機動戦士ガンダムSEED〜狂戦士は嗤う〜   作:零崎極識

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 まさかのいつもの倍の分量になるとは……読みにくいかもしれませんが、どうぞお楽しみください。


第13話 砂塵が晴れたなら

「単刀直入に言おう、君たち2人はこの戦争をどう思うかね?」

 

 バルトフェルドはコーヒーをカナトとキラに出しながら真剣な表情を浮かべて問いかけてくる。その質問にキラは考え込むような表情を浮かべた一方で、カナトはすぐに答えるために口を開いた。

 

「ナチュラルとコーディネーター……互いの利権戦争……だな」

「ほう……さすがは、『冷静な狼』と呼ばれるだけのことはある」

「……もしかして、俺の事か……?」

「うむ、君の戦闘スタイルが猛々しくも的確だからザフト内でそう呼ばれてるよ」

「……そう……か」

 

 いつの間にか2つ名が付けられてることに微妙な表情を浮かべるカナト、それを尻目にキラは考えをまとめたようで口を開いた。

 

「えっと……お互いが大切なものを……奪い合うものですか?」

「ふむ、君の言うことも正しいよ、『狂戦士(バーサーカー)』君」

「バーサーカー……?狂戦士……?」

「君の戦い方はまるで狂人のように猛々しかったからね」

「そう……ですか……」

 

 カナトは隣でそんなことを聞きながら、機体名と2つ名の皮肉に苦笑いを浮かべていた。

 

「戦争って言うのは明確な終わりやルールなんてないんだ。だが、敵であるもの全てを滅ぼして……それで終わるとは思うかね?」

「…………」

「……なんともいえないな」

 

 バルトフェルドの言葉にカナトもキラも明確な答えを出すことは出来なかった。そんな二人を見ながらバルトフェルドはコーヒーを呷る。

 

「まぁ難しい話はさておいて、そろそろ君たちのお姫様が着替えが終わる頃じゃないか?」

 

 そういったのと同じタイミングで扉が開きそこから出てきたのはアイシャと見間違える程にドレスの似合うカガリだった。

 

「女の……子?」

「なんで疑問形なんだ!お前は!」

 

 疑うような言い方をしたキラに詰め寄るカガリの姿をみて、カナトは見た目だけ変わっても中身は変わらないのかと思ったのだった。

 

「では、主役が3人揃ったところで改めてお話をしよう。君たちにはこの戦争を終わらせたいという意思はあるかね?」

「俺はある……」

「カナトさん?」

「俺は……こんなふざけた戦争を……終わらせる」

「そうか、それは……敵として立ち塞がるもの全てを滅ぼしてかね?」

 

 その問いかけにカナトは目を背けることも無くただ、バルトフェルドを見ていた。その視線を受け止めるように真剣な視線を浮かべて迎え撃つ。数秒の睨み合いを終えると、バルトフェルドはまたコーヒーを呷る。

 

「……狼はそれだけの覚悟を持っているというわけか……2人はどう思ってるのかね?」

「僕は……正直わかりません。ですが……守りたい人、友達を守りたい……」

「私も戦争は終わらせたい!でも……どうしていいか分からなくて……」

 

 キラとカガリはまだ迷いがあり、戦争を終わらせるための目的がハッキリと決めかねていたのだった。

 

「君たち3人との語り合い、とても有意義だったよ。次に会うときは……君たちを本気で止めるからね」

「わかりました……僕達も……全力で突破しますから」

「……絶対に……撃つ……」

 

 こうして、カナト達とバルトフェルドの邂逅は終わったのだった。3人を送り出すと、最後のコーヒーを呷り、深々とため息をついたのだった。

 

「……辛いわね」

「ああ……けれども狼……カナトくんとか言ったな、あれは危険だな」

「そうね……かなり危険な思想ね」

「それか、コーディネーターに身内でも殺されたか」

 

 カナトのことを分析しながらコーヒーを飲もうとするがカップの中はすっかり空になっており、それに気づいたアイシャがコーヒーを持ってくるのだった。

 

 しばらくして3人がアークエンジェルに戻ってくると3人ともマリューとナタルから詰問されて、終わる頃にはぐったりするのだった。

 

「よっ、坊主!なんでも……砂漠の虎と会ったんだって?」

「そうですね……」

 

 疲れて部屋に戻る途中だったカナトはムウとばったり会った。

 

「……こってり絞られましたよ」

「そうかそうか、でもな……そんな敵のことは忘れた方がいいぜ?」

「……そうですよね……」

「ああ、知っているやつが敵になるほどやりづらいことは無いぜ」

「……肝に銘じておきます……」

 

 そして、やっとの事で部屋に戻ったカナトはベッドに横になると立てかけてある写真をみてから、眠りへと落ちるのだった。

 

□□□□□□

 

「やれやれ……バクゥの補給だけかと思えば……こんな事になるとはねぇ」

 

 カナトたちと別れた翌日、バルトフェルド隊の元には先日破壊されたバクゥの補充として、バクゥが12機とクルーゼ隊からデュエルとバスターとザウートが4機と空戦用とされるディンが1機届いていたが普通のディンとは些か異なっていた。

 

「……地上戦の経験のない素人を連れてこられてもだねぇ」

 

 バルトフェルドがブレンドの違うコーヒーを飲みながらぼそっと呟く。その一方で、デュエルのパイロットであるイザークはコックピットを開けて外に出るとあまりにも強い日差しと砂埃にイライラしているようだった。

 

「ようこそ、砂漠へ。君たちが増援なのは驚いたが……足でまといにはならないようによろしく頼むよ」

「フンっ!足つきとの戦いの経験なら、俺らの方が上だがな」

「負けの経験……でしょ?」

「何ぃ……!」

「よせよ、イザーク!すみません、こいつにはあとから言っておきますから」

 

 そう言ってイザークを諌めたディアッカだったが、小さな声で、独断でストライクに、攻撃を仕掛ける魂胆のようだった。そんな独断専行をしようとする2人にバルトフェルドは心のうちでため息をつくのだった。

 

「それで……君も彼らみたいな口かね?」

「いいえ、私はバルトフェルド隊長に従うまでです」

 

 ディンに乗る予定のパイロットはしっかりと命令にしたがうことを約束する。

 

「それなら君は当てにさせてもらおうかねぇ、ところで名前はなんだい?」

「私の名前は……『セリーヌ・ガロン』です」

「よろしくな、セリーヌ」

 

 こうして、アークエンジェルを迎え撃つザフト側の戦力は揃うのだった。

 

□□□□□□

 

 3日後、補給を終えたアークエンジェルはインド洋に向けて移動を開始するのだった。

 

「……それで、なんであんた達が……ここに?」

 

 カナトがブリッジでそう声を出した理由は、レジスタンスのはずだったカガリとキサカという大男が当たり前のように居たからだった。

 

「私も、お前たちの行く末が見たくなったからな!」

「……この船、連合の本部に……行くんだが……」

「何はともあれ、よろしくね?カガリ」

「キラの……適応力の高さ……すごいな」

 

 そんな感じでいたブリッジだったが、砂丘の奥に潜むバルトフェルドの部隊を捕捉すると一気に空気が張り詰める。

 

「コンディションレッド発令!パイロットはモビルスーツにて待機!」

「オールウェポンズフリー!イーゲルシュテルン、バリアント起動!ミサイルはウォンバットを装填!」

「艦長!ミサイル来ますっ!」

「回避ッ!面舵10!」

 

 そしてここに正念場である、砂漠の虎との決戦が始まる。カナトとキラはそれぞれのモビルスーツで待機して、ムウもスカイグラスパーに乗り込む。

 

 今回はベルセルクにI.W.S.Pを装備させ、対艦刀の代わりにメイスを腰背部に装着し、右手と左手にはそれぞれ、カラドボルグとガトリングシールドを装備する。

 

「いいか坊主、今回の目的はアークエンジェルがインド洋へ突破するのを援護することだからな」

「了解しました……」

「僕は……」

「キラ!落ち着け、無理に敵は倒さなくてもいい。けどな、やらなきゃこっちがやられるんだ、それを忘れないでくれ」

「……はい」

 

 とその時、ミリアリアからカタパルトへの誘導アナウンスが入る。

 

『ベルセルク、進路クリア!システムオールグリーン!発進どうぞ!』

「……カナト・サガラ、ベルセルク……出撃する……!」

 

 カタパルトからベルセルクが射出され、続いてキラのストライク、ムウのランチャーストライカーを装備したスカイグラスパーが出撃する。

 

「俺は敵の母艦に強襲をかける!カナトはアークエンジェルの防御戦闘、キラは遊撃で対処だ!」

「了解……!」

「わかりました!」

 

 ムウの指揮でそれぞれが指示された持ち場へと展開する。カナトはI.W.S.Pの出力でホバー移動しながら敵が現れるのを待つ。

 

「……来た」

 

 アークエンジェルを下から攻撃しようとする敵が砂丘の影から出てくる。その数はバクゥが6機というなかなかの数だった。

 

「ここは通さない……」

 

 隊列を組むバクゥに対してガトリング砲で牽制をしつつ距離を詰める。その姿を受けてバクゥ隊の動きが鈍くなり、その隙をみて肩のレールガンでバクゥに射撃する。

 

 直撃したバクゥは呆気なく爆発し、残りは5機。カナトは特に危なげもなく敵を牽制し、接近していく。

 

「ば、化け物……!」

「あんたらに……化け物と呼ばれる筋合いはない……!」

 

 躊躇いもなく、接近していくとガトリング砲で脚部を吹き飛ばし、カラドボルグを肩にかけ、メイスを振りかぶって叩きつけてバクゥを潰した。メイスを叩きつけて足の止まった、ベルセルクに対して、2機のバクゥがフォーメーションを組んで襲いかかってくる。

 

 だが、カナトは慌てることも無く先頭のバクゥに向けてメイスを持ち直して、振りかぶり叩きつける。もちろんそのような見え見えな攻撃が当たるほど間抜けなわけはなく、易々と避けるが、次の瞬間、その考えは間違っていたことを痛感させられる。

 

 2機目のバクゥはメイスに当たるわけなくそのまま直進するが、パイロットの目に入ったのは地面に刺さったメイスとカラドボルグを構えて、バクゥに向けているベルセルクの姿だった。

 

「うわぁぁぁ!!!」

 

 避ける間もなくカラドボルグの弾丸がコックピットを貫き爆散する。その動きを見て硬直したもう1機に向けて、ガトリング砲を向ければ蜂の巣にして撃墜する。

 

「残り……2機」

「あ、悪魔だ……!!」

 

 完全に戦意を喪失した2機はベルセルクを無視して、アークエンジェルの方へと攻撃を仕掛けようとするがそれを易々と許すわけもなく、後ろから猛追すれば、カラドボルグで正確に脚部のキャタピラを吹き飛ばす。

 

 2機とも機動力を奪われればその場に倒れ込み、躊躇なくコックピットを潰すのだった。ひとまず、6機倒したということで再びアークエンジェルの防御に付こうとするが、その時凄まじいスピードで接近する機体が見えた。

 

「……なんだあの機体」

 

 接近するのは薄い水色で塗られたディンだった。セリーヌのその機体は手に持った突撃銃をベルセルクに向けると正確な射撃で機体に命中させる。

 

「ちっ……なんなんだ……!」

「噂の狼もその程度なのかしらっ!」

 

 カナトは射線から逃れるように機体を滑らせるがそれでも捉えられていた。負けじとガトリング砲でディンを狙うが、その高機動に追いつけずにいた。

 

「くっ……メイスを置くしかないか……!」

 

 相手と同じ土俵に立つために、メイスを捨てると空へと舞い上がり追うようにI.W.S.Pのスラスターを吹かせる。

 

「舞い上がったところで、私には追いつけない!」

「やるしかない……!」

 

 高速機動をするディンを捉えるために必死で追いすがるがなかなか照準でロックできずに攻撃もままならなかった。

 

「このままだと……アークエンジェルと離されてしまうか……」

 

 これ以上追いかけるとアークエンジェルの防御が手薄になると判断して、カナトが機体を反転させて下がらせようとしたその時、ディンがくるっと振り向いて左手のライフルをこちらへと向ける。

 

 その攻撃に嫌な予感がしたカナトは機体を滑らせて射線から逃れようとするが寸での所で間に合わずI.W.S.Pに着弾する。その弾丸は大口径だったのか衝撃が凄まじく、I.W.S.Pが大破してしまった。

 

「しまった……!推力が……っ!」

 

 制御不能になったベルセルクが砂漠の中へと墜落してしまうのだった。

 

 カナトがディンと追いかけっこをしている中、アークエンジェルはついにレセップスを捉えた。

 

「ゴッドフリート照準、撃てぇ!」

 

 砂丘の影から出てきたレセップスに対して砲撃をするが敵も慣れているのか、直撃することはなく大量のミサイルが帰ってくる。

 

「迎撃してっ!」

「これではジリ貧ですっ!」

「くっ……!」

 

 地の利がある敵に対して思うように攻められないアークエンジェルを援護するようにムウのスカイグラスパーがレセップスに対して攻撃する。

 

「アークエンジェル!俺がナビゲートする所にミサイルを叩き込め!」

「了解!」

 

 ムウのレーザー照射に合わせるようにコリントスが放たれれば、何発かはレセップスに直撃する。だが、やられっぱなしという訳ではなく艦上に置かれたザウートやバスターの砲撃がムウを襲う。

 

「おおっと!その砲撃には当たらねぇよ!」

 

 ひらりひらりと敵をかわしながらアグニでレセップスに攻撃する。

 

「艦長!ベルセルクが徐々に離れていきます!」

「ストライク、隊長機と交戦中!」

「レーダーに反応、2時の方向よりザウート2機!」

「バリアントで狙って!」

「だめです、射角取れません!」

 

 その時、整備班から電話がかかってきた。

 

「スカイグラスパー2号機が発進するぞ!」

「そんな!パイロットは誰が!?」

「ぱ、パイロットは……カガリさんだそうです!」

「なんだと!?」

 

 あまりの事態に副長のナタルが声を上げて驚く。

 

「カガリだ!私も戦うぞ!」

 

 スカイグラスパーに乗ったカガリはザウートに肉薄すると、装備したソードストライカーのシュベルトゲベールで一刀両断する。

 

「うひょー!やるねぇお嬢ちゃん!落ちるなよ!!」

 

 その腕前を見たムウは素直に褒めながらレセップスに対して攻撃を仕掛けていく。

 

 

「バルトフェルドさん!」

「少年!ここは抜かせない!」

 

 キラはバルトフェルドの『ラゴゥ』と戦闘状態に入った。ビームライフルで動きを止めようとするがさすが、エースパイロットと言うべきか全く寄せ付けることなく、逆に背中のビームキャノンでストライクを攻撃する。

 

「くっ!」

「この前みたいに、もっと激しく攻めてきてはどうかね!」

「僕は……!」

 

 相手のビームをかわしながら徐々に距離を詰めていくとビームサーベルを抜き振りかぶる。ラゴゥもそれを易々とかわし、咥えているビームサーベルでストライクに切りかかる。それをシールドで弾くと、機体を回転させて、体勢を立て直す。

 

「その程度でこの私を倒せるかな!?」

「それでも僕は……!」

 

 その時、キラの中で何かが弾けるような感覚が広がる。すぐにビームサーベルをアンダースローの要領で投げつける。そんな、予想もつかない攻撃にバルトフェルドは一瞬だけ判断に迷い、大きく回避してしまう。

 

「アンディ!」

「分かっているっ!」

 

 スラスターを吹かして踏み込むストライクにアイシャがビームキャノンを向けて発射するがストライクは機体を屈めるだけで回避し、そのまま突っ込んでくる。

 

「うぉぉぉぉ!!」

「くぅぅぅっ!」

 

 もう1本のビームサーベルを抜くと袈裟斬りに一閃する。ラゴゥは避けようとするがとても間に合うものではないと悟ったのか、ビームサーベルを展開すると、すれ違うように薙ぎ払う。

 

 勝負の結果は、ストライクに軍配があがったが、それでも左腕を持っていかれ、ラゴゥは胴体部分を真っ二つに切り裂かれた。

 

「アイシャ……早く……脱出しろ……」

「ふふっ……それは出来ないわ……」

「そうか……君も馬鹿だな……」

 

 ラゴゥのコックピットの中で2人はしっかりと抱きしめ合い、次の瞬間にラゴゥは爆発するのだった。

 

「僕は……僕は……!殺したくなんかないのにィ……!!」

 

 佇むストライクの中でキラは涙を流しながら叫ぶのだった。

 

 それを見届けた、セリーヌは撤退するために墜落したベルセルクに背を向けた次の瞬間、鳴ったアラートに反応して慌てて、横に機体を滑らせる。そして見えたのはI.W.S.Pをパージして、飛び上がったベルセルクの姿だった。

 

「外したっ!ならっ!!」

 

 カナトはベルセルクシステムを発動させると重力に引かれて落ちる機体を捻らせながら、体勢を立て直すと再びスラスターを吹かせて、ディンに襲いかかる。

 

「なっ!この機動は!?」

「もらったぁぁ!!」

 

 ベルセルクシステムを発動させたカナトは、中に何か別なものが混ざったような感覚を覚えたがそれどころでは無いと判断して、ディンへと襲いかかる。

 

「けど、私を捉えることは……っ!」

「遅いんだよっ!!」

 

 出力を上げたベルセルクはさっきよりも速いスピードで襲いかかり、メイスでディンを殴る。

 

「くっ!避けられないっ!?」

 

 全力で避けようとするが、背面の翼にメイスが直撃し、翼が砕ければ、空力を維持することが出来ずに墜落した。もちろん、それを逃がすわけもなく頭上からメイスを振りかぶって、ディンへと叩きつける。

 

 その瞬間、横合いからグレネードランチャーが飛んできてベルセルクに直撃し、メイスがディンの横へと軌道をそらされた。

 

「デュエル……ッ!!」

「今日こそ倒すっ!」

 

 カナトはベルセルクのスラスターで地面スレスレを滑るように移動すれば、目の前にメイスを掲げて突撃する。その姿に高威力の攻撃をぶつけようと考えたイザークは、新しく追加した装甲の『アサルトシュラウド』に装着された、レールガン『シヴァ』を放つ。

 

「ふんっ!」

「何っ!?」

 

 メイスにレールガンが直撃するも、全く勢いは衰えず、近距離にまで踏み込むと、そのままメイスで体当たりをする。凄まじい衝撃を受けたデュエルはそのまま砂地に機体を擦りながら、砂丘へとぶつかる。

 

「くそっ!システムの限界が近いか……!」

 

 エネルギー残量を見ると残りはわずか5%くらいという所まで減っており、アークエンジェルへ帰投することにしたのだった。

 

 反転して追撃してこないベルセルクに対して、イザークとセリーヌはそれぞれ屈辱に塗れた表情を浮かべながらただ見送ることしか出来ないのであった。

 

 こうして、アークエンジェル隊は砂漠の虎を撃破し、ようやくインド洋へと出ることが出来たのだった。


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