「ふわぁ〜あ、昨日は疲れたなあ」
そう昨日は、ドラゴンに会ったり、全速力で空を飛んだりして疲れて夜ご飯も食べずに眠ってしまった。
取り敢えずお風呂に入ってシャワーで頭や身体を流す。少しして、お風呂から出て着替えると、ピンポーンとチャイムが聞こえる。
「はいは〜いどちら様でしょうか……」
そう言って開けると向こうから緑色の鱗を持っていて巨大な眼をパチパチとさせながら俺を見てくる。少しするとドラゴンが口を開ける。
『こんにちは、俊介さん! いつでも来いと言われたので来ちゃいました!』
まさか今日来るなんて思いもしなかったけどな……
「それじゃ、入って入って……って言ってもどうやって入れようか……」
「この姿では中に入れませんね、少々お待ちを……」
すると、トールの全身が光りだし少しすると、そこには角と尻尾を生やした美少女がいた。
「じゃ〜ん!!どうですか?」
トールがそう言いながら飛び跳ねる。少しすると地面に着くが、そのときトールの胸部装甲が大きく揺れた。まあ見なかったことにしよう。
「可愛いけど、なんでメイド服?」
「男性から恩を返すためにはこの服が1番と聞きました!」
俺が聞くとトールがそう返してきた。まあ間違っちゃいないのか……?
取り敢えずトールを中に入れる。
「此処が俊介さんの家ですか!」
と何故か楽しそうに俺の家を見て回る。暫くするとトールが戻ってくる。
「私、此処で俊介さんのメイドをします!」
といきなり言ってきた。まあメイド服といったらそれなのかね?
「じゃあ給金を決めようか」
「いりません!」
俺がお金を決めようとするとトールは断ってくる。
「でもタダ働きってのはなあ……」
「一緒に寝て貰えればそれで充分です!」
俺が悩んでいるとトールが寝てくれればいいと言ってきた。
「有難いけど、何で俺にそこまでしてくれるんだ?」
前にも何度かこういうことはあった。何も言って無いのに俺の事を心配してくれたり、お節介と言って俺の手助けをしてくれた。しかし、時には裏切られたりもした。それが嫌だからなるべく1人になろうとした。
だからだろうか、トールが俺にここまでしてくれる事に疑問を持っているのは。また裏切られるのが嫌だからだろうか。
俺が何故かと聞くと
「それは勿論……俊介さんの事が大好きだからです!」
トールは胸を張って言った。それを聞いた瞬間、思わず笑いが出てしまう。
「なっ……何が可笑しいんですか!」
トールが少し怒って俺に聞いてくる。
「はははっ……いや、それなら仕方ないなと思ってさ」
さっきまで疑ってたのがとても馬鹿らしい。そりゃ愛なら仕方ない。うん仕方ない。
「それじゃよろしく頼むよトール」
「はい!トールにお任せ下さい!」
「さて、それじゃ仕事に……」
俺は時計を見る。すると時計は無慈悲に8時20分を指していた。職員室会議が始まるのが8時半である。ここから走って行っても15分は掛かる。まあ空を飛んだり
もしバレた場合なんて言われるか分からないからな。いつもは魔力を抑えている。
「なあトール、初めての仕事頼めるか?」
「お任せ下さい!」
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『どんどん飛ばしますよー!!』
ドラゴンの姿物凄く速く空を飛ぶトール。俺はその背中に乗っていた。
「すごーい!島風より速ーい!」
『なんか言いましたかー?』
「凄い速ぇよ!」
『ありがとうございます!』
俺がそう言うとトールは嬉しそうにスピードを上げた。それにしてもこれは便利だな。
「これなら毎週お願いしようかな……?」
『俊介さんの為なら毎日でも!』
俺の呟きにトールが答える。Oh、今のは聞こえたのか……
そして色んなことを喋っていると、学校が見えてきた。
『それでは、着地しますので何処かに捕まって下さい』
トールに言われて、背中にしがみつく。そしてゆっくりと降下し、地面に着くと背中から降りる 。ちなみに認識阻害の魔法を掛けているのでトールはバレていない。
「ありがとう、じゃあ俺は仕事に行ってくるよ」
『行ってらっしゃい俊介さん!』
そうして俺は中へと入っていった。後ろを振り向くと、既にトールが空の遠くに小さく見えた。
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「さてと……俊介さんがいない間に全部済ませちゃいましょう!」
えっと……確か洗濯と食器洗いに掃除でしたっけ?まずは、洗濯から先に済ませちゃいましょうか!
「洗濯するものはこれで全部ですかね……?」
洗濯機で洗える物と、痛みやすい生地の物で分けてしまいましょうか!
そうやって分けてるうちにあるものを発見する。
「……もしかしてこれはっ!?」
俊介さんのシャツを発見してしまった。確か俊介さんは朝風呂派なので、さっきまで着ていたもの……
「すぅ〜……はぁ〜……俊介さんの匂いがします」
……これは後でお部屋に持っていきましょうか。借りるだけならいいですよね……? まあそれより洗濯を済ませちゃいましょう!
洗剤を入れて、選択開始のボタンを押して……よし!出来ました!
後は口洗いで済ませちゃいましょうか!……もごもご、私の唾液は汚れだけを落とすので汚くなんかないですよ?
次は食器でも洗いますか!……ってあれ? 洗う食器がありませんね? もしかしてココ最近、外食ばっかで家ではまともに食べてないのでは!? それじゃあ私が後で美味しい料理を作ってあげましょうか!
それじゃあ、掃除をしましょう!掃除機というものを使うらしいのですが……ぶっちゃけ面倒くさいですね。ドラゴンなので……こう! うん、とても綺麗になりましたね!……家具とかは魔法で戻しましょう。……これでよし!
それじゃあ洗濯が終わるまで、少し待ちましょうかー……
今、洗濯が終わった音が聞こえました!中身を取って干しちゃいましょうか。
「ふんふんふん〜♪」
なるべく速く、迅速に洗濯物を干していきます。……うん、完璧ですね!
「さてと、私はお部屋で少し休憩でも……おっと、これを忘れる所でした!」
床に落ちているシャツを拾う。これで、俊介さんが居なくても我慢できます!
それでは少しだけ休憩を……
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「……何故トールが俺の部屋にいるんだ」
今日は学校が短かったということがあり、お昼を少し過ぎ位に帰ることができ、帰ってきて部屋を開けると俺のベッドにトールがいた。しかも俺のシャツを握り締めたまま。
しかもトールは幸せそうな顔をしながら寝ているので起こすのを躊躇ってしまう。
「さて、どうしようか……」
そう考えていると、ある一つの案が思い付く。それを実行に移すため、ポケットに入っているスマホを取り出し……
カシャ
トールの寝顔をカメラで撮った。すると、目が覚めたのか、トールが身体を起こす。
「俊介さん……?結構早かったですね」
「まあ今日だけかな」
「そういや、お昼食べました?」
「まだ食べてないかな」
「それならトールにお任せ下さい! 美味しい料理を振舞って上げます!」
「期待して待ってるよ」
トールが張り切って厨房の所に行く。……何を作って来るんだろうか。
なんて事を思いながら、少ししてからトールから呼ばれる。俺は、椅子に座り料理が出るのを待っていると
「お待たせしました!私の尻尾焼きです!……美味しいですよ?」
とても大きい尻尾が出てきた。しかもしっかりと焼かれている。しかも自分の尻尾ということは切ったのだろうか。わざわざ俺のために。……これは食わざるを得ないな、それに前からどんな味がするか気になってたからな。
「じゃあ……いただきます」
そう言って、ナイフで1口サイズに切り分けてから口に入れる。
「……美味しいな」
うん、とても美味しい。とってもジューシーで何ていうのだろうか、甘くてクリーミー?そんな感じだ。
「それは良かったです!」
トールがとても喜んでいた。ただ、「俊介さんの体内に私の一部が……これって既成事実なのでは!?」と聞こえた気がした気の所為だ。うん
そしてあっという間に食べ終わってしまった。そういや尻尾は大丈夫かと聞いてみたら、またすぐ生えますと言っていた。ドラゴンってやっぱすごいなーって……
そうしてこの後、部屋が跡形もなく綺麗になっていたりで何かがズレてるのかなーと思ったり。
ちなみに、寝顔を取っていたのがトールにバレて、スマホのホーム画に勝手にされていたのは別の話。
どうも作者です。取り敢えず2話までは、早く投稿しようと思い、何とか出来ました。
これから遅くなるかもしれませんが、この小説をどうぞよろしくお願いします。