ガールズ&パンツァー ~乙女達の恋愛道~   作:ペスカトーレ

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今回はカメさんチームこと生徒会の面々のお話です。といいつつも桃ちゃんが主体になってしまっていますが。
長くなりそうだったので前編後編となっています。
どうぞよろしくお願いいたします。
(4/4文章を見やすく、タイトル調整。誤字の修正 言ってきます→行ってきます)ご指摘どうもありがとうございますm(_ _)m


ガールズ&パンツァー ~乙女達の恋愛道~ カメさんチーム 過去編 前編

「西住ちゃんも嬉しそうだねー」

 

「やる気に繋がってくれさえすれば何でもいいですが。少し浮かれ過ぎではないかと」

 

「河嶋だってそういう反応してたじゃん?」

 

「わ、私は別にそんなこと!」

 

「そうだよ桃ちゃん?」

 

「う、うるさいぞ!そんなこと言って会長も小山もおんなじようなものだったじゃないですか!」

 

私の問に柚子ちゃんはポッと顔を赤くしている。

 

会長も平常心を保っているが目が泳いでいて頬が赤い。‥‥あまり見ない表情だ。会長日記に書いておこう。

 

「ま、まあその件はあまり思い出さないでおこうか。お互いのためにね」

 

「そうですね。そうしましょう!」

 

とは言うものの一度思い出してしまうと…。

 

「おーい、河嶋?そろそろ戻るぞー?」

 

う、ま、またどきどきするぞこんな気持にさせるなんて!!扶桑 達真ぁぁぁ!!…教官。

 

「あー、河嶋がまた始まったよ」

 

「桃ちゃん扶桑さんの話題出すとこれですもんね」

 

 

なんなんだこれは!どうしてもあのときのことを思い出してしまう!

 

 

うぅぅぅぅぅぅぅ………………………!!

 

 

 

 みほが戦車道をやること決意した日の夕方過ぎ

  

 

 

 

部活動などで残っている生徒もおらず、学園の電球の灯りは生徒会室に灯っている一つだけだ。

 

書類整理に勤しむ小山柚子、河嶋桃の二人と生徒会長専用の椅子に座り、干芋を咥えながら何やらパソコンを操作している角谷杏。

 

やや重苦しい空気の中、書類をめくる音とマウスのクリック音が響く。

 

「何とか西住に戦車道をうけさせることに成功しましたね」

 

書類整理をする手はそのままに杏に声を掛ける。

 

「そだねー」

 

新しい干芋を咥えながらいつものように間延びした返事をかえす。

 

普段からどこかののんびりしたような、飄々とした態度を崩さない杏だが今回は少し雰囲気が違うようだった。

 

あまり仕事をしない杏が自らパソコンに向かい何かを調べているようだ。

 

それを珍しく思いながらも会長を信頼している桃と柚子は深く追求しないで自分の仕事をしている。

 

「かわしまー」

 

「何でしょうか?」

 

パソコンの画面に目を向けたまま桃に声を掛けると桃は一旦手を止めて会長を見やる。

 

「干芋。なくなったからからちょっと買ってきてくれなーい?」

 

先程の姿勢そのままに干芋の空袋をひらひらと掲げる。

 

「わかりました。ついでに足りない備品も買い足しておきます」

 

すぐさま立ち上がり出かける準備をする。

 

「桃ちゃん、一人で大丈夫?結構量あると思うけど」

 

「桃ちゃんと言うな!1人で大丈夫だ」

 

「では会長。行ってきます」

 

「気をつけてね~」

 

部屋から出ていった桃を見送り、柚子は桃の整理していた書類に眼を通す。

 

「桃ちゃん…書類整理間違ってる…。」

 

   _____________________

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   _____ 

   _

 

 

干芋に備品。これで大丈夫だな。

 

…しかし、一人で持ちきれるだろうか。

 

ダンボール、紙袋が二つにビニール袋が四つ。

 

考えるより行動だ。会長と柚子ちゃんがまってるからな。はやく戻らねば。ふたりとも遅くまで頑張ってるんだ、待たせては悪い。

 

…ぐっ…なかなか…上手く歩けないな。

 

両腕に二袋ずつのビニール袋と両手でダンボール、その上に残りの紙袋をのせて歩くのはかなりきついな。

 

ダンボールがなかなかの大きさと重さで前が見えにくい。

 

前方を確認しながら歩いていると、人が歩いてくる姿が見えたので少し車道側に移動しようとしたときだった。

 

「きゃっ!」

 

足元の注意が疎かになってたせいでもつれてしまい体勢を崩した私はそのまま前に荷物ごと身体を宙に投げ出してしまった。

 

し、しまった!会長の干芋が!備品が!

 

投げ出される私の身体と会長の干芋と備品。スローモーションでの感覚の中、私は信じられない光景を見た。

 

私の前からこちらに向かってきていた人が、私が転んだ瞬間にこちらを見ると、瞬間移動でもしたかと思うはやさで私の荷物を地面に落ちるより早くキャッチしていたのだ。

 

呆気にとられている私に軽い衝撃があり思わず目を閉じると声がかけられた。

 

「大丈夫?」

 

声にまぶたをゆっくりと開くと男性と目があった。

 

「あ…は、はい。大丈夫だ…です」

 

そう言うと男性はニコッと笑う。

 

な、なんだこのドキッという音は!?それにさっきのこの男の動きは何だ!?私が転んで地面にぶつかるより早く荷物をキャッチして私を……!?

 

それにどういうバランス感覚なんだそれは!ダンボールとその上に紙袋、それを頭に乗っけて平然とするな!かなりの重さだぞ!?

 

お、落ち着くんだ!冷静になれ! 自分の状況を把握しなければ!

 

 

 何だこれは………。

 

 

私は今、お姫様抱っこをされていた

 

 

その瞬間、私の胸はまた高鳴った。

 

 

「は、離せ~~~~~~~~~~~!!!」

   

   _________

   _____ 

   _

 

 

「助けてもらったのに申し訳ない……」

 

あまりの恥ずかしさに暴れてしまった私を男は気にしてないよ。と言って笑い、自分も早く降ろしてあげたら良かったと言っている。

 

助けてもらってなんだがお人好しな男だと思った。

 

せっかく助けてあげたのにその本人が暴れるわ時間を取らせるわの問題を起こしたのだから。

 

しかしそんなことを気にする素振りもなく今も私の荷物を持ち、目的地まで運ぶ最中だ。

 

いやしかし待てよ?これはこの男の作戦ではないか?

 

こうしていい人ぶって実は下心があるとか。会長と柚ちゃんが危ないかもしれない!?

 

そんなふうに私がいろいろ考えているとふと、男から声がかかった。

 

「この道ってことはもしかして大洗学園に向かっているのかな?」

 

しかし私はこの男の目的を考えてるのに集中していてつい反射的に答えてしまった。

 

「ええ、そうです。」

 

は…!?

 

し、しまった!?私は何をあっさりと答えているんだ!?

 

男の目的が会長たちかもしれないのに!

 

「い、いやっ!大洗学園というかなんというか………」

 

なんとか誤魔化そうとするが何を言えばいいかわからずほとんど声になっていなかった。

 

「大洗か…。元気にしてるといいけど」

 

しかし男は私の言葉は聞こえていなかったようでほっとすると、男の声が嬉しそうなことと大洗に知り合いがいるような素振りが気になり声をかけてみることにした。

 

「誰か、知り合いがいるんですか?」

 

歩を進めながらちらりと男に視線を向ける。

 

「知り合いというか、妹みたいに思っている子が大洗に通っていてね」

 

「そうなんですか。もしかしたら知ってる生徒かもしれないですね」

 

「そういえば君は大洗の生徒さんだよね?」

 

「ええ、生徒会広報 です。」

 

「生徒会の人か、もし知り合いだったら仲良くしてあげてほしいな」

 

  男はまたニッコリと笑った。

 

その顔は純粋にその子を心配しているのがわかる優しい表情だった。

 

…私が転ぶのを助けてくれて。こんなにもその子を思っているんだ。悪いやつではないな、きっと。

 

残念なのはその生徒とあまり仲良くできる時間も機会も無いことだろうな…。

 

今も私達を苦しめているあのことを思い出してしまった…。

 

い、いや!まだそうなると決まったわけではない!絶対にさせてなるものか!

 

「おーい、行き過ぎてるよ?」

 

男の声にハッとする、考え事のせいで行き過ぎてしまったようだ。

 

「申し訳ない。今は正門が閉まっているから裏口から行きましょう」

 

嫌な考えを振り払い。裏口へと男と歩を進めていると見慣れた人影が前方に見えた。会長と柚子ちゃんだ。

 

私の帰りが遅いので様子を見に来たのだろう。

 

「会長、遅くなってしまって申し訳ありません。」

 

「本当に遅いよー。干芋待ってたんだからさー。」

 

そういって干芋の袋を持っていき早速食べ始める。会長、本当に干芋が好きですね。

 

「お疲れ様」

 

柚子ちゃんが私の荷物を持とうとするが、私の持っている荷物が少ないことに疑問を持つと、私の後ろにいる男に気づいた。

 

「桃ちゃん、この人は?」

 

「桃ちゃんと言うな!」

 

「荷物を運んでいるときにころん、ごほん。善意でここまで運んでくれると言ってくれてな。手伝ってもらった」

 

「そうだったんだね。どうもありがとうございます」 

 

頭を下げる柚子ちゃんにならい私も頭を下げる。

 

「この人の名前は?」

 

頭を上げる私に柚子ちゃんが耳打ちをする。

 

あっ。色々あって聞くのを忘れていた…。それにこちらも名乗ってすらいなかった。

 

「桃ちゃん…。最初に聞いておこうよ…。」

 

桃ちゃんと…!そう言おうとするよりも早く柚子ちゃんが自己紹介を始めた。

 

「どうもありがとうございました。私は大洗学園生徒会副会長 小山柚子 です」

 

「助かりました。重ねてになりますが、大洗学園生徒会広報 河嶋桃 です」

 

柚子ちゃんと私が再度頭を下げてお礼を言うと男は、気にしないでと屈託なく笑った。

 

ま、またドキッとしたぞ!なんなんだこれは!?それに顔も熱く…!?

 

「ご丁寧にどうもね。こっちも自己紹介をしておかないとね。俺は 扶桑 達真 よろしくね」

 

 

  ……!?

 

 

そう男が、扶桑 達真 が名前を言った途端に会長がピクリと肩を震わした。

 

会長?

 

今まで無反応だった会長が初めてリアクションをした。

 

考えてみれば、会長が今まで全くの無反応だったのもおかしい。我々生徒会以外にあまり本心を語らない会長だが、荷物を運んでくれた相手に何も言わないのはおかしい。

 

そういうところはしっかりとしている会長らしくない反応だ。

 

柚子ちゃんもその事に気づいたのか私と目があった。

 

柚子ちゃんと私で会長を横目で見やると会長は私達に目線を送る。

 

河嶋、小山、扶桑さんを何が何でも生徒会室から出さないで。時間を稼いで。

 

説明は後でするから、お願い。

 

わかりました。会長の指示に従い、柚子ちゃんが扶桑さんを生徒会室に案内する。

 

私は会長の指示に従い準備をしにとある場所に向かうのだった。

 

 

 

間違いない。扶桑 達真 絶対に協力してもらわないとね。

 

 

   それぞれの背中を見送り一人、杏はニヤリと笑うのだった。

  

 

 

   




私の脳内での妄想が元なのでどこか似たような、見たことあるような展開が多くなると思いますがそれでもよろしければお付き合いいただけると嬉しいです。
一番難しかったのが桃ちゃんの年上の他人に対する口調でした。皆さんのイメージを崩さないように出来てるといいですが。

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