魔法科高校の劣等生~双子の運命~   作:ジーザス

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千代田先輩と五十里先輩の関係を婚約者から幼馴染に変更します。お許しください!3/30


第十三話 出発

翌日、学校に行き教室に入ると深雪と二人してクラスメイトの3分の1に囲まれた。

 

「二科生が九校戦にエンジニアとして出るって本当?大丈夫なの?」

「君は幼馴染なんだろ?教えてくれよ」

 

一体どこから情報を得たのか知りたかったが、解放して貰う方が先だったので質問に答えた。

 

「事実だよ。それにあいつの調整したCADを使った選手からは大好評だから問題ない」

 

しばらくして予鈴が鳴ったのでなんとか解放された。

 

 

 

5限目の発足式では達也のクラスメイトで友人のレオやエリカ、美月を含む1年E組のメンバーほとんどが最前列を占拠しており驚いた。

 

悪目立ちしているが本人たちは気にしてないようで素晴らしい友人たちだと思う。

 

俺や一科生の名前が呼ばれ、深雪に代表の証と競技会場に入場するために必要なIDをチップに仕込んだ徽章を、ユニフォームの襟元に付けてもらうと大勢の拍手が聞こえた。

 

達也に深雪がつけ終えるが拍手があったのはE組からだけだった。

 

真由美が「全員に拍手を」と言ってくれたおかげで、達也に対しての拍手のことは有耶無耶になった。発足式が終わると準備が加速し、俺や深雪は閉門ぎりぎりまで練習し達也も担当選手のCAD調整のために同じく遅くまで走り回っていた。

 

 

 

8月1日、競技会場に向かう日になった。一高は会場から近いので例年前々日ギリギリに現地入りしている。近いというだけではなく、練習場が遠方校に優先的に割り当てられるので自然と遅くなるのだ。

 

また開催日の2日前に現地入りするのは、大会前々日に懇親会というパーティーが開かれるからである。

 

日程の説明は達也から望んだものではなく、摩莉からの話題だったが疑問に思っていたことが解決したので良しとすることにした。

 

今朝生徒会に真由美から急遽家の事情で遅れると連絡が入っている。先に行っていて欲しいと言われたのだが、出場選手やエンジニアが満場一致で「待つ」と言ったので慌てて向かっているらしい。

 

出発当日に長男2人だけでなく、真由美まで手伝わされるとはよほどのことなのだろう。

 

予定出発時間から遅れて1時間半後、真由美が到着したので向かうことになった。俺の席は深雪の前だったはずなのだが、奥に進もうとすると途中の席に座っていた鈴音に引き留められ横に座らされることになった。

 

嫌ではなくむしろ一緒にいたかったので文句は言わなかったが、周りからはやし立てられた。

 

そして何故か鈴音の手は隠れるように俺の左手の上に重ねられており、顔を見ると少し赤くなっていた。鈴音に告白されてから4ヶ月経つが、デートしたことも無くましてや一緒に帰ることは一度も無かった。

 

この4ヶ月は1週間に1回だけ昼食を取るだけだったので、克也不足病にでもなっていたのだろうか。

 

1週間に1回しか一緒に食べられなかったのは、九校戦の準備で忙しく時間を合わせられなかったからだ。家で電話などはしていたが、直接会うこと以上に満足することは難しいだろう。

 

 

 

高速道路に入りゆっくりしていると、突然対向車が飛び跳ねこちらの道路に燃えながら向かってきた。バスは急ブレーキをかけるがぶつかるのは容易に想像できる。

 

「ふっとべ!」

「「止まれ(って)!」」

 

千代田先輩と森崎、雫が魔法で防ごうとするが俺の領域干渉で発動させなくする。もちろん減速魔法を行使している上級生には被さらないように。

 

「四葉君何するの!?」

 

千代田先輩の怒りを無視した。

 

「深雪、火を消してくれ。十文字先輩は車の衝突を防いでください」

「「わか(りました)った」」

 

俺は2人に頼む。

 

深雪が魔法を放つ瞬間、向かってくる車に働いている魔法式が消し飛ぶ。深雪は振動減速魔法で飛んできた車の炎を消し、十文字先輩は対物障壁でバスへの衝突を防いでくれた。お陰で怪我をした人は1人もおらずバスにも被害はなかった。

 

「みんな怪我はない?深雪さんありがとう素晴らしい魔法だったわさすが新入生第二位ね。十文字君もありがとう流石ね。そして克也君もありがとう的確な指示で防いでくれたわ」

「ありがとうございます会長。自分が指示できたのは、市原先輩が減速魔法でバスを止めてくれたお陰ですよ」

 

俺の謙遜に真由美は頷いて座った。その頃俺の後ろでは委員長に小突かれたようで千代田先輩が頭を抑えていた。

 

「北山や森崎が驚いて魔法を発動しようとしたのはわかる。だがお前は二年生だろ真っ先に引っかき回してどうする!」

「すいませんでした…」

 

尊敬する先輩に怒られ萎縮しているのを見ると。余計なことをしたかなと思ったが千代田先輩の得意魔法が使われていたら被害は膨れていただろう。気にすれば余計に傷つけそうだったので考えるのをやめた。

 

摩莉はいぶかしげに眉をゆがめていた。

 

司波が魔法を放とうした瞬間、向かってくる車のタイヤに働いていた魔法が消し飛んだ。あれは何だ?司波に聞くべきか?いや、聞かない方が良いだろうな。真由美に何か言われるかもしれないし私の見間違いかもしれんしな。

 

摩莉は忘れることにした。

 

 

 

その後は何も起こらず快適に目的地に到着した。その間鈴音に寝られ肩を貸すことになり千代田先輩や深雪から氷柱のような目線をもらったのは言うまでもない。

 

特に深雪の場合は返しが付いていたので余計に痛かった。

 

機材を運ぶ車から必要な荷物を下ろしホテルに三人で向かっている途中、事故の話になった。

 

「では、あれは偶然怒った事故ではなく意図的な事故ということですか?」

「ああ、魔法の痕跡が見つかった。それも四つね。一回目はタイヤをパンクさせる魔法、二つ目が車体を回転させる魔法、三回目が車体に斜め上への力を加える魔法、そして四つ目が車体をぶつけるために方向を決める魔法。どれも車内から放たれている。」

 

達也は端的に説明をする。

 

「では自爆攻撃ということですか?」

「そうだよ。魔法が使われたことになかなか気付かないほどの巧妙さで魔法を発動させているからおそらく特別な訓練を受けていたはずだ。かなりの腕前だったから使い捨てにするには惜しいな。それだけの技術を持っているなら正しい方向に使って欲しかったよ。」

「使い捨てですか?卑劣な!」

 

深雪はやり方に理解できず感情を現にした。達也は哀れな犯罪者に同情するのではなく命じた者のやり方に憤りを感じていることに満足した。

 

「そもそもテロリストという輩は卑劣な者たちだ。今回のこともそれを考えればおかしなことはないよ。」

 

深雪と達也の話し合いに俺は耳を傾けていた。

 

「克也は魔法が使われたことに気付いたか?」

「いや、気付かなかった。おかしな動きをしていたから魔法が使われたと思ったけど確信がなかった。」

 

お陰で達也の質問に遅れず曖昧に答えを返すことなく自然に答えることが出来た。

 

 

 

ホテルのフロントに入るとエリカに声をかけられた。

 

「二週間ぶり元気してた?」

 

エリカはラフな格好で足を組みながらソファーに座っていた。

 

「久しぶりエリカよく泊まれたな。」

 

俺が聞きエリカが答えようとすると

 

「エリカまた後でな。」

 

達也がそう言いながら機材を乗せたカートを押しながらホテルの奥に行ってしまった。

 

「挨拶ぐらいさせてくれたらいいのに。」

 

エリカが不満そうに口をとがらせるが深雪がフォローしてくれた。

 

「ごめんなさいエリカ。先輩たちを待たせているから行かなきゃダメなのよ。」

 

エリカも本気で思っていたわけではないようですぐに機嫌を治してくれた。

 

「今日懇親会でしょ?」

「関係者以外入れないぞ?」

「大丈夫よあたしたち関係者だから。」

 

エリカの言葉に二重の意味で首をかしげる俺と深雪であった。




原作とは違い魔法の発動は三回ではなく四回になっていますご了承ください。旅行中だったので2話しか書けませんでした。逆に書いてたらダメかな?



千代田花音(千代田花音)・・ナンバーズの名門千代田家の娘。液体振動魔法『地雷源(じらいげん)』を得意としている。五十里啓とは幼馴染。

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