心月流抜刀術を継ぐ者が行くIS 作:一刀斎
アリーナから戻る道で、女子に囲まれそうになったから近寄るなオーラ増々で寮に帰った。
「翡翠は、学年別トーナメントのペアはどうするのだ?」
箒の言葉に首を傾げる。
学年別トーナメントのペア?その言い方だとタッグ戦って事か?
「知らなかったのか?今年の学年別トーナメントは、タッグ戦になったらしい。その…誰かと組むのか……」
箒から渡されたプリントを確認すると、ペアがいない者は、トーナメント前日に抽選で決められる様だ。
「箒、一言言っておくけど……俺と組んだ奴は、たぶん優勝できるだろうな」
「そう…だな」
「後々、変な事言われない様に、俺は抽選でペアを決めさせてもらうわ~」
「仕方ない、と言わざるを得ないな…」
またもや学園長室にて………。
「翡翠くん。昨日起こった爆発の件に心当たりはないですか?どうやら彼処には、亡国機業、ファントム・タスクなる組織の支部があったみたいなんですよ」
「心当たりありまくりだぞ、じーさん」
「ほう……。翡翠くんの知り合いですか?」
「ああ、知り合い…というよりダチだしな。あれやったのは、蝿の王の契約者だよ」
おっと。じーさんの圧が増えたな。
「本当ですか?それは」
「確認はまだしてないけど十中八九アイツだろうな」
「その彼は、脅威に成りますか……」
「ハッ…何を警戒しているか知らんがアイツは、そんな事はしねぇよ。敵対するアホはボコボコにするけどな、その亡国とやらのようにな。どうせ、その亡国とやらが悪魔関連の何かをしてアイツにちょっかいでもかけたんだろ」
「その彼は、信じられるのですか?」
「アイツは、じぃちゃんや早乙女先生にしごかれてるし、俺はアイツの王臣だからな。信じる信じないの話じゃねぇーんだよ、じーさん」
上着を脱いで王臣紋を見せてやる。
おーおー、驚いてるなじーさん。
「私はどちらかと言えば悪魔に関してはあまり詳しくはないんですよ。そういった事は、石動に任せていますからね」
石動ってあの人の事か?
「じーさん?石動って聖石矢魔の校長の石動って人の事か?」
「ん?知らなかったのですか?彼はその道では有名な悪魔祓いですよ」
マジかよ……。あのヨボヨボした感じの校長ってじーさんの知り合いで悪魔祓いなのかよ。
……って事は、じぃちゃんの知り合いの可能性が高いな。じぃちゃんって意外と悪魔関連に詳しいからな……。
「さてと、翡翠くんはその友達に連絡して事情を確認してくださいね。………ふぅ。デュノアさんの件は、一応解決したと言っておきます。内容はまあ、一応言っておきますね。デュノア社の経営不振で色々とゴタツイていたのを現社長、つまりシャルル・デュノア改めシャルロット・デュノアの父親が娘を会社の内輪揉めに巻き込まない様にこの学園に送ったのが真相の様です」
「あ?それじゃあ男装はどういう意味があんだよ。送るだけなら男装はいらねぇだろ」
「ああ、それでしたら…政府の阿呆な思想を持った女共の仕業でしたよ。ちょっとだけ本気でお話ししたらゲロってくれました。フフフ、流石のフランス大統領も下らん思想を持った者を掃除出来て良かったと言ってました。まあ、本音は世界から爪弾きされずに済んだと思っているでしょうがね」
悪どい顔してるなぁ~。
どうせ、言葉にしてないけど色々とやったんだろうな……。
「時期的に考えて学年別トーナメントが終わるまでは、男装してもらうのでそのつもりでいてください」
「あぁ、了解したよ」
「それと話が変わりますが、学年別トーナメントは誰と組むのですか?」
「誰とも組まねーよ、俺と組んだら優勝できちまうかもしれねーからな。前日の抽選に任せる事にしたっての」
「それが一番かもしれませんね……」
時は過ぎて学年別トーナメント前日の抽選発表時間となった。
古市に大爆発の件を訊いたところ、亡国機業の悪魔と契約した
悪魔を側に置いている紋章使いを狙い悪魔を奪うつもりだったみたいだが……。
男鹿の場合は、女が来たらしいが美咲さんにボコられて、悪魔の方は男鹿に爆破されたらしい。
藤はそのまま石に変えた後、縛ってから戻して警察に渡したらしい。
鷹宮は引き寄せてからの腹パンで終わったらしい。
赤星は襲撃者と悪魔をまるごとファイヤーしたらしい。
その後、古市がベヘモット34柱師団の柱爵サラマンダーを呼び出して催眠術で喋らせたら爆破した所にアジトの一つがあることがわかったので
カチコミメンバーは、襲撃された四人と古市、ヒルダ、そこまでの足としてアランドロン。
行ったはいいが、アジトの入り口が分からなかったので
可哀相な亡国とやら、石矢魔の悪魔の力を使いこなすほぼ最強メンバーが相手って………同情するわ~、自業自得だけど。
俺も行きたかったなぁ~、カチコミ。
『主さまー、抽選結果出ましたよー』
焱姫の言葉に現実に戻って確認する。
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Aブロック一回戦
織斑一夏&シャルル・デュノア ペア
対
邦枝翡翠&ラウラ・ボーデヴィッヒ ペア
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…………おい、絶対仕組んだろ、コレ。
ため息しか出ないが仕方ない。
なっちまったなら腹をくくるしかないよなぁー…。
試合前のピットで銀髪と打ち合わせをする。
「銀髪、お前は織斑を相手にして、俺はデュノアを相手にするってことで良いか?」
「ああ、それで構わない……が、なぜ銀髪と呼ぶ?ラウラでもボーデヴィッヒでも好きな方で呼べばいいではないか、私はどちらでも構わないぞ」
「気にするな。ただ単にドイツの発音が面倒なだけだ。流石に初対面で名前呼びはな……それに今更だが、ちゃんとした会話なんてコレが初めてだろ?」
「確かに言われてみればそうだな。この前のはほぼ一方的な会話だったからな……」
本当に今更って感じだよな。
他の奴らが優勝出来ないって五月蝿かったな。
後、織斑が俺の事を睨んでいたと思う。織斑先生の説教で何か言われたのか?例えば…俺の様に強くなれ、とか、俺を見習えとか。
シスコンのアイツにとっていい気分にはなれんか……。
「邦枝翡翠、お前は何故そこまで強いんだ」
「どうした、いきなり。後、いちいちフルネームで言わなくて良いぞ。邦枝でも翡翠でも呼びやすい方で構わないぞ」
「そうか……。邦枝、この前のアリーナでの教官の言葉を聞いていてな……。私はお前に勝てると思っていた。だが、あんなにもあっさりと倒された。邦枝、教えてくれどうすれば強くなれる」
難しい事を訊いてくるな……。
「前提条件として身体を鍛える事と…後は目標と言うか、心意気、心構えとか精神的なモノだろうな……」
「目標……」
「こういった事は言葉を濁すよりハッキリと言った方が良いからな。お前は織斑先生を尊敬しているが崇拝もしている。その影響かは知らんが織斑千冬になろうとしている」
「わ、私はそんな事……」
「自覚症状がないのは…まあ、分かってたけどさ。……っと、そろそろ時間だな。最後に一つだけ言っておくが、ラウラは織斑千冬になりたいのか、それとも超えたいのか、どっちだ?」
「…私は……」
『まもなく、Aブロック一回戦の時間になります。選手は入場して下さい』
放送が流れて時間となった。
「さぁーってと、頭切り替えて行くぞ。考えるのは後でも出来るからな」
「そう、だな。今は試合に集中しなければな。邦枝、打ち合わせ通りに行くぞ」
「了解」
ピットから飛び出て空中に並ぶ。