前回の話なんですが、ちょっとグダグダになる予感(もしくは既になってる)がしてたので次回はちょっと時系列を進めます。まぁ、行き当たりばったりなんてそんなもんですよ(投げやり)。
あ、一応言うと筋道はあります。ただ、作者が脱線してしまうだけで。
あと、千枝と梨沙の一人称を今回から変えています。以前の物語も変えていきます。
「あれ?梨沙ちゃん、珍しいねこんな所に」
「別に。ただ、晴が気になって見に来ただけよ」
昼休み。アタシはらしくもなくグラウンドにいた。
目の前にはサッカーをやる男子達。その中に、よく見知ったバカが二人走り回っている。
「ふーん・・・」
「何よ、千枝」
「ううん。ただ、梨沙ちゃんって素直じゃないなって」
「うるさいわよ。っていうか、千枝は何でここにいるのよ」
「千枝はよくここに来るよ。拓斗くんを見に」
千枝って、ある意味隠さないわね・・・。羨ましいわ。
「ちなみにだけど、あっちのウチのクラスの王子様は気にならないの?」
アタシが指差したのは現在進行形でボールを運んでいる、容姿的にもカッコイイと言える少女漫画で良くある出来た男子生徒。
なんでも、千枝が好きだとかなんとか。
「かっこいいとは思うけど、拓斗くんのほうがカッコイイよ」
直ぐに返事が返ってきた。憐れね、王子様。
とか言ってるうちに、その王子様がゴール近くでシュートをしようとしていた。
けど、後ろから凄い速さで走ってきた拓斗がそれを阻止した。・・・動きが変な気がしたけど、今更か。
「相変わらずね。あの本気の速さを体育の時に使いなさいよ」
「拓斗くん、遊びだけは本気だもんね」
ほんっと、容姿もそこそこ良くて、本当は頭もいいし、運動もできる癖に、なんで真面目にしないのかしらあいつ。
まぁ、どうせあいつの事だから『面白いだろ?』って言うんでしょうね。・・・あいつの面白い論はわからないわ。それだけはわかりたくもないけど。
「あっ、晴ちゃんが拓斗くんからボール受け取ったよ」
拓斗からパスをもらった晴が向かってくる敵チームの妨害を華麗に避けながらゴールに走っていた。
「そういえば、晴ちゃんって男の子っぽいのに髪とか綺麗だよね」
千枝の言う通り、晴は男勝りなのに髪が綺麗。現に、走ってる晴の髪は綺麗になびいている。見たらサッカーやってる男子連中の一部もそれに見とれてる。まぁ、本人は気づいてないんでしょうけど。
「あれは、アタシと拓斗の努力の結果よ」
「そうなの?」
「当たり前じゃない。あいつ、数年前まで髪を乾かすこと知らなかったんだから」
今でも覚えている。毎日毎日アタシが『あんた昨日髪乾かした!?』って怒鳴り気味に言って晴が反論してきて、喧嘩になりかけて拓斗が止めるっていうのを懲りずにやったわね。
「なんか、今でもたまに忘れるらしいわよ。まぁ、今は拓斗が言ってくれるからアタシは楽なんだけど」
「拓斗くんが?」
「あぁ、そういえば千枝は知らなかったっけ。っていうか、多分アタシしか知らないわね。あいつ、夜に拓斗とスカイプしてるのよ。最近寝不足になってるのはそれのせいね」
まぁ、たまにアタシも一緒になる時もあるけど。
そういえば、最近してなかったわね。・・・今日、久しぶりに誘うかな。
「へぇ・・・そうなんだ」
・・・なんか千枝が黒くなったわね。本当、素直というか自分に忠実というか。アタシも一緒になってスカイプしてる事は言わない方が良いわね。
『プライム・・・レジェンドォォ!!!』
そんな黒い気を向けられている晴と拓斗は、二人でボールを蹴ってゴールに入れるっていう変な事をしていた。それも技名みたいなのを叫びながら。何してんのよ・・・。
そして、何が嬉しかったのか分かんないけど晴が拓斗に抱きついていた。抱きついたっていうか、飛びかかった?あぁいう時だけは女の子なのよね。
「いいなぁ、晴ちゃん・・・いいなぁ」
この子、ああいう大胆な行動は苦手らしいのよね。こっそりとする分にはいいらしいけど。どういう線引きなのかしら。
「あなた方、ここで何をしていますの?」
「あ、桃華ちゃん」
「どうしたのよ、こんな所に」
「私の質問が先ですわよ」
「アタシ達はあの二人を見てるだけよ。で、あんたは?」
「私も、晴さんと拓斗さんを見に来たのですわ。たまには、こういうのも良いかと」
考える事は同じ、か。
「あんたも馬鹿ね」
「お互い様でしてよ」
「ん?何の話してるの?」
「こっちの話よ」
拓斗の周りには、良くも悪くも人が集まる。
それも、女性が多い上にほとんどは拓斗に好意を抱いている。
多分これからも、そういう人は増える。多分というよりは確信に近い。現に、怪しいのが事務所に何人かいるし。
今はまだ、あいつもアタシ達も子供だからみんな仲良しこよしのままでいられるけど、時間が経てばそれも出来なくなると思う。
みんなアイドルの前に、一人の女の子だもの。何万人ものファンも大事だけど、一人の好きな人は大切以上の存在。
特にアタシは多分、いや凄く独占欲が強いんだと思う。
なんたって、アタシ自身が妬ましいと思える程仲の良い両親の子供だもん。
だから、覚悟しなさいよ。バカ拓斗。
~~~~<一方、蒼井拓斗>~~~~
「蒼井!何故君ばかりモテるんだ!!」
「いや、知らねぇよ。ってか、お前の方が実際モテてるだろうが王子様」
「うるさい!何故千枝ちゃんが君なんかに・・・!」
「あぶなっ!?私怨でボールに当たんなよ!」
「うるさいうるさいうるさーい!!」
「おい、ゴールにボールを入れろ。俺にボールをシュートするゲームじゃねぇから、これ」
「おい拓斗、めんどくせぇぜあれ」
「知ってる。よし晴、あれやるぞ」
「いいのかよ」
「いいよ、ってか俺もあれの相手疲れてきた。って事で、せーのっ」
「「ファイア、ブリザードォォッッ!!!」」
「げぼぁぁぁぁぁっっっ!!!????」
「っしゃあ!ゴーッルゥ!やったな、拓斗ぉ!」
「そうだな。まぁ、要はただ一緒に蹴っただけだけど」
「そういう事は言いっこなしだぜ。それに、ちゃんと蹴り方は元ネタに合わせてるんだし」
「それもそうか。(しかし、向こうにいるあいつら、何話しててるんだ?)・・・まぁ、いいか」
「ん、何してんだ拓斗」
「んー・・・ま、いいか。なんでもないよ、晴」
って事で、番外編という名の梨沙回でした。
今更ですが、このお話には個人的な設定が少なからずありますのでご了承ください。
あと、今回出てきた王子様は今後出てくる予定は無いです(今のところ)。