・・・まあ綾を玩具にしている同士でしょうか(笑い)
「流石に最初は驚いていたんですが、私が綾さんの知り合いと言うと直ぐに打ち解けまして。」
衝撃の事実に綾が混乱しているのを他所に栄依子は得意そうに話す。
「そして綾さんの事で意気投合しました、でその時服装の話が出て、天音さんから是非見てくれと頼まれたんです。」
副長、貴女は一般人の女子高生と何をやってるんですか?、綾はそう叫びたい気分だった。
「そう言えば綾さん、真冬さんと言う方は天音さんのお知り合いなんですか?」
「えっ真冬さんですか?」
栄依子の口からまた聞いた事のある名前が出て綾は驚かされる。
「はい、私が声を掛ける前に天音さんと話していた方で・・・何だか険悪な雰囲気だったもので。」
天音の知り合いと言うならやはり宗谷 真冬と言う事になる、でも険悪な雰囲気と言うのは信じられない綾だった。
2人は同期で前に見た時は特段仲が悪い様には見えなかったからだ。
実は何故険悪だったのかと言えば、綾はまだ気付いていないのだが、真冬が彼女を強制執行課に引き抜こうとしていたからだったりする。
「おお天音、実は神城艦長を強制執行課に欲しいと思ってるんだが。」
その日、再会して早々挨拶に抜きで真冬は天音こう言ったのだ。
「艦長は私達乗員と若宮にとって必用な人です、勝手な事言わないで欲しいですね。」
真冬の失礼な言葉に天音が即座に言い返し2人は栄依子の言う通り険悪な雰囲気になる。
まあ綾を気に入って手元に置きたいと思う真冬と取られまいとする天音、この2人が出会えば当然そうなる訳で・・・だから危うく横須賀中心街で壮絶なキャットファィトが勃発するところだったのだ。
まあその場では真冬が姉である真霜と会う約束があり、結局時間切れで勃発しなくてすんだのだったが。
そして真冬と別れた天音に栄依子が声を掛けたと言う訳だった。
「私があの方はお知り合いなんですかと聞いたら『真冬何て女私は知りません。』と言ってましたが。」
それって知っているって言っている様なものじゃないかと綾は内心苦笑する。
「所属する部隊は違いますが、彼女は私と同じブルーマーメイドの隊員ですよ。」
強制執行課については部外秘扱いだったのでその辺は詳しく話さずに説明する綾。
「そうだったんですね・・・中々凛々しい方でしたけど。」
まあ確かに凛々しいと言えるかも知れない、犯罪者の乗る船に真っ先に突入するくらいだからと綾は思った。
「出来れば真冬さんとも仲良くなりたいですね。」
にこやかに言う栄依子を見て、彼女なら真冬とも難なく親しくなるだろうなと思う綾だった。
「まあそう言う訳で綾さん・・・逃がしませんよ。」
微笑みながら見つめる栄依子に蜘蛛の巣に捕まった獲物同然の綾は諦めるしかなかった。
「綾も素材が良いから・・・楽しみ。」
「そうですねこれは花名ちゃん同様期待出来そうですね。」
たまてと冠もそう言って花名と綾を見つめてくるので、花名と綾は苦笑するしか無かった。
そんな時、店員の声が響いてくる。
「ただいまよりマグロの解体ショーを始めます!皆様見学しに来て下さ~い!」
それを聞いたたまてが興奮した様に冠に話し掛けてくる。
「冠ちゃん聞きましたか!?これは是非参加しなくては!」
「合点承知。」
冠が頷いて答える、こちらも普段見られない程興奮している様だった。
「と言う訳でちょいと失礼します!」
「失礼する。」
そう言い残し全力ダッシュでマグロの解体ショーを見に向かうたまてと冠。
「え?たまちゃん、冠ちゃん?」
「・・・えっと。」
取り残された花名と綾はそんな2人を呆然と見送るだけだった。
「2人とも先に行ってるからね。」
一方栄依子は大して気にした様子も無く見送る。
「それじゃ行きましょうか花名、綾さん。」
たまてと冠を見送った栄依子はそれはもうにこやかに笑って2人に声を掛けてくる。
「うん栄依子ちゃん。」
「・・・お手柔らかにお願いしますね。」
緊張気味の花名と最早諦めの境地になる綾だった。
年明けで久々の更新です。
年末風邪を引いて時間が空いてしまいました。
皆様も健康には注意を。
それでは。