には、ならなかった(´・ω・`)
「ようこそ、我がベルベットルームへ」
また、ベルベットルームに招待された。
「本日は新たなるコミュニティを築かれた事と、新たに2つのコミュニティを築く事を伝えるためにお呼びしました」
2枚のアルカナがペルソナ全書に吸い込まれていく。吸い込まれたのは「女教皇」と「悪魔」のアルカナ、そのページには永琳と、敵であるはずのルーミアの姿が映っていた。
「悪魔のアルカナがあの女性に宿ったのもまた、あなた様が何かしらの縁を感じたから。そして、気づいてるのでしょう?悪魔に新たなペルソナが現れたこと…、いずれそれはあなたに大いなる力を与えてくれる」
「そのペルソナは七つの大罪『色欲』を司る力。しかし、それが司るのは最凶の力。6番目の魔将軍。彼女の能力を考慮しても順当な力だと思いますな」
「ですが、お忘れなきよう。今回新たに発現した4体のペルソナはあなた様が該当する人物と絆を深めることで本当の力を解放します」
あれ?確かに「女教皇」と「悪魔」のコミュニティを司る人物は分かったが、「剛毅」と「戦車」のコミュニティを司るのは誰だ?
「それは、いづれ分かることです。そろそろ現実世界のあなた様が目覚めることですな。では、またの機会に…」
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そして、目が覚める。ここは永琳の家の自分が借りている一室。
新たに覚醒したペルソナーーーアヴリエル、キャンサード、ヴィエルジェ、そして…
「悪魔」のペルソナ、七つの大罪で「色欲」を司る魔将、アスモディオス。
全書を確認すると(今朝目覚めると手元にあった)闇即死系統の魔法、ムド系統に特化、2つの固有スキル持ち。1つはモヤがかかってるように見えないが、もう1つはとんでもない代物だった。
ナイトメア。敵一体に闇属性の大ダメージを与え、戦意を喪失させる魔術スキル。
ちなみに、アヴリエル、キャンサード、ヴィエルジェの固有スキルは分からなかった。これも、モヤがかかってるようになっていた。
「どうすれば分かるんだ?」
「修行したら分かると思うわよ?」
「永琳さん、気配を消して後ろに立つのはやめてください…」
永琳が後ろから覗き込んでいたので突っ込んでみた悠。
「朝ごはん出来たから呼んだんだけど、返事がなかったから。ノックはしたのよ?返事がなかったからついね…」
「それはすみませんでした。それで、今日は修行と言ってましたっけ?」
「そうよ。食事を済ませたら、綿月家に行くから準備をしておいて」
「分かりました」
悠は永琳と朝食を摂った後、今日も大都市に繰り出す。
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「…もう驚かないと誓ったのに…」
「そうね、まさか修行のためにこんな、私よりも豪勢な屋敷に行くなんて普通考えないわよね…」
結論を言うと、行き着いた場所は永琳の家が普通に見えるほど豪勢な屋敷だった。でも、道場らしき建物が見えることから、ここが修行場所で間違いないようだ。
「さてと、
『はーい!』
すると、門の中から1人の青年が現れた。その青年の容姿は、オレンジ色の短髪で、首に布をかけており、何より、
どこかで聞いたような声だった。
「?悠、どうかしたの?」
「うーす!八意様、本日はどのようなご要件でしょうか?…って、誰ですかそいつは!?」
「いえ、何でもないです」
「八意様、安定の俺スルーはやめてくれませんかね?それで、要件は?」
「この子、最近この都にやって来たんだけど、ちょっと厄介な能力持ちでね。豊姫か依姫に1回手合わせさせてくれないかと思って」
「初めまして、鳴上悠です。どういう訳か現人神になりました」
「あ、どうも。俺は
「ツクヨミ様曰く、半分神、半分人間らしいわ」
「そう、その割には弱いのね。あなた」
その時、俺の首筋に刃が当てられていた。悠は今になって背後の気配に気がついた。
「一体いつからいたのかって顔してるわね?ずっと後ろにいたわよ?永琳様には気づかれたけど」
首筋の刃が皮膚に触れる。このままでは、殺される!?
「ーーーキャンサード!!」
咄嗟に巨蟹宮の武神、キャンサードを召喚し、その巨大なハサミのような双剣で首筋の刃を弾き飛ばす。そして、自身も得物を取り出し、ソードペルソナを降魔させる。
「ーーーシャイニングソード!!」
背後の人物もこれには驚いて飛び退く。謎の人物の正体は、薄紫色の髪を前の世界でポニーテールと呼ばれていた結び方をした自分と同じ年齢であろう女性だった。
「なるほど、ツクヨミ様が言ってたことはあながち間違ってはいないわけだ…。でも、私の剣速に着いてこれるかしら!?」
女性がまた斬りかかってくる。だが、悠は落ち着いて対処していた。
「チェンジ、オセ!」
物理攻撃に耐性のあるオセにペルソナを切り替えて、攻撃を凌ぐ。更に、
「テトラカーン!」
「そんな術が私に効くわけ…!?」
もう一度斬撃を繰り出して、女性は異変に気がついた。
自信が放った斬撃がそのまま返ってきたのである。咄嗟の判断で回避こそ出来たものの、少し頬を掠めてしまった。
「今の術、物理攻撃を反射する障壁か?思ったよりやるみたいだな。それに、最初に召喚した武神、あれはまだ使いこなせてないと見た」
「人を襲っておいて名乗りもしないのか?」
悠が女性を睨みつける。
「すまない、確かにその通りだな。私は綿月依姫、ここの当主の娘で、都の警護の最高責任者だ。そして、お前に剣術を教えるようにツクヨミ様から命を受けた者だ」
「えっと、つまり、話を要約すると、この人がツクヨミ様が言っていた現人神で、その剣術指南をするのが依姫様ってことですか!?」
「耀将、あんた、また永琳様に鼻の下伸ばしてんじゃ無いわよね?」
「そ、そんなわけないじゃないですか!あ、俺は仕事に戻るのでこれで…」
「待ってくれ」
そそくさと逃げるように場を離れようとする耀将を悠が呼び止めた。
「すみません、華村さん。1つお願いがあるのですが…」
「何だ?手短に頼むぜ」
「華村さんのことを、耀将と呼んでも良いだろうか?」
「?それは構わねえけど、何だ?まさか、お前そっち系の人間なのか!?」
「誤解のないように言っておく。何故か、その名前を呼んでいると落ち着く気がして…」
すると、永琳がすかさずフォローに入った。
「彼、私に保護されるまでの記憶がほとんど無いらしいのよ。だから…」
「なるほど、なら、いいぜ。その代わり、お前のことは悠って呼ばせて貰うからな!ついでに敬語も要らねえよ、なんか気色わりいから」
「よろしくな、耀将!」
「こちらこそよろしく、悠!」
悠と耀将は互いに握手をし、耀将はそのまま綿月邸に入っていった。
「用事は済んだか?なら、剣術の修行を始める。道場まで来い」
そして、依姫に手を掴まれ、道場に向かっていく。道中で依姫が「言い忘れるところだった」と言って悠にこう言った。
「私の事も名前で呼んでいい。私には姉がいるのでな、紛らわしくなる。ついでに敬語を使うのも無しだ。分かったな?」
妙に高圧的な態度で言われた。そして、悠は気がついていた。自分の中に眠る「戦車」のアルカナが、依姫に反応していた事に。
オリジナルペルソナ
・アスモディオス(元ネタ:魔界七将アスモディオス)
アルカナ:悪魔
レベル91
耐性:光弱点、闇無効
初期スキル
ブレイブザッパー
刹那五月雨撃
アギダイン
ムドオン
マハムドオン
追加スキル
レベル92:光無効
レベル93:???
レベル99:ナイトメア
敵1体に闇属性の大ダメージ。確定で相手を恐怖状態にする。
でも、他のオリジナルペルソナは能力バラしたんだよね(作者が)
今回出てきたオセのスキル構成は初期スキルにテトラカーンを加えただけです。
オリキャラ紹介
・華村耀将(かそんようすけ)
種族:人間
性別:男
年齢:20
詳細
綿月家の使用人。容姿は花村陽介のヘッドホンをタオルに置き換えただけ。性格もどういう訳か陽介とそっくり。
現在判明しているコミュニティ、担当アルカナ
八意永琳:女教皇
ツクヨミ:???
綿月依姫:戦車
ルーミア:悪魔
元ネタがわからない人にオリジナルペルソナの元になったスピリットの能力を解説
・アヴリエル(リバイバル効果)
ブレイブのコストを踏み倒す。特定の条件を持つスピリットに通常1つしかできないブレイブをガンブレイブ(銃)に限り2つ装備可能にする能力。また、ブレイブを装備状態(合体時)合体スピリットが攻撃する時、そのコストより低い相手スピリット1体を手札に戻す。
・キャンサード
このスピリットの攻撃は、スピリット2体又はアルティメット2体でないと防御できない。更に、防御された場合はこのスピリットのコントローラーがその戦闘相手を選ぶことができる。かなり厄介なプレイヤーを対象にする能力。
・ヴィエルジェ(リバイバル効果)
出た瞬間にほぼ確定でライフを回復。Lv2以降になると破壊されても手札に戻る。更に、フィールドに存在する限り、相手のコスト素数(13まで)のスピリット/アルティメットはアタックする事が出来なくなる。
・アスモディオス
高コストで召喚時にコスト6以上のスピリットを犠牲(転召)にしないと召喚できないが、こいつが出ると相手の場がほぼ更地になる。更に、指定されたスピリットで転召すると、相手の手札を4枚捨てさせる。