ようやく落ち着いたので、短めですが更新します。
それにしても全然家の主人公出てこないですね(笑)。
まあもえか視点ですから仕方が無いですが。
晴風と遭遇後暫らくは平穏な時間が続いた、もっとも軟禁状態のもえか達にとっては何の慰めにもならなかったが。
幸いな事に艦橋に備えられた緊急時用の備品、遭難時に持ち出すものがあったので、食料や水は何とかなった。
もっとも味気の無いクラッカーにとても食欲の沸きそうも無い色をしたゼリーの組み合わせに耐えねばならなかったが。
もちろんベットなど洒落た物など無く、硬い床の上に制服姿で寝るしかなかった。
何より辛かったのは風呂もシャワー無く、着替えもなかった事だ。
うら若いもえか達にとってはこれ程の辱めも無いだろう。
それに何も出来ないと言う無力感も重なりもえか達の精神は限界まで追い詰められていた。
だが状況はそんなもえか達を更に追い詰め始める。
「艦長、武蔵が進路を変更しました。」
交代でモニターシステムを監視していた乗員の娘が報告する。
もえかと残りの乗員がモニターシステムに駆け寄って画面を覗き込む。
武蔵はそれまでは進路を頻繁に変えていた、ただそこには明確な意図を感じられずいたが。
しかし今回は違った、武蔵は何かを目指すように進路を変え、速力を上げ始めていたのだ。
「どちらに向かっているか分かりますか?」
もえかの問いに乗員の娘はシステムを操作し武蔵の進路を確認する。
「これって・・・艦長、武蔵は浦賀水道へ向かっています。」
「それは・・・」
画面を見つめるもえか、そこに表示されている武蔵の進路は真っ直ぐに浦賀水道に向いていた。
武蔵がもっとも船舶の往来の激しい浦賀水道に侵入しようしているのは明白だった。
そして武蔵が他の船舶と遭遇すれば、当然攻撃を仕掛ける事は今までの東舞鶴の教員艦隊や晴風との遭遇時の例で明らかだった。
もちろん海上安全整備局は船舶の退避を命じるだろうが、それが間に合うのかもえかには分からない。
だが今のもえか達にそれを阻止すべき術は無く、ただ自分達の無力さを噛み締めるしかなかった。
「艦長、武蔵に接近中の船舶を確認、識別信号からブルーマーメイド艦隊の様です。」
武蔵が浦賀水道に迫る中、モニターシステムが接近して来るブルーマーメイド艦隊を捕らえる。
「各艦を識別できますか?」
「改インディペンデンス型のみくらにみやけ、こうづ、はちじょうです艦長。」
モニターシステムに表示された各艦の名を乗員はもえかに告げる。
九州方面に別働隊として配置されていた福内 典子率いる艦隊だが、この時点でもえかには知る術はなかった。
だが武蔵の進行を阻止する為の艦隊である事をもえかは確信した。
「武蔵を止めてくれるでしょうか?」
「・・・・・」
希望を込めた乗員の問いにもえかは答えられなかった。
確かにこの艦隊は東舞鶴の教員艦隊や晴風に比べれば経験を積んだ、歴戦の者達だともえかは思う。
しかし今の武蔵は底知れぬ戦闘力を発揮しているともえかは考えている。
果たして進行を阻止出来るのか・・・もえかは激しい不安に襲われていた。
そして状況はもえかの危惧した展開になって行く。
最初は有利に戦闘を展開していたブルーマーメイド艦隊だったが、1艦が被弾し脱落した時から旗色が悪くなって行く。
艦隊は脱落艦が出ても飛行船を使って武蔵の視界を奪う作戦で果敢に戦いを挑んでくる。
それにより武蔵の副砲を破壊する事が出来たものの、小型砲により飛行船が破壊されると、砲撃の為接近していた艦隊は武蔵の猛射を浴びる事になった。
瞬く間に艦隊が戦闘力を喪失して行くのをもえか達は呆然と見ているしかなかった。
そしてそれは最後の希望が潰え去った事を意味していた、もえかはそのまま倒れてしまいたかった。
だが状況はもえかにそれさえ許してくれなかった。
「艦長、晴風が、晴風が接近して来ます!?」
「ミケちゃん・・・」
もえかにとって最も最悪な状況の為に・・・
アニメ本編の話しは次回でけりをつけられそうです。
ちなみに話に出てきた非常用食料は某SF妖精戦闘機に出てきたものを拝借してます。