小さなアイドルの歌   作:s@tou

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事務所の話になると、めっきりメインアイドルが出なくなるのは、作者が単純に色んなアイドルを出したいからです。
あと、今更ですがこの世界は物理法則等々を無視する時がある非現実的な世界です。
そして、主人公は『おかしな』小学生です。


個性の塊(アイドル達)の中に投入された個性の劇物(蒼井拓斗)

美城プロダクション。

日本でも765プロに並ぶ大手アイドル事務所。実はアイドル部門を立ち上げて数年らしい。

というのも、元々別の部門に力を入れていた時に常務が『なんかアイドル育てたくない?(こんな感じ)』という言葉でアイドル部門を設立し、『折角やるんだから、本気で』って言う事で常務が本気を出した結果、わずか一年でアイドル業界に名を轟かせた。つまるところ、常務が一番凄い。

そんな美城プロダクションでは、事務所アイドル全員が出るライブが年に4回。季節毎に大きなライブをする。その内の一回が明後日のライブ。

だから、会議も事務所の全プロデューサーが集まるから相当数になる。

 

って言う、めっちゃ真面目な会議が今・・・終わった。

 

「ふぅ・・・。こういう会議はやっぱり慣れないよ」

 

「へぇ、赤間さんってこういう所慣れてるかと」

 

新人で若者(文字通り)の俺は次に若い赤間さんと会議室の隅っこに座っていた。

 

「いやいや、まだプロデューサーになって一年しか経ってないからね」

 

「そうなんですか?てっきり、もう既に何年もいるのかと。ほら、まゆさん事務所の顔みたいになってますし」

 

「一昨年の冬、いや、去年の春前かな。最初はサブプロデューサーとして入社して、その年のツアーライブで仙台に行った時にまだ読者モデルだったまゆに会ってね。まぁ、とある事情で何故か懐かれて、ツアーライブ終了後事務所に戻ったら何故かまゆがいてね、常務に『佐久間まゆのプロデュースを任せる』って言われたんだよ。最初はちょっと変だな、って思ったけどね」

 

いや、変だよ。それもかなり変だよ。ちょっとやそっとの事じゃないと思うよ?

途中から最後までかなりだよ?

 

「そんな調子で右も左も分からなくて、僕自身もあまり頭は良くなかったから最初は色々やらかしてね。それこそまゆのプロデュースを別の人に任せて辞めそうになった時期があるくらい」

 

「でも、今もまゆさんのプロデューサーを続けてるって事は何かあったんですよね」

 

「挫けそうになった時にまゆが色々と励ましてくれたんだよ。それを見て、本当に頑張っているのはまゆの方なのに僕は何してるんだろうって。申し訳ない、と言うよりはカッコ悪いなぁって」

 

「カッコ悪い?」

 

「うん。って言っても、僕もなんでそう思ったか良く分からないんだけどね」

 

もしかして:恋?

この人、もしかして自分に鈍感かなぁ。

 

「なるほど。・・・っ!?」

 

「どうかした?」

 

「い、いえ。何もないです」

 

なんか、天井から変な感じがすると思って、天井をチラっと見たら・・・

 

「・・・oh」

 

恍惚とした表情で赤間さんを見下ろす、へんt、もといまゆさんが居た。

って言っても、良く見ないと分からないくらいの隙間から覗いてるけど。普通に怖い。

ハイライト消えてるのに、初々しい反応してるから言い方悪いけど気味が悪い。

 

「じゃあ、僕はまゆに今日の事を話さなきゃいけないから、もう行くね」

 

「あっはい。気をつけて」

 

「気をつけてって、誰かに狙われてるわけないんだから」

 

「そうですね。うん。そうです」

 

現在進行形で上から狙われて・・・あれ!?いない!?

 

「プロデューサーさん、迎えに来ましたよ。あら?蒼井君。こんにちは」

 

「うをぁっ!?ま、まゆさん?!」

 

いつの間に!?

 

「ふふふ、そんなびっくりして、可愛らしいですね」

 

『黙ってろ』って目をしてる・・・。

 

「さぁ、プロデューサーさん、行きましょう」

 

「あぁ、うん。それじゃあ、またね」

 

「あ、はい」

 

まゆさんだけは絶対に敵に回してはいけないと、心に誓った。

・・・でも、あの言葉は本当に嬉しかったんだろうなぁって。だって、耳真っ赤だもん。

 

 

 

赤間さんと分かれた俺は、みりあ達がいる俺の机のある部屋まで戻るべく廊下を歩いていた。

早く戻らないと、何言われるか分らんからな。

 

「待ってくれ!」

 

と思ったら、声を掛けられたので仕方なく足を止める。

それも、この声は・・・。

 

「晶葉?」

 

振り返ると、走ってきたのか息を荒げた池袋晶葉がいた。

 

「どうしたの、そんな急いで」

 

「一昨日の事を、謝ろうと思って」

 

一昨日?一昨日・・・なんか謝るような事あったっけ。

 

「あの後、我に返ってやりすぎたと感じたし、まゆさんにも『やりすぎです』と叱られた」

 

えっえっ、何の話?

まゆさんに叱られる?

 

「ちょちょちょちょっと待って。何を謝ってるのか分からん」

 

いや、そんな不思議そうな顔されても本当に謝られる事に心当たりがない。

 

「何って、君をラボに閉じ込めた事だ。忘れたのか?」

 

「いや、それは覚えてるけど、それが何で謝る事になるんだよ。どっちかと言ったら俺の方が謝らないと行けないだろ。カメラとかもろもろぶっ壊したし」

 

いやいや、なんで更に不思議な顔してるのかな?

カメラに関しては、あの後常務に面等向かって土下座して許してもらえたけども。

 

「いや、しかし、君は色々と危険な目に合っていたんだぞ?それに、少なからず君もあの時は焦っていただろう」

 

「そりゃ、あの状況で平然としてたらおかしいでしょうが」

 

「・・・まるで、意図的に焦っていたかのようだな」

 

何が言いたいんだこの人・・・あぁ。

 

「もしかして、一昨日やった事で俺が少なからず傷ついたって、思ったから謝ってるのか?」

 

「あぁ」

 

「いや、あの程度だったら別になんとも思ってないけど。個人的には『もっとやれ!』って思ったくらいだし」

 

「ほ、本気で言ってるのか?」

 

「いぇす」

 

なんか絶句してる。何故だ。

 

「あれで、物足りないと言うのか・・・」

 

「うん」

 

もっとアニメとかゲームよろしくど派手にしても良かったのでは?と今思う。

あれ、なんか晶葉が下向いて動かなくなったんだけど。ペッパーくんかな?

 

「えーっと、晶葉?どうした?」

 

声を掛けたらいきなり顔を上げた。

 

「是非とも!君には助手になって欲しい!もちろん、タダとは言わない!」

 

「・・・どゆこと?」

 

なんかさっきとは違う理由で頭下げてきた件。

 

「そこまで言ってくれたのが君が始めてだ。そして、君なら、私のあの魔改造した区域を『もっとやれ』と言ってくれた君なら!私の良い被検t、もとい助手になってくれるだろう!」

 

今被検体って言おうとしたよな。おい。

 

「・・・ちなみに、さっき『タダとは言わない』って言ってたけど、なんかくれるの?」

 

「あぁ。とは言っても試作品だがな。物を見せてやろう」

 

要するに実験してこいって事だろそれ。

まぁ、でも興味がないわけじゃない。

そうだな、もし俺の心をつかむ物を見せてくれたら助手にでもなんでもなってやろう。

と、晶葉が白衣の内側のポケットから物を取り出す。

それは、二本の赤と青の小さなボトル・・・ってあれ、それってまさか。

 

「これは小型の人体強化装置だ。もっとも、これは光にアイデアを貰って作ったもn「おっけぇ!!助手になってやらぁ!!!」本当か!!」

 

「あぁ!だからさっさとそれをくれ!博士ぇ!」

 

「博士・・・いい響きだ!よし、ならば助手にはこの実験を頼もう!」

 

「おう!任せとけ!」

 

おぉ!すげぇ!まるでコンプリートなんちゃらモディフィケーションの様な出来だ!

これ本当に使えるって事だよなぁ!すげぇや!

 

「・・・あれ。なんか、更なる厄介事に巻き込まれた気が」

 

「む、なんだ。突然冷静になって。今更発言を取り消すとは言わせないぞ」

 

まぁ、今更発言を取り消す気はないけどさ。

 

「おっと、もうそろそろ行かなければ。では助手よ!それに私の連絡先を書いたメモを貼っつけてある。実験結果はそこに送ってくれ!」

 

「了解。じゃあな、博士」

 

俺の博士呼びが気に入ったのか、満足した顔で戻っていった。

可愛いな、おい。

 

「さて、俺も行きますか」

 

思わぬ収穫があった。

これが本当に使えるかどうか、試したくて仕方ないが、モノホンだったらこんな所で使って下手に被害を出しかねん。

誰かが何かをやらかしてくれれば正当防衛で使えるんだが・・・。

まぁ、そんな事は起きないか。でも、何かあったらって言う期待を胸に俺はそれをポケットに入れた。

 

 

 

「ふはははは!この部屋は私が占拠したわ!」

 

「やめろ!麗奈、みんなを開放するんだ!」

 

「はいわかりました、って従うわけないでしょ!光、あんたはそこで人質が粉で真っ白になるのを見てなさい!」

 

「くっそぉ・・・」

 

俺が例の溜まり場に戻ったら、何かやってた。

扉の前では、ボーイッシュな格好をした中学生くらいの子が悔しそうに膝をついてる。

こっそりと中を見たら、机に立って高笑いしてるデコが広い子、何故か縄でぐるぐる巻きにされてるLMBGの面々。あ、デコがむせた。

 

「何してんの」

 

面白そうだったので声を掛けてみる。もちろん中のデコにはバレないように。

 

「なっ!?ここにいたら危ない!君は早く逃げるんだ!」

 

いや、そんな特撮のヒーローみたいに言われても。

それに、そんなに声を掛けたら・・・。

 

「ん?何よ、あんた」

 

ほらバレた。

あぁ、中からみんなが俺を呼ぶ声が聞こえる・・・。

 

「へぇ、あんたがあの蒼井拓斗ねぇ・・・くっくっく」

 

なんか突然陰気な笑い方し始めたんですけど。体黄色くなるよ?

 

「いいわ。あんたも見てなさい。あんたの大事なアイドルたちが小麦粉だらけになるのを!」

 

そう言って高々とバズーカを取り出す。

・・・バズーカで合ってるんだよな、あれ。

 

「くっ、すまない。私じゃあ力が足りなかった・・・」

 

で、こっちはこっちでめっちゃ熱入ってんじゃん。

 

「はぁ・・・」

 

そんなに熱入れられたら、乗らないわけにはいかないでしょ。

ため息を付きながらこっちのヒーロー(仮)の前に出る。

 

「な、何をしているんだ!そこにいたら君まで巻き込まれてしまう!」

 

「あー、大丈夫。あれをどうにか出来ればいいんだろ?あんたはそこで待ってな」

 

「君は・・・一体・・・」

 

なーんか、ライダーの一話か、戦隊の一話みたいなやり取りだなぁ。

 

「何、楯突くの?この麗奈様に!」

 

自分に様を付けるのか。それはライダーというよりは戦隊じゃない?

 

「あぁ。その人たちを傷つける訳には行かないからな」

 

あ、向こうで梨沙、晴、ありすが笑った。

恥ずかしくなんかないわい!

 

「かっこいいこと言うじゃない。でも、あんたにどうこう出来る問題かしら?もう引き金に指は掛かってるのよ?」

 

そう言って、バズーカを構える。

 

「どうこう出来るかは、実験してみないと分からないだろ?」

 

そう言いながら、俺はポケットから例の物を出してキャップ部分を回して両手に持つ。

 

「そっ、それは・・・フルボトル!?」

 

「はっ!そんな玩具で何が出来るって言うのかしら!」

 

お決まり文句どうも。

左手に持った、赤い方を振りながら、こっちも決め台詞を。

 

「さぁ、実験を始めようか」

 

俺の視界はコンマ数秒のレベル(多分)で変わった。

 

「カッコつけても現状は変わらないわ・・・え?」

 

麗奈様さんは突然現れた俺に頭が着いていってないらしい。

 

「(あ、これ気持ち悪くなる)」

 

そして、いくら近場と言え突然変わる景色やあれこれに俺は脳が追いついていないせいで体に異常が出る。

が、そんな事気にせずに右手で青い方を振りながらバズーカを殴りつける。

 

『ドォォオン!!!』

 

バズーカ、というか俺のパンチが凄い音を立て、バズーカは文字通り粉砕した。

と、同時に中に入っていた粉が部屋の空中に舞った。これ、量多すぎじゃない?真っ白じゃん。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

俺と麗奈様さんは目を合わせた。

 

「・・・後は頼んだぜ、悪党さん」

 

俺は空からゆっくりと降ってくる粉と音を聞いて集まって来た人の声から逃げるべく赤いボトルを振って部屋から逃げた。

 

 

 

人のいない廊下を選んで無事誰にも見つからずにカフェテラスの奥に逃げ切れた。

どうやらアイドルフロア中にあの音が響いたらしく(上下の階には音は漏れなかったようだ)カフェテラス周辺に人は少なかった。

・・・トイレに逃げれば良かった。

 

「うぉえぇぇ・・・はぁ・・・はぁ・・・あー、もしもし、博士?」

 

ともかく、約束は約束なので博士に電話をかける。

 

『派手にやったらしいな。ここまで音が聞こえてきたぞ』

 

でしょうな。

 

「仕方なかったんや。あの状況だと・・・うぷっ」

 

とりあえず、今からでもトイレに行きたい。

 

『どうした?』

 

「いや、ラビット使ってあの部屋から全速力でカフェテラスまで走ったから・・・」

 

『なるほど。成功はした、という事か。もう一本はどうだ』

 

あれぇ?俺あまり心配されてない?

まぁ、一応マシにはなってきたからいいけどさ。

 

「さっきの音聞いたろ。俺がタンク使って麗奈様とか言う奴のバズーカ殴ったら木っ端微塵になった」

 

『あれは相当硬くした筈だ。となればそっちも成功したらしいな』

 

あれもあんたが関係してたのか。通りでモノホンチックだった訳だ。

ただ、粉の量を間違えたようだがな。

 

「・・・なぁ、このボトル危なくないか」

 

『うむ、私も薄々思っていた。光には悪いが、これは渡せn(プツッ』

 

「・・・あれ?博士?おーい。・・・切れた」

 

どうしたんだろうか。通信状況が悪くなった・・・とかじゃないか。

嫌な予感が・・・。

 

「ま、まぁいいや。とりあえず、俺は戻ろ『カシャン』・・・え」

 

立ち上がったら、手首に銀色の冷たい輪っかが付けられた。

 

「まさか、こんな所まで逃げていたなんてね、蒼井拓斗君」

 

そこには、身長低いのに出るとこ出てる女性がいた。

って、冷静に分析してる場合じゃねぇ!

 

「な、何を言ってるんですか?俺は今ここでずっと休んでいましたよ?」

 

「言い訳無用よ!ネタは上がってるんだから!」

 

と言いながらスマホを俺に見せてくる。

そこには・・・

 

『す、すまない・・・助手・・・』

 

縄でぐるぐる巻きにされた博士がいた。

あぁ、だからさっき切れたのか。

 

「いや、にしては俺が見つかるのが早すぎる・・・」

 

「それに関しては、さっきありすちゃん達が教えてくれたわよ」

 

達って事は、ありす、梨沙、晴、辺りだろ。

俺の事を良く分かってらっしゃる!

 

「いや、でも俺どっちかって言ったら被害者ですよ?」

 

元々、悪いのはあの麗奈って奴だし。うん。俺は悪くない(確信)。

 

「君が麗奈ちゃんを止めようとした事は知ってるわ。だけど、結果があれじゃあねぇ」

 

おぉう。否定できないのがなんとも・・・。

 

「って事だから、罰として君には一つある事をしてもらうわね」

 

「罰、って部屋の掃除とかじゃなくて?」

 

「・・・あのね、この事務所には掃除好きのアイドルがいるの。で、あの部屋は今朝その子が掃除したばかりなの」

 

え、マジか。

 

「そ、それで?」

 

「もうカンカンよ。過去最高くらいにね。あの麗奈ちゃんが泣き崩れたくらいに」

 

麗奈様さんは凄くメンタル強そうだったから、それが泣くっていうヤバさは伝わった。

それは悪いことしたなぁ・・・。

 

「だから、今行かない方がいいわよ。行くなら掃除が終わってから行きなさい。そうしたらあの子も冷静になってる筈だから」

 

「じゃあ、罰って何をするんですか」

 

「人探しよ」

 

「・・・人探し?」

 

「えぇ。とある子を探して、しばらく監視していて欲しいの」

 

「いいですけど、そんなんで良いんですか?」

 

「さっきも言ったけど、君が止めようとしたのは知ってるの。仁奈ちゃんとか薫ちゃんとか、あと光ちゃんとかが熱心に喋ってくれたわ」

 

・・・見捨てたのに、弁解されるのか。心が苦しい。

 

「だから、そっちは見逃してあげてもいいのだけど。問題は別なのよ」

 

「部屋を真っ白に染め上げたことじゃなくて?」

 

「君、大きな音出したでしょ。それを聞いてびっくりして、ある問題児を逃がしちゃったのよ」

 

「問題児?アイドルの?」

 

「そう。女性の胸を狙う問題児がね」

 

「・・・それ、女の子ですか?女装した男とかじゃなくて?」

 

「女の子よ」

 

この事務所のイロモノ率がヤヴァイ件。

 

「私はこれから仕事で二時間くらいいないから、その間監視よろしくね」

 

「分かりました」

 

「うん。素直でよろしい」

 

頭を撫でないで頂きたい。・・・ちょっと気持ちいい。

さて、じゃあその問題児とやらを見つけるかぁ・・・。

そういや、あいつらどうしてるんだろ?

電話するか・・・。

 

「・・・・・・あ、もしm『あぁんたぁねぇ!!!』どうしたんだよ、そんな大声で」

 

案の定、梨沙に怒鳴られた。

 

『どうしたんだよ、じゃないわよ!あんたのせいで真っ白じゃない!』

 

「それについては意義を申し立てる」

 

『却下よ!!』

 

「えぇ・・・。そういや、なんかシャワーの音するけど何処にいるの?」

 

『シャワー室よ。誰かさんのせいでみんな真っ白になったから』

 

あくまで俺のせいなんですね・・・。まぁ、否定はしないけど。

 

「じゃあ、他の奴らもそこにいるのか」

 

『いるわよ。・・・まぁ、麗奈は隅っこで蹲ってるけど』

 

・・・麗奈様さんにも謝っておこう。

 

『で『お兄ちゃんでごぜーますか!?』ちょ『え!?兄ちゃんと電話してるの?薫にも変わって!』まっ『みりあも~!』静かにしなさいよ!『『『はーい』』』』

 

まぁ、なんと賑やかなことでしょうか。

まだなんか後ろでざわざわしてる。

 

『で、あんたは何してるのよ』

 

「俺は今から罰で何か変態を捕まえに行かなきゃならんらしい」

 

『何よ変態って。あんたの事?』

 

「誰が変態だ。なんか女の子なのに女の胸を求めるアイドルを掴めて監視しろって、ちっさいのに胸のデカイお姉さんに言われた」

 

『流石早苗ね。捕まえるのが早いわ』

 

早苗って言うんだ、あの人。

俺が早くに捕まって嬉しそうなのはなんでだろうか。

 

『あんたが探そうとしてるのは、多分愛海の事ね』

 

「愛海?どんな奴だ」

 

『棟方愛海。分かりやすい特徴で言えば、髪に二つのお団子が付いてて、大体一目で変態だって分かるわよ。そうね、胸のでかいアイドルの周りをうろちょろしてたら多分すぐ見つかるんじゃない?』

 

「おっけぇ、サンキューな。あと掃除が好きなアイドルって?」

 

『響子『ひぃっ!?』の事?謝るなら今はやめといた方がいいわ。火に油よ』

 

・・・今の声は、多分麗奈様さんの声だな。

これはマジで罪悪感が・・・。

 

「いや、罰が終わってから謝りに行こうかって」

 

『それなら大丈夫なんじゃない?まぁ、私は知らないけど『ねーねー、梨沙ちゃん早く変わってー』・・・じゃ、切るわよ』

 

切るわよって言って切ってんじゃねぇか。変わってやれよ。

 

さて、じゃあ奴さん捕らえに行きますか。

確か、名前は棟方愛海で髪がツイン団子で、一目で変態だと分かる・・・。

やべぇ、象が全く浮かばん。

聞いた限りだと女装した男しか出てこな

 

「なぁなさぁ~ん!うひひひ」

 

「愛海ちゃん!?ぁん・・・止めっ・・・」

 

「とか言ってぇ、本当は気持ちいいんでしょ?うひひひひ。人がいないから揉み放題~!」

 

・・・俺の間違いでなければ、目の前でウェイトレスさんの豊満なそれを後ろから鷲掴みにしてしんちゃん並みの笑い方をしてる、小さな可愛い変態が多分そうなんだろうな。

 




~~~~<蒼井拓斗のあれこれ>~~~~

拓斗「そういえば、俺って正社員なのか?」

常務「そんな訳がないだろう。ボランティアに近い」

拓斗「じゃあ給料なんて」

常務「出るわけが無い、と言いたいがお小遣いとして5千円だ。というか、お前は仕事をしているのか?」

拓斗「一昨日のあのラボ騒動の後に、例の監督伝いでいくつかの仕事は取った」

常務「・・・今更だが、お前は本当におかしな奴だな」

拓斗「そういう人間だから仕方ない」

蒼井父『蒼井拓斗について語るのは、まだだね』

「兄さん!?」「親父!?」

蒼井父『だが、強いて言うなら拓斗、君は普通の人間として生まれたんだ』

拓斗「問題はその先ってか?」

蒼井父『さぁ?それはどうだろう、ね(ピッ』

拓斗「・・・切りやがった」

常務「まぁ、なんにせよ拓斗が基本的にトラブルの種になるわけだな」

拓斗「スキル:主人公補正 EX みたいな?」

常務「お前の場合、本当にその可能性が高いのが困る・・・」

~~~~<終わり>~~~~


という訳で、万能博士登場です。
前書きでもあったようにこの世界線は非現実メインなので物理法則等々を無視した産物が多数出てきます。あと、ちょいちょい作者の好きな作品の物が出てきます。
あと、愛梅が一発で変換出来ない。今回のサブタイはいつも以上に真面目に考えてない
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