心月流抜刀術を継ぐ者が行くIS   作:一刀斎

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第9話 高みの蒼空へ

 

 

 ピットから出て空中に停まる。

 

 こんな所で暗黒武闘でシンクロした時に生える翼の感覚が活きてくるなんてな……。

 

 攻撃がし難いけど避けたりは簡単にいけるかな。

 

 

「あら、あなたが先なんですか?」

 

「織斑の機体が来てないみたいだからな」

 

 

『これよりクラス代表決定戦、セシリア・オルコット対邦枝翡翠の試合を始めます』

 

 山田先生の言葉の後に試合開始のブザーが鳴る。

 

 

「最後のチャンスをあげます」

 

「……は?」

 

「今ここで謝ればこの間の件を水に流し手加減してあげましょう」

 

「知るかよ、それは織斑に言う言葉だろうが、ぐだぐだ言わずかかってきな」

 

「後悔しなさい!そして踊りなさい!私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズが奏でる円舞曲で!!」

 

 

 ハイパーセンサーでオルコットの手元と目線、銃口を確認し、撃つ瞬間に横に飛びかわしていく。

 一発、一発の間隔が長いし、分かりやすい狙い。

 

 いかんなぁー……じぃちゃんと葵ねぇの妖星剣舞と神薙避ける方が難しかったな~。

 あの二人本気(マジ)になると狙いがスゴいエグくなるからな~。

 男鹿の魔王の咆哮(ゼブルブラスト)、あれもな~。威力ある上に攻撃範囲も広いって鬼畜だよな、本人の性格含めて。

 

 オルコットには悪いが温すぎるわ。

 

「くっ……何故当たりませんの!?」

 

 

 

 

 経験の違いだ!

 

 

 

 

 

 攻撃に移りたいけど……腕が巧く動かない。

 呼び出した近接ブレード「葵」を握る手が動きづらい。やっぱり機械で心月流を使うのは難しいみてーだな。

 

「行きなさい!ブルー・ティアーズ!」

 

 オルコットのISからファンネルらしき物が四つ飛んでくる。

 

 俺を囲うように配置しているな。

 ハイパーセンサーで確認したが死角に配置するってことは反応が遅れる様にしているのか合理的だが、囲うように配置したのは愚策だ。

 

 

 

 心月流抜刀術参式飛燕燕子花!

 

 

 ビキッ!

 

 

 ……は?今の音は何だ?機体の右腕からか?

 

 おい、まさか!?

 

 

 機体が参式飛燕燕子花の動きに耐えられなかったのかよ!?

 

 

 クソッ!技がキャンセルして斬撃が飛んでねーからファンネルらしき物は健在。

 動揺したせいで二発当たっちまった。

 

 どうする……右腕が逝かれかけている状態、SEは充分にまだある。

 

 回避に支障はない。問題は攻撃しようとしたら機体が俺の動きに耐えられない。

 いや、回避にも支障が出るかもしれんな。機械には難しい動きをしたら詰む。

 

 

〈主さま、ワタシこの打鉄に憑依してみます〉

 

(そんなことして大丈夫なのか?首切島の人形とは違うだろ!……てか、お前体どうした!?)

 

〈主さまが使ってるロッカーに置いてきましたー。なのでちゃんと戻れるのでちょっと行ってきまーす〉

 

(ちょっ、焱姫!?)

 

 後ろから撃たれて頭を切り替える。

 

「チッ……面倒だな」

 

 オルコットの奴、相当怒ってるな……。攻撃が雑になった来たな。

 

 

 何だ?視界にウィンドウが出てきた?

 

《あなたはわたしをたかみに、そらへつれていってくれますか?》

 

 どういう意味だ?

 そのままの意味か……。

 

 もしかして……参考書で読んだISの意識ってヤツか!

 

 ふ、ふくくく、くははは!

 

 おもしれー!

 

 なんだよ、お前!人間みてーじゃねーか!

 

 量産機如きじゃあ満足出来ないってか!

 

 不特定多数の誰かより俺を選ぶか!

 

 羨ましいのか?

 

 専用機が、自分もあーなりたいのか?

 

 強くなりたいのか?自分のために?

 

 良いぜ!俺がお前を高みに、蒼空に連れてってやる!

 

 

 だから…力出しやがれ!

 

 

 

《了承を確認。形態移行権限を強制解除。形態移行の準備を開始します》

 

 

 

「これで、落ちなさい!」

 

 四方向から一斉に攻撃を仕掛けてくる。

 回避しても一つは当たる位置だ。

 

 俺はそんなこと関係なく真下に、重力と一緒になってアリーナの地面に着地してその瞬間を待つ。

 

 オルコットはその手に持つライフルで終わらせようと撃って来るがもう遅い。

 

 

 

《一次移行開始》

 

 

 

 

 

 

 

 ハイパーセンサーで自分の姿を確認する。

 

 全身装甲(フルスキン)型だったか?

 

 機体の色は、真っ黒だが所々が翡翠色に光っている。

 

 背中の肩甲骨辺りにくっついている大きい主翼とそれに付随する副翼、三対六枚の翼がある。

 

 尾底骨の辺りにある鳥の脚を模したテイルクロー。

 

 ここまで視ると暗黒武闘フルシンクロした時の姿に似ているな。

 

 

 鞘に入った刀が左右の腰にくっついている。

 

 

 通常のISの大きさより低くなっているが、これでいい。

 

 全身を被う形で手足の延長ではなく、搭乗者の体の長さしかない。

 

 つまり、腕や足は搭乗者の意のままに出来るようになった。

 

 通常のISより装甲が薄いかもしれんがどうでもいい。

 

 俺の動きに耐えられて付いてこれるならそれでいい。

 

 さぁ、初陣だ。

 

 新しくなったお前の姿を連中に見せつけてやろう。

 

 

 行くぞ!『翠鴉(すいあ)』!

 

 





ISのイメージは流星のロックマン3のブラックエースがモデルです。

主翼と副翼は、ブラックエースの翼です。翼は閉じてますよ、展開装甲ですから。

テイルクローは、バルバトスルプスレクスのように操作可能。
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