PERSONA 4ーFANTASIA   作:ネヘモス

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番長と言えば、最初のペルソナはこれでしょう


常闇の襲来、顕現するは人格の鎧

周りを暗闇が包み込む。だが、どういう訳か恐怖を微塵も感じない。

 

『あれ?あなたホントに人間?ヤバいなーもしかして、都の退治屋とかそんなオチじゃないでしょうね?』

 

後ろから殺気を感じ取り、それを躱す。だが、目覚めたのがついさっきなので完全には躱しきれず、頬に切り傷ができる。まさか、二度目の生でいきなり戦闘するとは思わず、日本刀を引き摺るように構える。

 

『抵抗するの?やめときなさい。人間如きが私に敵うわけないんだから。それに、あなたみたいな美味しい人間を他の妖怪に食べられるのは嫌だしね!!』

 

またも殺意。今度は目を閉じ、感覚を研ぎ澄ます。そして、

 

「そこだ!」

 

自分から見て右側に刀を振り下ろす。ガキィンという金属同士の衝突音が暗闇に響く。音がする方に何かの気配を感じる。

 

『驚いた…。私の剣を殺気だけで受け止める人間がいたなんて。でも、これはどうかしら?』

 

また、気配が消える。俺は目を閉じ気配を探る。だが、

 

ザシュッ

 

「ぐうっ!?」

 

左脇腹に痛みが走る。どうやら向こうは気配すらも消すことができるようだ。

 

『ねえ、いい加減諦めたら?無抵抗に食べられてくれるなら、痛みは一瞬だからさ』

 

確かに、それも考えた。一度は死んだ身だ。しかも、転生したのはいいけど名前以外の記憶はない。だが、頭ではそう考えても、心はそれを否定する。

考えろ、この窮地を打開する策を、その方法を…!

 

『我は汝…、汝は我…』

 

どこからか不思議な声が聞こえる。すると、左手に1枚のカードが握られていた。いや、これは、アルカナか?描かれていたのは、犬を連れた旅人、0のアルカナ「愚者」

 

『まだ抵抗するんだ?なら、かなり痛い目見てから食べられるけど、文句言わないでね?最も…そんな余裕与えずに死ぬけどね!』

 

分かりやすい殺気が俺に迫る。だが、俺はそれに動じずに、それを握りつぶす。

 

『我は汝、汝は我…。汝、己が双眸を見開き、今こそ発せよ!』

 

「…ペ・ル・ソ・ナ…!」

 

瞬間、闇が晴れ渡り、そこには森と先程の金髪の女性が黒い剣を持って立っていた。ふと、後ろを見ると黒い学ランを纏い、顔にあたる部分に仮面を被り、2メートルはあろうか刀を引っさげた巨人が浮いていた。

 

「…あなた、ホント人間なの?」

 

金髪の女性の質問に俺は答える。一つだけ思い出した事実とともに。

 

「人間だ。ペルソナを使えるだけのな!」

 

「そんな人間がいてたまるか!夜符、ナイトバード!!」

 

女性が黒い剣を一閃する。そこから鳥のような黒い何かが迫ってきた。だが、俺はそれに冷静に対処する。

 

「イザナギ、マハジオ!!」

 

俺のペルソナ、イザナギが刀を一閃し、それに呼応して現れた電撃がそれらを相殺した。

 

「何!?」

 

「そこだ、スラッシュ!!」

 

自分の攻撃を無力化されて戸惑っているところにイザナギが女性を攻撃する。

 

「ぐっ!?…やるわね、名前を聞いてもいいかしら?」

 

「鳴上悠だ。それしか覚えてない」

 

「鳴上悠…、覚えたわ。私の名前はルーミア、あなたを食べる妖怪の名前よ。それと、あなたは自分のことを人間だと思ってるようだけど、恐らく違うわ」

 

「何…?」

 

どういう事だ、と聞こうとしたその時、

 

「そこで何をしてるのかしら?」

 

第三者の声がかかった。声音からして女性、人間かはたまたルーミアみたいな人型の妖怪かは分からない。

 

「面倒なのに見つかったか…。まあ、せいぜい死なない事ね、悠。あなたを食べるのは私なんだから…」

 

すると、ルーミアは闇に紛れてどこかに消えた。

 

「おい、待て…」

 

俺の意識も、それと同時に闇の中に消えた。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「ようこそ、我がベルベットルームへ。まさか、異世界でペルソナ能力を発現させるとは、あなたは大した力をお持ちだ」

 

また、ベルベットルームに来ていた。ところが、さっき来た時と様子が違うことに気がつく。老人ー確かイゴールと言っていた、の左隣にもう1人少女がいたのだ。

 

「あれ?君は…」

 

ズキッ

 

思い出そうとして頭痛が走る。

 

「無理に思い出そうとしなくてもいいよ。私は、一応マリーって言っておく」

 

青い帽子が特徴的な少女、マリーは素っ気なく自己紹介した。何か引っかかるが、思い出せない。

 

「ごめんなさい、この子天邪鬼だから」

 

「とりあえず、あなた様に起こってるとある現象について話しておきましょう」

 

イゴールからことの説明がされた。まず、俺は人間を完全にやめた存在になってしまったらしい。俺の種族は、魔法使い。イゴール曰く、人間と妖怪の狭間にいる種族とのこと。そのせいで、寿命が妖怪並みに長いことを知った。そして、先程の戦闘で気絶したのは、ペルソナが目覚めたばかりで、精神力がついていってないとのことだった。

 

「それと、あなた様のペルソナ能力について今一度説明させて貰おうかと思いましてな」

 

イゴール曰く、自分のペルソナ能力の名称は「ワイルド」。固有ペルソナが0のアルカナ「愚者」であるが故に、複数のペルソナを扱えるということ、ペルソナ同士を合体させて新たなペルソナを作ることが出来ることを説明された。ところが、自分は前の世界でとあるアルカナ以外の全てのペルソナをマーガレットの持つペルソナ全書に登録済みらしく、恐らくペルソナ合体は使うことは無いと言われた。その中には(異様な強さの)イザナギが居たが、あまりにも強すぎると思って、引き出すのをやめた。

 

「さて、現実世界でそろそろあなた様が目覚めることでしょう。契約者の鍵はお持ちかな?」

 

そんなもの、と思ったその時、ポケットから見覚えのあるような不思議な鍵が出てきた。マリーが妙に焦って、それをマーガレットがクスクス笑いながら見ていたのは気のせいだろうか?

 

「今まで、いや、前の世界では、特定の場所に扉を設けておりましたが、それを持ってる限り、あなた様が念じれば、ここに通じる様に致します。では、新たなる旅路が平穏であらんことを…」

 

俺は何回目か分からない視界のブラックアウトを経験した。




というわけで、誰かさんの手違いで悠は魔法使いになってしまいました。でも、時系列考えると、これでもしないと東方原作まで生きてない気がする…。

番長が呼び出したイザナギの初期スキル
ジオ
マハジオ
スラッシュ
ラクンダ
タルカジャ

ちなみに、ルーミアの能力が無力化された理由は、イザナギに闇属性が効かないからです(強引)
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