Roselia Fantasy Online 作:ゆるポメラ
今回で本編自体は最後になります。
それではどうぞ。
「友希那さん……こないね」
「やはりフィールドボスに……?」
「そ、そんなことないって! さっき迷子になったときも大丈夫だったじゃん!」
リサちゃんがそう言うが、
友希那ちゃんが再び迷子になってから、かれこれ20分が経過した……
このゲームには時計機能も備わっているので、経過時間も分かるのだ。
「ですが……少し遅すぎますし……」
紗夜ちゃんが心配そうに言った時……
「あら? みんなここにいたのね」
件の友希那ちゃんが戻って来た。
「あーーーっ! 友希那さんっ!!」
「友希那!! よかった~。また迷子になったのかと思ったじゃんっ!!」
「そんなに何度も迷ったりしないわ」
…そう言うけど、
友希那ちゃんの場合、ほんとに何度も迷子になりそうだからシャレにならないよ……
そう思っていると、彼女の手が光っていた。
「え……?」
「友希那さん、その手に持ってる光ってるヤツって……っ!?」
燐子ちゃんとあこちゃんも気づいたようだ。
「ああ……これは……」
すると友希那ちゃんは手に持っていたモノについて説明し始めた。
ーーロゴロ鉱山・深部ーー
side友希那
またみんないなくなってしまったわ……
どうしてすぐにいなくなってしまうのかしら?
まぁ……あの大きなモンスターもどこかへ行ったから助かったけど……
(それにしてもゲームとはいえ、私を守ってくれた悠里……カッコよかったわね///)
なんて言えばいいかしら?
……こう、危ないところを助けてくれるヒーローかしら? でも悠里の事だから……
『僕がヒーロー? 絶対ナイナイ。そんなのは鈍感なイケメンがやる事だよ~ 落ちこぼれの僕には添え物役か、良くてダークヒーローだよ』
って言うわね、絶対。
本人は何もないって言うけど、良いところは沢山ある。
そう思ってると、目の前に金色の兎が現れた……
(あれは……あこが探していた……キラぽん?)
するとキラぽんが襲ってきたので、
私は反射的に攻撃してしまった。キラぽんが光の粒子になると、何かを落とした。
……何かしら?
(とりあえず持って行った方がいいかしら?)
これが何なのかは、燐子に訊けば問題ないと思う。
とりあえずあっちに行けば入口の方まで行けるのかしら……?
sideout
「……こんな感じね」
「じゃあ、フィールドボスの注意がこっちにきてるうちに、友希那さんはキラぽんを倒したってことですか……?」
それはまぁ……なんという偶然だ。
僕達がフィールドボスから逃げてた時に、そんな事が……
「では、湊さんが手に持っているその光ったものは……」
「キラぽんのしっぽだよっ! めっちゃレアなアイテムなんだよ~っ!」
「そんなにすごいものだったの……はい、あげるわ」
キラぽんのしっぽをあこちゃんに渡す友希那ちゃん。
「え!? いいんですか!?」
「ええ、私には必要ないもの」
なんとも友希那ちゃんらしい理由だ。
彼女の事を知らないゲーマーさんだったら正気かっ!?って声に出すだろう。
なにせ、低確率でしか遭遇しないモンスターからドロップするレアアイテムを何の躊躇なく渡されたら、あこちゃんみたいな反応をするのが普通だと思う。
「や、やったーーーーっ! ありがとーーーございますっ! 友希那さんっ!!!」
「良かったねーあこ☆」
「うん、リサ姉もみんなもありがとーーっ!」
まぁ……何はともあれ、あこちゃんの探してたレアアイテムもゲットできて何より。
「それでは、そろそろ村に戻りましょうか。手紙をジェイクさんに届けなくてはいけないんですよね」
「そうですね、行きましょう(○'ω'○)」
ーー旅立ちの村ーー
戻ってきました。旅立ちの村!!
「いたいた、ジェイクさんはあの人だったよね?」
「そうだよっ! あとはこの手紙を……りんりん!」
「じゃあ、報告するね。『リンダの手紙を渡す』」
『リンダの手紙』を渡しました。
「これはリンダからの手紙……? ありがとう旅の人、ほんとうにありがとう……」
ジェイク氏がお礼を言う。
うんうん、もっと崇めるがよいぞ☆ 褒められて伸びるにゃしい~♪
……あれ? 危うく某キャラの口癖が……
「こうやって手紙を何回も受け取ってるんだよね……それでも会えない二人かぁ。なんかほんとに切ないお話だね……」
「…まぁ感情移入しちゃうのは僕も分かる」
僕とリサちゃんが話してると……
「お礼といっては何ですが、これを差し上げます。どうかこの先もお気を付けて」
ジェイク氏からお礼を貰った。
「お礼……ですか、一体何をもらったんですか?」
「『リンダのサイス』ですね」
紗夜ちゃんが何を貰ったかについて訊き、燐子ちゃんが答える。
「サイス……? 大きな鎌のことだったかしら」
「そうですっ! あこ、ネクロマンサーだからこの武器がどうしてもほしくて……っ!」
ある種、あこちゃんの職業専用でもある。
「でも、なんで『リンダのサイス』なの?」
「Hey!! 燐子ちゃん、説明よろしく」
「これもわたし!?Σ(゚Д゚) えっと…実はこの物語を進めると、リンダさんは鉱山のモンスターに体をのっとられて魔女になってしまうんです……」
「あの人自身がモンスターになってしまうということ?」
「先に言っておくと、僕の職業とは全く関係ないからね?」
勘違いされないようにみんなに補足説明しとく。
「そうなんです。それで、この村が襲われることになるんですけど、その時にリンダさんが持ってる武器が、その『リンダのサイス』なんです」
「う、うわー……なんか切ないと思ってたけど、それを通り越してめっちゃへこむ話だね……」
この物語は良い終わりはしないのである。
まぁでも見方を変えれば良い終わりなのかもというユーザーもいる。
「それなら、リンダさんを無理にでも村に連れ帰ってこなければいけなかったのではないですか?」
「ゲームだからそれは無理ですよ~」
「そうなんですね……」
「そんな事ないよ? 紗夜ちゃんが言ったように村に連れて行こうという選択肢もできるよ?」
「えっ!? ゆうりんそうなの!?」
「うん。まぁでもそんな事したら、いつまで経ってもクエスト終わらないけどね?」
「ゆうりくん、それっていわゆる……特定条件?」
流石は燐子ちゃん、察しが良い。
「うん。条件がパーティー内に魔女がいる。その後に起きるイベント戦闘での累計ダメージ数が50000以上かな」
「む、難し過ぎる……Σ(゚Д゚)」
「その前に、ゆうりんがいないとダメなヤツじゃん……」
まぁ……そんな反応だよね、2人からしたら。
「ま、まぁでも、あこが欲しかった武器が手に入ってよかったじゃん♪」
「うんっ! ほんっとにみんなありがとーございましたっ!」
「りんりん、ゆうりん、この武器持って今度一緒にダンジョン行こうねっ!」
「そうだね('ω'*)」
「その時が楽しみだね」
新しい武器を手に入れ、ご満悦なあこちゃん。
早くダンジョンに行って試したいと思ってるに違いない。
「じゃあ、これでゲームは終わりかな?」
「はい。そうですね、これでおしまいです。あの……みなさん……どうでしたか?」
燐子ちゃんが友希那ちゃんと紗夜ちゃん、リサちゃんに感想を訊ねた。
「初めてというのもあるのでしょうが、覚えることが多くて驚きました」
「そうね、私もよく分からなかったわ」
友希那ちゃんと紗夜ちゃんは意外な一面が見れたからなぁ……
「操作はよく分かんなかったけど、こうやってみんなでワイワイ何かをやるのは楽しいよね。お話もちゃんとしてて結構面白かったから、アタシはまたやってもいいなーって感じ☆」
「リサ姉、ほんとっ!?」
「うん! ほんとほんとっ!」
「やったーーーーっ! 絶対だよっ!」
「あはは♪ あこたちがハマるのもちょっとわかるよ~」
リサちゃんも気に入ってくれたようだ。
あっ! そうだ。せっかくだし……
「これ、みんなにあげるよ」
「悠里、これって何? 『魔女からの招待状』って書いてあるけど……」
「僕が開拓してる村の招待状。それ使えば友希那ちゃん達以外は入れないシステムなんだよ?」
「あこちゃん……これって凄いレアだよΣ(゚Д゚)」
「うんうんっ! だってコレ、ゆうりんの職業でしかできないやつだよっ! 超ラッキーだよ!!!」
「へぇー、そうなんだ~」
「見た目も切符みたいな形なんですね」
5人に渡したのは村への招待状。
僕の職業、魔女には特有のスキル『構築』というものがある。
ざっくり言うと、村や街を創れちゃうのだ。
「ゲームをするのはいいけど、バンドの練習が先よ」
「はーいっ!!!」
友希那ちゃんの言葉に元気な返事をするあこちゃん。
そうとうやる気満々のようだ……
「あこちゃんやる気だね(ノ`ω´)ノ」
「もっちろん! みんなに手伝ってもらって、武器だけじゃなくてキラぽんのしっぽ、それに、ゆうりんから魔女の招待状まで貰えたんだよ!? 絶対あこも演奏で恩返ししますっ! がんばるぞー!」
画面の向こうで凄く喜んでるあこちゃんが目に浮かぶよ。
「ゲームをするというのはちょっと寄り道でしたが、宇田川さんのやる気が出たのなら、結果的には良かったのかもしれませんね」
「今日のあこちゃん、いつも以上にやる気があるように僕は見えるよ」
「どうかしら……それはこの後の練習次第ね」
こうしてRoseliaのみんなでのクエストを無事に終える事が出来た。
僕的には、いい思い出ができたと思う。
またこの6人でNFOができる日が来ないかな……?
読んでいただきありがとうございます。
次回からは数話程度の番外編になります。
最後まで頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。(*- -)(*_ _)ペコリ