魔法科高校の劣等生~双子の運命~   作:ジーザス

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前回より文字数を少なくできるように頑張ります。

ここも修正させていただきました。3/27


3章 ブランシュ編
第四話 勧誘①


翌日の朝も体術の指導を受けるために九重寺に向かった。今回は克也と二人ではなく深雪も同行することになり、理由としては「九重先生に制服を見せておりませんので」ということだった。

 

脳裏に顔をだらしなく崩した師匠の顔が浮かぶ。そんなことが容易に想像できるのだから悲しい。由緒正しい古式魔法の伝承者がそんなことでいいのかと思ったことが、一度や二度ではない。

 

3人で師匠の元へ向かう。深雪は俺が達也と2人で向かった時と同じ魔法を、達也も同じ魔法を行使しながら向かう。ちなみに俺も前回と同じ魔法を使っている。

 

10分後、目的地に到着した。女性にとっては敷居の高い寺に躊躇なく魔法を使いながら入っていく。

 

いつも礼儀正しい彼女にしたら相応しからぬ作法だが、主が「構わない」と鬱陶しいくらい繰り返すのでいい加減慣れてしまったのだ。

 

そのころ克也と達也は疲れて遅れていたわけではなく、門人に手荒な歓迎を受けていた。前回と違い素手ではなく武器ありだ。もちろん殺傷能力の高い刀ではなく棒術で使われる(こん)だ。

 

克也と達也が2人で迎え撃っているのを、本堂の前庭で振り返り心配そうに見つめていた深雪は死角から突然声をかけられた。

 

「久しぶりだね~深雪君」

「先生!気配を消しながら忍び寄って突然声をかけるのはやめてください!」

 

同じ経験を何度も繰り返されていたので、注意を払っていただけ余計に驚き無駄と分かっているが抗議をせずにいられなかった。

 

「僕は忍びだから気配を消して忍び寄ってしまうのは性みたいなものなんだけど?」

 

ひょうひょうとしているので、実年齢を知っていても見た目と雰囲気が若々しいので例え方に迷ってしまう。

 

「それが第一高校の制服かい?」

「はい昨日が入学式でした。先生にもお見せしようと思いマシ…テ…。」

 

深雪のセリフが徐々にフェードアウトしていったのは、制服を見る八雲の眼が異常な光を発し始めていたからだ。深雪が後ずさり始めると、八雲も一歩ずつ深雪のスピードに合わせて近寄る。

 

「まるでまさに綻ばんとする花の蕾、萌えずる新緑の芽、そう…萌えだ!これは萌えだよ!ムッ!」

 

1人ヒートアップする八雲が突然身を翻し両手を頭上にかざした。

 

パシッ!と音がしたかと思うと八雲の両手には二人分の手刀が握られていた。

 

「「先生(師匠)、深雪がおびえてますので落ち着いてもらえませんか?」」

 

克也と達也はそれぞれ右手と左手を振り下ろした格好で同時にお願いした。克也と達也の後ろには、棍を粉砕されたり真っ二つに折られ武器をなくした門人たちが全員白目をむいて倒れていた。

 

深雪に八雲が気配を消して近づいているのを感じた克也は、達也に『念話』で伝え最短記録で(文字通り容赦なく)門人たちを叩き潰し八雲に手刀を振り落としたのだ。

 

「2人同時に攻撃とは君達もせこいことするね~」

 

八雲は冷や汗をかきながら発したかと思う2人に攻撃を始めた。

 

 

 

数分後、八雲を降参させた克也と達也は深雪の安全を確かめてから朝食をとっていた。

 

「いや~あそこまでの完成度だったとはねぇ。僕も思い付きで言っただけなのにまさか予行演習なしで来るとは思わなかったよ。これは余計なことを言ってしまったかな」

 

深雪手作りのサンドウィッチを一つ食べ終えた八雲は、顔に後悔の表情を表しながら呟いていた。

 

「俺もあそこまで出来るとは思っていませんでしたよ」

「俺も同感ですねこれほどシンクロしたことはありませんでした」

 

達也、克也の順番で返事をする。

 

2人は突っ込んでくる八雲に左右から攻撃を食らわせていた。同時にではなくわずかに攻撃のタイミングをずらしながら。

 

さばききれなくなった八雲が降参したのは戦闘開始から十秒後のことであった。

 

その間に達也と克也はそれぞれ30発と27発の拳と蹴りを八雲にお見まいしていた。

 

八雲が反撃できたのはそのうちの3発だけであった。内訳は克也に2発達也に1発。どれも避けられてしまったが。

 

3人が話している間、深雪は克也と達也の世話をするのを楽しんでいた。

 

 

 

朝、4人乗りのキャビネットの中で深雪が歯切れの悪い口調で話し始めた。深雪がこうなるのは珍しく、心地いい要件ではないのは確かだ。

 

「実はあの2人から連絡がありまして。入学祝いとして何が欲しいかと…」

 

あの2人とは俺たち3人の父親の司波龍郎と後妻である司波小百合のことだ。

 

深雪は毛嫌いしており俺は特に考えたことがない。

 

「ああ、親父と小百合さんか」

 

達也はそれほど嫌悪感を含ませずに答えた。

 

「やはり達也お兄様には…何も…」

「いつも通りだ深雪が気にすることはないよ」

 

達也は気にするなと深雪をなだめようとした。しかし深雪は抑えられないようだ。

 

「あの人たちは…」

 

すると深雪から低温の空気が流れだし室温を急激に下がり始めた。規定温度を下回った車内に季節外れの暖房が作動する。達也はなだめるように深雪の手を握りながら頭をなでる。

 

深雪は魔法を抑え始め魔法を発動させてしまったことを恥じてうつむき始めた。

 

その間俺は声が漏れないように遮音フィールドを張り巡らせていた。車内に盗撮カメラや盗聴器はないが万が一のために。

 

 

 

最寄駅から第一高校に向かう一本道を歩いていると後ろから声をかけられた。その相手は生徒会長の七草真由美だった。

 

「おはよう克也君、達也君、深雪さん。今日のお昼にお話ししたいことがあるので生徒会室にきてもらえますか?」

「「「おはようございます会長」」」

 

3人とも挨拶して問題がないので昼休みに伺うことを約束する。真由美の後姿を見送りながら2人に聞いてみた。

 

「やけに親しく接してくるけど、入学式の日が初対面だよね?達也と深雪は」

 

俺の疑問に2人も同じ心境のようだ。




少なすぎたかと思いましたが切れがいいので。
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