「最近うちに来ること多いんじゃない?」
またまた遊びに来た紅魔館。フランに言われて確かにと思う。特に理由はないけれど、もしかしたら無意識的に遊びに来ているのかも。ということは私が思っている以上にフランのことを求めているということになり…うーん、複雑。
「複雑って何よ。私的には大歓迎だけど」
わかってないなぁ、私は求められたいの。私をある意味病的なまでに好きなフランに愛されている自分が大好きでたまらないというか。
「とんでもないクズ発言が飛び出したわね。まぁ別にこいしがクズだろうがどうでもいいんだけど」
普段人に見られる事も気にとめられることもないからね、その分私を見てくれる人のことも見られてる自分も特別に思えちゃうんだよね。
「貴女の場合あまりシャレになってない言葉だから反応に困るわ。何より笑顔でそれを話すからタチが悪い」
フランも私と似たような…とは言わないけどかなり重たい内情を持ってると思うよ。
「変に気を使われる方が嫌だわ。今はそれほど不自由してないもの、普通に接して欲しいのに」
つまりそういうことよ。私たちみたいなおおよそ人に言えないものを抱え込んだキャラはそうやって他の子と同じように接してもらう方が楽ってこと。
「そっか、まあ普段からあんまり気を使ってないけどね」
それがわかってるからこっちも居心地がいいってものよね。でも貴女の愛は少し重すぎる気もする。
「体重以外全部重い女みたいに言わないでよ。そりゃあ今まで普通に接してもらえなかったから、せっかくできた友達は大切にするわよ」
その大切にするって言うのは舘に入った瞬間にセンサーの反応が如く飛び込んでくるのも含まれてるの?
「当然、友人の来訪に気づけないなんて失格だわ」
うーん、前回の件でフランをまたひとつ強化してしまったかもしれない。そのうち舘の半径何キロ以内とかに入るとわかったりするようになるのかな。
「ゆくゆくはどこにいるかいつでもわかるようにしたいわね」
不可能がなさそうなのが怖いところだね。
「でも、最近は薄れてきてるんじゃない?その無意識とか言うやつ」
みんなから言われるねぇ。なんでかな?
「こいしがわからなかったら私にもわからないわよ。でも言ってたじゃない、煙草吸い出したら無意識を制御できるようになったって」
完全にじゃないと思うけどね。でも制御できてるんならみんなに見えたり見えなかったりするもんだと思うけど。
「そりゃあ、見てもらえないのが嫌だったんじゃないの?だから今こうして人に見えるように無意識を薄くしてる」
そうなのかな?
「そっちも無意識なのかもね。どっちにしても無意識の妖怪って肩書きはしばらくそのままね」
詳しいね。古明地こいし博士の称号をあげちゃおう。
「あら嬉しい。でも、私ですらわかってるんだからさとりさんとかもとっくに気づいてるんじゃない?」
えー、そんな話されなかったけどなぁ。それとも、わざとしなかったのかな。
「こういう身内の変化って案外鋭く見られるもんよ?うちのお姉様も私なんか放置してたくせにやたらと目敏くて鬱陶しいんだもの」
愛されてるってことじゃん。フランは追いかけたいタイプだし、追いかけっこになってるのかもよ。
「ふん、別に追いかけてないもん」
はいはいツンデレちゃんね。そろそろ帰ろうかなー。
「えー、もう帰っちゃうの?もっとお喋りしようよ」
また今度来るからさ。そろそろ話すこともないし。
「そんなことないよ!それに、今外雨降ってるよ?」
え、こんなところからわかるわけ?
「うん、なんとなくだけど雨が降ってる時はわかるんだ。吸血鬼特有の何かかもしれないけど」
参ったなぁ、雨の中帰るのもアレだし…。
「どうする?今日は泊まってく?」
人の不幸を喜ばないでよ、もう。でもそうだなぁ、何もしないって約束するなら泊まっていこうかな。
「やったー!もちろん約束するわ!で、どこまでが『何もしてない』になる?」
やっぱり帰るね。
登場人物
・古明地こいし
そろそろ書くことなくなってきた。いやこいしちゃんの魅力を語れば一日は話せますけども。
・フランドール・スカーレット
フルネームで書くとカッコイイ。かしこあざと幼い属性もりもりの妹キャラ。