心月流抜刀術を継ぐ者が行くIS   作:一刀斎

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第5話 準備はしっかりと…

「……んで?何がしたかったんだ、痴女」

 

「あの…痴女は止めて欲しいんだけど……」

 

「おやぁ?俺が来るまで水着エプロンというマニアックな格好でスタンバってたのは何処の痴女さんだ?」

 

 だんだん涙眼になっていく痴女。

 

 俺ってSだからなぁ~、もっといじめたくなったきた。

 それよりも話を進めるか……。

 

「お前の趣味は今はどうでもいいとして……」

 

「待ってちょうだい、私の趣味じゃ──」

 

「お前さんが、俺の同居人で良いのか?」

 

「ハァ……。ええ、そうよ。二年の更識楯無よ。生徒会長でもあるの」

 

 そう言って、広げられた扇子に学園最強と書かれていた。

 学園最強ねぇ……。

 

「それって、生徒の中ではって事だよな?」

 

「……はい?」

 

「は?織斑先生と十蔵のじーさんに勝てるの?」

 

「無理……です」

 

 やっぱ、無理だよな。

 織斑先生なら勝てるが、十蔵のじーさんは、暗黒武闘使わないと難しい。

 

「ちょっと待って、何で用務員の名前を出すの……」

 

「じーさんとは昔からの知り合いだし……裏の顔も知ってるし」

 

 目付きが鋭くなったな。

 こいつもじーさんが学園長だって事を知ってる様だな。

 

「安心しろってじーさんが自分から言ったことだからな」

 

 

 そういえば荷物の整理をしなければいけねーな。

 

 

「翡翠くんは、その二人に勝てる自信があるのかしら?」

 

「制限のない闘いなら俺が勝つが、制限のある闘いなら織斑先生には勝てるがじーさんには負けるだろうな」

 

 ため息吐いてどうしたんだ、いったい……。

 それよりも荷物を確認するか。

 

 薙刀と木製の薙刀、予備の木刀と小太刀の長さの木刀、道着と私服の和服と甚平数着、ジャージ、手入れ道具。他日用品が色々。

 

「おい、更識痴女」

 

「待って、痴女は名前ではないわ!私の名前は楯無よ!」

 

「ハァ……」

 

「こっちがため息吐きたいのだけど……」

 

 

 

 それから部屋でのルールを決めて、制服から甚平に着替え木刀の小太刀を腰に差し食堂に向かう。

 

 食堂に向かう途中、メッチャ視られたな……。

 

「ここ一応一年の食堂何だが……」

 

「細かい事を気にしたらダメよ、これぐらい笑って流さないとね」

 

 さっき弄った事の仕返しか?

 

 夕飯を食べた後は、売店でアイスとせん餅を買ってから部屋に戻り、参考書を開く。

 

「あらぁ、ちゃんと勉強してるなんて……翡翠くんって本当に不良?」

 

 何で知ってんだ?この痴女。

 

「何で知っているのか?って顔ね。生徒会長である私は、そういう事を知れる立場でもあるし、男性操縦者がどんな人か知り対処できるようにする為のハズだったけど……翡翠くんってこの学園で二番目に強いのは計算外だったわ」

 

 よく分からん所は更識に訊き、シャワーで汗を流してベッドに潜る。

 

 

 

 

 

 

 日課のトレーニングをするため五時に起き、ジャージに着替え木刀とタオルと小銭を持って、更識を起こさない様に部屋を出て、自販機でスポーツドリンクを買い寮を出る。

 

 

 ストレッチとジョギングを終らせ、一時間半ほど木刀で素振りをする。

 

 素振りをしていたら、織斑先生とバッタリ会い俺が五時からトレーニングをしている事を言ったら驚かれた。

 じぃちゃんも毎日二時間やっているから俺にとっては普通である。

 

 七時前に寮に戻って準備をし学校に行く。

 

 

 

「織斑、お前のISだが準備に時間が掛かる。予備機がないため、学園で専用機を用意するそうだ」

 

「専用機!?一年のこの時期に!?」

 

「それって政府から支援が出るってこと?」

 

 姉の七光りか?

 俺にとっては拘束具だけど。初めて動かした時、何時もの動きが全然出来なかったから多分、俺の反応速度に付いてこれてないのかもしれない。

 闘う時に反射で動く時が多いのがいけないのだろうか?

 

 首を傾げる織斑を見た織斑先生がため息吐いて疲れた顔をしている。まだ九時ですよ、織斑先生。

 

「教科書六ページを音読しろ、織斑」

 

 

「えっ、えーと『現在、幅広く国家・企業に技術提供が行われているISですが、その中心たるコアを作る技術は一切開示されていません。現在世界中にあるIS467機、そのすべてのコアは篠ノ之博士が作成したもので、これらは完全なブラックボックスと化しており、未だ博士以外はコアを作れない状況にあります。しかし博士はコアを一定数以上作ることを拒絶しており、各国家・企業・組織・機関では、それぞれ割り振られたコアを使用して研究・開発・訓練を行っています。またコアを取引することはアラスカ条約第七項に抵触し、すべての状況下で禁止されています』」

 

「つまりはそういうことだ。本来なら、IS専用機は国家あるいは企業に所属する人間しか与えられない。が、お前の場合は状況が状況なので、データ収集を目的として専用機が用意されることになった。理解できたか?」

 

「な…なんとなく……」

 

 専用機か……メンドイ事に為るだろうな。

 

「あれ?じゃあ、ひ…邦枝は……」

 

 馴れ馴れしく名前で呼ぼうとしようとしたから少し殺気を向けた。

 

「邦枝にはそういう話はきていない。そのため放課後職員室で、打鉄とラファールのどちらを使うか決めろ(邦枝のIS適性はAということになっているが、私と似た様なものだろうな。ISが操縦者の反応速度に追いつけてない可能性がある。ISを纏うより生身の方が強いかもしれないな……)」

 

「分かりました……」

 

 メンドイなぁ~。鍛練の時間が減るじゃんか……。

 

 

 

 放課後になったので職員室に行く。

 

 疲れた。主に織斑の対応に……。何なんだ?あのしつこさは…知り合いの子と食べるのに、何故俺を誘う。隣にいた子からの視線が面倒だった。

 

「失礼します。一年一組の邦枝です」

 

「邦枝、こっちだ」

 

 織斑先生の所まで移動して用事を済ませる。

 

「使うのは打鉄でいいです」

 

「分かった。武装の方はどうする?ある程度は自由に入れられるぞ」

 

「近接ブレードを六本程、後は鎖と薙刀と木刀で十分です」

 

「鎖以外は用意できるが、鎖は必要か?」

 

「いやぁ、有ったらいいな程度にしか考えてないですよ。あ、後、鞘付きの日本刀もお願いします」

 

「分かった、用意しよう。他はないか?」

 

「大丈夫です。自分はこれから道場の方に顔を出したいので失礼します」

 

 

 さぁて、昨日振れなかった分も鍛練しないとな……。

 

 

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