『お〜い高木、何やってんだ』
コンクリートの上に寝転ぶ自分と、生前の先輩がいる。
あぁ・・・、これは夢なんだなと理解した。
『ん?別に雲見てるだけっスよ鬼塚さん』
『またか。お前はいつも雲を見上げるのが好きだな。それ以外やる事ないのか?』
『・・・・・・流石にゾンビ達の相手はまだムリっすよ』
『はぁ・・・、まったくお前は・・・』
自分の返答に対して、鬼塚先輩は呆れたように眉間を押さえた。
『いいんスよこれで。約立たずの俺じゃ、こうやって雲を見てるくらいがまだマシらしいですし』
『・・・・・・またあいつらから何か言われたか?』
『・・・何言われようが仕方ないっスよ。実際に俺、足でまといの木偶の坊ですし』
この時の俺ってこんなネガティブだったのかー・・・、と不貞腐れている過去の自分を見ながら懐かしいやら恥ずかしいやら複雑な気持ちになっていた。
『・・・よし!立てや高木ィ!女々しいテメェに闘魂注入してやる!歯ぁ食いしばれェ!』
『え?ちょ・・・鬼塚さん?鬼塚サン!?その大きく振りかぶった右手はいずこへ──』
『オラァッ!!』
『へぶぅっ!?』
そしてすぐさま鬼塚先輩に無理矢理立たせられ、顔面に
『いいか高木、テメェの性格が後ろ向きなのは別にいいんだよ。こんなクソみてぇな世界になってまったんだ、仕方ねぇ。・・・・・・だがな、なんでもすぐ諦めて自分自身に見限るテメェのその考えが腹立つんだよ!』
『・・・・・・・・・』
『だからそんな希望も何もなくなったような顔すんな。もしお前が死んじまったら悲しむヤツだっているんだからよ・・・』
『・・・・・・うす』
『ちゃんと返事せんか馬鹿もん!!』
『・・・はいっ!!』
あぁ・・・そういえば俺はこの人のおかげで立ち直ることが出来たんだっけか。
仁王立ちして怒鳴る鬼塚先輩と、右頬に痣をつけて直立している過去の自分を眺めながら微笑ましく思った。
──本当にありがとうございます鬼塚先輩。あなたのおかげで俺は救われました。
──そして・・・・・・ごめんなさい。・・・・・・先輩が俺を救ってくれたように・・・・・・いつか俺が先輩を
▶▦◀
「・・・おじちゃん!おーじーちゃーん!おーきーてー!」
「んあ?あぁ・・・・・・おはよう、るーちゃん。起こしてくれてありがとね」
「もう!おじちゃんてばトレーニングルームで寝てるんだもん!けーお姉ちゃんとみきお姉ちゃんも心配してたんだよ?」
え?俺ってばトレーニングルームで寝ちゃってた?・・・あ、本当だ。そういえば昨日帰っても大量に収穫できた喜びがおさまらなくて、結局そのままスパーリングし過ぎて寝落ちしたんだっけ。
顔を前に戻すと、るーちゃんが鼻をつまんで嫌悪たっぷりの表情で俺を見ていた。
「おじちゃん・・・・・・汗くさい」
「ぐふ・・・。・・・今すぐ風呂に入るよ」
るーちゃんによるくさい宣言により、俺は1階のバスルームへと向かった。・・・・・・加齢臭とかじゃないよね?大丈夫だよね?地味にるーちゃんが距離を離して歩いてるのがつらい・・・・・・。
・・・・・・しかし、それにしても。
「懐かしい夢だったな・・・」
▶▦◀
1階のバスルームに向かう際、リビングに祠堂圭と、昨日のショッピングモールにてお迎えにいった直樹美紀がいた。なにを話しているかは分からないが楽しそうだ。
「おはよう、お二人さん」
「あ、赫音君おはよう」
「おはようございます・・・」
お互いに挨拶を交わす。時計を見ると9時を回っていた。
「ちょっと寝過ごしたな・・・」
「昨日からずっとトレーニングルームにこもってたけど・・・・・・ずっと特訓してたの?」
「特訓って言うほどでもないけどな。ちょっとアドレナリン発散してただけ。あとは疲れてそのまま寝落ちした」
「あぁ・・・、だからさっきから汗臭いんですね。納得です」
「ぐっふぉ・・・っ」
「ははは・・・・・・、風呂行ってきまーす」
とりあえず湯を沸かしてこよう。汗が目に染みるぜ(泣)
こんな世界になってからとゆうもの、ガスが止まってお湯が出なくなり、薪やら燃えやすいものを燃料として湯を沸かすようになった。まぁ早い話うちは五右衛門風呂としての機能も着いているのである(ちなみにこれも親父の趣味)。
てか誰に説明してんだろう俺・・・。
▶▦◀
風呂でさっぱりしたあと、俺はリビングで祠堂圭、直樹美紀と机を挟んで向かい合っていた。ちなみにるーちゃんは俺の膝の上に座っている。
「今日はお互いの親睦を深めるために改めて自己紹介をしていこうか。多分、圭・・・祠堂さんからは聞いてると思うけど俺は高木赫音。17歳だけど
「直樹美紀、圭と同じ巡々丘学院の2年生です。このたびは私と圭を助けてくれてありが──」
「あ〜、ちょい待ち。そんなかしこまらんでもいいよ。仮にも同年代なんだし」
「え?同年代だったんですか?私から見たらかなり年上に見えましたよ?・・・・・・特に外見が」
「なぁ圭さんや・・・。なんかこの子めっさ毒吐くんですけど。俺なりに不安を減らそうと思ったら逆にこっちの心すり減らされそうなんですけど」
「あ、あはは・・・」
思いのほか毒舌な直樹美紀に思わず涙目。 仮にも命の恩人になんつー口撃してんだコイツは。痛てぇよ。心が痛てぇよ。
「冗談です。・・・二割くらいは」
「ん?残りの八割は?」
「ねぇ、美紀。私ね、これから何をしていくか目標を決めておこうかと思うの」
「圭・・・・・・。うん、私も賛成」
「ねぇ!残りの八割は!?」
必死な俺をよそに色々と話を進めていく。
ぞんざいな扱いに肩をおとしながら、どこか楽しそうに話す二人を見て微笑ましく思った。
そんなこんなでこの日は特に何もせず、一日が終了した。
だいぶ空いてしまった(震え声)
原作がわからないよう(涙)
アニメ見なきゃ(使命感)