心月流抜刀術を継ぐ者が行くIS   作:一刀斎

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第1話 参考書って固くて便利

 

 ここは、綺麗すぎるな……落書きとひび割れた壁と割れた窓、絶えることのないバカ騒ぎな喧嘩。

 

 

 

 

 そして……壁と地面に減り込む人。

 

 

 慣れって怖いな、減り込んだ奴がいないと石矢魔じゃないからな。

 

 

 ……と言うかまた一年生からか……。

 

 古市が血涙流しながら羨ましがってたが、学園に男が二人って何だよ巫山戯てるのか!いや、確か用務員の十蔵のじーさんがいたな。……後で手合わせしてくれるかな?

 

 

 ……完全に遅刻だな。

 

 まさか、モノレール乗る前に女権団のアホ共が襲撃して来るなんてな。

 

 まぁ、どーでもいーか。全員病院送りの後、警察行きだからな。

 

 

 じぃちゃんから貰った、九字兼定使わず、木刀あれば本当に十分だな。木刀だと八式出来ないけど……。

 

 

 えーっと一年一組はドーコーだー。

 ムダに広いなここ教室探すのも一苦労だ。

 

 ばしーんっ!

 

 お、今教室の方から何かを叩いた打撃音がしたな。

 

 ……一年一組の教室ってここかよ、今の打撃音の出所って。イヤな予感がいっぱいだな。

 

「失礼しまーす」

 

「遅いぞ、何をしていた」

 

 織斑千冬か……葵ねぇよりは弱いな。

 

「モノレールに乗る前に女権団のアホ共に襲撃されてたんですよー」

 

「本当か?」

 

「嘘言ってどーすんですか?安心して下さい、襲ってきた奴全員病院送りしておいたので」

 

 みんな驚いてるな~。まぁ、どう襲ってきたか言ってないからそこまで反応がないな。

 

 車で突っ込んできたり、銃で撃ってきたり。一瞬ヒヤッとしたが、木刀で車真っ二つにして銃弾は跳ね返して拳銃を破壊したり、うん。じぃちゃんや葵ねぇ相手するより楽だったな。

 

「ほう、成る程。ついでに自己紹介をしろ、邦枝」

 

「了解です。邦枝翡翠だ。歳はオメーらより一つ上だ。特技は剣術、抜刀術だ。他は休み時間にでも聞いてくれ、以上」

 

 ……?あ?何で息吸ってんだ?まさか!?

 

『きゃあああぁぁぁーーー!!!』

 

 あっぶねぇー!コンマ一秒遅れてたら耳が殺られていたな……。一番前の奴防御してなかったな。

 

「五月蝿い!静かにしろ!……最初からそうしろバカ共が。ふぅ、空いてる席が邦枝の席だ」

 

 お疲れな織斑先生に会釈して席に向かう。

 空いている席に座り荷物を横に置く。

 後ろの窓際で助かった。

 

 ああ、早速授業か、かったるいな。一週間程度の知識で大丈夫か?そー言えば、参考書(鈍器)って固くて丁度襲撃された時に盾になったな、これ。表紙固すぎて弾貫通しなかったから。

 

 

 

「はい、ここまで分からない人いますか?」

 

 まだ一般常識の部分だな。全く、石矢魔にいたけど、勉強は普通にできていたからな、古市と競う感じだったけど。

 

「邦枝くん、織斑くんは、大丈夫ですか?」

 

「俺は大丈夫です、まだ一般常識内ですので」

 

 あぁ?織斑一夏だっけ?何でこっち見るんだよ。まさか分からんのか?

 公民の教科書にも載ってたハズだろ。

 

「は、はい先生!」

 

「はい、何処が分かりませんか?」

 

 にこやかに対応する山田先生。

 あの胸部装甲スゴいな。知り合いにあそこまでのモノを持っている奴いたか?

 

「全部、分かりません!」

 

 女の子らみんなズッコケてらー。

 

「え、え?全部、ですか…?」

 

 山田先生が泣きそうになってる。そりゃあいきなり、常識レベルの話だと思ってた所で躓かれたからな。

 

「織斑、参考書はどうした?しっかりと読んだのか?」

 

「古い電話帳と思って捨てました」

 

 ぱぁーんっ!

 

 中々イイ音が響いたな。しかし甘いな、撫子を応用すれば、頭の天辺から足の爪先までダメージが通るのにな、勿体ない。

 

 コレ(鈍器)を捨てるとは、危機感も緊張感もないのか?ISの勉強が必須の此処ではそれじゃーダメだろう。

 

「後で再発行してやる一週間で覚えろ」

 

「え、む「覚えろ」……はい」

 

 織斑先生の顔がどんどん疲れがみえてきたな。

 

「ISはその機動性、攻撃力、制圧力と過去の兵器を遥かに凌ぐ。そういった『兵器』を深く知らずに扱えば必ず事故が起こる。そうしないための基礎知識と訓練だ。理解が出来なくても答えろ。そして守れ、規則とはそういうものだ」

 

 剣の、刀の事を知らなければ、消耗具合いや錆びが出る。知識と経験がなければいけない。

 自分が扱う物だからこそ、手入れをして守らなければ自分も守れない鈍らになる。

 

 

■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□

 

 

 

 授業の合間、十分くらいしかないな。今のうちに何となく買った苺大福を食べないと……。

 

「名前、邦枝翡翠でいいんだよな?」

 

 あ?ああ、バカか。

 

「ああ、そうだよ織斑」

 

「一夏でいいぞ、千冬姉と被るし」

 

 いや、被らんだろ。馴れ馴れしく言える猛者がいるのかこの学園に……同僚の人なら言うかもしれんが、無理だろ。

 

「ふーん……」

 

 そんなことより苺大福を食わんとな……。

 

 あれ?いつの間にかバカが消えてる。まぁ、いっか。

 

 じーーーーー…………。

 

 見られてる。

 

 だが、一人ほど俺が持つ物を見ているな。

 

 袖が異様に長く改造された制服を着ている子に苺大福を差し出す。

 

「いーの~?」

 

 今口のなかに入れてるから、首だけ動かす。

 

「わ~い、苺大福だ~」

 

 のんびりした癒し系と言うのかな?

 

 

 あ、チャイムなった。

 

 バカとポニーテールの子が頭に出席簿を喰らった。

 

 やっぱり、撫子教えてみようかな。先生何らかの武術はやってたみたいだし。覚えるの早いかも。

 

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