ダーリン・イン・ザ・アマゾン   作:イビルジョーカー

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新しい令和最初のライダーであるゼロワン1話〜2話を見ましたが
中々良かったです。バッタモチーフのゼロワンにオオカミモチーフ
の二号ライダーバレット……モチーフ元を意識しその能力を活かし
た戦闘シーンに各々キャラクターの味も良く、とにかく良かった
ですね!


ゼロワンに負けないよう、今後もダーリン・イン・ザ・アマゾン
を頑張って投稿していきたいです。






動き出す獣の影

 

 

 

「例の計画、とうとう始まったか」

 

 感慨深けに言うブラッドスタークは、その傍に助手となったカマキリアマゾンこと元パラサイトの少年プレディカを据えている。

 そしてその御前にはヴィスト・ネクロの首領十面姫がおり、その表情はやや不機嫌さを滲ませている。

 その側の左右には既に幹部らが勢揃いしつつ、ザジスとアレニスは十面姫同様の表情を出し、シャドウであるナインアルファは絶えずニコやかな笑顔で。ファントとプロフェッサー・デスはどう言った心境なのかが読めない程のポーカーフェイスを形作る等。各々が様々な顔でスタークを見ていた。

 

「で? そんな大事な計画を前にオレを呼び出して、裁判でも始める気かァ〜?」

 

 無機質な黒いパイプイスに腰を下ろし、気の抜けた声を抜け出しながら堂々と足を組む。その姿は太々しさを惜しまないスタークの気質を正しく表現していると言ってもいいかもしれないが今、スタークは有罪疑惑をかけられた容疑者である。

 そんな態度でいればどうなるのか。語るまでもない。

 

「スターク。貴様がコソコソと動き回っていることに妾が気付かぬとでも思ったか?」

 

 遠回しに、“あまり不遜な態度でいるなよ”と宣告されたに等しい十面姫の言葉にスタークは笑うのを止め、溜息を一つ吐いた。

 

「そうだな。確かにオレはコソコソ自分勝手にやらせてもらった」

 

「極め付けなのは、スターエンティティの情報を自分だけのものとした事だ。あの重要極まりない唯一無二の至宝の情報を貴様は、妾に知られないよう隠匿しようとした」

 

「まぁ、否定はしない」

 

 十面姫は隠すことのない怒りを殺気としてスタークに向け、対するスタークは焦燥や恐怖などはないものの傍に立つプレディカは背中からドッと汗が噴き出すのを感じ、全身の鳥肌が一種の警報かと思うくらいに立ち上った。

 

「だが弁明させてほしいな。オレは、あくまで情報の真偽までは把握していなかったんだよ」

 

 スタークは物申すとばかりに怒りを滾らせる十面姫を前に、自身の言い分を聞かせる。

 

「あの屋敷は、かつてAEPで七賢人と同格の地位を持っていた科学者の男が住んでいたもんでな。当然スターエンティティの事も知っていたし、七賢人からその調査を任されてた」

 

「で、その男の名は?」

 

「高坂匠。日本と呼ばれてた極東の地の出身で、あのフランクス博士の親しい旧知さ」

 

 十面姫の問いに対し、スタークはそう答え更に話を続ける。

 

「奴はフランクス博士以上の天才と謳われ、その性格も慎重で用心深い男だ。しかも電子工学に長けてた事を鑑みればダミーの情報をいくつも用意していたとしても、不思議じゃない」

 

『まぁ、結果的に当たりだったようだが』と付け足すように戯けた口調でスタークは答えた。

 

「仮にそれがダミーだったとして、だとしても報告するのが義務ではないか?」

 

「不確かな情報よりはきちんと確認してから白黒ハッキリつけた結果の方がいいだろう。なんだ、この程度の事でオレを裏切り者として処分するのか?」

 

「……おい。さっきから聞いてりゃ随分舐めた口

 で堂々と吹いてくれるじゃねぇーかよ」

 

 まだ回復し切ってはないとは言え、それでも高確率で回復できたザジスはついに閉じていた口を開け、剣呑な視線をスタークに向けた。

 

「おお、これはこれは。まんまと罠に嵌って死にかけた猫ちゃんじゃないか。死にかけの癖にあまんしニャァニャァ言うもんじゃないな」

 

 スタークから紡がれる言葉は彼にとって侮辱や愚弄している以外の何者でもなく、それを耳に入れてしまったザジスの沸点は容易に限界点を突破してしまう。

 

「死に晒せぇぇぇぇぇぇッッ!!!!」

 

 両腕をブレードに変えてソレ等をクロス。まるでハサミのように重ね合わさった刃がスタークの首めがけ迫る。が、ハサミが閉じられる前にスタークとザジスの間に入り込む。

 そして、左腕を鎌のように変化させ、ハサミの交差点へと押し留めることで回避できた。

 

「悪いが、やらせる訳にはいかない」

 

「テメェェッ!! 新参がァァッ!!!!」

 

「やめろ貴様等」

 

 白熱するかと思われた古参と新参の幹部たちの衝突は、十面姫の鶴の一声によって一気に静まった。その途方もない殺気による威圧が、喧騒の空気に包まれていた場を一瞬に抑え込んでしまったのだ。

 

「スターク。今回の計画始動に伴い今回ばかりは目を瞑ろう。しかし、だ。次は無いと思え」

 

 十面姫の芋虫のような肉塊から生じている大小様々な九つの顔。それらがまるで十面姫の言葉に反応するかのようにスタークを睨みつけた。

 

「はいはい、分かってるよ」

 

 空返事とも言える適当さでそう返して来るスタークにもはや、何も言わず。十面姫は作戦指示を伝えた。

 

「ザジス。アレニス。ファント。この3人と共にコロニーへ向かい、計画成就の為に動け。お前には3人のサポート役を任せる」

 

「了解、姫君殿」

 

 仰々しく手を肩に添え頭を下げる礼法の姿勢はスタークでなければ、然程不快には感じなかっただろう。嫌悪感が増すのを抑えつつ、十面姫は今回において始まる計画に意識を向けることにした。

 

 もし、スタークが紛れもなくヴィスト・ネクロに叛旗を翻すのなら……その時は始末すればいい。そんな算段を決して口には出さず、心内で呟きながら……。

 

 

 

 

 

 

 

※ ※ ※

 

 

 

 

 

 

 

「フン」

 

 いきなり絡み付いて来た触手に対しアルファは動揺せず、すぐさまアームカッターで切り落とした。ついでにイプシロンに纏まり着いた触手も切り落とす。

 

「オラァァッ!」

 

 触手を切られた事で怯んだのか。そんな様子を見せた漆黒のアマゾンにアルファは両拳に赤いギガを収束しパンチを繰り出していく。負けじと漆黒のアマゾンは両腕でガードしつつ、隙あらば蹴りを放つなどして柔軟に対応。

 

「ハァァァァ……ッ!」

 

 このまま無様を晒す訳にはいかない。そう思うイプシロンは獣の唸りのように息を吐き出し、飛び上がる。

 狙うは漆黒のアマゾンの首。羽根を模したアームカッターを乱暴に引き千切り、三枚全てを投げ付けた。速度は申し分ない。

 が、それでもまだ足りていなかった為、瞬時に反応した漆黒のアマゾンは容易に掴み投げ捨てることでアームカッターによる攻撃を無効化してしまった。

 

「想定内だ!」

 

 しかし、防がれてしまう事を予想できなかったイプシロンではない。隙を作れば十分なのだ。

 

「上出来だァッ!」

 

 背中を見せた漆黒のアマゾンに背後から、それも頭部の首めがけアームカッターを振り下ろすアルファ。仕留める可能性をより高く確かな物にする為グリップを握り締めた。

 

『バイオレント……スラッシュ』

 

 電子音声と共にアルファのアームカッターが大きく変貌。ギガも高まり、切れ味を増したアームカッターは失敗を犯す事なく漆黒のアマゾンの首へと到達し、肉と骨を切り裂きその命と共に頭部を地面へ落とした。無論、後々復活する事がないよう胸部に手を突っ込み、中枢臓器を抉り取った。

 

「フゥゥ……そこそこできる奴だったな。大丈夫かヒロ」

 

「は、はい」

 

 変身を解いて無事かどうかの安否を問う鷹山に対し、ヒロは未だ緊張が抜け切っていないのか少しぎこちない様子で答え変身を解いた。

 

「大丈夫ですか!」

 

 警備隊の隊長がすぐさま駆けつけて来るが鷹山は問題ないと手を振った。現場は既に先ほどの光景を目撃していた人たちや後から来た人々で野次馬が形成されており、程なくして増える事は目に見えていた。

 

「ハァァ。やっぱ派手にやり過ぎたか」

 

 分かっていたとは言え、こうも面倒な大事になってしまった現実を前に上にドヤされるかも、と。鷹山はそんな懸念を抱き溜息を一つ吐く。

 面倒事を嫌う彼からすれば上層部のグチグチ且つネチネチとした説教を聞くなど、軽い冗談だったとしても聞きたくない。そんな陰鬱な心情が湧き始めた頃に鷹山は、自身の携帯している連絡用端末が細かく、短いリズムを取りながら振動していることに気付き着ている白衣のポケットから端末を取り出す。

 相手はどうやらナナのようで、端末画面に表示された文字をよく見れば直接の通信ではなく、録音メッセージとなっている。

 直接通信して来ないということは、余程の事が向こうであったと見ていいだろう。そして自分が敵と戦ってる事を考慮して、という理由も含まれている。ともあれ鷹山はそれを再生させた。

 

『叫竜が出たの! 今急いで13都市に戻ってるから、ヒロのこと頼むわ!!』

 

「え、いや、ちょっ!」

 

 無意味とは言え咄嗟に何か言おうとしたものの、録音されたメッセージはここまで。再度溜息が溢れるのを止める術はなかった。

 

「……次から次へとタイミングがどうも臭いな。またあの害獣どもの仕業かよ」

 

 鷹山が悪態を吐く害獣どもとは、ヴィスト・ネクロの事を指している。今までの事を鑑みればそう思うのも無理はないし、自身のアマゾン態に似た謎の黒いアマゾンに続いての叫竜出現。

 しかも、マグマ燃料目的ではない異例な出現である。偶然にイレギュラーな出来事が重なり合ったと言うのには、無理がある。

 

「ど、どういう事だァッ!!」

 

 思考の沼に気を取られていた鷹山の意識を現実へと引っ張り上げたのは、野太く、心底驚いたと言うニュアンスを感じさせる1人の隊員の声だった

 。

 見れば、隊員達や野次馬らが一斉に視線をある物へ向けていた。鷹山が確かに殺した筈の漆黒のアマゾンが無数の触手を身体のあらゆる部位から伸ばし、特に首のない切り落とされた首の断面からは青黒い血管のような触手が太い束となって動いめいていた。

 

「おいおい! シャレに……グゥッ!」

 

 再びアマゾンへ変身しようとする鷹山だが、その直後胸に鋭い痛みを感じ、激しさを増すと共に膝をついて蹲ってしまう。

 

「刃さん……ッ!!」

 

 何事かと駆け寄ろうとしたヒロも鷹山と同様の胸の激痛に為す術なく、悶えながら倒れ込んでしまう。

 

「グッ……アアアアァッ!!」

 

「なんだってんだよ、この痛みはァッ?!」

 

 苦悶の声を漏らす他ないヒロ。それに対し鷹山は少しばかり思考を巡らせられる程度には、何とか冷静な意識を保っていた。

 

(大方毒か何かを貰っちまったか……クソ!)

 

 心中でそう吐き捨てる。ともあれ自分とヒロはこのような有り様で、目の前にはより一層化け物染みた異形のアマゾン。

 しかも、中枢臓器を奪ったにも関わらず生命活動を停止せず動き出し、近くにいた隊員をその触手で捕まえると軽々と放り投げる事もあれば、触手に針でも仕込んであるのか。巻きつけられた隊員が身体中の体液を血、水分、果ては尿やリンパ液など問わず全て絞り尽くされ、朽ちた姿となって死を迎える。

 現時点で生存且つ戦闘可能な隊員らが対アマゾン用の掃討銃を使い、アマゾンに有効的なギガの弾丸を先程から撃ちまくってはいるものの、無数の触手がギガの弾丸を遮り、埃でも払う様な動作で容易く無効化してしまう。

 

 ギガの弾が効かない。

 

 それはこれまで数多くのアマゾンを鎮圧・あるいは駆除して来た4Cにとって悪夢でしかない。しかし、そんな事などお構いなしに異形のアマゾンは身動きのできない二人を再び排除すべき目標と定めた。

 

「チィィッ!」

 

 せめて、ヒロだけでも。

 

 そう決心した鷹山は何とか気合いで立ち上り、アマゾンズベルトの右グリップを握り締めて、一気に引き抜く。

 赤黒い血液に濡れたダガー状のナイフが形成されており、ドライバーに備わった機能の一つ、イプシロンと同じアマゾン細胞による武器生成機能だ

 。

 

「あんまし使わないんだが……持ってて良かったよ!」

 

 心臓の鼓動は通常のソレを超えて早く打ち鳴らし、体温は40℃を超える高熱。肉体の関節が悲鳴を上げ、止めどなく汗が流れ落ちる。

 それでも鷹山はこちらへと向かって来るアマゾンに対し、勢いよく組み付き胴体部分を深く斬りつける。

 

 何度も。何度も。

 

 アマゾンはそれを振り解こうとするが、しがみ付く力は死に体とは思えない程強く、このままでは拉致があかないと判断したのか。頭部の触手の一部を伸ばし鷹山の首を締め付けて来た。

 

「グゥゥゥゥゥゥゥッッ! ガァァァッッ!!」

 

 息が、続かない。当然だ。

 

 首を絞められていれば息が正常に続く訳ないのだ。なら、どうするか? 

 

 片手は武器が握り締められ、絶えずアマゾンの胴体を斬りつけ、もう片方は振り払われない様にしがみつくのに使っている。その為、両手のどれかで触手を断ち切ることはできない。

 ここで言っておくと鷹山が胴体をひたすら切り続けているのには理由がある。自身がそうであるように中枢臓器を二つか、又はソレ以上持っている可能性が高いからだ。

 もし、このアマゾンがあのプレディカと同じ能力を持っているのなら、首の断面から溢れた無数の触手の一部が胸を中心に、まるで守るかのように絡みつく事などないし、どう推測しようとわざわざ胴体を守る必要性は存在し得ない。

 にも関わらず、そうしているという事は今現在においてこのアマゾンが生命維持に支障を起こす程のダメージを受け、これ以上のダメージ……すなわち、“残った中枢臓器の損失”を防ぐ為の防御本能だとするなら。

 

「ハハッ、当たりだなァァ!」

 

 見つけた。硬く中々切りづらかった触手を巧く裂き、肉を削っていった果てに鷹山はそれを見つけたのだ。

 生々しい黒の血と筋肉の繊維が嫌でも見える傷口の奥……そこから銀色の無機質な物体…中枢臓器と“同じ役割を果たしているであろう物

”を。

 

「オラァァッ!」

 

 間髪いれず、鷹山はそれを抉り抜き取った。やはり読みは当たっていたらしく漆黒のアマゾンは今度こそ身体が液状に崩壊していき、完全な死を迎えた。

 

「鷹山さん!」

 

 荒い息を吐きながら、その手で掴んだものを見ていた鷹山の耳に、久しぶりに聴き慣れた男の声が入って来た。

 

「はぁ、はぁ、……赤松か」

 

 事件を聞きつけ、駆けつけて来たのはレッド・バロンと呼ばれる4Cの一部隊だった。鷹山に声をかけて来たのはその隊長である赤松生二。

 周囲は既にレッドバロンによって立ち入り禁止となり、事後処理の作業に加え負傷者の手当てを行なっており、倒れているヒロには医療班が3人ほど付いて応急処置を施している最中だった。

 

「は、はは……悪い赤松。あと頼んだ」

 

 周囲の安全を確認できた事実が、張り詰める程鋭利に集中していた神経を緩めるに至ったのか。この言葉を引き金に鷹山の意識は、深い闇の底へ沈んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

※ ※ ※

 

 

 

 

 

 

 

「イプシロンとアルファの戦闘不能を確認したわ」

 

 アレニス。ザジス。ファント。そしてスタークとプレディカはコロニーの外側でアレニスの小蜘蛛を通じて内部の戦いを観測していた。

 

「毒による致死は……してないわね。けど当分は動けない筈よ」

 

「チィッ! アルファの野郎が死んでないのは嬉しいが、狩れないのかよ

 !!」

 

 コロニーの外側には、自然溢れるエリアとそうでないエリア、そしてその両方と言うべき環境が構築されている。

 森や多種多様な植物が息づく東側エリアと草木が非常に少なく、岩肌が剥き出しの谷や崖が多い西側エリア。

 そしてその両方に位置する半々の環境を有する北側と南側のエリア。この四つのエリアに囲まれるようにコロニーは点在しているのだ。その西側の険しい崖の頂上に……幹部たちはいた。

 

 今回彼等に与えられた任務は三つ。

 一つは、試作体の運用実験を兼ねたアマゾンライダー二人の抹殺又は無力化。これ自体は今しがた成功した。

 二つ目は“ある人物”を探し出し確実に抹殺する

 こと。

 三つ目は今回の作戦アマゾネスト計画における最終段階への到達である。ザジスとしては早急に鷹山とケリをつけたいのが本音なのだが任務最優先と判断された以上、それに従う他ない。

 

「アルファ、仲間だ。何を言ってる」

 

「ナインの方じゃねーよ! アホが!」

 

 つまりこれは、幹部としての権威と命をかけた大規模な重要作戦。それを前にしているにも関わらずファントとザジスは然程緊張や圧力を感じてる様子はなく、至って平常に呑気な会話を繰り広げている。

 

「……ハァァ。相変わらずね」

 

 アレニスが溜息を吐きつつ、そう言う。

 

「ふぁぁ〜。終わったぁ?」

 

 まるで今まで寝てたとばかりに眠そうな声を上げたのは、スタークだった

 。硬く細かい突起や凹みなどが目立つ岩肌の上で仰向けに、完全に寝た態勢をしていたのだ。

 

「……オイ、蛇女」

 

 そんな彼女に怒りを覚えない程、幹部たちは……特にザジスは決して寛容ではない。

 

「作戦前にお昼寝たぁ、イイご身分だな」

 

「カッカしないでよ猫ちゃん。自由気ままに過ごすのは専売特許でしょう?」

 

「猫じゃなくてジャガーだ!」

 

「猫科に変わりないじゃん」

 

「いい加減にしなさい」

 

 これ以上無益で非生産性な戯言しか出ない会話など、聞きたくない。言わずともそう言っても過言ではない語気の強さで二人の会話に割って入り、強引に黙らせた。

 

「私達が支配下においた例の叫竜がもう間もなく来る。あまり調和を乱さないでほしいわ」

 

 とりあえずは納得したのか。スタークは別にどうと言うことはないが、ザジスは忌々しいにも程がある、とばかりに舌打ちを鳴らしはしたものの、やはり今この時を選んでから反論などはなく、素直にアレニスに従った。

 

「では、これより『colony Sea of fire』……略称『CSF作戦』を開始します」

 

 不安要素はあるがそれをいちいち配慮する暇等なく、アレニスの宣告が狼煙となり、ヴィスト・ネクロによる作戦が決行された。

 

 

 

 

 

 








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