熱い街ならぬ暑い街、レスタルム。
赤いオープンカーでたどり着いたのは午後三時ごろ。
日が傾いてはいるがまだ十分明るい時間。
さっさとホテルに引っ込んで準備を始めたアーデンに指示された通り、食材の買い出しとしばらくの軟禁生活の暇つぶし品を探していた。
テレビやラジオといった娯楽に加えて携帯ゲーム機、本、スケッチブック、絵の具、大量の紙と何本かのペン、着替えの服を数着。
とにかくどのぐらいの期間動けないのかわからないため、量は適量。
あまり体を使うなと言われたが、かなりの紙袋を抱えることになった。
雑然とした市場で食材を買い揃えていると串焼きを売っているお兄さんが声をかけて来る。
「ずいぶん抱え込んでいるね。見ない顔だし。観光かい?」
「そんなところです。」
「串焼き買ってかない?コカトリスの焼き鳥もあるよ。今なら一本おまけしちゃう。」
お茶目なお兄さんはウインクして焼き鳥を一本持つ。
可愛らしいお嬢さんにやるものだがそこは商売なのだろう。
なかなかに美味しそうな匂いにつられてつまみ食い兼夕飯にすることにした。
「二本おまけしてくれたら十本買いますよ。その焼き鳥の塩とタレ、あとはネギマとヒナで。レバーもかな。」
「よしきた。ツレがいるのか。」
「ええ。どうせなら一杯引っ掛けるか。この辺で美味しいお酒は?」
「斜向かいの屋台で売ってる店主おすすめは美味いぞ。お兄さんいける口かい。」
「いや全く。昔失敗してトラウマですよ。でも味は嫌いじゃないです。」
「あー、この街のは蒸留酒が多いから初心者向けのはビールしかねぇなぁ。」
「それならビール買います。焼き鳥と合いそうですし。」
「おう。美味いって広めてくれや。また買ってくれよ。」
嫌な思い出しかないが娯楽の一つにアルコール、つまり酒が入る人もいるようだ。
週末に羽目を外して飲むビールがうまいと良くビッグスが語っていた。
この際トラウマを克服するのもいいかもしれない。
自分の適量飲む練習も大人の階段である。
焼き鳥でさらに暑いだろうに爽やかなお兄さんの笑顔に見送られて斜向かいの屋台のおじさんにビール缶を三本ほど頼む。
アルコール度数が抑えめのビールがあるということで、三本中二本はそれにしてもらった。
レスタルムの人々はフレンドリーで、ビールを買い物でふさがった両手の適当な袋に入れてもらいながら話が進む。
「お兄さんは画家かなんかか。」
「ああ、趣味ですよ。」
「レスタルムはいい街だぜ。」
「人並みや建造物、ここから見えるカーテスの大皿。題材はいっぱいありますね。」
「そうそう。最近王都の"王の剣"っていう連中がよく来るし、あいつらに壁の外の良さが伝わるような絵を描いてくれや。」
「頑張ります。売るわけじゃないですけど。」
「何か出来上がったら見せにきてくれや。毎度あり。」
屋台のおじさんに背中をバシバシ叩かれて見送られる。
一応このルシス王国の第一王子なのだが、誰も気づいている様子はない。
知名度の低さが露呈するが、当然といえば当然である。
王子として公の場に出たことなど殆どないし、顔どころか名前も怪しい。
ノクティスでさえラジオででっち上げの品行王子になっている。
メディウムに関してのラジオなど一度も聞いたことがない。
なんだか無性に心細くなって紙袋達をもう一度抱え直し、さっさと市場からホテル前へ抜けようと小道を曲がった時。
目の前に巨体が現れた。
慌てて後ろに体を引き、紙袋を守るようにバランスをとって避けると意識的に認識阻害魔法を発動する。
紙袋で顔が隠れているため、最初から見るために凝視されて居ても問題ない。
巨体の主は、うまく避けたメディウムに一瞬目を細めたが次の瞬間には陽気に謝ってきた。
「ああ!ごめん!ぶつかっちゃって!怪我とかない?」
「いや、大してぶつかって居ませんので大丈夫です。」
同業者。
特に情報収集から売買までする商人の匂いがしてそそくさに怪しまれない歩速で離れようとするが、がっしり腕を掴まれた。
向こうも何か当たりをつけて接触をしてきたのだろうがお生憎様なことに認識阻害魔法で顔と体格の記憶は曖昧になる。
今ここで余計なことを口走らなければ問題はないはずだ。
「…なにか?」
「いやぁ、どこかで見た顔だなぁって。僕はビブ。ビブ・ドルドン。」
「しがない画家です。無名なので名乗る名はありません。お会いした覚えもありません。」
ビブ・ドルドン。
どこかで聞いた名だと思ったが着ているシャツのロゴで思い出した。
有名出版社"メテオ・パブリッシング"の代表取締役社長。
ラジオ局も傘下に持つルシスのメディア王だ。
職業柄、メディア関連の情報には強い自信があるがこのビブはかなりやり手である。
面倒な輩に目をつけられたが魔法を解けるはずがないので名乗らず語らずさっさと立ち去る方法でいいだろう。
直通でホテルに行くのでは危ない。
記者魂があるならば追跡される。
小道で撒いて、景色に溶け込みつつ戻ろう。
ホテルに張られるかもしれないので魔法で透明にでもなるしかない。
つい先ほど絶対に魔法は使わないようにと念を押されたのにこのザマ。
魔法がなければ何もできない無能さにガックリ来るがそれはそれ、これはこれ。
名乗る名はないと言ってもビブが腕を離さないのでにっこりと微笑んで無言を貫いた。
「へぇ!画家なんて珍しいね!レスタルムではなかなか見かけないよ。」
「観光ついでですので、ほとんど趣味です。」
どうしてもメディウムの正体を暴きたいビブは、画家という点から話を広げようとするが趣味だとバッサリ切られた。
レスタルムに観光に来る人は多い上に絵も趣味となるとそれ以上の追求点が見当たらない。
とにかく特徴のない男だった。
黒髪黒目などレスタルムの街にはたくさんいる。
言ってしまえばルシス国内からアコルド自由都市連邦でよく見かける。
持っているものも食材や酒、画材ばかり。
しがない画家で観光に来たのならばホテルで摂る食事と商売道具以外の何物でもない。
質問するだけ無駄である。
しかし、この男は何か大物であることは間違いない。
ビブの記者としての勘がそう告げている。
目の前にいる男はメディア、つまり記者というものを理解してわざと話が切れるように言葉を選んでいるのだ。
その時点でビブが何者なのか把握していることが窺えるが、メテオ・パブリッシングについて知っていれば代表取締役社長の自分の名前はいくらでも出てくる。
さらに不審な点として、しがない画家の割にメディアの扱いに慣れ過ぎている。
趣味である限り自分の絵を宣伝してもらおうという気が起きないのは納得できるが、一般人がメディアと関わるのは視聴者か読者ぐらい。
わざと突っ込む点を少なくする術など知らないはずなのにこの男は大いにその存在を薄めている。
絶対何かある。
ビブはどうしても気になったが、これ以上手を掴んでいると真意がバレてしまうためパッと手を離した。
今ならまだフレンドリーなレスタルムの市民で済ませられる。
「そっか。ぶつかってごめんね。観光、楽しんで!」
「ええ。では。」
特に表情を変えないメディウムに不審がって居ないと安堵したビブは、そっと市場に行く。
目線は気づかれない程度に標的を追って居た。
諦める気など微塵もない。
著名な画家か、帝国の関係者か、ルシス王の関係者か、レスタルムで出会ったノクティス王子と違いその姿を全く現さないメディウム王子関連か。
考えうる肩書きを思い浮かべながら動向を探り出した。
もちろん、宰相の副官歴が長いメディウムが気づかないわけもなく。
軽くため息をついてまず大通りへ向かう小道へと入った。
すぐさま追いかけるために小道に入るが、既に別の路地に曲がり混んでいる。
レスタルムを熟知したビブは巨体を俊敏に動かして路地を颯爽と進む。
大通りに出たところでその背を見つけ、どこに行くのかと思えば展望台方面。
あの大荷物で絵を描きに行くのかと疑問に思うがそういう画家がいないわけでもない。
今描きたい、と後先考えずに突っ走る。
もしくは誰かとの取引や合流地点なのかもしれない。
とにかく追いかければ分かると足を動かすが、メインストリートの人混みで一瞬見失う。
全身真っ黒な服装はレスタルムではなかなか見ないので、すぐに見つかると思ったが一向に見当たらない。
まさか撒かれたのかとも思うが目を離した覚えはない。
人混みに紛れて撒かれる記者の話を聞くが、その手を使われたか。
そう考えると尾行に最初から気づいていたとしか思えない。
逃した獲物の大きさが計り知れないことにがっくりとし、ホテルに戻って来るだろうとホテルの入り口が見える場所で待機することにした。
ホテルに張り込みされることまで想定済みのメディウムは、認識阻害魔法でホテルのロビーを抜けアーデンがとった上から二番目の部屋に駆け込んだ。
誘拐犯が隠れるのは最上階であるというセオリーでは面白くないが広くないと長期缶詰の際、ストレスが溜まるということで二番目である。
ギルはアーデンの財布から出ているので全く痛くない。
最上階はワンフロア一部屋だが、こちらはワンフロアの半分。
レスタルムなので王都や帝都と比べられるほどホテル自体あまり広くはないが半分もあれば十分快適に過ごせる。
入り口付近は何もいじられていないので、備え付けの冷蔵庫に食材を突っ込み暇つぶし道具を持って寝室にはいる。
一部屋にセミダブルベットが二つあるがその一つ、ベランダのある窓側のベッドに椅子と机のセットを持ってきてアーデンが何かを書いていた。
「ただいま。買い物して来たぞ。」
「おかえり。…あれ。もしかして魔法使った?」
「緊急だったもんで。ビブ・ドルドンに目をつけられた。撒いたし認識阻害魔法も使ったし相手も割と広範囲に当たりをつけていた。バレてないと思うっていって!」
名前を伝えただけで誰だか分かった様子だが椅子から立ち上がってデコピンされた。
両手で頬をがっちりホールドされて、潰される。
「そういう問題じゃないんだけど。魔法を使うなって言った瞬間に使うとか鳥頭なの?バカなの?」
「取り敢えず魔法がないと何もできない無能だと今日一日で把握した。」
「当たり前だよ。君の取り柄それだけでしょ。」
「地味に傷つくんだが?」
呆れたようにもう一度デコピンされ、強制的にベッドに寝っ転がる羽目になった。
上半身だけでいいというので、上半身裸になり背中を見せる。
何度かアーデンのごつい手が行き来したかと思えばべしんっと思いっきり叩かれて起き上がるように指示され、包帯のようなものをぐるぐると巻かれた。
両手と両足を先のほうまで入念に巻かれ腰から首にかけてさらにぐるぐる。
仕上げとばかりに耳を塞ぐようにと目を塞ぐように太めに帯が巻かれた。
俗にいう目隠しである。
耳は聞こえているがかなり声が遠い。
何か特別な仕掛けがあるらしい。
「骨折四、筋肉損傷具合重症、切り傷打撲傷火傷は無数。よくここまで怪我できるねってぐらいには二十六年で積み重ねてるね。」
「死んでもおかしくないな。火傷は治せないのが多いし。」
巻かれた包帯で顔が見えないが気配でなんとなくどこにいるか分かる。
これではゲームができないが、あと二日は外さないようにと目隠しをとんとん叩かれた。
「その包帯は魔力を遮断する魔法がかけられてる。つけてれば強制的に使えないよ。」
「こんなに巻く必要あるか?」
「これだけ巻いてもまだ使おうとしてるよ。」
なぜかがっくり来たような雰囲気でぽすんと隣に座る音がする。
ジグナタス要塞にいた時はこんなに魔法を止めようとはしなかった。
そもそも魔法が使えないようになっていたか、と思い直してふと疑問が湧く。
今のままで寿命が非常に短いことは理解したが、もしジグナタス要塞で過ごさなかったらどうなっていたのか。
今より日常的に魔法を使っていたのではないか。
剣神バハムートに導かれることなく、自殺することもなく、王都で生きていたら。
自分はどれほど生きながらえていたのか。
ジグナタス要塞に監禁されていて、帝都への外出禁止の理由がなんとなく察せられて知る権利はあると質問した。
「なぁ、俺は元々何年生きられたんだ。」
質問の意味がわからないかもしれないと白いだけの視界で気配の方向を見る。
布が擦れる音や呼吸音が帰ってくるばかりで、明確な返事はなく話が変えられる。
「なにか、食べられるもの買って来た?」
「すぐ食べる用に焼き鳥買って来たぐらいかな。あとは食材。」
「そう。俺がいいっていうまで絶対その布外しちゃダメだよ。」
コツコツメディウムの頭を叩いてアーデンの気配が遠のく。
自分は本当に生まれてくるべき人間だったのか。
普通の人々の様に、まともに生きられない人生だったのか。
世界が多くの闇に侵されてから知らない事が多く明かされる。
自分のことなのに本人は全く知らないこと。
火傷がまだない左手を胸に当てる。
人の皮膚の様な感触はなくざらついて潰れた皮。
もしかしたら、もう人間ですらないのかもしれない。
ありえないはずの事を想像して乾いた笑みをこぼす。
こんな肌じゃ、こんな体じゃ人に見えなくても仕方ない。
人の形をした道具という自分が放った言葉はあながち間違いではないのだ。
火傷と人の皮膚をなぞって首に垂れ下がった銀のネックレスがいつもより冷たく感じた。
ノクティス達がメディウムを探すためにレスタルムへ向かったのが午前中。
しかし、レスタルムにはメディウムの目撃情報が皆無。
血塗れの人間など目立つはずなのに見つからないとなると、道中で行き倒れているか別の場所へ行っているか。
道中の行き倒れはレガリアで走っている時に見つけるはず。
自然と別の場所に向かったとしか思えなかった。
「どこか休める場所で傷を癒してからメールの主に会うためにレスタルム、が自然だろうな。」
「兄貴の魔力量は俺より少し上ぐらいで、天才って言っても大規模か長距離なのは使えない。」
「レスタルムまでの転移は不可能ってことね。となると、やっぱり別の場所?」
「その別の場所がわかんねぇんだよなぁ。」
休める場所が道中にはいくつかあったが、その全てをしらみつぶしに回る時間が惜しい。
心優しいルシス国民が多いとはいえ不埒なことを考える輩がいないわけではない。
あんなことやこんなこととまでは言わないが襲われていたら本気で笑えなかった。
喧嘩別れした兄が恐喝されている姿を見たら相手をぶち殺してしまうかもしれない。
人に手をかけられないと言ったが前言撤回である。
兄を害するものは息の根を止める。
好感度が下がろうが恨まれようが逮捕されようが割と真面目に半殺しにする。
今のノクティスは過保護がさらに加速し、文字通り血眼でメディウムを探していた。
ノクティスのヤバい雰囲気を感じ取ったイグニスとプロンプトが冷や汗を流しながら頭を使う。
普段使わない頭をプロンプトが働かせている姿はかなりレアなのだが親友に犯罪歴を持たせたくないがゆえである。
犯罪。ダメ。絶対。
変な汗も出てきたイグニスがはっと気づいたように携帯を出した。
もしかしたら、とどこかに電話をかける。
ワンコールもしないうちに出た相手はハンマーヘッドのシドニー。
彼女はメディウムが発見されたのかと問うが未だにに痕跡すら見当たらないと正直に説明し、他に行くあてはないかと情報を求めた。
仕事と致し方なく以外の理由で交流を持つことが少ないメディウムが持つ、何にも縛られない友人の彼女は少しだけ間を空けてから一つの情報を提示した。
「ーーメディは目的もなくうろついたりできない人だから、おそらく誰か頼れる人のところにいるよ。それが誰なのかまでは分からないけど確実に匿われてる。」
「誰もいないところというわけではないのか?洞窟などでも休めそうだが。」
「ーー怪我人がシガイだらけの洞窟に行くとは思えないよ。血だらけならホテルやモービル・キャビンは怪しまれるし。」
「…その通りだな。となると誰かのところにいると。」
「ーーメディが自分で築いたツテの人だろうし、そういう情報は私たちも知らないの。ごめんね。」
「いや、とても有り難い。ノクトが心配しすぎて顔がひどいことになってるんだ。早く見つけたい。」
ノクティスの目が死んでいる。
プロンプトが励ましの言葉をかけているが生返事で完全にメディウムの事しか考えていない。
それだけノクティスにとっての兄という存在が大きいのだろう。
気持ちはなんとなくわかるがその顔はやめてほしい。
何も考えていなさそうなノクティスの顔が突然冷徹になると余計怖い。
シドニーも忙しいだろうし早く切ろうと携帯に手をかけると、電話越しに止められた。
「ーーこれ、私の勘で正しいかわからないんだけど聞いてくれる?」
「もちろんだ。今の状況がどうにかなるならなんでもいい。」
「ーーメディは今日中にレスタルムに来るよ。寄り道していても、必ず。這ってでも来る。」
「そこまで緊急の呼び出しだと?」
「ーー違うの。メディは"上司の言うことは即実行派なんだ"ってよく言ってた。ノクト達に知られるリスクを背負ってまですぐに向かおうとしたってことは…。」
「その上司が絡んでいる可能性が高い、か。」
「ーーうん。とにかくレスタルムで張ってる方がいいよ。下手に動くと逆にすれ違って逃しちゃうかもしれない。」
匿う誰かは分からないが、待ち構えている誰かの肩書きはわかった。
その上司の所属場所がわかればメディウムが二十年もどこで何をしていたかがわかるかもしれない。
情報提供してくれたシドニーに再度礼を言って電話を切る。
ノクティスとプロンプトにも情報を共有し、結局どうするかの話し合いが行われた。
「俺はシドニーの助言通りレスタルムに張っておく方がいいと思う。」
「賛成。行き違いはやだもんね。他に手がかりないのに。」
「すぐ探しにいきてぇけど、それが確実なら賛成。」
ノクティスはゴネるかと思ったが案外あっさり了承してくれた。
メディウムを無傷で確保出来るなら手段はなんでもいいそう。
探さないで不安になるより置いてかれて一人きりになる方がよっぽど恐ろしい。
レギスに加えてメディウムまで失ってしまったらノクティスの心はポッキリ折れてしまうだろう。
イグニスやプロンプトもそれだけは避けたい。
ではどこに張るかの話し合いでノクティスは自分達がいてはダメだと、えらく冷静な判断を下した。
自分たちが待ち構えていては早々に逃げ出してしまうだろう。
ならば、顔馴染みが少ない王の剣や王都警護隊に私服で来てもらった方がバレにくい。
幸いレスタルムは大きな街。
服ぐらい売っている。
全くもってそのとおりだが、一体どこからそんな案が出て来るのか。
ラジオで流れている品行王子と真逆のノクティスが。
あのノクティスが。
ぽかんと見て来る二人に早くここから離れるぞ、とレガリアに乗せる。
運転は相変わらずイグニスだがノクティスの指示でコルニクス鉱油アルスト支店まで移動することになった。
オールド・レスタを拠点に活動していた顔馴染みのない王の剣がレスタルムに派遣され、市民に紛れてメディウムを目撃したのはビブから逃走している時であった。
序幕と言いつつなかなか始まりません。
次回第一幕から始まります。