心月流抜刀術を継ぐ者が行くIS 作:一刀斎
まさか篠ノ之に焱姫を視られるなんてな……。
『主さまー、言っておきますけど普通の人には視えないままですよー』
「そんなこと言わんでも分かってるよ」
「ど、どうした邦枝、烏に向かって……」
見えてはいるが声は聞こえないのか……。
「どうやら声までは聞こえないみたいだな」
「邦枝は烏の言葉が分かるのか?」
「あー、違う違う。こいつは烏じゃあなくて悪魔だよ」
「悪…魔?」
ま、そーゆう反応するだろうな。
俺もそーだったしな。
「そ、悪魔。普通は視えないハズなんだが霊感がある奴には見えるみたいでな……篠ノ之は声は聞こえないみたいだから眼だけ良いみたいだな」
「ただの烏にしか見えないのだが……」
「これでもそー言えるか?」
広げられた焱姫の三対六枚の翼を見て目を見開く篠ノ之。
「し、しかし何で悪魔と一緒にいるのだ?」
「俺の相棒だからだよ。一応こいつは普通の人には視えないから人がいる所で口に出すなよ?痛い子の仲間入りだからな」
「邦枝に言われなくとも分かっている!?」
篠ノ之はからかいがいがあるな~。反応が大袈裟だからな。
「そーかい?あー後、名前、翡翠でかまわんよ」
「いいのか?その……先程の事で私は……」
「反省しているヤツにあーだこーだ言うつもりはねーよ。ま、次に篠ノ之の剣を握る理由を訊いて俺が納得するまでの期間限定にしておくよ」
「わ、分かった。なら私の事も箒でかまわない」
「わーったよ、箒。……あ?どした?」
「い、いや何でもない……私はシャワーを浴びに行くからこの辺で……」
「おう、風邪引くなよー」
篠ノ之……、いや箒か……顔かなり赤かったが大丈夫か?
男鹿の事を考えていた葵ねぇみたいだったな……。
……あれ?そーゆー意味で赤かったのか?
いや、無いな。箒は織斑が好きな様だし。
まだ時間はあるから鍛練しないとな……。
ISを動かしたくてもアリーナは予約がいっぱいで使えないらしいので仕方なく鍛練に没頭した。
夜は更識に理論を教わる程度しか出来ないから土日に十蔵のじーさんに頼んでじーさんと模擬戦を行った。
無手だとじーさんが勝つが、木刀を使ったらなんとか四割勝てた。
じーさん堅すぎるわ!
何で、撫子も空獅子食らって笑ってんだよ。
六式
俺が得意な四式
やっぱり、じぃちゃんに並ぶ程のじーさん……。
暗黒武闘ハーフシンクロ以上にしないとボロボロにされるな。
……剣の才能より暗黒武闘の方が才能があるからな、俺。
まぁ、焱姫が全面的に協力してくれるお蔭でもあるけどな。
王臣紋はほぼ使わんし、紋章術は使わんから男鹿みたいに同時に使えん。
だから暗黒武闘を鍛えて伸ばして……代償無しのフルシンクロが出来るまでにした。
フルシンクロしたら全身真っ黒になるけど。
十蔵のじーさんとの模擬戦で体が痛いが月曜になり、クラス代表決定戦が始まった。
………織斑の機体が来ないから始まらなかった。
「すまない、邦枝。先に出てもらえるか?」
織斑先生……。
そんな、疲れた顔しないでくださいよ。
こっちがすまないって言いたくなるから。
「大丈夫ですよ、じーさんと闘って体痛いけど、ガキの喧嘩程度なら問題ありませんよ」
渡された打鉄の待機状態のアクセサリーを受け取り展開する。
試しに手足を動かすが、動きがぎこちなく感じる。
なんて言ったら良いのだろう?体で直接動かしていないからか?違和感がある。
「……翡翠」
ピットに何故か居る箒が声をかけてくる。
「どした、箒?」
「その…頑張って……」
ハイパーセンサーで分かるけど、そこの姉弟。
何でそこまで驚いてんだよ。
名前で呼びあってるのがそんなに驚くことか?
「おう」
簡素だが返事を返してピットから飛び出す。
モッピーのヒロイン感が出ているなっと書いて思った。