そして人であることを棄てた。
るーちゃん達を警備室へ避難させたあと、大量に迫ってきたヤツらを殲滅していた。
「うおらあぁぁぁぁっ!!」
──バキ・・・ッ
──ドガ・・・ッ
──グシャ・・・ッ
──メギィ・・・ッ
──ブチブチィ・・・ッ
バールとハンマーで的確に頭部を潰し、あるときは拳で殴り潰し、さらには途中でバールが使い物にならなくなったときは頭部を鷲掴みにして引き千切る。
さらに千切った肉片を口の中に放り込み、咀嚼して胃の中へ送り込む。
うん、相変わらず酷い味だな。腐った牛乳と腐ったチーズを混ぜたら同じ味がするかもしれない。二度と食べたくない味だがコレを食べないと自我が消えてしまう恐れがあるため、我慢して喰べ続けないといけない。自分の身体が人肉以外の食べ物を受け付けない限りは。
幸いにもまだかなりの数のヤツらが徘徊している。今のうちに食い溜めしておくのもいいかもしれない。
「お前ら死んでるんだし、全部食べちゃってもいいよな?答えはきいてないけどな!」
一人の捕食者による蹂躙が再び始まった。
▶直樹 美紀◀
あの人──赫音君と圭は言っていた──がわたし達を再び警備室に押し込んでから三十分が過ぎようとしている。それなのにドアの外からはひたすら鳴り止まず破壊音と怒号が響いてきている。
『WRYYYYYYYYYYYYYYYYY!!』
──ズドドドッ!!
「赫音君・・・大丈夫かな・・・」
ふと、圭がひとりでに呟く。その表情はどこか悲しそうで不安そうにしているようだった。少なくとも私にはそう見えた。
「大丈夫だよ、けーお姉ちゃん!おじちゃん強いもん!こわい人達なんかに負けるはずないもん!」
「るーちゃん・・・。うん、そうだね。るーちゃんのゆうとおり赫音君は強いもんね。ありがとね、るーちゃん」
「えへへ♪」
『ヒャッハァァァァァァァッ!!』
──ズガンッ!!
いや、勝つ負ける以前にふざけてるようにしか聞こえないのは私の気のせいだろうか?そして圭達にはこの奇声と破壊音が聞こえてないんだろうか?いや、真面目に心配しているあたり聞こえてないのだろう。
ふと、あのうるさいほどに響いていた破壊音が止んだ。
──コンコン
『もう出てきても大丈夫だぞ』
「赫音君っ!」
「早すぎです・・・」
『待って待って開けるならもう少しゆっくり──へぶぅ!』
「あ・・・赫音君ごめん」
ドアを開けた先には顔面を抑えながらうずくまっている人──高木赫音がいた。
▶高木 赫音◀
顔が痛い(デジャブ)
ヤツらをひと通り再起不能にし、安全を確認したあと、圭達を迎えに行ったらこのザマ。ちょっと酷くない?すごい勢いでドアが空いたと思ったら、また顔面にクリティカルヒットだよ。直樹美紀といい、圭といいお前ら俺に恨みでもあんのかオラァン(怒)
「あ・・・赫音君ごめん」
「だからゆっくりって言ったのに」
「よーしよし」
「ありがと、るーちゃん・・・」
超顔面痛いけど、るーちゃんの優しさMAXの頭なでなでをしてくれたから速攻で治った。るーちゃんは天使、はっきりわかんだね。
あ?痛いのは頭じゃなくて顔だろって?・・・・・・こまけぇこたぁいいんだよ。
「んじゃ、とりあえず安全は確保できたし探索再開すっぞー!」
「おー!」
「「切り替え早っ!」」
もとの調子に戻った俺は、るーちゃんと一緒に後ろの二人を置いて先へ先へと進んでいった。
「ちょっと!置いてかないでよ赫音君!」
「ふははは!早く来ないと置いてくぞー!」
「・・・・・・この人の性格がわからないです・・・」
▶▦◀
「いやぁ〜、大量大量♪」
「大量大量〜♪」
あれから色々とあったが、缶詰などの保存食や飲み水、電池、シャンプーやボディーソープetc..。資源でパンパンに膨らんだリュックを背負いながら上機嫌に出口へ続く階段を登っていた。
「圭・・・この人いったいどんな人体の構造してるんですか・・・っ!?常人じゃ考えられないような跳躍力してたり、パンチ1発でゾンビが軽く宙を舞ってましたし・・・!」
「美紀、この場合考えちゃいけないんだよ。赫音君だからってことで納得しとかないと・・・・・・これから先が持たないよ・・・。ちなみに私はもう悟りの扉が開きそうなんだぁ・・・ふふふ」
「圭、お願いだから戻ってきて・・・!1人じゃもたない・・・!」
何やらヒソヒソと後ろの2人が目のハイライトを消しつつ話をしているけど、まぁ積もる話もあるのだろうからほっとこう的な思考を巡らせていたが、まさか自分の事についての内容だとは塵にも思ってなかったのであった。
投稿からものすごく間が空いてすいませんでした!
次からはもう少し早めに投稿出来ることを心がけます。
ゲームのやりすぎはいけない(戒め)