ダリフラにハマる。
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ある時ふと、『これアマゾンズに合わね?』と思う。
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ニコニコ動画でダリフラOP映像でアマゾンズOP曲の差し替え動画を発見。
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『よし、ならやっちゃうか』と決断。
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やっちゃったよオイ。
こんな感じで作っちゃいました(~_~;)
はじまり×ハジマリ
比翼の鳥。
片翼しか持たないその鳥はオスとメス、双方で番いとなって、互いに寄り添わなければ空を飛ぶことができない生き物。
その生き方を美しいと言う少女がいた。
その生き方を儚いと伏す少年がいた。
これは片方の翼しか持たない少年少女の物語。
地球。青い星。太陽系の三番目の惑星。
そこはまさに命の宝庫と言えた。様々な種が生まれ、満ち溢れ、時として繁栄の幕を閉ざしてしまう。生と死が織り成す命の物語が脈々と紡がれていく世界だった。
そんな世界の中で、繁栄を極めた種である人類はその高度な知性と複雑な感情によって文明・文化を築き上げた。
だが、世界で最も優れたエネルギー資源の発掘によって全ては大きく変わった。
“マグマ燃料”。
たった一滴でも大規模な機械装置を動かすに足るその燃料の発見はより技術を開花させ
、人類に多大な富と発展を与えた。
だが、人はそれを求め過ぎた。
結果として大地からは生命が減少。幾多の地が荒れ果て、まだ緑地が残る場所はごく僅かとなってしまった。
そして、それが原因か否か二つの異形なる種が現れ始めた。
一つは“叫竜”。青い血を持ち無機質な外見を有するマグマ燃料に反応を示す謎の生命体
。
もう一つは“アマゾン”。アマゾン細胞と呼ばれる単細胞生物の特性を待つ極小の有機因子が一つの細胞から数十億と分裂することで、人と変わらないサイズの生命体へと進化した存在。
その最大の特徴はタンパク質…それも人間のものを好んで喰らう性質を有する点。
人間サイズになったアマゾンは外見的に様々な生物の特徴があり、自身に似た生物の持つ能力を行使することができる。そして細胞レベルの頃とは違い、明確な意思で善悪の倫理観を理解し、人並みかそれ以上の知性が備わっている。
故にアマゾンは叫竜同様に人類の敵であり、駆逐すべき存在だが現状今の人類はその全てが“プランテーション”と呼ばれる地上移動要塞都市に移住し、尚且つ最高峰のセキュリティに守られている為、アマゾンによるプランテーション侵入は不可能。
しかし叫竜の場合は人間サイズをゆうに越える巨体を有する為、セキュリティで守るだけでは到底足りない。
その為に人類は一つの切り札を作り上げた。
“FRANXX”
現人類を統括する機関の一つ、APEが研究を重ね開発した巨大ロボット兵器。
これにより、人類は叫竜に対しただ逃げて後手に回る苦難の日々から脱却できたと言っていい。
「こいつはいい。何度見ても……いいな」
第13プランテーション「セラスス」の上空をゆっくりと緩やかに飛ぶ一つの機体。
プランテーションへの移動手段となっている輸送飛行機だ。その窓から眼下に広がる街並みを見ている男はどこか楽しげに、または美しいと真摯に感じているかのように笑みを浮かべ独り言を零していた。
「そう? 僕には窮屈で息苦しく感じるよ」
男の後ろの座席から少女の声が聞こえる。
ゼロツー。番号めいた、いや、番号通りの名で呼ばれる少女は袖を少しズラして自分の肌を晒す。
僅かながら見える透き通るような肌。そこにペロリと舌を滑らした。
「……自分の味は……嫌いだな」
「味ねぇ……“俺ら”からすれば、お前は意外と上物だぞ?」
「食べことないのに?」
「それが美味いか不味いか、食わずとも匂いで分かる場合もある。俺は鼻がいいんだよ」
「ふ〜ん……」
特に興味なさそうな淡々とした声でゼロツーは呟く。
男とゼロツーの間の座席にいた半機械化された老人は溜息を一つ、深々と吐いて2人の会話に割って入ってきた。
「全く……そういう会話は程々にしておけ。ワシはともかく、他はそうもいかん」
「じーさんもな。小言は程々しておけよ」
男はボサついた頭の後側へ両手を置き、老人にそう言い返す。
“売り言葉に買い言葉”という状況だが、そこから喧嘩が起きることはなく、ただ機体から鳴り響くエンジンの駆動音が耳に入るばかりだった。
※ ※ ※ ※ ※ ※
パラサイト。
対叫竜兵器であるFRANXXを操縦する子供達を指す言葉だ。
雄式操縦者の場合はステイメン。
雌式操縦者の場合はピスティル。
男女でそれぞれ名称があり、基本的にステイメンとピスティルの二人一組でFRANXXを操縦するのだ。
そのステイメンの一人であるヒロは、プランテーション上部に設けられたパラサイトの居住施設『ミストルティン』の一画にある湖畔へ足を運んでいた。
「……」
ヒロは掌を見る。脳裏に過るのは、あの日。
正式なフランクス操縦者を決める最終試験の日。ヒロはナオミという少女をパートナーに臨んだが結果は……落第の一言。
どうしてそうなってしまったか。
原因は何なのか。
思考は巡るがその問いに明確な答えを見出せず、あるのはただただ自信の損失と存在意義の喪失。
ヒロは落第こそしたものの、ナオミと違い、この第13プランテーションへの在留が認められている。
だが敢えてヒロはここを去るつもりでいた。
フランクスに乗れない自分に何の意味があり、どう役に立てると言うのか。
お荷物になる位なら出て行く。
それが彼の答えだったのだ。
「ん? これ……」
ふと近くあった流木の枝に何かがくっ付いているのが見えた。よく見ればそれは制服らしきもので、自分達パラサイトが着ている指定制服とは明らかにデザインが異なるものだった。
「??……誰のだ?」
見ただけでは分からず、ヒロは首を傾げる他なかった。すると水面が波立つ音が突然聞こえ、そちらへと視線を向ける。
霧でよく見えないが誰かが泳いでいるのは一目で分かった。
そして、その誰かは泳ぎながら向かって来たかと思えば一気に水の中へと沈み、次の瞬間。
バチャアアッッッ!
水が舞い上がった。しかし、それだけでなく、つい先程まで泳いでいた人物も浮上したのだ。
しかも、少女で全裸だった。
ドクンッッ!
ただその姿を見ただけでヒロの心臓は自然と、いつもより力強く脈打った。
ヒロは今までにおいて、それこそ幼少期でもこのような現象を経験したことはなかった。
それが何かは分からない。だがとても情熱的なのは理解できた。
少女…“ゼロツー”はじっとヒロを見ていた。
逆にヒロもまた彼女を自然と見つめていた。
ピンク色に染まった前髪の揃ったロングヘア。両眼にある隈のような赤いアイシャドウ
。そして凛々しく、しかし何処か野生さを秘める美しい顔に無意識に引き寄せられてしまう翡翠の瞳。
だがそれらの特徴よりも一番に目を惹くものがあった。
それは彼女の頭部に生えた赤く艶かしい角。
大きさは短くも、美しい線としっかりとした太さを持つ左右二本の角。
大抵の人間はゼロツーの角を見ると忌々しさや恐れと言った負の感情を向けるのに対し
、ヒロはむしろ真逆の性質の…言葉ではうまく言い表せない感情を向けていた。
「……なんだ。死んでるのかと思った」
どのくらいの時間が経過したのだろうか。
体感では何時間と経ったかもしれないが正しい時間では1分も経たない秒数程度。
その短い静寂を予想だにしない言葉で打ち破って来た。
「き、君は一体……パラサイトのピスティルなのか?」
外見の姿を見る限り同年代である『コドモ』であることと、少女であること。
そしてデザイン自体違えどもパラサイトのそれらしき制服から彼女がパラサイトであり
、ピスティルであると仮定した故の問いかけだった。
「まぁ、そうなるね。ところで君はここで何してんの?」
「いや別に…特に用はないけど。それより君はなんでここで泳いでたんだ?」
「ん? そういう気分だからだよ……けど塩の味が全然しない」
ヒロの問いに答えつつペロリと。自身の肌に付いた水滴を舐め取り、塩の味が全くしないと愚痴零すように呟く。
当然だ。ここは小規模の人工湖。
自然でも海と繋がっていない限りにおいては、塩分など含まれている筈がないのだ。
「塩って……ここ湖だぞ。海じゃない」
「知ってるよそんなこと。言ってみただけ」
いまいちよく分からない。
それがヒロのゼロツーに対する率直な感想だった。
「っていうか知ってるんだ、海」
「え、まぁ…本で読んだ程度には。本物の海は見たことないけど」
「ふむふむ、なるほど。分かった! 君は博識でエッチな人だね!!」
「はああッ?! なんでそうなる!!」
いきなり変なことを言い出すゼロツーだが、エッチという部分に関してはそう言われても仕方ない理由がしっかりと彼の手に握られていた。
正真正銘、乙女のパンツだ。
「あ、いや、違うんだ……これは!!」
制服を調べていた際にパンツと気付かず掴んでしまっていたゼロツーのパンツ。
それを制服の上に置きつつ、慌てて顔を赤面させて明後日の方角を向くヒロ。そんな彼にゼロツーは腹を抱えそうなほど笑いながら服を着ていく。
「アッハッハッハ!!! 君って面白いね!!」
自分のパンツが故意ではなくとも触っていたという事実に対し、ゼロツーは怒る様子を全く見せず、むしろ気分は揚々と言いたげな雰囲気だ。
そも、怒りを感じているのなら上機嫌に笑うことなどできない。
「ふんふん……良い匂いだね君」
「え、ちょ、何をッ!!」
「なにって……匂いを嗅いでるだけだよ?」
「匂いって……」
突然匂いを嗅いで来るゼロツー。当然ながらヒロは驚きと困惑を抱くも、彼女は自分の行動が変だとは微塵も感じていないようで、ヒロの言葉に疑問符を浮かべていた。
「……君のパートナーは?」
「いるよ。けどぶっちゃけ、いないようなもんだよ」
ゼロツーはつまらなそうに答える。
ステイメンとピスティルは二人で一対。そうすることで初めてFRANXXの操縦者としての
真価が発揮される為、どちらか一方が欠けるわけにはいかない。
にも関わらず、いないような物とはどういう事なのか?
「いないような? どいうことなんだ?」
今度はヒロが疑問符を受け質問する。
「一応パートナーだけど、全っ然“ダーリン”じゃないんだよな〜」
「え、ダーリンって?」
「でも君は僕のダーリンになれるよ!! 間違いなく!」
“ダーリン”という単語の意味が理解できないヒロ。
しかしゼロツーはお構いなしとばかりに“ダーリンになれる”などと言つつ、一気に距離を詰めて彼に近づく。
彼女が迫れば迫るほどヒロの鼓動はより大きく響き、甘くも何処か刺激味のある香りが鼻腔を擽ぐって来る。
やはり、この感覚は彼が今までに感じたことのないものだった。
※ ※ ※ ※ ※ ※
「お久しぶりです、フランクス博士」
「うむ。随分と久しいのう“ハチ”よ」
ハチ。丸坊主とも呼ばれるスキンヘッドの髪型が特徴のAPE作戦本部、都市防衛作戦司令官の役職に就く男性は、自他共にそう呼ばれていた。
彼は今、作戦司令部でフランクス博士ともう1人…ボサついた髪の毛の頭と何処か飄々とした雰囲気が特徴的な男、“鷹山刃圭介”の前へ立ち挨拶を交わしていた。
「鷹山博士もお変わりなく。お久しぶりです」
「そう固くなるなよハチ坊。気楽にな、気楽に」
フランクス博士に対してもそうだな、固く生真面目な礼儀的挨拶は不要という鷹山は近くにあった無機質丸出しの作業デスクへと腰を下ろしていた。
「ここへ来た理由、そして報告は聞いています。第15、第16、第17プランテーション内に多数の“アマゾン”が発生。市民に多大な被害が出たと…」
「鷹山博士……アマゾンがプランテーションのセキュリティを破り、侵入するなど有り得
ることなのでしょうか?」
ハチと博士2人の間の側に立っていた女性…APE作戦本部のパラサイト管理官の“ナナ”は
、冷静的且つ懐疑ながらも僅かに動揺を孕んだような声音で鷹山に問いを投げかけた。
「“絶対”とか“完全”なんてのは机上の空論だが……まぁ、計算的に見て叫竜…大体でモホ級の辺りか? そんぐらいデカくならない限り無理だろうな。あとは事故やトラブルかなんかでセキュリティが機能しなくなれば、余裕で侵入してきちまう」
だが。
ここで鷹山は区切りを打ち、その先を口にした。
「第15と第16。この二つは紛れもなく、“人為的な工作”と判断できる証拠がいくつも
見つかった…第17はそうと断定できる証拠は見つからなかったが、可能性は大だ」
「「!!ッッ」」
それはハチとナナにとって衝撃的な言葉だった。ナナは思わず唾を飲み込んだ。
「一体誰がそんなことを…」
「“ヴィスト・ネクロ”。連中しかそれらしい候補が浮かばん」
ヴィスト・ネクロ。
鷹山から告げられたその名に、声を上げずとも反応を示したナナとハチは自然と表情が強張る。
規模は不明。構成人員の詳細不明。その目的も同じく。
ただ存在だけは仄かに匂わせ、その裏で数々の事件を起こしているとされる謎の集団。
ただ、そのような得体の知れない集団に関して一つだけ分かっていることがあった。
“構成員の一部がアマゾン”であること。
「厄介ですね。連中が関与しているとなると、そう簡単に早期解決は期待できない」
「当然。奴等は裏でコソコソしくさっとるからな。本能の赴くまま、堂々と仕掛けて来る叫竜どもとは違うからのう」
事の状況と重要性に反し、他人事の如き呑気さで物言うフランクス博士。
「だから俺が来たんだよ。俺はアマゾン退治の専門家。人類の棲家にノコノコ入ってバカをやらかす獣どもは……“俺が1匹残らず狩り尽くす”」
そんな老人とは対極的な姿勢で決意を表明する鷹山だが、そんな彼の目は何処までも獣らしく、狙った獲物は逃がさない妄執さを秘めていた。
ちょっとした補足説明。
鷹山刃圭介
鷹山さんの下の名前が『刃圭介(じんけいすけ)』になっているのは仮面ライダーⅩ
こと神敬介が由来です。理由はアマゾンズ本編の方の仁さんとの差別化と先輩ライダー
のオマージュ的な意味でこうなってます。
ヴィスト・ネクロについて
“ビースト”を捩った造語でネクロはそのままの意味です。本作における悪の組織で
全貌は追々出していきたいと思います。