戻す武器を探しているとのこと。

 俺としてはこんな凍土を歩き回ってエネミー共を狩り尽くしたところでそんな御大層なモンが手に入るとは思っちゃいないが、主目的はこの二人と共にこの凍土エリアの地形とエネミーとの戦闘に慣れることだ。武器探しはあくまでついでなのだが、この二人はそうではないらしい。

 さて、何時頃帰還にこぎつけるか……。

 

 

「お」

 

 

 そう考えながら歩いていると、視界の先にメルフォンシーナの姿を見つけた。

 

 

「あ……ハクメイ様、ジェネ様、モア様、こんにちは」

 

 

 向こうも俺達に気付き、ぺこりとお辞儀する。

 この二人まで様付けとは、極まってる感じだな。

 

 

「あ、こんにちは」

 

「あーっ! お、お前は……!」

 

 

 そう言って、バッ、バッ、と周囲を見渡すモア。

 まるで天敵の姿を探す被捕食生物だが、俺も探知が無かったらそうなってたのかね。

 まぁ、あいつに会いたくない気持ちは分からんでもない。

 

 

「……警戒せずとも、今日はゲッテムハルト様はいらっしゃいませんよ」

 

「な、なんだそっかぁ……」

 

「正しく言えば、私が置いていかれました……よくあることです」

 

「ええっ!? そんな、酷い……」

 

 

 はーん。

 あの野郎ならやりかねないとは思うが、こいつもいつも付いて行けてるわけじゃないのね。

 んで、こいつもそいつを探してこんなとこまで来てんのか。

 

 

「特に用件はありませんので、私はこれで失礼いたします」

 

 

 二人が何か言う前にそう言って、メルフォンシーナは踵を返す。

 

 

「……あまり私と話をしていると、貴方様がたも不幸になってしまいますから……」

 

「「え?」」

 

「…………」

 

 

 呆気にとられている二人を横目にメルフォンシーナは足早に去っていった。

 その姿が見えなくなったところで、モアが言う。

 

 

「なんだあいつ……。なんか、すごく悲しそうな声してたな……」

 

「不幸になってしまう……なんて、そんな、自分が疫病神みたいに」

 

「さーてね。何を思ってあのゲッテム野郎に付いて行ってんだか、そこ含めて謎だらけのやつだよ」

 

「? リーダー、なんか怒ってるのか?」

 

「? なんで俺が?」

 

「いや、なんか……怒ってるみたいだったから、怒ってんのかなって」

 

「んー……?」

 

 

 ……自己分析してみりゃ、成程。確かにちょっとイラついているみたいだ。

 だが、それが何に対してなのかが分からん。

 今のやり取りじゃあメルフォンシーナに対して、としかない筈なのだが、しかしどうしてか、それはない気がする。

 前もあったなこんなの。

 ああ、全く。厄介な主従コンビだこと。

 

 

「……ま、気にしてても仕方ないし。さっさと次に―――」

 

「あ、ああっ! 相棒、ちょうどいいところに! おれの話を聞いてくれ!」

 

 

 と。

 パニクったアフィンがいきなり現れた。

 大分長い距離を走ってきたのか、かなり息切れしている。

 

 

「なんだよアフィン。そんな慌てて」

 

「相棒? リーダー、こいつ誰?」

 

「……あ、もしかして、この前言ってたアフィンさんですか? 初めまして! わたし、ジェネって言います! ハクさんには、いつもいつもお世話になってます」

 

「あ、こちらこそ……じゃなくて! さっきさ、凍土の奥の方で見たんだよ!」

 

「見た?」

 

 

 要領を得ないなぁ。探してた人が見つかったんなら、そう言えば―――

 

 

「この前の、あの仮面の奴だよ!」

 

「!!」

 

「「?」」

 

 

 仮面野郎が……!?

 くそっ……森林で感じ取れなかったからもういないと思ってたが、凍土エリアに行動範囲を移したのか!?

 探知範囲にはいないようだが、あいつのスピードを考えると範囲外から一気に迫ってくる可能性もある。今こうして話している間に、いきなり目の前に現れてもおかしくないのだ。

 あいつはマジで会いたくない奴1位だからな……。2位がゲッテム。

 

 

「……どんな様子だった? 遠くから見たんだろうし、分からないなら分からないでいいが……」

 

「なんか、何かを探してきょろきょろしてるみたいだった! この前も狙ってきたし、もしかしたら相棒を探してるのかも……」

 

「チッ、全く俺が何したってんだ」

 

「とにかく、この奥に行くんならお前も気を付けろよ! じゃあ、俺は帰るから!」

 

 

 そう言ってアフィンは慌てたままテレパイプを呼び出し、転送によってキャンプシップに帰って行った。

 テレパイプはすぐに消える。

 相当焦って出発したな……ま、気持ちは分かる。

 

 

「なんだ? 次から次へと……。ま、いいか! よっしゃリーダー! それじゃ早速―――」

 

「ああ、俺達も帰るぞ」

 

「出発……ってえぇ!? 帰んのかよ!」

 

「どうしたんです? そんなにその、仮面の人に会いたくないんですか?」

 

「会いたくないね。心から会いたくない。会いたくなさで言えばゲッテムをぶっちぎってる」

 

「そ、そんなに嫌な奴なのか?」

 

「嫌っつーかマジでヤバイ奴なんだよ。この前もいきなり殺されかけたし」

 

「「えぇ!?」」

 

 

 とにかくあの野郎に遭遇しない為に、俺達もテレパイプを呼び出してキャンプシップに帰還することにした。

 

 

 

 

 

 




ゲッテムハルトがご所望の仮面の居場所を、すれ違いでゲット出来なかったメルフォンシーナであった。
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