ナビィ「時の勇者がRTA走者だった件について」 作:モコロシ
1話1話短めに投稿する予定なのでスパスパ進めていきたい。
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「……」
アタシは悩んだ。如何にして頑なにアタシを無視するあをデクの樹サマの元へと連行させるか。デクの樹サマだってアタシ達の来訪をずっと待っている筈。一刻も早くあを連れ出さないと!
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「……」
その結果がこれ。取り敢えず反応するまで呼び掛ける事にしたの。だって、あが惹かれそうな事なんてアタシ知らないし。そもそも今までもアタシがちょっとだけあの事を知ってただけで赤の他人同士だったんだから当たり前よね。
「
「……」
でも全然ダメ。全く反応してくれないんだモノ。全く、コッコなんか集めて何をしようってのよ。食べるのかしら? ……あら、どうやら全部集まったみたいね。コッコの持ち主の女の子から何か貰ってるみたいだけど……え? 空きビン……? 空きビンなんて何に使えっていうのよ。ていうか既に使用済の物を渡すなんて絶対舐めてるわよね。
「ちょっとあんた! 相手が子供だからって流石にゴミは──ってめちゃくちゃ喜んでるぅ!?」
歓喜の表情を浮かべて空きビンを両手に天に掲げるあ。なんなのこの喜びようは……。まるで宝物を手に入れたかのような表情ね。アタシがあのパートナーになるって言った時より嬉しそうな顔をしてるわ。いや、嬉しそうな顔なんてしてなかったけど……。
あんなゴミで一体なにをするつもりなのかしら。精々ミルクかスープをいれるくらいキャー! む、ムシ!? なんで今ここでムシを捕まえるの!?
ま、まさかムシを捕まえるために空きビンを貰ったの……? で、でも空きビンやムシくらいならコキリの森にもあるし……ダメね。あが何を考えてるのか全く理解出来ないわ。
ショ-タ-イ!
ファッ!? なっ、なに!? 一体何が起こったの!? 目の前が真っ暗になったと思ったらここは……あの家!? い、一体どういう事なの!? ……って、あは何処に……?
急いで外に出て村全体を見渡すもあの姿は全く見当たらない。もしかして置いてかれた……?
「……ま、そりゃそうよね。今まで散々無視されてきたのもの」
それにしても、アタシ何かあにしたかしら? あそこまで無視される謂れはないんだけど……。
そしてこれが一番の疑問だけど、なんでアタシはあの家にいるの? 今までカカリコ村にいた筈なのに。……あっ、もしかして今までのは、夢……? だってそうじゃなきゃ説明がつかないわ。世の中には不思議な道具が沢山あるっていうのはデクの樹サマから聞いてたけど、別にあは何も使ってないし。そもそもコキリの森にそんな大層なものは存在しないわ。
それと滑走してたやつも全く納得出来てないんだから! どんな原理で滑ってるのよあれ! 摩擦力云々の話じゃないわよね!?
でも今までのやつ全てを夢だと考えたら全て辻褄が合うわ。アタシが荒唐無稽な夢を見ただけなんだもの。……あり得なくはないわよね? 妙にリアリティの高い夢だったけど。
……ダメね。現実逃避はいけないわ。
「はぁ〜っ、でも置いてかれちゃったし。アタシもう要らないわよね?」
そう考えるとなんだか気が楽になってきたわ。だってもうあんな訳の分からない行動を見ずに済むし……。
『──ナビィよ』
後目の錯覚だと思って口にはしなかったけど、コキリの森を出る時、門番みたいな子と身体が合体してたような気がするのよね……。合体と言うよりは重なってるっていうのかしら。信じられなくて瞬きしたら元に戻ってたんだけど……あれが滑走のやつと無関係とは思えないのよ。
『──妖精ナビィよ』
あー気になる! 凄く気になる! このままじゃ気になって気になって夜しか眠れないわ!
『──妖精ナビィ!』
「ふぁい!? え、で、デクの樹サマ!?」
この方、直接脳内に……!?
『──うむ、デクの樹じゃ。ナビィよ、疾く儂の元へ来るのじゃ……』
「し、しかしあはもう……」
そう、あはもう何処かに行ってしまったからデクの樹サマの元へ連れて来る事も出来なくなったのよね……。デクの樹サマ……ごめんなさい……。
『──良い。あは此処におる。……話が進まないから、早く……』
「え?」
今回はバグなしでした。
ナビィの口が悪いのは元々です。海外の方はナビィの野暮っぽい口調は不快に思うらしいです。
因みにショ-タ-イ! っていうのはセーブリセットしてタイトルに戻る時によく使用されるネタ。
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