新しい家族はメイドラゴン   作:akatsuki4612

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今回短めです!


お買い物ですね、お任せ下さい!

「こうやって俊介さんと一緒に買い物出来るなんて嬉しいです!」

 

「本当は来る必要は無かったんだがな……」

 

トールは嬉しそうに言うが、俺としては頭が痛くなるような事だった。

 

「しかし、何故ガスコンロを信用しない?」

 

「火力が弱いと思いまして」

 

「炎じゃなくて火を使え」

 

料理にはファイア位でいい、エクスプロージョン級のを使うな。

 

「あれ? 商店街に寄っていかないんですか?」

 

そうして歩いているとトールに声を掛けられる。

 

「俺はデパートの方に行ってるけど、トールは商店街を使ってるのか?」

 

「デパートは城みたいで落ち着かないんです」

 

「城? ああ……なるほど」

 

「なんだか聖騎士共の本拠地を思い出すんですよ……」

 

「商店街はいいのか?」

 

「商店街はギルドのバザーに似てますね、向こうでも人に化けて買い物してたからまだマシです」

 

あぁ……言われてみれば確かに似てるかも……しかし昔はよくお世話になったなぁ、必死にポーション買ってたのが懐かしい……

 

「何考えてるんですかー?」

 

「いや、気にしないでくれ。それよりまずは魚を買わなきゃな」

 

「了解です!」

 

そう言って魚屋の所まで行く。……そういや、トールと一緒に買い物するの初めてじゃないか? やっべ緊張してきた……なんて考えてるうちに魚屋に到着する。

 

「こんにちは、戸田さん」

 

「いらっしゃいトールちゃん……おやその男の人は彼氏かい?」

 

「ご主人様です!」

 

「いやートールちゃんは面白いなぁ、今日は何にするかい? 安くしとくよ?」

 

「えっと……それじゃ、アジの干物とイワシを2本ずつください」

 

「あいよ、毎度ご贔屓くださりありがとうございます」

 

そう言ってトールと店主は会話をして魚を買い終わり他の場所に行く……あっイワシが1本おまけしてもらってる……

 

「なんで、トールは魚屋さんと仲がいいんだ?」

 

「え? 別に仲良くないですよ」

 

でも、さっき仲良さそうにしてたけど……違うのか?

 

「えぇ、なんか適当に愛想よくしたら向こうも愛想よくなっただけですよ」

 

「トールって人間の感情を理解してないよな」

 

「勿論俊介さんは別ですよ、相思相愛です!」

 

やっぱり理解してないじゃないか……そう呆れながら歩いていると精肉店に着いた。

 

「おおトールちゃん、今日は何にするんだい?サービスするよ」

 

「えー本当ですか〜?」

 

ここもそういうことか。というか……

 

「あら久しぶりね」

 

「どうもー」

 

服屋さんとも仲良くなってるし……

 

「あっコスプレのおねーちゃん!」

 

「よっスー」

 

なんか子供とまで気軽に挨拶してるし、

 

「儲かってまっか?」

 

「ぼちぼちでんなー」

 

占い師とも仲良くなってるし、随分、馴染んでるな〜。まあいい事だが……しかしトールってコミュ力高いんだな……俺も見習わないとな

 

「なぁトール」

 

「なんですか俊介さん?」

 

「デザートも買うけど何がいい?」

 

「え、デザートですか!? 私エクレアがいいです!」

 

トールが笑顔で答える。

 

「そういえばエクレアって稲妻という意味があるんですよ」

 

そうなのか……全然知らなかったな。

 

「稲妻といえば北欧神話に出てくるトールって奴と関係ある?」

 

「まったくないですね、私の親が言うにはこっちの世界の作家から取ったとか……」

 

ほう、そうだったのか……というか思えば俺はトールのことを何も知らないんだな……できれば知りたいと思うが……

 

『きゃあああああああ!!ひったくりよ、誰か止めてえ!!』

 

女性が叫んでひったくりが走って方向に指を指している。まったく、こんな事をする奴がいるとは……仕方ない、もう隠し事はできないか?

 

「俊介さん、あれ止めます?」

 

俺がそう思っているとトールがどうする聞いてきた。

 

「……じゃあ頼めるか? できればバレずに」

 

「はーい、わかりまし……たぁ!!」

 

すると、物凄い脚力でひったくり犯の所に飛んでいき、そいつの顔を殴り地面に叩きつける。少し地面はめり込んだ。

 

するとみんながトールを驚いた目でみる。……この空気は不味いっ!

 

「トー……!!」

 

「凄いぞトールちゃん!!」

 

「こんなに強かったなんて!!」

 

俺がトールを呼ぶ前に周りの皆が騒ぎ出す。よかったぁ……トールが変な風に見られなくて……

 

俺は思わずホッとため息をつく。

 

とりあえず、トールの手を掴み商店街から出ていく。

 

「なんか今……怖かったです」

 

トールがそう呟いた。何をしてるんだ俺は……! やろうと思えばいくらでも手はあっただろ……! バレるのを恐れてトールに任せたばっかりにこんなことになったんだろうが! 今回は良かったが、もし嫌われでもしたらどうする……! あんな想いをして欲しくないのに……俺は!!

 

「ごめんな、トール」

 

俺は思わずそう言っていた。するとトールは慌てて

 

「いえ、俊介さんのせいじゃないですよ! もう少し加減しとけばよかったんですから」

 

トールは俺のせいではないと言う。ごめんな、ごめんな。

 

「あの、その、手……」

 

「……もうちょっと握らせてくれないか?」

 

「……はい!」

 

俺は少しだけ甘える事にした。そしてそのまま家に帰った。しかし俺はその時気付いていなかった……

 

「……遂に見つけた」

 

トールではなく、自分に突き刺さる視線を……

 

 

 

 

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