カキーン。
晴天の空に金属音が木霊する。
「オーライ、オーライ」
飛んできた野球の球をグローブでキャッチする。
「ナイスキャッチよ、イッセー」
笑顔で親指グーをくれる部長
只今、俺たちオカルト研究部は野球の練習をしていた。
あり?俺たち悪魔だよね?
なんで?高校生らしい青春送ちゃってんの?
いや、らしいって言っても高校生だけど!!
『それは、あのリアス・グレモリーが球技大会に燃えてるからだろう、相棒』
ですよね~・・・
部長、向こうですげえ活き活きしてるもんな~
球技大会の説明は長いんで無しで。
手抜きとか言うなよう!!
めんどいんだって!マジで!!
『誰に言ってるんだ、相棒?』
なんとなく、言っといたほうがいいかなぁと・・・
『大丈夫か、相棒?』
生暖かい目で俺を見るなドライグ!!
俺は大丈夫だ!!
『そ、そうか。最近、戦いが無くて発狂したのかと思ったぞ』
おい、ドライグ?
お前の中での俺のイメージをちょっと聞いていいか?
『・・・』
おい、こら!逃げんじゃねぇ!!
「イッセー、次はノックよ」
部長の声が届く。
チッ!運のいい奴め
「はい、今行きます」
てか、えらい気合入ってるな部長
「ふふ、部長はこの手のイベントが大好きですからね」
近くの朱乃さんが笑いながら言う。
「まあ、わからんでもないですかね。うちのお姉さまは負けず嫌いですから」
「そういうことですわ。まあ、よほどのヘマをしなければ私たちが負けることなんてないと思いますけれど」
その負けず嫌いのお姉さまはアーシアのノックを終えて、木場の練習に移っている。
木場の奴俺の家で聖剣の写真見てからおかしいんだよなぁ・・・
その日の練習は無事に終わった。
朱乃さんから部長の恋愛について聞き多大なショックを受けた俺の心以外は………
次の日の昼休み
昼飯を食ったら部室で最後のミーティングをやるらしい
念入りだよなぁ、部長は。
「今日も部活か?」
カレーパンを頬張っている松田が聞いてくる。
「おう、球技大会に向けて練習中だぜ、俺たち」
「オカルト研究部って、文化部なのに全員身体のスペックたかいよなぁ」
「まあな」
そりゃあ、悪魔ですから
『相棒の場合、悪魔になる前から普通の人間どころか悪魔の力さえ凌駕してただろうが!!!』
ドライグ、うるせえ、黙れ
『はい、すいませんでした!!!!』
俺がドライグを黙らせていると、
「イッセー、おまえな、変な噂が流れているから気をつけろよ」
突如、メガネをくいっと上げながら元浜が切り出す。
「噂って、ああ、あれか。
美少女をとっかえひっかえしている野獣イッセー
そして、俺と木場のホモ疑惑っていう噂だろ
主にお前らが流している」
最後の言葉に二人が言葉をなくし顔が青くなる
「言い訳があるなら聞くぜ?」
笑顔で二人に話しかけるが返事が無い
『少々、待っていてくれ
相棒は今取り込み中なんでな』
数分後……………
俺は教室に松田だったものと元浜だったものを残しアーシアと共に部室へ向かった。
部室に入ると俺たち以外のメンバーが顔をそろえていた。
って、あれ?生徒会長?
俺の驚いた顔に関係者らしき男子が話し出す。
「なんだ、リアス先輩、もしかして俺たちのことを兵藤に話していないんですか?まあ、同じ悪魔に気づかないほうもおかしいけどな」
なんか、イラッとくるなこいつ
生徒会長から昼と夜の分担を聞く。
男子がまた口を開く。
お前、うるさいから黙ってろよ。って思っても口に出さない俺はいい奴だと思う。
『相棒は口に出なくても気迫というかプレッシャーで表れるからな』
へ~、そうなのか、しらなかった
『無意識でそれか、末恐ろしいな相棒は……』
「・・・・・・・・・ないぜ?ちなみに俺の名前は匙元士朗。二年生で会長の『兵士』だ」
やべ、前半全く聞いてなかった。
けど、同じ『兵士』仲間がいるのは嬉しい。
「同学年で同じ『兵士』か!」
「俺としては変態二人と絡んでいるお前と同じっていうのはプライドが傷つくんだけどな…………」
「あぁ??」
歩み寄ったのに、この野郎
「おっ?やるか?こう見えても俺は『兵士』四つ消費の悪魔だぜ?最近なったばかりの兵藤なんぞに負けるかよ」
挑戦的な発言をする匙
『そこの悪魔、喧嘩を売るなら、相手を見て売れ、相棒を相手にしても一分ももたないぞ。だからやめておけ』
俺の左腕からドライグの声が響く
部室が静寂に包まれる
きまずい、スゲーきまずい
会長が気を取り直して説明を続ける
アーシアが相手だと匙は笑顔で握手をかわす
腹立つな!!コイツ!!!
顔合わせの最後には、部長に喧嘩はダメだと釘をさされてしまった。
球技大会の種目はドッジボールだった
大会当日・・・
「狙え!!兵藤を狙え!!いや、殺せ!!!」
おいこら!最後、最後おかしくね?!
飛んでくる豪速球を受け止めながら思う
まあ、俺以外の人に当てると恨みをかうからな
一番無難な俺しかないだろうな・・・
後、嫉妬だろうな・・・
なんか、すげぇ悪意と殺意を感じる
まあ、ちょうどいいストレス発散にはなるかな?
『ホント、相手になる人間どもに同情するよ』
結果、オカルト研究部以外の相手は死屍累々としました。
『触らぬ相棒に祟りなしっていう事だな』
いい感じにまとめたなドライグ。
けど、木場はやっぱりボケッとしていた。
大会終了後、木場は部長から説教を受けていた。
「木場、お前最近ホント変だぞ?やっぱり聖剣か?」
その一言に木場の顔が憎悪に染まる。
「そうだよ、僕の生きる目的は復讐だよ。聖剣エクスカリバ――――それを破壊するのが僕の戦う意味だ」
決意を秘めた表情
俺は、初めてこいつの本当の顔を見た気がした。
家に戻った後、俺の部屋で部長から木場が悪魔になった生い立ちを聞いた。
なんで、俺の部屋なのかっていうツッコミはなしで。
部長とアーシアのどちらが俺と寝るのかという選択を終えて二人が寝静まったとき
俺は台所で水を飲んでいた。
『めずらしいな、相棒が考え事なんて』
ドライグの声が暗闇に響く
そうか?俺だって考え事ぐらいするぜ
『あの木場とかいうやつの事か?』
まあ、そうだな。聞いた話を思い出すだけでも胸糞悪くなる。
『まあ、相棒なら大丈夫だろう』
なんで、そう思うんだよ、ドライグ?
『俺の歴代の宿主は俺の力に溺れ、驕るか、おそれおののくか、いずれにしてもまともな人生を送った者がいなかった。けど、相棒は普通の奴じゃない。』
おい、俺が異常って言いたいのか?
『異常だろ、相棒は』
はっきりと即答しやがった。
『でも、だからこそ大丈夫だろう。結局のところ、結論を言えば信じているのさ、どんな困難が出てきても相棒なら破り壊し突き進むと』
その信頼はとてもうれしいものであり、自信となるものだった。
そうだな、ドライグ
俺等は赤龍帝だ。
ドラゴンは力の象徴であり様々なものを魅了し引き寄せる
力を、人を、困難を……
だからこそ面白い。
ドライグの言うとおり全てを打ち破ってみせる
サンキューな、ドライグ
『ああ』
部長を、仲間を、すべての敵から守ってみせる
決意が一段と固まった。
更新が遅れて大変申し訳ございませんでした!!!
今回もバトルは無かったのですが、次回は教会二人組との戦闘を書きたいと考えています。
感想や間違いの指摘お待ちしております。