デート・ア・ライブ 〜天使を纏いし最古の王〜 作:多趣味の一般人
誤字など修正しました。
「貴様!何者だ!?」
突然現れた黄金の鎧を纏う謎の男が、自身の武器を不可思議な力で防いだ事に驚愕し、そう叫ぶ様に聞く少女。
「ん?何者とは異な事を聞くな女?万物万象、何においてもその頂点に君臨するのがこの
「…どこまでも上から目線だな、貴様は…。」
ふと見てみると、黒髪の少女は頭にきているようで肩がプルプルと震えていた。
「ん?ほう?…おい、女。どうやらこのまま話している時間も無さそうだぞ?」
「…なに?」
黄金の男が別の方角に目を向け、少女にそう言ってきた。少女も気になり男の向いた方に目を向けた。するとそこにいたのは、
「……またアイツらか…。」
身体中に機械の武装をしている士道と同い年ぐらいの少女達がいた。真っ直ぐこちらに向かって飛んできていた。
「…ふん、何度来ても同じ事だと何故学習しない…。」
少女の声に、やはり悲しみの感情が感じ取れた士道。
「人間とはそういう生き物だ。同じ事を繰り返し、その果てに滅ぶ生き物だ。…しかし、そんな人間でも未来を変えようと躍起になる奴もいる。あの小娘共もまた、己とは違う存在を殺し、同じ種族を存続させる為に戦うのであろう。…例えその過程で自分にとっての大切な者の命が尽きようともな。」
「……。」
男の話を黙って聞いていた少女は、ほんの一瞬だけ、士道に目を向けた。しかし士道はその事に気付かない。
(なんだ?なんでこんな事に?一体何が起きてんだよ!?)
状況に追い付けず混乱しているようだ。
「…まぁ良い。おい女。貴様はどうする?あの雑種共と戦うのか?」
「…向こうが殺しに来ているんだ。…ならば、戦うしかないだろう。」
「…そうか。…我は他に用事がある故な、今日は手出しはせぬ。」
「…逃げるのか?」
「たわけか貴様。逃げるのではない、用事があると言っている。」
「…そうか。」
2人がそんな話をしている中、少しずつこちらに近付いてくる少女達。士道は何故かいつの間にかその場からいなくなっていた。
「…あの雑種
「?」
少女は男が何を言っているのか分からず首を傾げている。
「何、気にするほどの事ではあるまいよ。ではな。」
そう言って男は、金色の粒子になりその場からいなくなった。
「……なんだったのだ?あの男は?」
そしてその後、その黒髪の少女と武装した少女達が戦闘を開始し、数分後に黒髪の少女は突然その場から消えたそうだ。
(……あれ?俺いつの間に気絶してたんたっけ?)
士道は気が付いた時、そう思った。そしてそのまま目を開け、
「……うわあああ!?」
目の前に女性の顔がどアップであった為、驚いた。
「ん?…目が覚めたようだね。取り敢えずは自己紹介をしよう。私の名前は村雨令音。ここフラクシナスの解析官をしている。」
(フラクシナス?なんだそれ?)
「まぁ諸々の説明はまた後でだ。兎に角起きたのなら付いてきて欲しい。」
そう言って令音は立ち上がり、扉に向かって歩いていくが、
ガン!!
「え!?ちょっと!大丈夫ですか!?」
そのまま扉の横の壁に激突した。
「……あぁ大丈夫だよ。いつもの事なんでね。薬を飲めば一時的に大丈夫さ。実は不眠症でね。」
「一体最後に寝たのはいつなんですか…。」
「ん?……確か30年前だったかな?」
「予想してたのと桁が全然違った!?」
「いや、正確には分からないよ。実際に最後に寝たのがいつか覚えていないからね。それより早く行こうか。」
そう言いつつ、懐から錠剤の入ったケースを取り出し、
ざざざざざざざー!
ボリボリボリボリ
ゴックン…
「!?……え!?」
その光景を見て士道はありえないと叫びたくほど驚いた。
「…ん?あぁ、これは一応睡眠薬だよ。これを飲んどかないと後々大変でね。」
「だからって一気にそんなに食べたら体を壊しますよ!?」
「まぁいつもの事だからね。心配ないさ。」
そう言って令音はその部屋を出た。
「あ、待ってください!」
士道も慌てて後を追う。
「さぁ着いたよ。ここだ。」
そして、しばらく歩いて着いた場所はとある部屋の扉。そして令音がその扉を開けるとそこにはアニメなんかでよくある戦艦の管制室のような場所であった。
「やっと来たわね、士道。……いや、
「え?」
士道にとって、毎日聞いていた声が聞こえた。
「なによその顔は。妹の顔を忘れたの?ほんとにバカね。」
「え?…え??」
いつもの妹とは、全然喋り方が違う為士道はとても混乱していた。ただでさえ少し前に殺されかかっていたのだから無理もないだろう。
「…まぁあんな状況に巻き込まれてたらそうなるか…。まぁいいわ。士道、今から貴方に重要な事を教えるわ。いい?」
「え?あ、あぁ…。正直まだ色々と整理がつかないけどな…。」
「そこは追々整理すればいいわ。…兎に角、今の状況はとても深刻な状況よ。…まさかお兄ちゃんが
「プリンセス?」
誰の事なのか分からず、首を傾げる士道。
「えぇ、少し前に士道に剣を向けた黒髪の女の子よ。あの子はね、
「……精霊?」
「そ。分かりやすく言うなら、一人で天変地異を引き起こせる存在よ。」
「は!?なんだそれ…デタラメ過ぎるだろ!?」
「そりゃだって、
「…え?空間震ってあんな女の子が起こしてるのか!?」
あの可憐で美しい少女が空間震なんて災害を引き起こしてると聞いて驚く士道。
「精霊は
「皆って…まさか精霊っていうのは沢山いるのか?」
「えぇ、今確認されているだけでも、それなりにいるわ。……ただ、この前のは初めて見た…と言うか、
「?男の精霊っていないのか?」
「えぇそうよ。今まで確認された精霊は皆女の子よ。」
「マジかよ…。」
「…少し話が脱線したけど、士道。貴方には精霊達と
「………は?」
「ん?なによ。聞こえなかったの?」
「いや、聞こえたは聞こえたけど……え?」
ありえない言葉を妹の口から聞いて驚く士道。
「い、いや待て琴里。なんで俺がデートするんだ!?そもそもあの子がデートに応じてくれる気がしないんだけど!?」
「あら、その為のフラクシナスでありラタトスクよ?もちろん貴方を全力でバックアップするわよ。」
「ラタトスク?」
「あぁ、そう言えば説明してなかったわね。このフラクシナスを作ったとある組織よ。非公式だけどね。……因みにここは天宮市から遥か上空よ。」
そう言って琴里は手元のボタンを押した。すると、士道が立っていた場所が透明になり、下に天宮市が見てるようになった。
「うぉわぁ!?な、なんだ!?」
「そんなに驚く事じゃないわよ。一応フラクシナスは空中艦なの。」
それを聞いた士道は、内心凄く興奮していた。
(空中艦……なにそれカッケェーー!!!!)
「…士道、何を考えてるか手に取るように分かるけど、今は少し抑えなさい。ここからが本番の話よ。」
「え?まだあるのか?」
話がまだあると聞き、少し驚く士道。
「当たり前じゃない、この前の黄金の鎧を纏ってたあの精霊……貴方から見てどんな奴に見えた?その時の思った事を言いなさい。」
「………単純に…凄いとしか思えなかった。見た事も無いはずなのに、この世の全てが束になっても勝てないと確信した…。そして…あの人は…王であると脳が本能的に理解したんだ。」
「王?……精霊達の王って事?…いや、それだとあのプリンセスが剣呑な雰囲気になるはずがない。…どういうこと?」
琴里は士道の言った王という言葉の意味が分からず悩むが今考えても仕方ないと思い考える事を一旦やめた。
「はぁ、まぁいいわ。その事に関してはまた今度でいいでしょう。兎に角今は士道に……。」
「
「「「!?」」」
琴里が何かを言いかけたその時、本来ならありえないはずの声が聞こえた。士道と琴里達はその声の聞こえた方に顔を向けた。…そこに居たのは、
「…ふむ、このフラクシナスというのも中々に良い船ではないか。精密に作られ、神秘に似た技術で造られているな。…まぁ我のヴィマーナの方が性能は上だがな。フハハハハハハハ!!!!」
士道を助けた(本人に助けたと言う気は無い)黄金の鎧を纏った男の精霊だった。
「な!?なんでここに!?いつからいたのよ!?」
突如現れた事に驚愕し、声を荒らげてそう聞く琴里。
「いつからだと?貴様が我の事をそこな
「?」
士道はなぜ自分が
「ここに一体何しに来たのよ?どうやって来たかは分からないけど、私達を殺しに来たの?」
「ハッ!たわけか貴様は。態々この我が出向いてやったのだぞ?出向いたとあらば、どこに貴様ら雑種を殺す理由がある?此度は貴様らに提案というものをしに来ただけの事よ。」
「提案?」
殺しではなく、ただ提案しに来ただけと聞き、少し疑いの目を向ける琴里。しかし黄金の男は、
「フン、この我を疑うか?そも貴様らを殺すのであれば態々このような場所に来ておらぬ。そうであろう?」
「……確かにその通りね。分かったわ。その提案の内容にも寄るけど、話を聞きましょう。」
「フン、初めからそうしておけば良いのだ。…なに、提案と言ってもただの協力に過ぎん。貴様らに手を貸してやる。」
「は?協力?手を貸す?どういう事よ!?」
突然協力してやると言われ、少し混乱する琴里。令音は黙って男を観察している。士道に至ってはまた状況についていけず呆然としている。
「なに、そこの
「私達はついでで、本命は士道に手を貸すって事?」
「うむ、その通りよ。もしそこの雑種もどきが命の危機に瀕した場合、この我自らが守ってやるという事だ。…分かりやすく言うなら、護衛の様なものだ。貴様らにとっても、その雑種もどきが死ぬのは本望ではあるまい?」
「……ええ、そうね。士道に死なれるのは困るわ。」
「ならば、我に任せるがいい。」
「…………。」
少しだけ、考える琴里。
(本当にこの精霊に任せるの?コイツが本当に士道を守ってくれるなんて保証はない。…けど、私達も常日頃から士道を護衛出来る訳じゃないのは確か。…それにプリンセスの一撃をなにかの能力とは言え、防いでいる。その実力は恐らくプリンセスと同じかそれ以上。なら、護衛にうってつけなのも頷ける。……条件付きで聞いてみるか。)
「なら、2つほど条件付きで頼むわ。」
「!…琴里、いいのかい?」
それまで黙っていた令音が初めてそこで口を開いた。
「ええ、まぁその条件が了承されればいいんだけどね…。」
「ふむ、やはり条件付きか。良かろう。どんな条件だ?」
「…1つは、士道と私達に一切の危害を加えない事。2つ目は、必ず士道が危機になったら助ける事。条件はこの2つよ。」
「…なるほど。…良かろう。その条件、乗ってやる。」
「…!本当にいいの?」
すぐにOKを貰ったことに少し拍子抜けする琴里。
「良いと言っている。そのような条件であれば、我も貴様らも損はしまい。ならばその条件に乗るというものよ。」
「そ、そう。……なら、士道の事を頼めるかしら?」
「我を誰と心得る?英雄の中の英雄であり王の中の王であるぞ?一度した約束は違えぬ。」
「待った。君今さっき王の中の王と言ったかい?」
「そうだが?」
「………まさかとは思うけど、君の名前って
「え!?それってあの超有名な実在した人類最古の王様じゃない!?」
「ほう?その言葉だけで我の真名を当てるか。…中々に頭の回る奴もいるのだな。」
「お褒めに預かり光栄だね。まさか、本物の英雄王だとは思わなかったよ。」
黄金の男……真名をギルガメッシュと聞き、琴里を初め士道や令音を除くその場いた全てのクルーが驚愕し、固まっていた。
「しかし、貴方程の人物が精霊とは……元は半神だと叙事詩には書いていたが、本当は精霊だったのかい?」
「いや、我は正真正銘の半神。断じて精霊などではなかった。だが、この世界に目覚めてみれば、俺は半神でありながら精霊と言う存在になっていたのだ。本来なら精霊ではなく、英霊と呼ばれる存在になっているはずなんだがな。世の理とは、誠に分からぬものよな。」
「……興味深い話だね。なら、元は精霊ではなかったと?」
「あぁ、その通りだ。何、少し不可思議な現象が起きたと言うだけの事よ。そこまで重要視する事柄ではあるまい。」
「……そうだね。」
「話は以上だ。では、我は散歩をしてくる。そこの雑種もどきには常日頃から、鍛錬をしてやる。鍛錬は明日からだ。明日の朝、5時に家の外に出よ。この我自ら鍛錬場に連れて行ってやろう。ではな。」
そう言ってギルガメッシュは、黄金の粒子となってその場から消えた。
「え?なに?ロストしたの?でもあんなロストの仕方初めて見た…。もう何がなんなのよ…。」
琴里は余程のことに疲れているようだ。士道も固まったままだし、令音は何かを考えているようだし、他のクルー達も状況に追い付けず未だに呆然としている。
「はぁ、いくら考えても仕方ないか……。お兄ちゃん、今日はもう帰りましょ。帰ってゆっくり寝たいわ。」
「……………そうだな。」
そうして、士道達兄妹はその日すぐに家に帰り、晩御飯を食べ、風呂に入りすぐに寝た。
「さて、この世界はどのように我を楽しませてくれることやら。……楽しみだ。……フ、フハハ、フハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!」
そして、英雄王の高笑いが、
疲れた………。久しぶりにここまで長く書きました。どうでしたかね?ちゃんとギル様の喋り方出来たかな?良かったら感想お願いします!
それでは、また次回εε=(((((ノ・ω・)ノ